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「『○○』のようなゲーム」という紹介で伝わるのか

 誰よりも、自分に向けてこの記事を書きます。

 自分がここ最近にプレイしたゲームについて連続で起こっていたことですが―――『魔神少女』を説明する際に、「ロックマンのようなゲーム」「グラディウスのようなシステム」と紹介している人を多数見かけましたし。『クニットアンダーグラウンド』を説明する際に、「メトロイドのようなゲーム」と紹介している人を見かけました。


 それほど有名ではない作品を紹介する時にそういう表現をするのはよくあることなのですが、私はそうした説明にすごく違和感のようなものを覚えました。
 しかし、誤解して欲しくないのは、そうした紹介をしている人達に「その方法は間違っているからやめなさい!」と言いたいのではないのです。私は他人の文章に赤ペンを入れていくほどヒマじゃないですし、私が読む分には伝わっているのだから少なくとも私に対してはその説明で構わなかったという考え方も出来ます。

 私が思ったのは、「自分もこういう書き方をよくしている」ということと。
 果たして、この書き方で伝わっていたのだろうか―――ということでした。


 つまり、自分のため……というか、このブログのために「これでイイのだろうか」とふと考えてしまったのです。
 だから、今日は自分のためにこの記事を書きます。これから先、この記事を何度も読み返して、「あの時の自分の忠告を忘れないようにしなければ……」と思い返すためにも。



1.最近の若者が『ロックマン』や『グラディウス』や『メトロイド』を知っているのか
 ファミコンの時代、ファミコンのゲームを説明するにはファミコンのゲームを使って説明すれば良かったのです。「マリオのようなゲーム」「ドラクエのようなゲーム」「テトリスのようなゲーム」……たまにパソコンのゲームとか、アーケードのゲームとかで説明されて分からなかったこともありますけど、基本的には「ファミコンのゲーム」がみんなの共通言語になっていました。

 家庭用コンピューターゲームの歴史が短かった頃は、それで良かったんですね。

 しかし、それから何十年と経って……
 ファミコン世代、スーファミ世代、プレステ世代、PS2世代、DS世代、3DS世代……ゲームを遊ぶ世代も広がり、現在では「ファミコンのゲーム」を遊んだことがない人なんてたくさんいるワケです。「ファミコンのゲーム」はもうとっくにみんなの共通言語ではないと思うんですね。


【ロックマンシリーズ】
 ※ Wikipedia参照
・ロックマン(1987年)
・ロックマン2 Dr.ワイリーの謎(1988年)
・ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?(1990年)
・ロックマン4 新たなる野望!!(1991年)
・ロックマン5 ブルースの罠!?(1992年)
・ロックマン6 史上最大の戦い!!(1993年)
・ロックマン7 宿命の対決!(1995年)
・ロックマン8 メタルヒーローズ(1996年)
・ロックマン9 野望の復活!!(2008年)
・ロックマン10 宇宙からの脅威!!(2010年)

 もちろんナンバリングタイトル以外にも『ロックマン』は出ているし、バーチャルコンソールなどで過去作を遊ぶことも出来ます。しかし、現在『ロックマン』は新作が出ていない状況です。『ワールド』や『X』を含めても、『ロックマン』シリーズが定期的に出ていたのは90年代がほとんどで……

 現在の10代に「ロックマンみたいなゲームだよ」と説明して、果たして伝わるのか―――


【グラディウスシリーズ】
 ※ Wikipedia参照
・グラディウス(1985年)
・沙羅曼蛇(1986年)
・ライフフォース(1987年)
・グラディウス2(1987年)
・グラディウスII -GOFERの野望-(1988年)
・ゴーファーの野望 EPISODE II(1989年)
・コズミックウォーズ(1989年)
・グラディウスIII -伝説から神話へ-(1989年)
・ネメシス(1990年)
・ネメシスII(1991年)
・ネメシス'90改(1993年)
・沙羅曼蛇2(1996年)
・ソーラーアサルト(1997年)
・グラディウス外伝(1997年)
・ソーラーアサルト リバイズド(1997年)
・グラディウスIV -復活-(1999年)
・グラディウスジェネレーション(2001年)
・グラディウスNEO(2004年)
・グラディウスNEO -IMPERIAL-(2004年)
・グラディウスV(2004年)
・グラディウス リバース(2008年)
・グラディウス・アーク -銀翼の伝説-(2010年)

 こんなに出ていたのか『グラディウス』シリーズ!
 というか、これも『グラディウス』シリーズだったのか……というものも結構ありますね。

 大人気だったのは何といっても80年代後半ですが、90年代に入ってからも『パロディウス』のような作品で「グラディウスのようなゲーム」という認識は伝わっていたと思いますし……2000年代も『オトメディウス』などでまだ頑張っていたけど、2010年代に入ってからはシリーズは止まってしまっている状況で。

  現在の10代に「グラディウスみたいなパワーアップシステムと言えば分かりやすいですよね」と言って、分かってもらえるのだろうか―――


【メトロイドシリーズ】
 ※ Wikipedia参照
・メトロイド(1986年)
・メトロイドII RETURN OF SAMUS(1992年)
・スーパーメトロイド(1994年)
・メトロイドフュージョン(2003年)
・メトロイド ゼロミッション(2004年)
・メトロイド アザーエム(2010年)

 『メトロイドプライム』は、『クニットアンダーグラウンド』の説明として使われる「2D探索アクション」とは違うシリーズなので省きました。そうすると『アザーエム』も微妙じゃね、とは思うんですけど……

 『メトロイド』シリーズは何と言っても、80年代後半~90年代前半にかけて出された3作が一つの区切り。Wikipedia読んで初めて知ったんですが、『スーパーメトロイド』は当初シリーズ完結編だったんですってね。しかし、2000年代前半に「ゲームキューブでは3Dのメトロイドプライム」「ゲームボーイアドバンスでは2Dのメトロイド」という二つの路線で復活したという。

 そのシリーズも2010年の『アザーエム』以降は音沙汰がありません。
 ゲームボーイアドバンスで2Dメトロイドが展開されていたのも10年前。やはり今の10代の若者に「メトロイドのようなゲーム」と説明して分かるのかどうか―――



 もちろん「ファミコン世代に向けて」文章を書くのなら、こういう表現をしても問題はないと思います。世代がちがっても、ゲームに詳しい人ならば「ロックマンってやったことがないけどこういうゲームでしょ?」というイメージが出来るかも知れませんし、重ね重ねこういう表現が間違っているとは言いません。


 ただ、このブログは「常に初心者のためにあろう」というブログです。サッカーについてでも、アニメについてでも、電子書籍についてでも、詳しくない人でも楽しめる手伝いが出来たらという目的で書き続けてきました。ゲームについてだってそうだったはずです。
 ゲームに詳しくない人に向けた文章を目指すのならば、「ロックマンみたいなゲーム」「グラディウスみたいなシステム」「メトロイドみたいなゲーム」と表現してはいけないと思うのです。

 実際、私もゲームの紹介記事で「ゼルダみたいなゲーム」「テトリスに近い感覚」「ファイアーエムブレムとはここが違う」みたいな表現を使ったことがあります。それが一番伝わると思ったから、そういう表現を使いました。
 でも、そういう表現をしてしまえば「ゲームに詳しい人しか付いてこれなくなる」ことは忘れてはいけないと思い、ここに書いておくのです。



2.そもそも本当に「メトロイドのようなゲーム」か?
 私は『メトロイド』シリーズはバーチャルコンソールで『スーパーメトロイド』を遊んだだけなのですが、少なくとも『スーパーメトロイド』と『クニットアンダーグラウンド』は全然違うゲームだし、『クニットアンダーグラウンド』を「メトロイドのようなゲーム」と紹介するのは“正確ではない”んじゃないかと思います。


 確かに、どちらも「横視点の2Dアクション」で「探索」をするゲームではあるんですが……
 それは『ゼルダ』も『ドラクエ』も「上からの視点」で「冒険」をするゲームだ―――と説明するようなものじゃないかなと思います。


 この話……『クニットアンダーグラウンド』の紹介記事に書いた方がイイのかも知れませんが。「探索」をするアクションゲームって、大きく二つ分けられると思うんです。

 一つは「キャラクターが成長して探索範囲が広がる」タイプ。
 『ゼルダ』や『スーパーメトロイド』や『レゴシティアンダーカバー』はこのタイプ(※1)
 フィールドの中にはどんなに頑張ってもまだ行けない場所があって、ストーリーを進めたりその他の場所を探索したりすると新しいアイテムが手に入り、行けなかった場所に行けるようになるゲームです。同じエリアを再利用することが出来るし、何より「行動範囲が広がる」ことでプレイヤーに成長を感じさせることが出来ます。「頑張ってゲーム進めたから、行けなかったところに行けるようになった」!と。

 デメリットとしては、逆に序盤は「アイテムが揃っていないので行けないところばかり」という制約を感じさせてしまうことや「結局一本道」という指摘が出来てしまうところがありますし、「ここが行けないのはまだアイテムが揃っていないからか……?」というのがよく分からないのが困るというのがあります。

(※1:『ゼルダ』は、というのはスーファミの『神々のトライフォース』以降。これがシリーズの「慣例」すぎて、最近の『ゼルダ』はこのタイプからの脱却を目指しています。Wii U版がオープンワールド化すると言われて驚かれたのはそのため)


 もう一つは「腕前次第で最初からどこでも行ける」タイプ。
 『クニットアンダーグラウンド』は基本的にこちらですし、『マリオ64』なんかは顕著ですが『スーパーマリオ』シリーズはどの作品も(2Dでも3Dでも)この傾向があると私は考えています。

 『クニットアンダーグラウンド』は1章・2章はチュートリアルみたいなものなので制限はありますが、3章に入ると「さぁ!どこにでも行けるぞ!」と広大な地下空間を自由に探索できるようになります。地震によって解放される隠し通路もありますが、「行けそうだけど行けない場所」は基本的に「行き方を思いついていない」か「アクション操作が下手」かなのです。

 アイテムによって探索範囲が広がるタイプと違い、最初からどこにでも行ける分「自分で好きなルートを進んでいる」感覚が味わえるのが長所ですが。
 そのままどこにでも行けてしまうとすぐにゲームが終わってしまうので、「頭を使う」か「腕を磨く」かしないとたどり着けない難易度の場所が多く、「探索範囲が広がるかどうか」はその人の力量次第なのがデメリットではありますね。アクションゲームが苦手な人は上達を感じられないという。



 私は「探索」をするゲームが好きなので、どちらのタイプのゲームも好きなのですが―――この二つのタイプは区別していて、例えば『ゼルダ』の後に『メトロイド』は似たようなゲームなのでやりたくないけど、『ゼルダ』の後に『クニットアンダーグラウンド』ならば出来る、と言ったカンジに。別のジャンルのゲームだと認識しているのです。

 『クニットアンダーグラウンド』を「メトロイドのようなゲーム」と紹介するのは別に構わないと思うんですけど、「メトロイドのようなゲームだけど、メトロイドと違うのはこことこことここ」という紹介をしなければ「じゃあメトロイドやるよ!」と思われかねませんしね。



 ついでに言っておくと、『メトロイド』は敵との「戦闘」がありますが。
 『クニットアンダーグラウンド』は「戦闘」はありません。障害物となるロボットはいますが、「倒す」のではなく「かわす」というカンジで、どちらかというと『スーパーマリオ』に近いゲームだと思います。

 と……ここで、『クニットアンダーグラウンド』は「『スーパーマリオ』のようなゲームだ!」と書くと元の木阿弥なので(笑)、「探索の要素を強めた『スーパーマリオ』」と書けばイイのかなぁ。しかし、何かしっくり来ない。やっぱり、ゲームを「他のゲーム」で説明すること自体が誤りなんじゃなかろうか。



 同様に、『魔神少女』だって「ロックマンとは違う部分」がたくさんあります。
 ゲームに詳しい人に向けて「ロックマンのようなゲーム」「メトロイドのようなゲーム」という表現をしたいのならば、それらのゲームとはどこが違うのかを書かないとならないと思うのです。



3.しかし、長々とした説明を読んでもらえるのか問題
 結局のところ、ここなんですけどね。
 今、必死に隠し面をプレイしている『クニットアンダーグラウンド』ですが、クリアしたら紹介記事を書こうと思っています。「○○のようなゲーム」で済ませるのではなく、このゲームの、このゲームだけの特徴を「ゲームに詳しくない人」にも伝わるように書けたらイイなと思っていますが……

 多分、誰も読みに来てくれないですよねー。

 人気シリーズでもなければ、話題性のあるゲームでもないし、Wii Uのしかもダウンロード専売ソフトの紹介記事を、事細かに書いたとしても、きっと誰も読みに来てはくれません。こういう紹介記事って「既にこのゲームを遊んでいる人」か「このゲームを遊んだことがないけど気になっている人」しか読んでくれないものですし。


 そういう説明を長々とするよりも。
 『クニットアンダーグラウンド』って『メトロイド』のようなゲームだよ!とTwitterに一行書いた方が、『メトロイド』を好きな人には「へぇ、じゃあやってみようかな」と思ってもらえるかも知れません。それが、正確な情報ではなかったとしても。その方がどういうゲームなのかイメージしやすいですし。



 「真実かどうか」よりも「分かりやすいかどうか」の方が突き刺さるからそっちの表現にしよう―――とした方が、宣伝にはなるのかも知れませんし。インターネットに限らず、メディアというのはそういうものなのかも知れませんが。無力感のようなものを感じてしまいます。


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【三行まとめ】
・「○○のようなゲーム」では、元のゲームを知らない人には伝わらない
・そもそも、元のゲームとの違いを書かなくては紹介にはならないだろう
・ただ、「○○のようなゲーム」と紹介すると短く済むので受け入れられやすいのも確か



 そう言えば、以前の記事で『クニットアンダーグラウンド』はマイナーすぎて攻略サイトがないという話を書きましたが。
 その結果、Miiverseに謎の結束力が生まれていて、隠し通路を見つけた人に「ありがとう!」「すごい!よく見つけた!」と感謝の言葉が集まったり、みんなでハザマの仕様や真のエンディングの有無を考察してみたり、どうやらまだ誰も残り1つの実績(隠しアイテムみたいなもの)を見つけていないみたいなのでみんなで探したり。

 「広大な地下空間を探索するゲーム」と「マイナー過ぎて攻略サイトすら存在しない」が合わさって途方もない心細さが生まれているところに、Miiverseにみんなの“知”を結集させて真実を突き止めようという空気があって―――Miiverseが始まって1年半が経過していますが、これまでで最も「Miiverseの楽しさ」を実感したゲームになっています。

 あぁ、Miiverseってこういうゲームでこそ真価を発揮するんだ―――と。



 ということは、アレか。
 Miiverseの凄さを実感したい人は、『クニットアンダーグラウンド』オススメ!と書けばイイのかな。

| ゲーム雑記 | 17:45 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

概ね賛同します。
付け加えるとすれば、〜のようなゲーム、には他にもいいところがあって、
なるべくなんの前情報も与えたくないほどまっさらな状態でやってもらいたい、それほどまでに惚れ込んだゲームを紹介したい時に、まさに最低限のことしか伝えずに済む、ってところですね。

| 児斗玉文章 | 2014/09/05 21:04 | URL |

これは要するにジャンル問題ですよね。
元々ジャンルという概念が何故生まれたのかというと、そういう「~~に似た作品」というのを説明するためであると思います。

作品の多様化に対してジャンル名が追いついていないのが問題の1つで、例えば何も知らない人にFF10とオブリビオンを同じRPGって言っても勘違いさせるだけになってます。

メトロイド系のゲームに関しては海外では「メトロバニア」というジャンル名が俗語として使われてるようで、これもメトロイドもキャッスルバニアも知らない人には伝わりにくいように思えますが、固有ワードとして使われることでプレイせずともその言葉の意味を調べ教養としていく可能性はあります。

またジャンル名とすることで、「~~のようなゲーム」よりかは、幅広い枠組であるという心構えで聞いて貰えるので便利になります。

問題は新ジャンル名を個人で言い出しても定着しないしどうにもならないってところですが・・・

| あわれ | 2014/09/06 16:16 | URL | ≫ EDIT

昔のゲームの企画書なら他のゲーム名が結構な率で飛び出してると聞いた覚えが

| ああああ | 2014/09/09 09:51 | URL |















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