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「縦書きの文章」は今でも「読みやすい」のか?

 宣伝ではありませんが、先日7月24日に個人でも電子書籍を出版できるAmazonのサービスKDPにて『マンガは描ける!絵が描けない人でも』 を発売しました。

マンガは描ける!絵が描けない人でも
マンガは描ける!絵が描けない人でも

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 宣伝ではありませんが、今回は「活字の本」で「挿絵の入る」「縦書き」の本です。
 この「挿絵を入れたい」「文章は縦書きにしたい」を実現するのが地味に大変で四苦八苦しました。KDPに(も)使える書式に出力してもらえるWEBサービスやフリーソフトはたくさんあるのですが、「挿絵を入れる」のが難しかったり、「横書き」でしか出力できなかったりするものが多くて、一時期は「縦書き」を諦めて「横書き」に妥協しようかと思ったくらいです。

 そこからどうやって解決したのかみたいな話は興味ある人がそんなに多くないと思うのでこの辺にして、今日書きたいのは「そんなに大変だったのに、どうして縦書きにこだわったのか?」という点です。



 半年前だったか、1年前だったか……WEBで連載されていたとある小説をまとめたものが、それも電子書籍で発売されまして。私はWEBでも読んでいたのですが、まぁこの機会に最初から読み返そうと思って電子書籍でも購入してもう一度読んでみたところ……

 WEBで連載されていた時は「横書き」だったものが、
 電子書籍で発売された時には「縦書き」になっていて―――

 同じ文章なのに、「縦書き」だとこんなに読みやすさが違うのか!と驚いたのです。
 いや、もちろん「WEBで一度読んだ」ものを「電子書籍で二度目を読んだ」から頭に入りやすかったというのもあるとは思うんですけど(笑)、「横書き」の時には頭に入らなかった風景描写なんかが「縦書き」だとすんなり頭に入ってきて。それまでは「縦書きも横書きも同じ日本語でしょ?」と思っていた自分ですが、そんな自分の脳の中にも「縦書きの文化」が強く根付いているんだと実感したのです。


 ということで、苦労してでも「自分も縦書きで電子書籍を作ろう」と頑張りました。
 宣伝ではありませんが、今後はブログの記事をリメイクしてまとめた電子書籍とかも出したいなぁと考えていて、そこでも「横書きのブログ」を「縦書きの電子書籍」に変えるのが面白いんじゃないかと思ったのです。


 しかし……ここで一つ疑問が思い浮かびました。



 ひょっとして、こんなことを思うのは私がオッサンだからなだけで。
 最近の若い人達には「縦書きが読みやすい」なんて文化は残っていないんじゃないのか?と。

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 一応断っておきますと、この話は「最近の若者はけしからん!」って話にしたいワケじゃないですからね。私は最近の若者にもモテたいので、最近の若者が何を思って何を好いているのかを知りたいのです!そして、ゆくゆくは私だけのハーレムを築き上げたいのです!

 まぁ……マジメな話をすると、良かれと思って縦書きにしたら「横書きの方が読みやすかったのに」と言われてしまう可能性もあるんで。リアルな声を聞きたいなと思ったのです。



 私達の子どもの頃にはインターネットがまだありませんでした。
 携帯電話の普及率もそれほどではなかったし、スマホもありません。

 活字を読む機会と言えば、言うまでもなく「本」「雑誌」「新聞」などが主でした。洋書を翻訳した「本」は横書きなことが多いですし、パソコン系の「雑誌」は横書きなものも多いですが……総数の割合で考えれば、「本」「雑誌」「新聞」は圧倒的な縦書き文化だったと思います。


 しかし、インターネットが普及して、パソコンなりスマホなりに日常的に触れる人が多くなり、最近の若者の中には「物心ついた頃からパソコンに触ってた」「スマホがあった」という人も少なくないと思います。
 そして、このブログもそうですけど……インターネットは基本的に横書きの文化です。パソコン自体が横書きの文化ですし、パソコンで作られる多くのものは横書きの文化で出来ています。例えば、ゲームなんかも、日本人が日本語で書いた日本人向けのノベルゲームであっても横書きのものが多いですよね。

 「本」や「雑誌」は売れなくなって書店なども苦しくなって、「新聞」は最近ではインターネットで記事が読めてしまったりしますし……最近の若者に限った話ではなく、我々オッサン達だって昔よりかは「縦書きの文章」に触れる機会が減っていることでしょう。むしろ、逆に最近「縦書きの文章」に触れる機会がどれだけあったろうか?

 これだけ「横書きの文章」に触れる機会が多ければ、「横書きの文章の方が読みやすい」という若者が増えてもおかしくないし、そうした人達に向けて本を作るのならば「横書きの文章」で作るという選択肢もあるし、そうなるとますます「横書きの文章」に触れる機会が増えて「縦書きの文章」に触れる機会が減っていくということも考えられます。



 昔、日本の漫画は「縦書き」文化だから「横書き」文化の海外に輸出するのが難しいみたいな話を書きましたが、それ以前に日本でも「縦書き」よりも「横書き」の方がしっくり来ている世代があるのかもってちょっと思うんですね。国語の教科書は「縦書き」だろうけど、それ以外の科目の教科書は「横書き」が多いだろうし、国語の教科書でしか「縦書き」を読んだことがないって人がいてもおかしくないでしょうし。

 宣伝ではありませんけど、今後活字の本を出す際には「縦書き」にするべきか「横書き」にするべきか悩むところです。宣伝ではありませんけど。

(関連記事:縦書きの漫画を、横書きにする海外展開
(関連記事:「縦書きの漫画を、横書きにする海外展開」の続き

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| ひび雑記 | 18:03 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

青空文庫で試してみたことがありますが、
PCモニターだと縦書は全く頭に入りません。
(タブレットやスマホは試してません)
普通の本なら縦書のほうが読みやすいんですけどね。

| ああああ | 2015/07/28 20:21 | URL |

>ああああさん

 自分も今、同じ作者の違う小説を「縦書き」と「横書き」で読んでみました。
 自分は「縦書き」の方が頭に入ってきました。風景というか情景が頭に浮かぶ。「横書き」はどうもいつものくせで「早く読んでしまう」ため、スピードはこっちの方があるんだけど頭に思い浮かべる余裕がありませんでした。出来事だけ羅列させられていくカンジ。

 この辺は個人差が大きそうですね。

| やまなしレイ(管理人) | 2015/07/28 21:35 | URL | ≫ EDIT

僕としてはだいたいの日本語の文章は縦書きのほうが読みやすいですが、
理工系の本については数式がある関係でふつう横書きなので、
啓蒙書などで内容が理工系でも縦書きのものを読むと(数式の有無にかかわらず)少し読みにくく感じます。
本の分野によっても変わることかもしれませんね。

>一時期は「縦書き」を諦めて「横書き」に妥協しようかと思ったくらいです。
>そこからどうやって解決したのかみたいな話は興味ある人がそんなに多くないと思うので

リクエストではありませんが、どうやって解決したのかみたいな話に興味がある(多くないうちの)ひとりです。

| のらんぶる | 2015/07/28 21:57 | URL | ≫ EDIT

たてたてよこよこまるかいて

 確かにPCだと横書きの方が自然に感じられることありますね。

 それでも自分は一応、「どっちかといえば縦の方が読みやすい」派ですけど。理由が「オッサンだから(子どものころにPCなんて普及してなかったから)」と言われてしまうと否定できません。
 いや、実際は普段「縦書きの本ばかり読んでいるから」のハズですが、これもデジタル媒体に慣れた世代から見れば時代遅れな感覚になっていくのかも……?

 若い世代の人たちがどう思っているのか、なるほど興味深いテーマです。
「国語以外の教科書は横書き」だというのも、言われてみればの着想ですね。

| kanata | 2015/07/28 22:56 | URL | ≫ EDIT

読むスピードが関係してるとか?

野球でフォークなどの縦の変化球が効果的なのは人間の目が横に二つ並んでいるからで、左右の動きには強いが上下の動きには弱いからと言われています。

つまり左右の動きに強い人間の目線で横書きの文章を読むと早く文字を処理する事は出来るが頭に残りにくい。
逆に縦の動きが苦手な人間の目線で縦書きの文章を読むとスピードが出ないが頭に残りやすい。

あと個人的にネットニュースは頭に残りにくいけど、新聞で読むと頭に残ってる事がよくあります。
新聞だと縦書きという事もありますが、文字が小さい分さらに読むスピードが遅くなるので人間の文字の処理速度と内容の理解度は反比例してるんじゃないかと思います。

ですので今度本を出される時は「縦書き」且つ「常識を超えた小さな文字」で出版される事をおすすめします(笑)

| あお | 2015/07/29 18:13 | URL |

>のらんぶるさん

 不思議な現象ですね……
 それこそ普段はブログの横書きで書いているような話を縦書きにしたらどうなるのか気になります。

>リクエストではありませんが、どうやって解決したのかみたいな話に興味がある(多くないうちの)ひとりです。
 記事にするほど面白い話ではないのであっさり説明すると、ライブドアブログのサービスを使えば可能でした。
 これがどうも今年の5月まで「有料会員のみのサービス」だったので色んなサイトに載っていなかったのが、たまたま5月以降は無料会員でも使えるようになったという。


>kanataさん
 この記事を読んで、誰か「私10代ですけど~うんぬんかんぬん」みたいな反応をくれないかなと期待していたのですが。そういう反応を誰もしてくれなかったところを見ると、やはりこのブログ、オッサンしか読んでいないっぽいですぞ!(笑)


>あおさん
>ですので今度本を出される時は「縦書き」且つ「常識を超えた小さな文字」で出版される事をおすすめします(笑)

 電子書籍は、読む人が自由に文字のサイズを選べるんですよ……(笑)

 読むスピードと理解力(小説の場合は想像力?)の因果関係は面白そうな話題ですね。マンガなんかでも移動中に急いで読んだところは忘れてしまっていたりしますし、興味深い話です。

| やまなしレイ(管理人) | 2015/07/30 23:15 | URL | ≫ EDIT

みなさんの意見を読んで思ったのですが、
視線をモニターして、読者の心理を推測して、自動的に字の大きさや流れる速度が変わる次世代電子ブックとか出たら面白そうですね。

| 児斗玉文章 | 2015/07/31 18:18 | URL |

>児斗玉文章さん

 どうだろう……
 ゲームとかに応用するのなら面白そうですが、読書は「自分で設定を選べる」のに越したことはなさそうですけど(笑)

| やまなしレイ(管理人) | 2015/07/31 23:41 | URL | ≫ EDIT

なるほど,そういうサービスが提供されてるんですね.お答えありがとうございます.

| のらんぶる | 2015/08/02 17:43 | URL | ≫ EDIT

読み進む上で、よほど器用な人以外は、縦書きは右の目も左の目も同じ文字を見ている筈です。
横書きは、左の目は文章の左のほうを、右の目は文章の右のほうを見てしまい、焦点が合わせにくいです。
縦書きは集中を促され、それが理解度の高さに繋がるのだと思います。
横書きが劣っていると言うつもりはありません。
”ざっくり”に向いているとのだと思います。

| とおりすがり | 2016/10/09 13:36 | URL |

different

速いor理解力

| あえあ | 2017/06/04 01:46 | URL |















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