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安定、が故に限界も感じる。『ラビ×ラビ えぴそーど3』紹介(6点)

【三つのオススメポイント】
・シリーズ最終作(今のところ)で、シリーズの集大成
・変わらない操作性に、安定のアクションパズル
・新要素「お手本ムービー」は初心者にも上級者にもありがたい


『ラビ×ラビ えぴそーど3』
 ニンテンドー3DS用/迷宮脱出アクションパズル
 シルバースタージャパン
 2012年1月11日発売
 600円(税込)※3DS eShop専売
 セーブデータ数:1
 公式サイト

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※ このソフトはニンテンドー3DSの立体視機能に対応していますが、自分は視力の問題で立体視が出来ません。なので、この紹介記事内では立体視機能については言及しないことを御了承ください。

○ シリーズ最終作(今のところ)で、シリーズの集大成
 『ラビ×ラビ』シリーズを全く知らないよという人のために、まずはシリーズのおさらいから書きます。既に知っていると言う人は読み飛ばしてください。

 『ラビ×ラビ』シリーズは、携帯アプリiOSアプリで発売されていた『ラビット★ラビリンス』が最初の作品です。自分は未プレイですが、レビュー記事を読む限り、『不思議の国のアリス』をモチーフにしたアリスとリリの最初の出会いが描かれているんですね。

 その後、プラットフォームをゲーム機に移して発売されたのが『アクションパズル ラビ×ラビ』です。ニンテンドーDSiのダウンロード専売ソフトDSiウェアとして2010年9月1日に200円(200DSiポイント)で発売されました(3DSでも遊べます)。
 200円という安価なソフトながら、快適な操作性と多彩なステージが話題になり、「安価で楽しめる傑作DSiウェアの代表作」と各地で絶賛されたソフトです。私も当時ものすごくハマったので、あまりに好きすぎて「このシリーズは続けてやるのが勿体ないので、1年に1本のペースで遊ぶことにしよう」と決めたくらいです。

(関連記事:アクションもパズルも好きな人は是非!『アクションパズル ラビ×ラビ』紹介


 『ラビ×ラビ』の発売から半年後に発売されたのが、『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』です。ニンテンドーDSiのダウンロード専売ソフトDSiウェアとして2011年2月23日に200円(200DSiポイント)で発売されました(3DSでも遊べます)。
 1作目をクリア出来なかった人のために「ヒント機能」を入れたり、条件を充たすことで隠しステージが現れたりという新要素が加わったのですが……パズル面よりもアクション面が強化されたために、私はかなり辛口のレビューを書いていました。

(関連:アクションが物足りなかった人へ『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』紹介


 その4ヵ月後、ハードをニンテンドー3DSに移して発売されたのが『ラビラビ外伝 Witch's Cat』です。ニンテンドー3DSダウンロードソフトとして2011年6月29日に700円で発売されました。
 200円で遊べたDSiウェア時代よりも価格が上がってしまったことと、主人公がアリスとリリではなくなってしまったことで、ネット上で話題になっているのをあまり見かけなくなってしまったのですが……私は、シリーズの中で一番この作品が好きです。ヒント機能もなければ、「こんなステージ本当にクリアできるんですか」と主人公が言ってしまうほどの鬼畜難易度のパズルが続くんだけど……逆転の発想でサクッと解ける爽快感と、アクションの難易度とステージの長さがそれほどでもなくなったので気軽に遊べるようになりました。

(関連記事:1作目を愛した人に向けた大傑作。『ラビラビ外伝 Witch's Cat』紹介


 そして、この記事で紹介するのが『ラビ×ラビ えぴそーど3』です。
 ニンテンドー3DSダウンロードソフトとして2012年1月11日に600円で発売されました。そこから3年が経過して、アリスリリはTwitterアカウントとしてシルバースタージャパンの新作ソフトを宣伝し続けていますが、『ラビ×ラビ』シリーズの新作は3年間発表されていません。

 ストーリーとしても、過去作は何らかの形で「続編が出ること」を示唆したエンディングになっていたのですが、今回の『えぴそーど3』はそういうところもなかったので…・・・『えぴそーど3』が不人気だったからシリーズが終わったのではなく、『えぴそーど3』が発売される段階で「シリーズは一区切りだ」と決まっていたんじゃないかと思います。

 システムとしても、『えぴそーど2』にあった「ヒント機能」の復活、今作からは更にクリア出来ないステージには「お手本ムービー」や「ステージスキップ」が使えるようになり。『外伝』にあった「全ステージのクリア時間を合計してインターネットランキングに参加できる機能」もあり。ギャラリーモードやBGMやSEを再生できるモードなどなどもあり。シリーズの集大成とも言える盛りだくさんの内容でした。


 何より……アリスとリリが出る『ラビ×ラビ』シリーズとしては、唯一の3DSソフトなので。

rabirabi2hikaku.jpg
<画像はDSiウェア『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』より引用>

rabirabi3hikaku.jpg
<画像は3DSDLソフト『ラビ×ラビ えぴそーど3』より引用>

 解像度も上がって、グラフィックも細かくなりました!
 ……それが『ラビ×ラビ』にとってプラスなのかどうかはまぁアレなんですけど、解像度が上がったことによりステージを広く表示できるようになったのはゲームとしてプラスかなと思います。そのせいで、攻略までの手順が面倒なステージが増えたのかとも思うのですが。


○ 変わらない操作性に、安定のアクションパズル
rabirabi3-2.jpg
<画像は3DSDLソフト『ラビ×ラビ えぴそーど3』より引用>

 ステージの目的は、アリス(女のコの方)を扉まで到達させることです。
 リリ(うさぎの方)はそのサポートをする役目です。

 Xボタンで操作キャラを「アリス」と「リリ」で切り替え。
 Aボタンでジャンプ。
 操作キャラが「リリ」の時のみ、Yボタンで自爆することが可能。

 「アリス」と「リリ」はそれぞれ特性が違っていて……
 ジャンプ力は「リリ」の方が高いのだけど、「リリ」を踏み台にすることで「アリス」は大ジャンプが可能とか。「アリス」の頭には帽子を載せられるので帽子の移動には「アリス」が必要だけど、「リリ」は体が小さいので小さなスキマも通れるとか。二つのキャラの特性を使って、ステージを攻略していくのがポイントです。

 シリーズを遊んでいる人ならば、操作感覚は今まで通りです。キャラの能力も『1』や『えぴそーど2』のまんまですからね。
 ステージの特徴としては、『1』は1ステージごとにギミックの使い方を覚えられる(思いつかないと進めない)のが特徴で、『えぴそーど2』はそれを活かしたアクション操作が必要なのが特徴で、『えぴそーど3』はアクション操作は前作ほどではないけど「長い手順を間違えずにこなさないと最初からやり直し」というステージが多かったかなという印象です。

 スタッフもシリーズ通してずっと同じメンバーですし、『えぴそーど3』でもまだ「逆転の発想をすると道中をショートカット出来る」ところなんかも多く、流石の『ラビ×ラビ』だなぁ……というのは確かなんです。安定のシリーズ作品なのは間違いないのです。



 だからこそ、「飽きてきた」のも否めません。
 「飽きてきた」というか「慣れてきた」というべきかなぁ。

 自分は最初『えぴそーど3』をプレイした際、「長い手順を間違えずにこなさないと最初からやり直し」なステージが多いことに閉口したんです。
 しかし、シリーズ最終作のレビューをするのなら歴代シリーズをやり直してみようかなとプレイし直したところ、自分の好きな『1』や『外伝』にも「長い手順を間違えずにこなさないと最初からやり直し」なステージはあったんです。『1』や『外伝』を遊んだ時には不満と思わなかったことが、『えぴそーど3』だと不満となってしまうのは何故か――――それは単に自分がこの『ラビ×ラビ』に飽きてきただけなんだと思うのです。


 というのも……アクションパズルというのは「閃くのがキモチイイ」ゲームです。
 『1』をやり直して思いましたけど、『1』は一つ一つのギミックやアクションに対して「こんな使い方もあるのか!」と閃くことで突破できるステージが多いのです。しかし、続編である『えぴそーど2』や『えぴそーど3』をプレイしても、『1』をクリアしている私は「こんな使い方もあるのか!」を全部知っちゃっているんです。「閃くのがキモチイイ」をもう体験できない代わりに、「アクション操作の難易度の高さ」とか「一手ミスすると最初からやり直しな作業を正確にこなさないといけない」点ばかりが印象に残っちゃったのかなと思うのです。

 これはアクションパズルというジャンルの宿命とも言えて……
 なので、『ゼルダの伝説』シリーズなんかは、「弓矢」や「爆弾」や「ブーメラン」といった定番のアイテムだけではなくて、毎回必ず「新アイテム」が用意されていて。その「新アイテム」に対して「こんな使い方もあるのか!」と閃くのがキモチイイゲームとなっているのです。

 しかし、『ゼルダの伝説』シリーズが、主人公は毎回同じ人(※1)だけど「手に入るアイテム」が毎回違うことでバリエーションが生まれているのに対して。『ラビ×ラビ』は『1』も『えぴそーど2』も『えぴそーど3』も、同じ主人公で同じ能力なんです。『ゼルダの伝説』で言えば、三作連続で「弓矢」と「爆弾」と「ブーメラン」しか手に入らないみたいな話なので……そりゃ飽きてしまうのですよ。

(※1:本当はビジュアルが似ているだけで別人なんですけどね)


 なので、主人公を入れ替えて「全く新しい能力」で遊べた『ラビラビ外伝』を私が好きだったのも、「こんな使い方もあるのか!」と閃くのがキモチイゲームだったからなので。
 もし『ラビ×ラビ』シリーズを復活させるとしたら主人公を交代させる方向になって欲しいと私は思うのですが、主人公を交代させるとシリーズを追いかけてきた人も買ってくれないリスクもあって。以前コメントを下さった方の中には、『ラビ×ラビ』シリーズ全作やっているけど『ラビラビ外伝』だけはやっていないって人もいましたからねぇ。


 そう考えていくと……アクションパズルでシリーズを重ねていくことの限界を痛感してしまった作品でした。逆に言うと、『ゼルダの伝説』の「新アイテム」=「新能力」ってアイディアは凄まじかったんだなぁと今更ながらに思いました。


○ 新要素「お手本ムービー」は初心者にも上級者にもありがたい
 ということで……シリーズを通して遊んできた人にはなかなか勧めづらいのですが、発想を逆転させると「この『えぴそーど3』から遊び始める人には問題がない」とも思うのです。
 ステージのギミックなどを一ステージごとに「こんな使い方もあるのか!」と閃かせるのは『1』が一番ですが、『1』には「ヒント機能」がないので閃かないままやめてしまったという人も多いみたいですからね。私自身は「ヒント機能」がない方が好きで、『えぴそーど2』も『えぴそーど3』も「ヒント機能」を使わずにクリアしましたが……序盤で脱落してしまう人を減らすためには、仕方がないのかなぁと。

(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む


 今作には、「どうしてもクリア出来ない」という人のための救済措置が3つ入っています。

 1つ目は、『えぴそーど2』にもあった「ヒント機能」
 1つのステージに1つずつある「ヒントメダル」を入手した数だけ、アリスとリリから会話形式で「解き方」を教えてもらうことが出来るのです。『えぴそーど2』の頃の「ヒントメダル」は、『Newマリオ』におけるスターコインみたいに「入手しづらいところ」にあったのですが、今作『えぴそーど3』では普通に入手できるものばかりだった印象です。

 2つ目は、今作からの「お手本ムービー」
 何回プレイしてもそのステージをクリア出来ない時orそのステージをクリアした時に、そのステージの「お手本ムービー」が観られるようになりました。「ヒント機能」の動きを映像で見せてくれるだけなんですが、正直この手のゲームの解き方を文字で説明されてもよく分からなかったので、ムービーで観られるようになったのはとても良いと思いました。

 まぁ、その分……「ヒントメダル」の価値って何?とは思うんですけど(笑)。

 3つ目は、これも今作からの「ステージスキップ」です。
 「お手本ムービー」が解禁されてもまだクリア出来ない場合は、この「ステージスキップ」が解禁されます。この『えぴそーど3』は「解き方は分かっているのだけど、ちょっとしたズレで長いステージが全部台無しで最初からやり直し」というステージが多いですし、アクションゲームが苦手な人への救済措置とも言えます。


 とまぁ、こんな風に初心者への至れり尽くせりが凄くて……
 「ここまでやっちゃうと逆にゲームの魅力を削ぐんじゃないの?」と思わなくもないのですが。

 自分が予想外だったのは、「お手本ムービー」が意外にも上級者への「やりこみ要素」の挑戦意欲を刺激することでした。
 このゲームは、各ステージがクリア時間によって「銅<銀<金<プラチナ」で評価され、全ステージの合計時間がインターネットランキングになります。タイムアタックが熱いゲームと言えるのですが、私は元来タイムアタックというものが大嫌いなのでシリーズ通して一度もちゃんとやってきませんでした。「ミスのない正確な動き」とか、性格的に出来ないんですね。

 しかし、この「お手本ムービー」を観ると、「お手本」だからミスのない正確な動きをしているのにクリア時間は「銅」とか「銀」レベルのものだったりするのです。
 『ラビ×ラビ』シリーズの“解法”は1つのステージに複数あったり、ところどころでショートカット出来るところがあったりするので……「お手本」とは違う“解法”や、「お手本」がやっていないショートカットをしないと「金」や「プラチナ」が取れないステージがあるのです。

 つまり、「お手本ムービー」とのタイムアタック勝負。
 自分の“解法”が「お手本」より早い“解法”ならばガッツポーズ、自分も「お手本」も同じ“解法”をしていて「銅」どまりだったら新たな“解法”やショートカットを考えて……「お手本ムービー」は初心者への救済措置だと甘く見ていたら、このゲームにおいては上級者に対する“仮想ライバル”にもなっていたという。

 なので、私は「自力で解いた1周目クリア」よりも「お手本ムービーと戦った2周目クリア」の方が楽しかったですね。それでもどうしてもタイムアタック苦手なので「銅」どまりのステージもありましたが。



○ 総評
 自分の好みとしては、「外伝>>1>>>>>>>>3>>2」ってところなのですが。
 どの作品から遊ぶのかとか、「ヒント機能」などの救済措置があった方がイイのかとか、それぞれの好みの差はあるので……「お手本ムービー」のある本作は、比較的「初めてシリーズを遊ぶ人」に勧めやすいかなぁと思います。んで、これをクリアしたら、一切の救済措置のない『外伝』をプレイして「こんなステージ本当にクリアできるんですか」と途方に暮れるとイイと思いますよ!


 シリーズとしてはここで一区切り。
 『ラビ×ラビ4』を期待している人も多いとは思うんですが、私はこのままの路線を続けても未来はないと思います。『ゼルダの伝説』が毎回「新アイテム」を入手するように、『ラビ×ラビ』も新しい風を入れなくては続けられないでしょう。
 『外伝』のような新主人公にすると手に取ってくれる人が減ってしまうのならば、アリスと別のキャラのコンビにするとか、アリスに新しい能力を足すとか、とにかく主人公側の能力を変えた新作アクションパズルが遊びたいなぁと思います。「面白いアクションパズル」を作る力は間違いなくあるのだから。


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| ゲーム紹介 | 17:45 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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