やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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ゲームが俺のことを「オマエのプレイは下手くそだっ!」と評価するのなら

 俺だって、そのゲームのことを「全然面白くないからなっ!」と評価するのだっておあいこでしょうが!


 ゲームに対して「面白くない」なんて言おうものなら、そのゲームが大好きな人達から、
 「頑張って作った人達に失礼だ」とか、
 「何でもかんでも文句ばっか言って性格の悪さがにじみ出てる」とか、
 「下手くそな人にはこのゲームの面白さが分からないんですねー、プププー」といったカンジに袋叩きに合うのがインターネットですが。
 先に俺のことを罵ってきたのはゲームの方だ!それなら俺だってゲームのことを罵り返してもイイでしょうよ!撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだっ!!!



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<写真はWii Uソフト『The Wonderful101』より引用>

 “それ”がいつからあるのかは分からないのですが……最近のゲームはクリアした時に「ブロンズ」とか「シルバー」とか「ゴールド」とか、プレイヤーのプレイ内容に対して評価を付けるゲームが多いですよね。「最近のゲーム」というか、10年くらい前にはもう普通でした。
 例えば2005年の『脳トレ』なんかも、一つ一つのトレーニングが「ロケット級」「新幹線級」「自転車級」といったカンジに評価されましたし、そもそもその評価である「脳年齢」を若くしていくのが目的のゲームですもんね。


 恐らくルーツとしては「クリアよりもハイスコアを目指す文化」の延長線にあるもので、1980年前後のシューティングゲームブームが根底にあるんじゃないかなぁと思います。『ゼビウス』で1000万点を目指すみたいに、ただクリアをしていくのではなくスコアの高いプレイを目指す遊びはコンピューターゲーム黎明期からあったものだと思います。

 その後、アドベンチャーゲームやRPGなど「エンディングを目指してクリアしていくゲーム」が主流になっていく一方で……例えば『テトリス』のような落ちモノパズルゲームや、『ストII』のような格闘ゲーム、90年代の音ゲーなどなど、「何度もプレイして自分が上手くなっていることを実感するゲーム」が多数生まれ、今でも根強い人気がありますよね。レースゲームなんかもそうですね。先ほど書いた『脳トレ』もこの系譜です。

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<写真は『脳を鍛える大人のDSトレーニング』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 つまり、ゲームには「攻略を目指す楽しみ方」と「上達を目指す楽しみ方」があるのです。

(関連記事:「上達」が楽しいのか、「攻略」が楽しいのか



 “クリアした時に「ブロンズ」とか「シルバー」とか「ゴールド」とか、プレイヤーのプレイ内容に対して評価を付けるシステム”は、プレイヤーに「上達を目指す楽しみ方」をして欲しいのだと思います。最初は「ブロンズ」であったとしても何度も何度もプレイして上手くなって「シルバー」→「ゴールド」→「プラチナ」と成績が上がっていくことを楽しんで欲しいのでしょう。

 例えば音ゲーのように同じステージを何十回・何百回と遊ぶタイプのゲームならば、それはよく分かります。上がっていく成績がモチベーションになるのでしょうからね。




 しかし、1つのステージを1回しか遊ばない「攻略を目指すゲーム」にも、この“クリアした時に「ブロンズ」とか「シルバー」とか「ゴールド」とか、プレイヤーのプレイ内容に対して評価を付けるシステム”を入れるのは何なんだろうって思うのです。

 世界の命運がかかっているというから必死こいてプレイして、やっとの思いで何とかクリアして、「やったー!このステージもクリアしたぞー!」と喜んだのも束の間「アナタのプレイはブロンズです!」と突きつけられるという。しかも、ゲームによっては「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られたりします。クリアしたのに。やっとの思いでクリアしたのに怒られるんですよ。

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<写真はWii Uソフト『The Wonderful101』より引用>


 私は怒られるためにゲームをしているんじゃないです。
 「誉めてくれ」とまでは言いません。でも、「クリアした」余韻を自分だけで噛み締めるくらいは許してくれよと思うのです。せっかくクリアしたのに「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られるだけなら、何のためにゲームをやっているんだろうという気になってしまいます。



 それこそ、こういうことを書くと「それはアナタが下手だから悪いんでしょう」と言われそうです。「そのゲームも同じステージを何十回・何百回と遊んで上達すればイイじゃないですか」と言われそうです。
 恐らく作っている人もそう考えていて、「攻略を楽しみたい人は1周遊んでもらえればいい」「上達を楽しみたい人は何十回と遊んでプラチナ評価を獲れるように頑張ってもらいたい」という両方の人を楽しませるためにこういう仕様にしてあると思うのですが。


 最近のゲームはアクションゲームであっても、1周クリアするのに何十時間とかかるものが多いです。1つのステージに平気で1時間とかかかったりもします。
 そういう状況で、「同じステージを何度もプレイして上達を目指そう」だなんて思えません。私は最後まで「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られたままでしょうし、クリアした何年後かにこのゲームのことを思い出しても「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られた記憶しか残っていないと思います。

 このゲームの話ではありませんが……「やりこみ要素を入れて嫌がる人はいないからとりあえず入れよう」と、こういうシステムをとりあえずで入れているゲームはたくさんあって、その度に私は「こんなに頑張ってクリアしたのに最低評価なんだな……」という敗北感にまみれてそのゲームを終わらせます。
 大好きな『ラビ×ラビ』シリーズも、このシステムだけは大っ嫌いだし、シリーズ全作クリアしてエンディングまで見ていますが「全ステージを最高評価でクリアしないと現れない隠しステージ」は出せたことがありません。だって、私ほぼ全てのステージを最低評価でクリアしていますもの……


 “クリアした時に「ブロンズ」とか「シルバー」とか「ゴールド」とか、プレイヤーのプレイ内容に対して評価を付けるシステム”は、やっとの思いでギリギリのクリアをしたという人に「でも、オマエ最低評価でしかクリアしてないからなー」と突きつけて台無しにするシステムとも言えると思うのです。




 やりこみ要素が嫌いだという話をすると「やりこみ要素を入れないと中古に売られてしまうから、全ての悪は中古ゲーム屋なんだ!」と言ってくる人が毎度のように現れるのですが、ソレも私よく分からないんですね。やりこみ要素があろうとなかろうと、「もうこのゲーム遊びたくないや」って思われたら中古屋に売られるでしょう。私は中古屋を利用しませんけど、こんな風に起動する度に「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られているといち早く売り飛ばしたい気分になってきますよ。




 まぁ……ここまで感情に任せて書いておきながらアレなんですけど。
 こういうゲームが好きな人もたくさんいることは分かります。
 「上達を楽しみたい人」からすればどんどん評価が上がっていくことがモチベーションになるのだろうし、「1周だけでも何十時間遊べるのに、やりこみ要素をやったら何百時間も遊べてしまう!最高!」という人もいることでしょう。楽しんでいる人がいる限り、その娯楽商品には存在価値があるのだと思います。そういうゲームがなくなればイイとは思っていません。


 ただ、私は好きじゃないです。
 「上達を楽しみたい人」が絶賛しているのを読んで「そんなに評判イイならやってみようかな」と手を出しても、「攻略を楽しみたい自分」にとっては「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られて落ち込むだけだったりします。
 「下手くそな人にはこのゲームの面白さが分からないんですねー、プププー」と言われるのなら、その通りです。下手くそな私には何が面白いかサッパリ分からないし、だから「下手くそな人にはオススメしません」というレビューを書きます。


 そのくらいの権利は認めてもらいたいです。
 私なんてプレイするたびにゲームから「オマエのプレイは酷すぎる!」と怒られているんですから。


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

何となくわかります、その気持ち。
ただ単に評価が表示されるだけなら(個人的には)まだ我慢できるですが、高評価をとることが隠し要素の入手条件になっていたりすると辛いんですよねぇ…
クリアできたからいいじゃんかよ!使わせてよ!w
ましてや評価でストーリーが分岐したりするとクソゲー認定したくなりますね…。勘弁してよぉ。

| figaro | 2015/08/27 18:29 | URL |

>figaroさん

 あぁ……ありますね!
 記事内でも例に出した『ラビ×ラビ』シリーズは「隠し要素がある」ということすらゲーム内で言われていなかったので、クリアしてから数年後に「全ステージ「ゴールド」以上を取ると隠しステージが出る」と知って。「今更やる気になんねえ……」と匙をぶん投げました。

 どのゲームか忘れちゃいましたが、仰るとおり「こういう隠しステージをクリアしないと真のエンディングが見られないゲーム」もあるんですよねぇ。

| やまなしレイ(管理人) | 2015/08/28 01:05 | URL | ≫ EDIT

プレイ内容に対して評価の表示
ON・OFF機能とかあればいいのにね。

| ああああ | 2015/08/28 05:09 | URL |

全員を不幸にさせ続ける「艦これ」の「難しさ」 - 深海の底から
http://dottyanen79.hateblo.jp/entry/2015/08/26/174558

記事の内容とは少し反れてしまいますが、コメント欄を見て先日読んだこの記事を思い出しました。
「やり込みたい人のためにそういうシステムを用意したよ!」と言ってくれるのは大いに結構なのですが、それを強制しないで欲しいかなぁ、と…

| ああああ | 2015/08/29 03:27 | URL |

 お疲れ様でした。プレイしていて、とても辛かったんじゃないかと思います。
 このスクリーンショットから分かるように減点方式のリザルト表示や「参加賞」という称号だと余計にキツかったことでしょう。

 自分も、このような評価システムが合わない一人です。
 言葉を選ばずに表しますと、ゲームを進めていっても常に「お前は精一杯頑張ったつもりだろうが、こちらから言わせるとこれっぽっちしかできてないんだよ!もっとしっかりやれよ」と言われている気がするんです。
 特に、プラチナゲームズが作るゲームはソフト側から採点される厳しさがあるものが多いですね。
 スマブラの桜井さんが「ベヨネッタ」について「いつも怒られている気がする」と著書のなかで言っていました。単純な非難ではなく、個性の話としてですが。
 (記事の内容から逸れますが、こちらのブログの過去記事で桜井さんの本を知って読みました。その節はありがとうございました。)
 自分も同シリーズを遊びましたが、桜井さんと同じ感想です。
 アクションゲームにおいて向上心を持つつもりがないので、評価も上達も気にせずに一番下の難易度でササーッとストーリーを駆け抜けました。101は、お試し版で挫けました。
 好みが分かれるシステムなので、この記事のようにそれが好きじゃないって言っても良いと思いますよ。

 どのメーカーのものにせよ、オンオフ機能を付けてあるものとか、評価ランクが上がることによる重要要素の解禁がないものだったら嬉しいですね。
 せっかく遊ぶんだからもっと楽しく遊ばせてほしいなと感じています。

| ああああ | 2015/08/29 05:23 | URL |

難しく考えすぎだと思いますけどね
私も101は序盤以外はほぼ参加賞でしたけどアクションゲームとしては楽しく遊べました
低い評価が出るのは嬉しいことではありませんが、そんなことは軽く受け流して気楽にゲームを楽しめばいいのでは

| ああああ | 2015/08/29 10:32 | URL |

よくぞ言ってくれました!
自分がうまく言語化できなかった問題点を見事に表現してくれてありがとうですよ
繰り返しプレー当然のスコアアタック系のゲームなら問題ないのですが、おそらく二度と、あるいは短期間の内に再プレーしないであろうゲームでこれやられると、あああってなりますよね
アドベンチャーゲームにもこの評価システム搭載されてるのありますからね
プレー時間や謎解き時のミスなんかをカウントした結果、あなたのクリア評価はCです、とか言ってくるヤツ
初見でAかSを取れたらそいつは間違いなく関係者か攻略サイト見てるし、もうネタがわかってる状態の二周目で高評価をもらっても何だかなと
アクションゲームで繰り返し楽しむためにクリア評価つけるのは理解できますが、それはクリア後のおまけでオープンにしてくれたらなと

| ああああ | 2015/08/29 20:14 | URL |

>ああああさん

 そうならイイんですけど、こういうシステムを入れる人は「これが嫌な人がいる」とは考えていないから入れているのでしょうし。難しいんじゃないかなぁと思います。


>ああああさん
 僕は『艦これ』やっていなかったのでその記事は読んでいなかったのですが、読んでみて今の『艦これ』が嘆かれている理由が何となく分かった気がしました。

 オンラインゲームだと目標を持たせないと課金してもらえないとかもあるのかもですが、「誰もがみな挑戦をしたいワケではないのになー」とは思ってしまいますね。


>ああああさん
 あ、いや……まだクリアしてはいないんですよ。クリアした際にはそういうレビューを書くぞという意思表明をしておかないと、クリアする気にならないな、と(笑)。


 採点の基準がよく分からないというのも、プレイ中ずっと不安な気持ちに襲われてしまうんですよね……コンティニューしまくったところは参加賞でも納得なんですけど、ノーコンティニューでもブロンズだったりしますし。
 「タイム」表記があるということは探索しないでさっさとゲームを進めなきゃ評価が落ちてしまうのかと追い立てられてしまいますし。遊んでいて心休まる瞬間が一秒たりともないです。


>ああああさん
 まぁ、確かに「こういう不満があるからゲームが面白くない」のではなくて「ゲームが面白くないからこういう不満ばかり目に付いてしまう」のだとは思います。


>ああああさん
>初見でAかSを取れたらそいつは間違いなく関係者か攻略サイト見てるし、もうネタがわかってる状態の二周目で高評価をもらっても何だかな
 これはもうムチャクチャ同意ですね。
 『The Wonderful101』も、『ゼルダ』的に「どうやって進めばいいのか分からずに考え込む」場面があって、そこで考えこんだらもう一気に評価が下がりますし。1面辺り1時間くらいあるのに、途中のミニゲームを初見で失敗するとそれだけで一気に評価が下がりますし。

 「初見じゃどうしようもなくね?」というのが私の不満なんですね。
 こちらこそ自分が上手く説明出来なかったことを見事に文章化してもらって感動しています。


>アクションゲームで繰り返し楽しむためにクリア評価つけるのは理解できますが、それはクリア後のおまけでオープンにしてくれたらなと
 これもまさに!
 例えば全クリア後に「今までのボスだけ連戦」とか「今までのミニゲームだけ延々と出来る」とかのモードが解禁されて、そこでは成績が表示される―――とかだったら、むしろ私は喜んでプレイしたと思うんです。「一度クリアしたものだからこそ、その部分だけもう一回やって成績を見てみたい」というか。


 私が不快だったのは「何だか分からないまま手探りでプレイしている初見時の評価で怒られたくない」ってことだったのかなーと思いました。

| やまなしレイ(管理人) | 2015/08/29 22:53 | URL | ≫ EDIT

まあ、気にしなきゃいいんじゃないですかね
たかがゲームなんだし、アホらしい

| よっしー | 2015/08/30 20:39 | URL |

>よっしーさん

 それはこっちのセリフだ!

| やまなしレイ(管理人) | 2015/08/30 20:52 | URL | ≫ EDIT

あーありますねこういうの
特にプラチナゲームズの作るゲームではお決まりの要素ですね
トップダウンではなくボトムアップで評価すれば少しはこういう要素が嫌いなひとにも受け入れてもらえるでは、とは思いますね

| ああああ | 2015/12/31 17:06 | URL |















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