やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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何故、ゲームや漫画が「休日の予定」と思われないのか

 読んでいて耳が痛くなる話でした。

自分には理解できない時間の使い方でも尊重できる人になりたい不倒城さん)

 私はゲームが好きです。「ゲームを遊ぶ時間」を楽しみにしているから、それ以外の時間を我慢して生きていられるのだというくらいにゲームが好きです。しかし、大昔に「ゲームやっているくらいなら今日ヒマなんでしょ?」と友達に言ってしまったことがあります。言われた側ではなく、言った側だったことがあります。

 私は漫画が好きです。読むのももちろん好きだけど、そこから描く側になってしまったくらいに漫画が好きです。しかし、「週末は読みたい漫画があるんだ」と誘いを断られれば「漫画読んでいるくらいならヒマじゃん」と思ってしまうかも知れません。


 自分だってゲームも漫画も大好きなくせに、友達からそれを理由に誘いを断られたら「え?ヒマじゃん」と思ってしまうし、口には出さないけど「そんな理由で断られるなんて俺って嫌われているんだなぁ」と思ってしまうのです。「そんな風に他人を尊重できないから友達がいなくなるんだよ」と自分でも分かっているので、わざわざコメント欄に書かなくてイイですからね。



 でも、例えばですよ、みなさん。
 私に好きな女性がいたとします。その女性ともっと親しくなりたいと思って、その女性の休日に遊びに行こうと誘ったとします。
 1週目は「読みたい漫画があるからムリ」と断られ、2週目は「ゲームを遊びたいからムリ」と断られ、3週目は「部屋で一人音楽を聴くからムリ」と断られました。そこで、私が友人であるみなさんに相談します。「予定が入っていたんだからしょうがないよね?別に脈がないワケじゃないよね?また来週も声をかけても大丈夫だよね?」と言ったら、「うん!大丈夫!まだまだチャンスあるよ!」と背中を押してくれます?

 「それ、もう脈がないよ……」とか、
 「そろそろストーカー案件になるんじゃないか……」とか、思ったりしません?


 大丈夫ですか?
 私、まだ大丈夫ですか?

 ストーカー規制法とかそんなカンジの法律で警察にお世話になったとしても、私のことをちゃんと庇ってくれます?「いつかやると思ってたんだよ」とかTwitterに呟いたりしませんよね?「やまなしは悪くない!」って裁判所で証言してくれますよね?




 繰り返しになりますが、私は別に「ゲーム」や「漫画」や「音楽」が嫌いなワケではありません。だから「理解できない他人の趣味にイチャモンを付ける」事例ではありませんし、「ゲーム」や「漫画」や「音楽」を“暇つぶしの手段”と見下していることもありません。それらの趣味が「生きるために必要なもの」だと私自身でも実感しています。

 でも、それでも、「ゲーム」や「漫画」や「音楽」を理由に誘いを断られたら、「これ以上誘ってくんじゃねえよ」と女性から言われているのだと思ってしまいます。「予定が入っていたんだからしょうがない」とは考えられません。いや、これは例え話であって実体験ではないんですよ。本当ですって、本当ですってばよ。




 それは何故なのかなーと考えてみたのですが……
 これらの趣味は「時間に縛られない趣味」なので、「後にズラせるじゃん」と思ってしまうからだと考えました。

 例えば、同じ「音楽を聴く」という理由であっても、「その日は○○のライブに行くからムリなんだ」とか「××のコンサートを観に行くつもりなんだ」と断られれば「予定が入っていたんだからしょうがない」と考えられます。ライブやコンサートは予め日程が決まっていて、私の都合で次の日にズラすことなんて出来ませんからね。
 しかし、「その日は◇◇のCDを聴くからムリなんだ」と断られれば、そのCDを聴くのは明日じゃダメなん?と思ってしまいます。夜でもいいじゃん、朝でもいいじゃん、別にその日が固定というワケじゃないし、いっそのこと俺が部屋に行って一緒に聴くのでもいいじゃん。そんな理由で断られるということは、、「これ以上誘ってくんじゃねえよ」ということなんだなと思ってしまうのです。


 もう一つ、似たような例えを挙げると。
 「演劇を観に行く」と言われたら、その予定は絶対に動かせないだろうと思います。
 「映画を観に行く」と言われたら、その映画の上映時期もあるでしょうし、映画館の営業時間もあるのかなーと思います。
 「レンタルDVDを借りてきて家で観るつもり」と言われたら、それは別に今日じゃなくても出来ることだよねと思ってしまうのです。



 つまり、「予定が入っていたんだからしょうがない」と思えるか、「いや、それってヒマでしょ?」と思ってしまうかの違いは―――その趣味が立派な趣味かどうかではなく、その趣味の時間的拘束力が大きいかどうかだと思うのです。趣味が時間を縛っているというか、時間が趣味を縛っているというか……その趣味はもうその日しかムリだから、「予定」としてズラすことはできないんだなと。
 予め時間が決まっているライブとか観劇のようなイベントごとや、1日がかりじゃないと出来ない登山とか釣りとかに比べると、「一人で」「自分の家で」「自分の好きなタイミングで」楽しめる“ゲーム”や“漫画”や“音楽”は他人からすれば「それは別に今日じゃなくても出来ることだよね」と見えてしまいがちな趣味なんだと思います。それはそれらの趣味が持つ特性であって、そういうことを言う人がゲームや漫画や音楽を見下しているワケではないのです。




 ただ、実際にこういった趣味がどう楽しまれているのかは人それぞれ違います。

 例えば、「ゲーム」の場合。
 据置機で何十時間とかかる大作RPGを遊びたい人は、休日のまとまった時間に一気にプレイしたいことでしょう。平日の夜に10分ずつ進めるみたいなことは出来ませんし、あまりに期間が空いてしまうと「どんな話だったか忘れてしまう」ということになりがちです。
 『ゼルダの伝説』のような「ここのポイントを覚えておいて後であのアイテムが手に入ったら戻ってくる」必要のあるゲームは、まとまった時間にプレイしたいでしょうし。やることの多いシミュレーションゲームなんかも、まとまった時間がないとなかなかプレイできません。こうしたゲームは「休日の予定を占拠する」んです。

 しかし、私は元々「長いゲーム」が苦手だし、最近は目が疲れちゃって何時間もぶっ続けでゲームを遊ぶことが出来なくなってしまいました。なので、ワンプレイ20~30分くらいで区切りの付くゲームを好んでプレイしますし、バーチャルコンソールのゲームが好きなのは「(セーブポイントまでたどり着かなくても)好きなタイミングで中断できる」ところにあります。

 同じように「ゲームが好きな人」でも楽しみ方が全然違うのです。「20~30分ずつゲームを遊びたい」私には、「休日に1日中ずっとゲームを遊びたい」人の気持ちが想像できずに、「今日ゲームやってんの?20分したら終わるよね、そしたらヒマだよね?」と思ってしまうのです。



 「漫画」もそうですよね。
 楽しみにしている新刊は、誰にも邪魔されずにじっくりとそれだけに集中して読みたいという人もいることでしょう。長編漫画の場合は、休日を利用して一気に読むぞという人もいるでしょう。そういう人にとっては、漫画を読むという趣味も「休日の予定を占拠する」のです。
 私は漫画も「長い漫画」が苦手で、元々短い巻数で終わるものを好んで読んでいましたし。私の場合、漫画は「暇つぶし」ではなく、「栄養補給」のためにチョコチョコと読むものでした。あと2時間頑張ったら、さっきの続きをちょっとだけ読み進めよう……みたいな。

 同じように「漫画が好きな人」でも楽しみ方が全然違うのです。


 「音楽」も多分そうです。
 オーディオにこだわる人、最新のアルバムをいち早く入手して楽しみたい人、ライブDVDを観てライブの感動を追体験したい人―――恐らく様々な人がいることと思います。
 私みたいに2000円くらいのヘッドフォンで音楽を聴いている人に「音楽なんて帰ってきてから夜に聴けばイイじゃん」なんて言われたら、何十万円もかけた最高のオーディオ環境で音楽を聴きたい人にとっては「夜中にヘッドフォンで聴くんじゃダメなんだよ!」なんてことがあるのかも知れません。

 まぁ、私あんまり自分のこと「音楽が好きな人」だとは思いませんけど。
 2000円のヘッドフォンを使ってるくらいですし(笑)。




 そろそろ結論。
 元々の「ゲームをやっているなんてヒマでしょ?」という発言はゲームへの無理解とか風当たりの強さという意味合いで「これだからゲームという趣味は差別されてる」的に受け取られていたと思いますし、確かにそういうこともあるのかと思いますが。

 私はどっちかというと、「ゲーム」が多用な楽しまれ方をしている証明なんじゃないかなとも思うのです。ちょっと20分遊ぶのが好きな人もいれば、1日ずっと使って遊びたい人もいる――――その両方をカバーしているからこそのズレが生まれるんじゃないかなと思うのです。
 例えば「趣味:食事」という人がいて、「休日は外食をしているんです」と言われても、高級懐石料理を食べているかラーメン屋のハシゴをしているのかは分かりません。「趣味:ゲーム」とか「趣味:漫画」も、「趣味:食事」くらい幅広い文化になっているんじゃないのかなって思います。

 でも、逆に言えば、無神経に「ゲームをやっているなんてヒマでしょ?」と言ってしまうのは「自分とは違う楽しみ方をしている人がいる」ということをイメージ出来ていないとも言えるので。やっぱり多種多様な人間がいることを常に頭に入れて、「自分は20~30分ずつゲームを遊びたい人だけど、この人は1日ずっとゲームを遊びたい人なんだな」と受け入れられるような人間になりたいなと思います。



 ということで……私はストーカーではないという結論でよろしいですよね?
 良かった良かった。


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| ひび雑記 | 17:59 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

好きな女の子を例に挙げていらっしゃいましたが、そう言えばツイッターでこんなツイートを目にしました。
曰く、
女にとって時間がない金がないは(お前に費やす)時間がない金がないなんで禁句です。たとえ本当に金も時間もなくてもです。
うーんw
これは極端な見解にしても、暇とは何か人の誘いを断っていい重要なものとは何か、それは人によって違うというのは確かにそうですね。
ゲームもそれだけ幅広い層に遊ばれているということなんでしょうね。
冒頭のリンク先のブログでコメントを書いた時にはそのことに気づきませんでした。

| 児斗玉文章 | 2015/08/25 20:25 | URL |

ふと思ったのですが、誘う側も大概の場合ちょっと遊ぼうとかちょっと食事でもとか言って誘ったりしてませんかね?

誘う側と誘われる側での案件の重要度とか時間的拘束力って、実の所大差ないことが多いのではないてしょうか。
軽く遊びに行く、ぐらいの重要度ではようやく作った半日一日にはなかなか勝てないかもしれません。仕事の内容とかによっては余裕ある半日一日は取れないこともありますし。

自分の場合だと小説は一気に読む派なので、できれば時間は空けておきたいとは思いますけど、栞を挟める分まだそこまでの重要度じゃないのかなと思いました。

| T2 | 2015/08/25 21:35 | URL | ≫ EDIT

「ゲームを遊ぶ」という予定も、一人で遊ぶのかフレンドと遊ぶのかで拘束の度合いが大きく変わりますね。
「自分の都合だけでは動かせない予定」という意味では、リアルで人と会う約束に似た部分があると感じています。

| ないしょ | 2015/08/26 09:43 | URL |

この話で重要なのはゲームや漫画の向こう側に感じるプレッシャーの度合いなのではないかと思いました。

例えば自分が遊びに誘って「ゲームで遊ぶから」と相手に断られた場合で仮に相手がゲームクリエイターだったら自分は「あぁ…勉強のためなのかな」ってそれ以上誘うのはためらってしまいます。(パターン1)

誘った自分もゲームクリエイターで「ゲームで遊ぶから」と断れた場合、そのゲームが面白くも無くさらに勉強するに値しないものだったら「それ大したゲームじゃないから時間のある時にして、自分と遊びに行こうよ」と気軽に誘ってしまいそうです。(パターン2)

逆に勉強に値するものだったら相手のスキルアップのチャンスを奪ってしまいそうで強引に遊びに誘うのは少しためらうと思います。(パターン3)

一つ目のパターンはゲームクリエイターという自分に想像もつかない仕事に対するプレッシャーからこれ以上誘えないパターン
二つ目のパターンは同じゲームクリエイター且つプレイする作品に対するプレッシャーもないからさらに気軽に誘えるパターン
三つ目のパターンは同じゲームクリエイターであるが故に作品に対するプレッシャーを感じてしまいこれ以上誘えないパターン

管理人さんがおっしゃられるように「ゲーム」が多用な楽しまれ方をされいますし、人それぞれ「ゲーム」に対する考え方(プレイスタイルetc)、立場(仕事や利害関係etc)など色々な要素が絡み合って「ゲーム」に対するプレッシャーの感じ方は違ってくるんじゃないかと思います。


あと記事に出てきた女性が「ゲームを遊びたいからムリ」じゃなく「自分の命運を賭けたゲームを遊びたいからムリ」と絶大なプレッシャーがかかる断り方をしたらどうなるんだろうか。
おそらくエスポワールという船に乗り込んで行かれると思いますが、僕は「うん!大丈夫!まだまだチャンスあるよ!」と言い、管理人さんの背中を全力で押したいと思います(笑)

| あお | 2015/08/26 13:51 | URL |

>児斗玉文章さん

>暇とは何か人の誘いを断っていい重要なものとは何か、それは人によって違うというのは確かにそうですね。

 「漫画を読むから」「ゲームを遊ぶから」と本気で断るのなら、如何にそれが自分にとって大事なのかを相手に伝えることが必要なのかなと思います。
 例えば、何年も発売を待っていた『ドラクエ』新作の発売日だからムリと断られれば「なるほど」と思えるし、友達に借りた『ドカベン』全巻を一気に読んで返さなきゃいけないって断られれば「なるほど」と思えるし。

 結局のところ、その理由も言ってもらえていない時点で……という気もします(笑)。


>T2さん
>誘う側も大概の場合ちょっと遊ぼうとかちょっと食事でもとか言って誘ったりしてませんかね?

 あくまで例え話ですし……


>ないしょさん
 その場合は、そう言われれば納得すると思います。


>あおさん
 そもそも「ゲームを遊ぶ」ことが、ゲーム作りの勉強になるのだろうか……私は「漫画を読む」ことが、漫画描きの勉強になると思ったことはないですね。

>「ゲームを遊びたいからムリ」じゃなく「自分の命運を賭けたゲームを遊びたいからムリ」と絶大なプレッシャーがかかる断り方をしたらどうなるんだろうか。

 「ワケの分からないことを言って断るくらいなんだから、よっぽど俺のこと嫌いなんだなぁ」と思うだけです(笑)

| やまなしレイ(管理人) | 2015/08/26 21:35 | URL | ≫ EDIT

うーむ、個人的に後にずらせる用事なら断る理由にならない、って所に違和感を覚えてしまいますね。
例えるなら特別な理由もなく有休を取ってはいけない、みたいな…。
自分は一人で楽しむ時間も大事にしたいって言う思考、悪く言えばぼっち思考みたいなのがあって世間一般の思考とずれてるとは思うのですが。

まぁそれはそれとして3週もお誘いがかかったら自分でも流石に時間の工面を考えますねw

| RAL | 2015/08/27 22:40 | URL | ≫ EDIT

>RALさん

>うーむ、個人的に後にずらせる用事なら断る理由にならない、って所に違和感を覚えてしまいますね。

 僕から言えることは、「違和感くらいなら気にすんなよ!」ってだけですね。

| やまなしレイ(管理人) | 2015/08/28 01:07 | URL | ≫ EDIT















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