やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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体験版を楽しんでも、製品版を買う気にならないのは何故か

 11月の私は、とにかく少しでも時間が出来たらバンダイチャンネルでアニメを観てやろうとしていたのですが……
 12月になってそれも終わり、12月6日の『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』発売までの期間に何か新しいゲームを始めても数日でクリアまで行けるか微妙だったため、「ダウンロードはしたけど起動すらしていなかった体験版のゲーム」を片っ端からプレイすることにしました。


 んで……そんな風に「体験版のゲーム」だけを連続で遊んでみて思ったんですけど。
 私って、恐らくこれまでのゲーム人生において「体験版が面白かったから、このゲームの製品版を買おう!」となったことがないんです。

 元々買うつもりだったゲームの体験版が発売日より先行で配信されたので、体験版から始めてセーブデータを製品版に引き継いだ―――というゲームは3DSの『カルチョビット』があるのですが。
 体験版を配信する目的だと思われる、「買おうか悩んでいるゲーム」や「買うつもりはなかったゲーム」の体験版をプレイして製品版を買ったことがないんですね。多分一度も。ディスクでの体験版はあまり経験していませんが、体験版がインターネット経由でダウンロード出来るようになったDSからPS3、3DS、Wii Uと結構な数の体験版をプレイしているはずですが多分一作も製品版を購入していないんじゃないかと思います。
 それは、全ての体験版がつまらなかったからというワケではなく、中には面白い体験版もあったはずなのですが……今まで一作も買っていなかったのです。

・体験版がつまらなかった!→当然、製品版なんて買わない
・体験版が面白かった!→体験版に満足して製品版を買わない


 こんなカンジ。




 もちろん、「私がそうだ」から「みんなもそうだ」と言いたいのではないです。
 こうやってたくさんのゲームの体験版が配信されているということは、統計的に「体験版を遊んだ人が製品版を購入する」ことが多いということなんでしょう。体験版を作るのだってタダじゃないですからね。


 「私がそうだ」なのに、「みんなはそうではない」のなら―――それは何故か?
 これは「ゲームの何を面白いと思うのか」の違いじゃなかろうか?と思ったのです。


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 先月書いた記事を読み返して、何となくそれが分かったような気がしました。

 「上達」が楽しいのか、「攻略」が楽しいのか

 ザックリ分かりやすくまとめると……例えば同じアクションゲームでも、「思ったように動かせないものを上手くなって自在に動かせるようになる楽しみ」「思い通りに動かせて色んなステージを攻略していく楽しみ」があるよね、というようなカンジの記事でした。


 そんで……私は「攻略が好き」で「上達は割とどうでもイイ」と思っている人間なのですが、この視点で「体験版をプレイした時の気持ち」を自己分析してみると分かる気がするんですね。


○ 「上達」が楽しいゲームを遊んだ場合
 最初は思ったように動かせないのだけど、何度も何度もプレイしていくことで「自在に動かせるようになる」のが楽しいゲーム。“動かせる”という言葉を使いましたけど、アクションゲームに限ったことではなく、「音ゲー」とか「レースゲーム」とか同じ曲やコースを反復して遊ぶゲームは「上達が楽しいゲーム」とイメージしやすいんじゃないかと思います。


 逆に言うと、最初は全然思ったように動かせないワケです。
 恐らく「上達」が楽しい人はそこから何度もプレイして、どんどん上手くなって、自在に動かせるようになったり高得点が取れたりするようになるのが楽しいのでしょう。「音ゲー」の体験版なんかは、1~2曲しか入っていないのにずっとその曲を遊んでいるなんて人もよく見かけますもんね。どんどん点が上がっていくのが楽しいのでしょう。

 「攻略」が楽しい私は、まず「思ったように動かせない」ことに戸惑います。
 前回の記事で“アクションゲームの操作は「なるべくシンプル」で「最初から思ったように動かせる」ことの方がありがたい”と書いていたくらいなので、ここでまず「うわー、操作しづれー」と思ってしまいます。TPSみたいな3Dアクションの場合は「体験版すらクリアできない」し、音ゲーの類は低得点に落ち込んでしまいます。
 なので、そういうゲームの体験版を遊んでも「何が面白いか分かんないや」「俺には向いていないゲームだなぁ」「上手い人が遊べば面白いんだろうな」と思ってきました。でも、「上達」が楽しい人からすると、「そこから上手くなっていくのが楽しいんだよ!!」ということだと思うんですね。

 「ゲームの何が楽しいのか」が人によって違うため、こういうギャップが起こるのかなと。


 まぁまぁまぁ……「攻略」を求めている自分が、「上達」が楽しいゲームを買っても楽しめるとは思えないので。「体験版が面白くなかったから製品版を買わない」と思っても別にそれは間違ってはいないかなと思います。問題は↓のケースです。


○ 「攻略」が楽しいゲームを遊んだ場合
 ゲームに「攻略」を求めている自分が、「攻略」が楽しいゲームを遊んで、実際に「あー楽しかった」と思っても、別に製品版を買おうとは思わないのです。それは何故か―――

 「攻略」の何が楽しいかと言うと「達成すること」に楽しさがあると思うんですね。
 例えばアクションゲームの体験版では「序盤のステージが遊べる」とか「体験版のためのステージが遊べる」ことが多いです。ステージの途中は敵が登場したり、障害物があったり、こちらの行く手を遮ってきて……そうした障害を乗り越えてゴールまでたどり着けたりボスを倒せたりしたら「やったー!ゴール出来たー!」「ボス倒せたー!」と達成感を味わえてしまうじゃないですか。もうそこで満足して、製品版を買おうという発想にならないのです。


 みなさんにも分かりやすそうな例を使うと……
 サンプル動画で射精しちゃうと、満足したからこそ「このエロDVDを買おう!」とは思えないじゃないですか。

 「じゃないですか……って言われても」という人は、射精をした矢先に「次の射精」のことを考えられる底知れない性欲の持ち主だってことですか!そういうことなんですか!



 「体験版のクリア」というのはそこそこの達成感が味わえてしまうので、「製品版もクリアしよう」とはなかなか思えない―――
 自分が製品版を買った例に挙げた『カルチョビット』も、「体験版クリアしたけどもうお腹いっぱいで製品版買う気になれないなー」と言っている人を見かけたことがあります。その気持ち、すごく分かります。『カルチョビット』の体験版は、最初のリーグの優勝まで(もしくは2年経過するまで)ガッツリプレイできてしまいます。自分は確か20時間くらい体験版だけでプレイしていました。最初のリーグを優勝した時点で「1本のゲームをクリアした」くらいの達成感を味わっちゃったんですね。

 『カルチョビット』の例は極端だとしても……
 体験版で「面白い」と思わせるためには達成感を味わわせなくちゃならないのに、達成感を味わわせたら「満足!」と思われてしまう。製品版を買いたくなる体験版ってすごく難しいんじゃないかって思うのです。少なくとも私の感覚では、「このゲームは体験版があったらもっと売れただろうになー」という意見には同意できないんですね。



 そんなことを漠然と考えていたら、今日の記事を書くきっかけになった体験版に出会いました。

jetrocket1.jpg
jetrocket2.jpg
<画像は3DSソフト『ジェットロケット プラネットアドベンチャー』体験版より引用>

 3DSのDL専売ソフト『ジェットロケット プラネットアドベンチャー』の体験版は、体験版なのに5つのステージから自由に選べる!ただし、体験版なのでどのステージも「1分」で強制終了になる!

 「1分」ではどのステージも(多分)クリア出来ません。
 だから、達成感は味わえないし、正直「面白い」とは思いません。

 でも、このゲームは「色んな面」があって「色んな遊び」を盛り込んでいるゲームだから、「最初のステージがまるっと遊べます」というよりも「色んなステージを遊べます。ただし、1分だけ!」という方が、このゲームの体験版としては正しい形なんだと思うのです。


 「体験版」は「面白い!」と思わせればイイのではないのです。
 「これから先、面白くなりそう!」と思わせなくてはならないのです。


 ゲームを作る人達は「面白いゲーム」を作ることに命かけていますから、体験版も「面白いゲーム」にしてしまいがちですけど……体験版に必要なものと、製品版に必要なセンスは別のものなんじゃないのかと思うのです。
 私はこの『ジェットロケット プラネットアドベンチャー』の割り切り方は素晴らしいと思いました。『ジェットロケット プラネットアドベンチャー』を買うかどうかは……ノーコメントですけど……



 ちょっと話変わりますが。
 こういう「時間制限付き体験版」で最も有名なのは『スマブラ』シリーズに収録されている「名作トライアル」だと思います。「名作トライアル」ってすげえMiiverse盛り上がりそうですよね。みんな同じ条件で、どこまで進めたかの見せ合いっこが出来るワケで。
 Wii U版が出たら色々Miiverseで仕掛けてみようかなー。「スクショ貼り付けられない」みたいなことはないですよね?ないですよね?



 閑話休題。
 この記事を書いている時点では、まだ体験版が終わっていないんですけど。『不思議の国の冒険酒場』は、3DS版の体験版をプレイしていて「これは製品版買うかも」と思いながらプレイしています。
 ゲームとしては「時間に追われていないアトリエシリーズ」みたいなカンジで、ダンジョンに行ってモンスターと戦ったりして食材を持って帰ってきて、それで料理を作って売ればお金になって、自分で食べればレベルが上がっていく―――というRPGなんですが。

 「これからどんどん主人公達が強くなって」「色んな料理が作れるようになるんだろうな」というビジョンが見えるので。「面白い」だけじゃなくて「これから先、面白くなりそう!」と思わせてくれる体験版になっているかなーと思います。
 この体験版も「2時間くらい遊べる」そうで、それだけキャラクターを成長させてしまえばそこから先も育てたくなるし……「セーブデータは製品版に引き継げる」仕様はそれを狙ってのことなんでしょう。

 割と……キャラクターを育成していくRPGは、体験版→製品版の導線が上手くいくジャンルかなーと思います(もちろん“自分が気に入れば”という条件があればなので、他のRPGの体験版は別に製品版を買おうとは思いませんでしたが)。




 問題は12月6日にはもう『スマブラ』が来ることなんですけどね!
 それまでの繋ぎのために体験版を起動してみたら、長く楽しめそうなゲームにハマりつつあって、どうしましょう!体験版もまだ終わらんのですよ!!

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| ゲーム雑記 | 17:51 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ゲームの方向性が見えてしまうので、いわゆる「体験版でお腹いっぱい」になってしまうからではないのでしょうか?
ゲーム情報雑誌やPV、公式HPを見てワクワクしているくらいの方がモチベーションが保ちやすいと個人的には思います。

| メア | 2014/12/05 19:03 | URL |

体験版というと、

以前に「風の旅ビト」「Rain」を買って数か月後の忘れたころに突然体験版が配信されて「ふざけんな!!」と思った、ということをここに書き込もうと思って、改めて考えてみると、

この2本とも他人に自信を持って薦められる内容だった(殊に風旅は個人的に女房子供を質に入れていいレベルと思っている)ので、「前にかなり話題になって気になっているけど、自分に合うかどうかわからない」という人にとっての後押し、という意味では、たとえ旬を大幅に過ぎてもその意義は失われはしないのかも?
と思い直した次第です。

(ちなみに私は体験版がつまらなくなければ100%本編買っちゃう派です)

| PPP | 2014/12/05 23:00 | URL | ≫ EDIT

体験版は作品購入を検討している人が実際のゲームがどんな形になるかなっていうのをじかに確認するという意味もありますからね。
体験版でここまでイメージ通りにできてるのなら大丈夫じゃないかなっていうような感じで(たまにすごく裏切ってくる詐欺体験版もありますがそういうメーカーは二度と買いません!)。

ゲームは確実に面白いかどうかは基本プレイしないと分からないですが、体験版がない場合お金を出して買うしか確認の方法がないのですよね。
アニメのように配信や地上波で無料で見れたりすればおもしろいからDVDも買おうかなってのもありなんですが。
そう考えるとゲームの体験版ってアニメの本放送縮小版みたいなものでは?
アニメだって地上波や配信見て楽しかったらそれで終わりって人もいるしDVDBOX買う人もいるしそれぞれですから。

| なるほど | 2014/12/06 10:23 | URL | ≫ EDIT

FFEXもいまいちな体験版をだしておいて修正版だすんでおもしろくなりそうでしょっていう狙いですかね
引き継ぎありの体験版は直近で他のソフトを買わせないために抱え込むみたいな意味もあるのかなと思ったりします。

| さんちょ | 2014/12/06 13:59 | URL | ≫ EDIT

ゲームの時間を捻り出すのに四苦八苦している自分からすると、まず体験版をやる時間が勿体無いという気持ちがあります。だから、本当に八割方、買うと決めていて、でもイマイチ踏み切れない時にのみ最低限の「手触り」を確認したくて体験版を遊んでます。
動画じゃ絶対に分からない部分ですからね。
エントリーの趣旨からは若干、ずれてますが、こういう人もいるということで。

| 児斗玉文章 | 2014/12/06 14:35 | URL |















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