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ゴキ○リは何故嫌われるのか、『ドラゴンクエスト』脳で考える

 茶色と黒の中間くらいの色で、暖かい季節には突然に部屋に現れてカサコソと逃げ回る、嫌われ者のあの虫―――あまりにも嫌われているために名前を呼ばれるのも嫌がられていて、そんな人にも記事を読んでもらうためには、「ゴキ○リ」という伏字や「G」というコードネームを使わなければならないあの虫がいますよね。

 今日の記事では「ヤツ」と呼ぶことにします。



 「ヤツ」は何故嫌われているのか、考えてみたくなりました。


 ハッキリ言って、「ヤツ」のHPと防御力は低いです。
 レベル1の我々の攻撃でも当たれば一撃で殺せてしまうのだから、『ドラゴンクエストII』で言えば「スライム」レベルです。レベル1の時点では2発与えなくては殺せない「おおなめくじ」の方がまだ強いくらいです。

 そして「ヤツ」には攻撃力がほとんどありません。
 大群に襲われたというのなら分かりませんが……「ヤツ」と「人間」の一騎打ちで、「人間」が「ヤツ」に殺されてしまったという話は聞いたことがありません。逆に「人間」が「ヤツ」を殺した事例というのは、日本全国で考えれば恐らく1日に何百とか何千とかのケースになると思います。

 人間が「ヤツ」を恐れている以上に、「ヤツ」らにとっては「人間」が脅威なのです。



 にも関わらず、人間は「ヤツ」を恐れるのです。
 圧倒的な強者であるはずの我々が、「スライム」以下の虫けらを恐れるのは何故か―――

 それはつまり、我々が“脅威”を感じるものは“強さ”だけではないということですし。
 『ドラゴンクエスト』で考えればそれが分かるのです。
 人生に起こる大抵のことは『ドラゴンクエスト』で説明出来ますからね。むしろ『ドラゴンクエスト』で説明出来ないことなんかは、人生にとってはどうでもイイことです。そうに決まっています。




1.“敵”が出ないはずの“家”で出てくる脅威
 『ドラゴンクエスト』にとって、“街の外”はランダムエンカウントで“敵”が襲ってくる恐怖の場所です。ローレシアの周囲なら「スライム」や「おおなめくじ」程度ですが、テパの村の周囲ではベギラマを連発してくる「ようじゅつし」やHPの高い「ゴールドオーク」が襲ってきます。村民が迂闊に外出したら瞬殺されてしまいます。

 そんな状況で、“街”というのは“敵”が襲ってこない場所です。
 命からがらやっとの思いで“街”に着いたら、もうここは“敵”が襲ってこないので、自由に買い物をしたり宿屋に泊まったりセーブしたり出来るのです。



 『ドラゴンクエスト』にとっての“街”は、我々現代日本人にとっては“家”ですよね。
 “家の外”は危険がいっぱいです。通り魔、強姦魔、キャッチセールス、スリ、カツアゲをしてくるヤンキーに、野犬、飲酒運転で走ってくる車などなどの魔窟と化している“家の外”は我々にとって決して安心できない恐怖の場所です。

 そこをようやく突破して、命からがら“家”に帰って施錠をして落ち着ける―――というところに「ヤツ」が出てきたとしたら、仮に一撃で倒せる雑魚モンスターであっても許せませんよね。ここは“敵”の出てこない安息の場所のはずなのに!!と。
 「ヤツ」が嫌われているのは、現れるのが主に“家”だからです。本来なら“敵”が出てこない場所で現れる―――「ルールを破っている」から嫌われるんです。


 しかも、『ドラゴンクエスト』の“街”の中のイベント戦のように、“敵”を倒したからといって「いかずちの杖」や「船」がもらえるワケではありません。私なんかは「船」がもらえるのなら「ヤツ」ごとき何十という数を倒しても構わないのですが、実際には何の報酬ももらえないのです。これでは嫌われても仕方ありません。



2.倒すためには「専用の武器」が必要
 先ほど、私は「ヤツ」のHPと防御力のことを「レベル1の我々の攻撃でも当たれば一撃で殺せてしまう」と書きました。
 実を言うと、私は「ヤツ」に対してそれほど恐怖心は持っていません。「あんなヤツ、俺が本気になれば一撃で倒せるぜ」くらいの気持ちでいます。

 しかし、それは「ハエタタキ」という武器を装備していればの話です。

 丸腰の状態では「ヤツ」には手も足も出ません。
 しかし、我々は24時間365日「ハエタタキ」を装備したまま生きてはいられないのです。ご飯を食べる時には「ハシ」を装備しますし、手紙を書く時には「ペン」を装備します。お風呂に入る時には全ての装備を外しますし、先ほど書いたように我々は“家”は“敵”が出ない場所だと思っているから安心して装備を外しがちなんですね。


 そんな時に「ヤツ」が現れる―――
 「ハエタタキ」があれば一撃で倒せるのに、今の自分が手に持っているのは少年ジャンプだ。
 世の中には持っている新聞や雑誌で「ヤツ」を倒す者もいるし、素手で「ヤツ」を倒してしまう者もいるが、少年ジャンプで「ヤツ」を殺したらこの少年ジャンプはもう読めないし、素手で殺したもんなら数日は「洗っても……洗っても…キレイにならないんだよおぉぉぉ……」と洗い続けるハメになってしまいます。

 よし、「ハエタタキ」を取ってこよう!
 としている間に、「ヤツ」はもういない……なんてことはしょっちゅうですよね。


 これは「ドラゴンキラーさえあれば火竜なんて余裕で倒せるのに輸送隊に預けたままだったー!」というあの状況に近いですよね。これは『ドラゴンクエスト』じゃなくて『ファイアーエムブレム』ですけど。



3.はぐれメタル並の「回避率」と「逃げ足の速さ」
 しかし、「ハエタタキ」を装備していたとしても楽に「ヤツ」を倒せるとは限りません。
 同じことは『ドラゴンクエスト』のメタルスライム、はぐれメタル、メタルキングにも言えることです。攻撃が当たりさえすれば1~2ターンで余裕に倒せるのですが、彼らは攻撃を避けまくりなのでちっとも倒せません。ショウ・ザマの乗ったビルバインかというくらい避けまくります。今の例えは『スーパーロボット大戦』ですけど。

 「ヤツ」もそうです。
 当たりさえすれば一撃で殺せる攻撃を紙一重のところで避けまくって、気付いた時には家具のスキマなどに逃げ込んで生還を達成してしまうのです。


 我々現代日本人には「武器で叩く」以外の攻撃方法があって、「殺虫剤をかける」という攻撃方法もあります。「武器で叩く」のには振って下ろすという動作がかかるために1ターンに一撃しか攻撃できず、失敗したらまた次のターンまで待たなければならないのですが。「殺虫剤をかける」は連続攻撃で広範囲にダメージを与えることが出来ます。

 でも、この「殺虫剤をかける」が全然効かないんすよ。
 直撃してもピンピンしている。殺虫剤で殺されないということはコイツは虫じゃないんじゃないかと思うくらいピンピンしててさっさと逃げてしまう。まさに、ベギラマもイオナズンも効かないはぐれメタルであるかのようです。


 ということを以前Twitterで呟いたら「ウチに出てくるヤツは普通に殺虫剤で死にますよ」と言われて、え?何?俺ん家に出てくる「ヤツ」だけ呪文に対する耐性でも付いているの?みんなが戦っている「ヤツ」はスーファミ版なのに、俺が戦っている「ヤツ」だけファミコン版なの?と思ったことがあります。



4.「ヤツ」を倒しても「レベル」は上がらない
 ファミコン版とスーファミ版の話ついでに。
 ファミコン版の『ドラゴンクエストI』『ドラゴンクエストII』のメタルスライム・はぐれメタルは大した経験値がもらえないのですが、『ドラゴンクエストIII』以降のシリーズやスーファミリメイク版『ドラゴンクエストI』『ドラゴンクエストII』のメタルスライム・はぐれメタルはガッポリ経験値をもらえる美味しいモンスターになっているみたいです。

 「経験値」をもらえれば「レベル」が上がる。「レベル」が上がると強くなる。
 はぐれメタルのみを倒して得た強さでハーゴンだって倒せますし、人を生き返らせる魔法や扉を開ける魔法を覚えるのが『ドラゴンクエスト』です。どういう理屈かは知りません!



 現実の我々はそうはいきません。
 「ヤツ」がはぐれメタル並の回避率を誇っていても、「ヤツ」を何十匹倒したところで「レベル」は上がりません。いや、正確に言えば「ヤツと戦う際のスキル」は蓄積されるので「レベル」は上がっているのかも知れませんが……それはあくまで「ヤツ」を倒すスキルです。

 虫けらを倒すスキルを得たところで、「アークデーモン」や「キラーマシーン」は倒せません。体力は付かないし、野球も上手くならないし、デッサン力が上がるワケではありません。「ヤツ」が現れることによるメリットが我々にはないのです。これでは嫌われても仕方ありません。




1.“家”に出るから
2.素手じゃ殺せないから
3.すぐ逃げるから
4.倒したところでレベルが上がらないから



 「ヤツ」が嫌われる要因としてよく言われるのが見た目や動きですが、世界中を探せばもっとグロイ虫やもっとキモチワルイ動きをする生物がいます。
 でも、彼らは“家”に出ないから嫌われていないだけなんです。ロンダルキアで「アークデーモン」に遭遇しても、まぁロンダルキアだからこれくらい強いヤツも出てくるよなと思えるのです。でも、「ヤツ」は“家”に出るのです。だから、嫌われるのです!



 ということで……我々から嫌われないように「ヤツ」ら様方に提案したいのは、

1.出てくるのは“外”に限定する
2.武器を構える時間を与えるために、登場前にBGMを鳴らす
3.こちらの攻撃を5回までは逃げないようにと取り決めをする
4.倒された際には1250ゴールドくらいを落とす


 これくらいの努力をしてくれればイイんじゃないかなと思います。

| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

タイトルを見た瞬間、MOTHER2でいう「あのアレ」だと分かりました。彼らは何故存在するのだろうかと時々考えていましたが、今回の記事を読んで腑に落ちました。
安息の場所であるはずの家に出現し、武器を持っていないと立ち向かうことができず、高い素早さと回避率を誇り、倒しても何か得をするわけではない。それでも彼らはこの世界に存在し、今日もどこかでプレイヤーを驚かせている。
そんな彼らはきっと、プレイヤーに恐怖というものがあることを教えるために存在しているのかもしれません。どんなに平和な日常でも、恐れがあることを忘れさせないために彼らはいるのだと思います。
これだけ恐れられている彼らだから、恐怖に見合った何かしらの良いところはあってほしいです。唯一あるとすれば、彼らと戦うことで突然現れる脅威に立ち向かう経験値を得られることでしょうか。

| 雪央 | 2014/01/14 21:09 | URL | ≫ EDIT

いわゆるワガイエの黒きものども(と勝手に名付けた)、ですね?
北海道にはほとんどいないので、ピンと来ませんが、代わりに蜘蛛が大嫌いなので、気持ちは分かります。
そうです。
虫けらの分際で家の中に入ってくるから制裁されるのです。
将来、地獄に落ちても糸を垂らしてはもらえないなぁ…。
黒きものどもには人に恩返しするエピソードはないのでしょうか。

| 児斗玉文章 | 2014/01/15 12:24 | URL |

ドラクエのハズレモンスター的な感じですよね(笑)

あいつは確かに逃げ足が速いので
スピード勝負になります!


私なんかは、容赦なく素手で始末しちゃいますがね!?

| マヒル | 2014/01/16 12:34 | URL | ≫ EDIT

たしかに

たしかに最後の条件をみたしてくれたら嫌われないかもしれません。っていうか外ででたら倒す必要性がないwそこも嫌われる原因かな。出て来たら倒すまで安心できない。そして増殖してる可能性がある。こえー

| ひろん | 2014/01/17 18:55 | URL |















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