やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

「序盤で視聴をやめられること」と「ネタバレしてでも続けさせたい」ジレンマ

 今年のアニメの話は今年の内に!
 ということで、急いで書きますよ。


 今日の記事は、アニメ『結城友奈は勇者である』のざっくりとしたネタバレを含みます。具体的なことを書くつもりはありませんけど、それでも全体的な方向性みたいなものには触れないと説明が付かないので……もし「これから観ようと思っている人」や、「観ようか迷っている人」は、全話観てからこの記事を読むことをオススメします。

 私は毎年3月末に「1年間観てきた新作アニメで自分が好きな順」のランキングを書いていますが、2014年4月~2015年3月のランキングは現在のところ『結城友奈は勇者である』が暫定1位なくらい大好きなアニメになりました。まぁ、こういうのって春アニメより夏アニメが有利だし、夏アニメより秋アニメが有利だし、秋アニメよりも冬アニメの方が有利なんですけどね……




 ネタバレ防止のための尺は稼いだ!ここからが本文です。
 こんな風に『結城友奈は勇者である』を大好きになった私ですけど、放送開始前に秋アニメの視聴ラインナップを書いた時は「6枠目に最後にねじこんだ」作品でしたし、「どのアニメを視聴継続するか」を決めた第3話の時点では“消去法で残った”だけの作品でした。

 自分は今季「観続けられるのは4作品だな」と決めて視聴を開始したところ、3作品は『SHIROBAKO』『四月は君の嘘』『Gのレコンギスタ』とすぐに決めたんです。話題沸騰のアニメと、超クオリティのアニメと、大好きな監督のアニメ。
 しかし、4作品目はどの作品も決め手に欠けたというか……『甘城ブリリアントパーク』は『四月は君の嘘』の裏の時間帯になりそうだったので避けたくて、『ガンダムビルドファイターズトライ』は「2クール作品を4つ選ぶのはキツイ」のと「ロボットアニメだらけになるとキツイ」ので避けたくて、『天体のメソッド』は序盤がかなりしんどい展開だったので選ぶ気になれなくて―――なんか、『結城友奈は勇者である』が残っちゃったんですね。

 つまらないワケじゃないけど、序盤は割とベタな展開が続いていたので。
 「手堅くそこそこ楽しめるんじゃないかなー」と、その頃は「毒にも薬にもならない作品」くらいの感覚で観ていました。


 しかし、中盤辺りから徐々に「ん……?」と思い始めて。
 終盤は号泣の嵐でした。終わってみれば、“序盤のベタな展開”が見事に繋がってきての終盤だったので、無駄な回なんて一つもありませんでした。最終話まで観た後、序盤を観返すと一つ一つの台詞の重みが分かるんですよねぇ。


 こんなカンジに最終話まで観て「大満足だ!」と思ったところで、ふと思い出したことがあったんです。
 『結城友奈は勇者である』は番組宣伝のためにニコニコ生放送やラジオを行っていて、自分はそれもチェックしていたのですが……放送開始前や、放送開始1ヶ月目辺りのニコ生で、友奈役の照井さんが視聴者のコメントを見て「みんなが思っているのとはちょっと違うよ!」とか、「この後のこと言いたい!」「でも、私の声優生命のためにも言えない!」などなど口走っていて。
 照井さんは『未確認で進行形』のニコ生でも、『まんけん!AG-ON』でもぶっ飛んだキャラだったのを見ていたので、当時の私は「また照井さんが何か言っているなぁ(笑)」くらいに思ってたんですけど……


 いや、今になって思えばそう言いたくなるアニメだったと思うんですよ。
 声優さんは先の展開をある程度は知っているワケですからね。『SHIROBAKO』に出てきたアニメのアフレコのスケジュールを思い出してみると、アニメの第1話が放送された週に第7話のアフレコが行われていましたから……放送開始前のニコ生では6話目辺りの台本を読んでいて、1ヶ月目辺りのニコ生では10話目辺りの台本を読んでいたのだろうと推測できます。

 しかし、視聴者は先の展開を知りませんから、放送開始前のニコ生には「なんか『まど☆マギ』っぽい」「『まど☆マギ』っぽい」「『まど☆マギ』っぽい」というコメントがズラリと並んでいたし、この作品を侮っていた人も多かったと思うんです。私も第3話の時点では“消去法で残した”というくらいなので、他の作品の放送スケジュール次第では「序盤で視聴をやめていた」可能性も十分にありました。

 先の展開を知っている声優さんが「このアニメ、これからもっともっとすごいことが起こるんだよ!」と言いたくなるのもおかしなことではないと思います。「こんなもんかな」と序盤で視聴をやめられちゃうのが耐えられない気持ち、最終話まで観た今ならすごく分かりますもの。


 でも、もし本当に照井さんが「この後すごいことが起こるんですよ!」と口走っていたら、私はここまでこの作品に感動しなかったのも確かなんです。“この作品を侮っていた”からこそ、中盤以降の展開に「俺が侮っていた序盤の描写が!全部活きてくるなんて!!!」と震え上がれたワケですからね。
 「この映画は最後にどんでん返しがあります」と事前に言われたら「どんでん返し」にビックリ出来ないとか、「このミステリーの犯人は絶対に推理出来ません」と事前に言われたら「じゃあこの辺が犯人ということはないんだな」と予想が出来てしまうもので……照井さんに口止めをした人、よくやった!と思うんですけど(笑)。


 「ネタバレしなければ序盤で視聴をやめられるかも知れない」けど、「ネタバレしたら終盤の展開に感動してもらえない」というこのジレンマ――――『結城友奈は勇者である』に限らず、難しい話だなぁと思ってしまったのです。


結城友奈は勇者である 1 [Blu-ray]結城友奈は勇者である 1 [Blu-ray]

ポニーキャニオン 2014-12-17
売り上げランキング : 30

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 約一年前、こんな記事を書いていました。

 「このアニメは○話から面白くなるよ」の意味

 読み返して何なんだこのオチは……とは思いましたけど、そこは置いといて。
 『結城友奈は勇者である』は「ケース3.どういう話なのかが分かると面白くなる場合」だと思うんですね。序盤で「このアニメはこんなもんかな」としてしか認識していなかったものが、「こんなもんじゃなかった!」と分かる瞬間のゾクゾク感が凄いので……この手の作品は、「○話から面白くなるよ!」と言ってしまうとそれだけでネタバレになってしまうんです。


 こんな風に「どうオススメすればネタバレにならないのか」を迷ってしまう作品っていっぱいあるんですね。今月「バンダイチャンネルの見放題で観られるオススメの9作品」を書きましたし、来年は「dアニメストアの見放題で観られるオススメの9作品」を書く予定ですけど(3月に書く予定でしたが4月になりそうです)。

 「オススメ作品を紹介する」と考えた時、例えば「序盤は日常展開だけど中盤以降はそれが崩れてシリアスな展開になる作品」は紹介文にそれを書いちゃったらもうネタバレなワケですよ。そこにビックリしてこそナンボな作品ですから、事前にそれを知ってしまったらそれだけで魅力減なのですよ。
 でも、書かなかったら「やまなしがオススメしてるから観始めたけど、3話まで観ても日常話ばっかで退屈だなー。もういいや、ここで観るのやめよ。」って事態が起こるかも知れません。


 作り手もそういうことを気にしてか、「終盤まで観ないとどういう話なのかも分からない作品」ではなく、短期決戦型の作品の方が多いとは思うんです。「第3話までに一区切りの見せ場を用意する作品」は多いし、「第1話から面白さが全開の日常アニメ」が流行るのでしょうし……
 こんなにたくさんのアニメが放送されると、視聴者の中にも「3話までで面白さが分かんなかったらそれは作品としてダメだろ!」とか「1話目で面白くなかったらそりゃ切るだろ!」と言う人も少なくないのですが。

 「第3話までに全容が見えてしまうアニメ」とか、「第1話とずっと同じことを繰り返すアニメ」ばかりになってしまったら、それはそれで寂しいと思うのです。
 そういう作品が悪いワケではなくて、そういう作品ばかりになってしまったら寂しいので、『結城友奈は勇者である』のように1クール12話を通して描きたいストーリーのある作品も応援していきたいなーと思うのです。


 こういう作品こそ「見放題」だと勧めやすいんですけど、現時点では『結城友奈は勇者である』は「見放題」がないんですよねー。この辺は、ゆくゆく追加された時にオススメしていこうかなと思います。


結城友奈は勇者である 樹海の記憶 限定版 予約特典(オリジナルミニクリアファイル) 付結城友奈は勇者である 樹海の記憶 限定版 予約特典(オリジナルミニクリアファイル) 付

フリュー 2015-02-26
売り上げランキング : 114

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| アニメ雑記 | 19:36 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://yamanashirei.blog86.fc2.com/tb.php/1874-f462503c

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT