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何でも燃やして壊せる気持ち良さ!『Little Inferno』紹介(8点)

【三つのオススメポイント】
・戦略性もなく、ただただ燃やして壊す快感だけが楽しめる
・セットで壊すと更に気持ち良いコンボ集め
・シニカルなテキスト、凝っているギミック


『Little Inferno(リトル インフェルノ)』
 Wii U用/パズル(←?)
 任天堂/開発:Tomorrow Corporation
 2015年4月2日発売
 900円(税別)※Wii U eShop専売
 セーブデータ数:3
 公式サイト

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任天堂 2015-04-02
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◇ 戦略性もなく、ただただ燃やして壊す快感だけが楽しめる
 この4月に任天堂がWii Uダウンロード専用ソフトとして発売した本作。
 元々はWiiウェア等で展開されて好評を博した『グーの惑星』の作者が開発したソフトで、海外ではWii U初期のダウンロードソフトとして展開されただけでなく、スマホ&タブレット用だったりPC用だったりと幅広い展開がされています(海外の公式サイト)。

 日本語版は恐らく今回のWii U版が初で、任天堂がローカライズすることによって元々は約100種類だったコンボを約300種類に増やしてあるとのことです。これは後述しますが、わざわざニンテンドーダイレクトでこれを強調していたのは「同じ日本語版はWii U以外の機種では出ないよ」ってことなのかなと思います。実際に時期が経てばどうなるかは分かりませんが。


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<画像はWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 ゲームとしては、テレビ画面もしくはWii Uゲームパッドの画面を暖炉に見立てて、Wiiリモコンもしくはタッチペンでアイテムを暖炉に投げ込み→火をつけて→燃やす→出てきたお金を回収する→そのお金で新たなアイテムを購入する→そのアイテムを暖炉に投げ込む、という繰り返しになります。
 文章にすると、「何という作業感」って気になりますね(笑)。


 このゲームが開き直っているところは、プレイヤーに“リスク”とか“戦略性”のようなことを考えさせることなく純粋に暖炉でアイテムを燃やすことを楽しませようとしているところです。

 お金は「カタログでアイテムを注文した時にかかる金額」よりも「そのアイテムを燃やした後に手に入るお金」の方が大きいので、燃やせば燃やすほどお金が増えていきますし……待っていれば虫が暖炉に迷い込んでくるので、その虫を燃やして資金を稼ぐことも出来ます。

 また、バーベキューなどで実際に火を付けたことのある人なら知っていると思いますが、リアルな火は「マッチ→新聞紙のような燃えやすいもの→小枝などの小さなもの→薪の破片→薪」といったカンジに段階を踏んで大きくしていく必要がありますが……このゲームの場合は、マッチからどんなものにでも一発で火が付いてあっという間に燃え広がります。テレビだろうが、目覚まし時計だろうが、一瞬で燃やすマッチ。怖い。


 なので、「効率良くお金を稼げるように燃やさないと」と考えたり、「燃やす順番」を気にしたりする必要はないのです。ただ、闇雲にアイテムを買う!燃やす!お金が出てくる!キモチイイ!というゲームなのです。戦略性は薄いですが、そのおかげで「頭空っぽでもヒャッハー!」と気持ち良さだけを味わえるので自分はこの仕様はとても正しいと思います。


 また、アイテムを燃やして壊した後に出てくるお金は自分で回収しなければなりません。大きなアイテムがあっという間に燃えて朽ちていく爽快感と虚無感の後に、タッチペン(もしくはWiiリモコン)で1つ1つお金を回収して所持金がガンガン増えていくキモチヨサは格別で――――この感覚は、荷物を詰める際に使う梱包材をプチプチ潰しているような爽快感だなと思いました。

 すごく手の込んだ『∞プチプチ』というか。

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<画像はWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>



◇ セットで壊すと更に気持ち良いコンボ集め
 「え?ただ単にアイテムを燃やすだけのゲームじゃ、すぐに飽きちゃわない?」という疑問を持った人もいるかと思います。「お金のやりくり」だったり「燃やす順番」だったりを気にする必要はありませんが、このゲームで唯一気にしなければならないのは「何と何を一緒に燃やすか」というコンボです。


 一例を挙げるとネタバレになってしまいますが、序盤のものなのでどうか御勘弁を。


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<画像はWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 これは「目覚まし時計」と「他人のクレジットカード」を一緒に燃やした時に起こる「時は金なり」というコンボです。


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<画像はWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 コンボはこのようにリストという形で提示されるので、このコンボ名から「カタログに入っているアレとアレを一緒に燃やすとこのコンボじゃないのか……?」と推測して実際に燃やしてみるのがこのゲームの分かりやすい目的になります。正解のコンボを達成すると、どこから聴こえるのか歓声と先ほどの表示と「お急ぎ便のチケット」がもらえます。


 ゲームの進行としては、「このコンボを幾つか達成する」+「所持しているカタログの全商品を1回は注文する」+「郵便で届く頼まれごとをちゃんとこなす」と次のカタログが買えるようになって、新しいカタログを手に入れるたびにストーリーが進むというカンジです。

 最初の内は持っているカタログが少ないので、アイテムの数も限られていて推測も簡単なのですが、後半に行くとカタログの数も増えるのでアイテムの組み合わせも無限大に増えていきます―――しかし、私が2周プレイして確認したところ「理不尽なコンボ」はなく「ちゃんと推理すれば分かるコンボ」ばかりで、ここを考えるのはとても楽しかったです。
 任天堂公式のジャンルだとこのゲームは「パズル」になっていて、「パズル……はて……?」というのが正直なところなんですが、ここを推理させるのが主なゲーム性だと考えると「パズルゲーム」という分類も間違ってはいないのかなぁ。個人的には「パズルゲーム」よりももっと幅広い人に魅力を感じてもらえる「ただキモチイイだけのゲーム」だと思うんですけど。



 ただ、このコンボの仕組みについて納得がいかないところが一つあります。
 ニンテンドーダイレクトの説明でも、紹介映像でも、このコンボが「300種類くらいある」という説明がされています。しかし、1周のプレイで出てくるのは99種類+1だけなんです。公式サイトによると「300種類以上の中から99種類が選ばれる」とのことです。

 単純に計算しても、全部のコンボを体験するには最低でも「4周」はプレイする必要があります。選ばれるのは恐らくランダムですから、実際にはもっと必要かも知れません。しかし、セーブデータは「3つまで」しか作れません。「コンボは300種類くらいある」と言われても、実際にユーザーはそこまで体験できないんです。

 この仕様は「何周も遊ばせたかったから」なのか、「人によってプレイ内容が違うことを楽しんで欲しかったから」なのか、「元々のプログラム上100種類までのコンボしか認識できないから、ローカライズで300種類に増やしてもその内の99種類を選ぶしかなかったから」なのかは分かりませんが――――任天堂がローカライズした版の魅力として大々的に挙げられた「300種類以上のコンボ」が、実際には「その内の99種類が選ばれるだけです」というのは拍子抜けでした。


 こういうコンボって「意図しなかったコンボを達成して高得点が起こった!」みたいのが楽しいんであって、プレイごとに選ばれるコンボが変わりますよって言われてもそれでゲームが面白くはならないと思うんですけどね。
 なので、別に「任天堂がローカライズした版」だからこその魅力は薄いと思いますし、英語が読める人だったら他機種で英語版をプレイしても全然問題はないかなと思います。



◇ シニカルなテキスト、凝っているギミック
 とは言え、英語が読めない人にとっては、日本語で書かれている「毒っけたっぷりのテキスト」は魅力的かなとも思います。これは任天堂のローカライズの力というより、元々の海外版の持っている魅力だと思いますが。

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 やみつきサプリメント「国際的に使用が禁止された薬ですが、本当は安全です!」


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 弁護士のブリーフケース「正義の味方 弁護士を装う時に効果絶大。」

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<画像は全てWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 火の車の地球「本当はそんなことはありません。すべてあなたの空想です。」



 また、アイテム一つ一つの「燃やされた時のギミック」がすごく凝っているのもこのゲームの魅力の一つです。紹介映像で出てきたので言えば、「とうもろこし」を燃やすと「ポップコーンになる」とか、「他人のクレジットカード」を燃やすと「お金が湧き出て燃える」とか。
 そのギミックのブラックさも面白ければ、コンボ目当てに複数のアイテムを一緒に燃やしていると、そこに相乗効果が生まれてトンでもないカオスなことになります。ただ単に「アイテムがある、燃える、なくなる」だけじゃなくて、様々なことが起こるからこそ面白いのです。



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<画像は全てWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 ん……?
 ドット絵の木……?


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<画像は全てWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 『ダックハント』じゃないか!!



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<画像は全てWii U DLソフト『Little Inferno』より引用>

 横に一列揃うと……



◇ 総括
 コンボの仕様に関しては手放しには誉められないし、1周のプレイ時間は短めでそんなに何周も遊んで楽しいものではないと思うんですが―――プレイヤーにどういう体験を味わって欲しいのかを考えて、その邪魔になるような成分は省き、魅力を増すような成分だけを加えた割り切った仕様は最高でした。


 個人差はあると思いますが、1周のコンボのコンプリートまで5~6時間くらいですかね(←ネタバレ防止のため、反転してください)。セールが終わった現在の価格だと高く感じる人もいるかなぁとは思います。
 海外版各機種の価格を見ると、Steamでは980円とのことですが、iOSのHD版が600円iOSの通常版が360円Androidの通常版が359円とのことで……日本語ローカライズしてくれているとは言え、Wii U版の現在の972円は割高に思えてしまうかも。

| ゲーム紹介 | 17:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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