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壁を越えれば分かるスピード感と戦略性!『いけいけ!熱血ホッケー部』紹介(7点)

【三つのオススメポイント】
・「サッカー」とは違う、「アイスホッケー」ならではのスピード感
・倒した敵の「コスチューム」を奪って強くなる成長要素
・敵に合わせて様々なプレイスタイルを変えられる戦略性


『いけいけ!熱血ホッケー部 「すべってころんで大乱闘」』
 ファミリーコンピュータ用/アクション
 テクノスジャパン
 1992.2.7発売
 Wii Uバーチャルコンソール用
 アークシステムワークス/ミリオン
 2014.6.19配信開始/476円+消費税
 公式サイト
 ※ 3DSWiiのバーチャルコンソールでも配信されています

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※ この紹介記事はWii Uバーチャルコンソールにてダウンロード販売されたものをプレイして書いているので、オリジナルのファミコン版とは内容が異なっている可能性があります。

○ 「サッカー」とは違う、「アイスホッケー」ならではのスピード感
 くにおくんシリーズの「アイスホッケー」のゲームです。
 くにおくんシリーズは一つのゲームが多機種で展開されていてそれぞれ微妙に中身が違ったりするので、これを何作目と数えるのかは意見が分かれそうですが……大きな流れで考えれば、「ドッジボール」「サッカー」に続く「くにおくんのスポーツゲーム3作目」と言えますね。

 それまでの「くにおくんのスポーツゲーム」が、小学生が休み時間に遊ぶ定番競技「ドッジボール」「サッカー」だったのに比べると……恐らく「アイスホッケー」を実際にやったことのある日本人はそれほど多くないでしょうし、私は「アイスホッケー」のテレビ中継すら観たことがありません。ルールもほとんど分かりません。

 マイナー競技を題材にしたせいか……「ドッジボール」や「サッカー」が他機種に移植されまくったり続編が出たりしたのに比べて、この「アイスホッケー」は移植も続編もなくファミコン版の1作限りになってしまっています(※1)。故に、「くにおくんシリーズ」の中ではマイナーな知名度の作品かも知れませんね。

(※1:正確にはとてつもなく評判の悪いゲームボーイアドバンスの移植版もありますが)


 ゴールキーパーが守っているゴールネットにボールを撃ち込む競技―――と考えると、「サッカー」も「アイスホッケー」も似たようなものとも言えるので、自分はずっと「サッカーのような競技のゲーム化」と捉えて遊んでいました。しかし、それは間違いです。
 「アイスホッケー」は「サッカー」とは全然違う競技だし、このゲームは「アイスホッケーならではの魅力」を再現しているゲームです。「サッカーのような競技のゲーム」として遊んでしまうと、操作のしづらさにイライラしてしまうことでしょう。このゲームは「アイスホッケー」のゲームなんだと理解して遊ぶことが大事です。


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<写真は『いけいけ!熱血ホッケー部』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 『サッカー編』は1チーム「5人+ゴールキーパー」で、操作出来るキャラは1人だけで、他のキャラには指示を出すだけ―――というゲームだったのに比べると。
 この『熱血ホッケー部』は「3人+ゴールキーパー」で、キーパーも含めた全部のキャラを操作するゲームになっています。操作キャラの切り替えはオートで、ゴールキーパーだけは他のキャラを動かしている時にも同時に動きます。
 ファミコンのコントローラは「十字ボタン」と「Aボタン」「Bボタン」しかないから、キャラの切り替えが自分で出来ないんですね。2人協力プレイや4人対戦の際には一人はゴールキーパーを操作することになるみたいですが、それ……楽しいのかな。


 Wii版バーチャルコンソールのサイトを見ると、操作方法が書かれていますが……「十字ボタン」と「Aボタン」「Bボタン」しかないのに、多彩なアクションが可能で「何をどうしてイイか分からない!」と思ってしまうことでしょう。

 覚えるべきは
・「十字ボタン」を素早く2回押すとダッシュ
・「Aボタン」「Bボタン」同時押しでジャンプ
・攻撃時は「Bボタンでショット」「Aボタンを短く押すとパックを浮かせる」
・守備時は「Aボタン」でも「Bボタン」でも敵を吹っ飛ばす


 基本はこんなところです。



 『サッカー編』が、実際のサッカー同様に「スペースの奪い合い」が肝となっているゲームだったことは以前に書きました。なので、あのゲームは「ボールを持っていないキャラの操作」や「パスを要求するタイミング」が大事で、故に「操作出来るキャラは最初に決めた1人だけ」というシステムだったんですね。

 この『熱血ホッケー部』は、対照的に「パックを持ったキャラを操作する」ゲームです。
 なので、『サッカー編』のような「ボールを持っていないキャラの操作」や「パスを要求するタイミング」は重要ではなく、パックを持ったキャラがスピードに乗って敵のタックルをかいくぐりながら敵ゴールに迫るゲームなのです。パスワークよりも、カウンターの応酬が続くんですね。

 また、アイスホッケーなのでダッシュに強い慣性がかかりますし、ダッシュしたまま壁やゴールポストにぶつかると一定時間行動不能になってしまいます。そうしたリスクを制御して、華麗に氷上をかけめぐりゴールを決めていくスピード感がとてつもなく気持ちよいゲームなのです。

 サッカーゲームの感覚で「パスワークで崩そう」みたいに考えてしまうと、「動きに慣性がかかって操作しづらい…!」とイライラしてしまうのですが。ここは氷の上です。氷の上なのに陸と同じような感覚でプレイすることが間違っているのです。最初の壁は高いですが、それを乗り越えて思ったように動かせるようになるとスピード感が溢れるゲームに化けるのです。


○ 倒した敵の「コスチューム」を奪って強くなる成長要素
 『サッカー編』には「試合に勝っていくと、食中毒で倒れていたサッカー部員が次々と戻ってくる」展開がありました。
 今回の『熱血ホッケー部』にも「途中で入部してくる強力な新入生」はいるんですが、それ以上に目玉になっているのは「コスチューム」システムです。


 このゲームの大まかなストーリーを説明すると、「廃部寸前のアイスホッケー部を見かねたくにおが助っ人として参戦するだけでなく、くにおのツテで組まれた様々な練習試合に勝って自信と実力を付けていく」という話です。
 くにおのツテで組まれた練習相手はアイスホッケー部ではありませんが、それぞれの競技の特技を活かしたチームになっていて……そのチームに勝つと、そのチームが着ていた「コスチューム」を譲り受けて、それを着ることによって「その特性」を受け継ぐことが出来るのです。


 具体的に言うと、「剣道部」に勝つと「剣道着」が着られるようになって……
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<写真は『いけいけ!熱血ホッケー部』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 「剣道着」を着ているので、竹刀から衝撃波を出すことが出来ます。
 「剣道着」を着ているので当然ですね。



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<写真は『いけいけ!熱血ホッケー部』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 「野球部のユニフォーム」は攻撃力・守備力は低いのですが、ゴールキーパーが敵の必殺ショットを打ち返すことが出来るという特殊能力があります。「野球部」だから必殺ショットを打ち返せるのは当然ですね。


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<写真は『いけいけ!熱血ホッケー部』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 百合ヶ丘女子に勝つと「スカート」が手に入ります。
 可愛い。

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<写真は『いけいけ!熱血ホッケー部』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 「アメフト部の防具」は攻撃力・守備力ともにバランスが高く、アメフト部なので頭突きやバッグドロップが可能です。これもアメフト部だから当然ですね。「頭突き」が出来るということは豪田からもらうのかと思いきや、まさかのりきからもらうという(笑)。


 
 「コスチューム」は全部で8種類。特殊能力だけでなく、攻撃力・守備力も設定されているので……「攻撃力重視」か「守備力重視」か「特殊能力重視」か、プレイヤーのプレイスタイルと敵の能力を考えて選ぶ必要があります。

 “倒した敵の能力を奪って強くなる”ゲームは、『ロックマン』に代表されるようにゲームの王道システムではあるんですが……それが私達に馴染みのある「剣道着」や「野球部のユニフォーム」だったりする上に、ちゃんとストーリーに組み込まれているのも個人的にはポイントが高かったです。ストーリーとシステムが噛み合っている、ここ大事。



○ 敵に合わせて様々なプレイスタイルを変えられる戦略性
 このゲームで必殺ショットを撃つ方法は、「Bボタンで溜め撃ち」「Aボタンでチョンとパックを上げた後タイミングよくBボタンを押す」などがあるのですが……予備動作に時間がかかるので、相手のタックルを喰らってしまいがちです。
 私はこのページで書かれている「ダッシュ→Aボタンを短く押してパックを上げる→ABボタン同時押しで自分もジャンプ→空中でAボタンを押してジャンプマッハスイング」を使っていました。タイミングがシビアなので毎回必殺ショットが出せるワケじゃないですけどね。


 ただし、いずれの方法の場合も「パワーゲージが0だと必殺ショットは撃てない」のが基本らしいです。スクリーンショットを見てもらえれば分かる、HPゲージみたいなヤツです。敵に殴られたりすると、このゲージが下がってしまって必殺ショットが撃てなくなるんですね。

 そこで「コスチューム」の「攻撃力」「守備力」が大事なのです。
 「攻撃力重視」のコスチュームを着て、ピリオドが始まったらパックなど気にせずとにかく敵をぶん殴りまくってパワーゲージを0にして必殺ショットを封じるとか。
 「守備力重視」のコスチュームを着て、こちらが常に必殺ショットを撃てるようにするとか。
 相手に必殺ショットを撃たれることを覚悟して、「野球部のユニフォーム」で敵の必殺ショットを打ち返す作戦とか。


 こちらの布陣とプレイスタイルと敵の能力に合わせて、「コスチューム」を変えることで様々な戦い方が出来るんですね。バランスの良い「コスチューム」はありますが、最強の「コスチューム」はありません。自分と敵に合わせた「コスチューム」を選ぶ戦略性の高いゲームなのです。



 また、ゲームをやりこんだ人向けの裏技として、パスワードを「4728」と入力すると「メンバーはドッジボール部のまま」「コスチュームも最弱のまま」という戦略性も何もない裏モードも用意されています。

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<写真は『いけいけ!熱血ホッケー部』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 コンティニューは出来るけど、パスワードによる再開をするとメンバーはホッケー部に戻ってしまいます。
 全面クリア後に腕試しの目的で自分もやってみましたが、白金戦で力尽きました。どんだけ敵をぶん殴ってもパワーが減らないので、必殺ショットを撃たれまくるんですもの……



 とまぁ……ファミコン後期のゲームなだけあって「作りこみ」は凄まじいゲームですし、『サッカー編』とは全然違うことをやろうとした意欲作なのは間違いないです。『サッカー編』と違って対戦モードでほとんどのチームが選べることもgoodです。ただ、志は買うけどファミコンでコレをやらせるのは厳しいと思うところも残念ながらあります。
 途中でチラッと書きましたが、ファミコンのコントローラは「十字ボタン」と「Aボタン」「Bボタン」しかありません。「スタートボタン」と「セレクトボタン」は2コンには付いていなかったので、対戦ゲームでそれありきの操作方法に出来ないんですね。故に、プレイヤーが自分で操作キャラの切り替えが出来ないのが非常にイライラするのです。

 コンピューターがオートで操作キャラを切り替えてくれると言っても、パックに一番近いキャラが操作できるワケではありません。パックが目の前にあったり敵が溜め撃ちをしようとしたりしてても棒立ちなこともしばしば。
 また、味方のコンピューターがダッシュしている際に自分に操作が切り替わると急にダッシュが止まるみたいで、そのせいで敵に追いつけなかったりもします。一瞬の隙で必殺ショットを敵が撃ってきたり、味方が壁にぶつかって操作不能になったりするゲームでこれはキツイ。

 ダッシュに慣性が付くのはそれを使いこなせるようになる楽しさがあって「アイスホッケー」ならではの魅力だと言えますが、この操作キャラの切り替えのイライラは理不尽さしか感じません。


 『ドッジボール部』や『サッカー編』は後に色んな機種でも展開されるんだから、この『熱血ホッケー部』もスーファミ以降の機種で展開されて「LRボタンで操作キャラの切り替え」とか「操作キャラの切り替えのオン/オフ」「ゴールキーパーだけオートに出来る」とかの改良がされていれば万人にオススメできる傑作になったのになぁ……と思ってしまいます。このゲームこそが続編を出すべきだったと言いたいけど、「アイスホッケー」という題材ゆえにそんなに売れなかったんですかねぇ。

 現状だとやはり、「意欲は買うけど理不尽さも強い」ゲームかなぁと。


○ 総評
 ということで……クセの強いゲームですし、壁を乗り越えるまでが大変ですし、乗り越えてもまだ「ここさえ何とかなればなぁ」「続編で改良してくれないかなぁ」と思ってしまうゲームではあるのですが。
 続編が出ていないことで逆に、何十年経ってもまだ「このゲームにしかない魅力」を持っているとも言えて……私は、バーチャルコンソールで出ているファミコンの「くにおくんのスポーツゲーム」三作品『ドッジボール部』『サッカー編』『熱血ホッケー部』の中で、一番好きな作品になりました。

 もし、「昔遊んだことがあるんだけど、操作しづらいだけでよく分からなかったなぁ……」って人がいらしたら、その壁の向こうにこのゲームにしかない魅力があることを強く主張したいです!


 「くにおくんシリーズ」のバーチャルコンソール配信は、Wiiで出ていたものをWii Uでも出すだけになって久しいのですが……そろそろ『熱血!すとりーとバスケット』とか『くにおくんの熱血サッカーリーグ』も出して欲しいですね。「くにおくんのスポーツゲーム」、全作品制覇を目指したいです!
 それを言い始めると、『熱血格闘伝説』や『初代熱血硬派くにおくん』なんかも……いや、その前にアーケード版の『熱血高校ドッジボール部』を(キリがない)。


いけいけ!熱血ホッケー部 「すべってころんで大乱闘」 <ファミリーコンピュータ> [オンラインコード]いけいけ!熱血ホッケー部 「すべってころんで大乱闘」 <ファミリーコンピュータ> [オンラインコード]

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