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『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の魅力は「分かりやすさ」だ!

 10月から始まった新ガンダム『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』がとても面白いです。
 自分の大好きな長井監督が手がけるガンダム作品ということで、始まる前は「もしつまらなかったらどうしよう……」「日本中のアニメファンから叩きまくられる内容だったらどうしよう……」と不安だったのですが。Twitterの自分のタイムラインを見る限り、普段アニメを観ないような人も楽しんでいる人が多いみたいで安心しました。何目線なんでしょう、私は。


 ただ、この作品をブログで話題にするのは難しいなーと思っていたんですね。
 「面白い!」以外に特に言うことがないのです。強いて言えば、「超面白い!」くらい。

 歴代ガンダム作品の中でも、今回の『鉄血のオルフェンズ』ってトップクラスに「分かりやすい」作品だと思うんですね。お話が分かりやすいというだけでなく、面白さが分かりやすい―――わざわざブログに記事を書いて「こういう見方をすると面白くなるんですよ」みたいなことを言わなくても、面白さが伝わっている作品だと思うのです。




 しかし、この『鉄血のオルフェンズ』は来週の週末に1話~6話を48時間限定で無料配信するそうです。ということは、このタイミングでブログで話題に出せば、興味を持ってもらえて「今まで観ていなかった人」も観始めるかも知れませんよね。なので、今日は「今まで観ていなかった人」にも興味を持ってもらえるように、『鉄血のオルフェンズ』の「分かりやすさ」を語っていこうと思います。

 ネタバレはなるべく避けますが、これから観始める人が理解しやすいように「こういう構造の話だよ」という話はします。「ガンダムって何か難しそうだし……」という人にこそ読んで欲しい!


 ちなみに、今回の48時間限定の無料配信とは別の話で。
 ガンダムファンクラブというサイトならば誰でも「最新話1週間無料」で視聴できます。PCからでも利用可能。
 更に、自分は試していませんが、月額600円の有料会員になれば今までの話も全話見放題です。この有料会員は「7日間無料キャンペーン」もやっているそうです。

 更に更に、バンダイチャンネルの有料会員も全話見放題、dアニメストアの有料会員も全話見放題です。ただし、こちらはガンダムファンクラブに比べて1週間遅れの配信みたいですね。

 期間限定配信は1~6話だけなので、それ以降はどうしたらイイんだ!という人はこれらのサービスを利用するのも手ですね。

(関連記事:初心者のための“アニメ見放題”講座(バンダイチャンネル編)
(関連記事:初心者のための“アニメ見放題”講座(dアニメストア編)

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分かりやすさ1:キャラクターデザインが分かりやすい
 ガンダムシリーズは「宇宙」を舞台にした「戦争」を題材に描くことが多いので、どの作品もとにかくキャラクターが多いです。『鉄血のオルフェンズ』もまだ序盤だというのに、結構な数のキャラクターが登場しています。ストーリーが進めば更にキャラクターは増えていくでしょう。

 なので、『鉄血のオルフェンズ』はキャラクターデザインが分かりやすくなっていて、「キャラクターの見た目」と「中身」と「役割」が一致しやすいようになっています。

 端的に言ってしまうと……「悪そうな顔をしたキャラは、ちゃんと悪人」みたいなことです。
 コーラルにしても、1番組の隊長にしても、トドにしても、見た目からして“嫌なやつ”っぽいキャラは実際に“嫌なやつ”でした。
 逆に、オッサンはオッサンでも渋くてカッコよいオッサンな見た目のおやっさん(ナディ・雪之丞・カッサパ)クランク二尉は、作中でも人望の厚い人格者なキャラクターでした。

 あくまで今のところは……ですけど、『鉄血のオルフェンズ』には「見た目は悪そうだけど実はイイ人」とか「善人そうだけど実は極悪人」みたいな人がいないんですね。悪く言えば「キャラクターデザインが記号的すぎる」のかも知れませんし、多くの作品は敢えてそうならないように心がけているものだと思いますが、私はこれだけ膨大な数のキャラクターが出てくるガンダムシリーズならば正しい方針だと思います。


 これは「オッサン」だけでなくて、メインキャラとなる若者達もそうで……
 太っちょで温和そうな見た目のビスケットは、実際に温和なキャラだし。
 ガチムチで難しい顔をしている昭弘は、イメージ通り口数が少ないし。
 金髪くせっ毛のユージンは、見た目どおりの神経質な性格で。
 逆に、背が高くて短髪のシノは、細かいことを気にしない大雑把な性格です。

 主人公の三日月からしてキャラクターデザインは「表情が分かりにくいミステリアスな目」をしていて、実際に奥底が知れないような不思議なキャラになっていますし。リーダー格のオルガは、長身・色黒・銀髪と“他のキャラとは違う”特徴的なキャラクターデザインになっています。


 Wヒロインの対比も分かりやすい。
 クーデリアは、長身・金髪ロングヘアー・巨乳という見た目からしての「お嬢様」で。
 アトラは、ちびっこくて子どもっぽい体型の「幼馴染」ポジションですもんね。

 他のキャラも……
 頭の良さそうな金髪イケメンのマクギリスは、しっかり相手を分析してから攻撃してくるという「頭の良さそうな」戦い方をしてくるし。
 快活で性的アピールの強いラフタは、その性格通りに機動性で翻弄してくる戦い方をしてくるし。
 如何にも仕事の出来そうな眼鏡女子のフミタンは、眼鏡女子っぽく機械に精通していて通信士として活躍しているし。
 白スーツでいかにもな伊達男名瀬は、ハーレム艦を作っているほどだし。



 「キャラクターデザインの見た目」から受け取る第一印象と、実際の彼ら・彼女らの「性格」「能力」「ポジション」がほとんどズレていないことで、たくさんいるキャラクターがごっちゃにならずに把握できるのかなぁと思います。第1話~第2話辺りは「キャラ多くて大丈夫か?」と思って観ていたのですが、今ではすっかり各キャラを個体認識できるようになりました。


 あと、キャラの名前についても……
 三日月・オーガス昭弘・アルトランドナディ・雪之丞・カッサパ名瀬・タービン……といったカンジに、「漢字」の入ったキャラクターが何人か出てくるのですが、みんな「黒髪」なんですよね。

 「日本人っぽい名前」と「黒髪という見た目」がシンクロしやすいようにしているのかな―――という話を書こうと思っていたのですが、クーデリア・藍那・バーンスタイン桜・プレッツェルにも漢字が入っていました(笑)。
 アインとかは黒髪だけど漢字入っていませんし、よーし今の話は忘れてくれー。


 でも、主人公の名前が「三日月」というのは日本人にとって個別認識しやすい名前ですし、ヒロインの「クーデリア」という名前も五文字の呼び名で他とごっちゃにならない名前というのも分かりやすいですね。呼び名が五文字のキャラは、あとは「ビスケット」「マクギリス」「デクスター」「おやっさん」くらい(笑)。



分かりやすさ2:キャラクター配置が分かりやすい
 これも「今現在は」という括弧付きの話ではあるんですが……
 『鉄血のオルフェンズ』にはたくさんのキャラクターが登場しますが、勢力図ということを考えるとそれほど分かりにくくはありません。分類すると、「同じ艦の仲間」と「それ以外」です。


 思い返せば、最初の『機動戦士ガンダム』だってそうです。たくさんのキャラクターがいて、複雑な話に思えるかも知れませんが、基本的には「ホワイトベース」と「それを追いかけるジオン軍」の話なんです。複雑なのは、その「ジオン軍」の中に様々な思惑があって「○○派」「××派」みたいな派閥争いとかがあることなんですけど、そういうのを気にしなければ「仲間」と「敵」で分かりやすく分類される話なんです。
 これは『ガンダム』の次の『イデオン』を観ても思ったことなんですけど、当時はまだビデオデッキがそれほど普及していませんでしたから「1話から通して全話を観る」人ばかりではなく、「途中から観始めても何となく分かる」シンプルな構造になっていたんですね。

 時代が進むとビデオデッキも普及するし、レンタルビデオなんかも出てくるし、最近ではネット配信なんかで1話から通して観ることも出来るようになったため―――後のガンダムシリーズも、「たくさんの勢力が出てきてどれがどれと戦っているのか分からなくなる」とか「単独行動しているキャラがたくさんいるのでどのキャラが今何をしているのか分からなくなる」ことが多くなっていって、その複雑さこそがガンダムシリーズの人気でもあるので別に悪いとは言いませんが。


 『鉄血のオルフェンズ』は今のところ、仲間はみんな一緒に行動していて、敵はそれを妨害するギャラルホルンという分かりやすい構造なので―――ぶっちゃけた話、例えば次の日曜日に放送される第9話から観始めても割とすんなり理解できるんじゃないのかなーと私は思っています。
 ちなみに、これは完全にネタバレ情報なのでネタバレが嫌な人はリンク先を開かないで欲しいのですが、『鉄血のオルフェンズ』は毎週公式サイトの「World」というページで各キャラクターの最新の相関図を発表しています。例えば、誰かキャラが死んだとしたら、相関図の中で「コイツは死にました」とわざわざ載せる凝りようなのです。そのためうっかりリンク先を開くと、これから第1話から観始めようとしている人にとっては「コイツ死ぬんかい!」とネタバレになってしまうのでご注意を。

 これから第1話から観始める人は、放送開始前の相関図と、第1話放送後の相関図をどうぞ。

 元々「キャラの配置」がごっちゃになりづらい“分かりやすい”作品だと思うのですが、こうして毎週毎週手間をかけて「今こうなっていますよー」と教えてくれるので「ガンダムってたくさんキャラが出てきて難しそう……」と敬遠している人も問題なく楽しめる作品だと思います。



分かりやすさ3:目的が分かりやすい
 これは序盤のネタバレと言えば、ネタバレなので……何も知らずに観たい人は読み飛ばしてください。




 この作品の主人公達は、「クーデリアを火星から地球に送り届ける」という目的で行動しています。“スタート地点”と“ゴール地点”がハッキリしているストーリーなんですね。先ほどリンクを貼った公式サイトの「World」というページの一番下には、今現在の三日月達がどれだけ地球に近づけたのかという画像が載っているほどです。

 それこそ最初の『機動戦士ガンダム』もそうでしたよね。あの話は、サイド7というコロニーから地球のジャブローまで「ホワイトベース」が何とか逃げまくるという話です。
 『宇宙戦艦ヤマト』もそうです。地球からイスカンダル星まで「ヤマト」が向かうという話です。


 目的がハッキリしていることでストーリーを引っ張ってくれる力になるし、視聴者にも「今は全体の中のどの辺まで進んだ」ことが分かるというものです。まぁ、「ジャブローってどこだ」「イスカンダルってどのくらい離れているんだ」という問題はありますが。
 例えばこれが「戦争に勝つ」という目的のストーリーだとすると、「戦争ってどうすれば終わるのか」が誰にも分からないし、「今は全体の中のどの辺まで進んだ」のかが分かりづらかったりします。もちろんだからこそ「終わりが見えない戦争の悲惨さ」のようなものも描けるのですけど、「どこに向かっているか分からない話」はどうしたって付いてこられる人が絞られてしまいますからね。

 この「目的がストーリーを引っ張るんだ」という話、それだけに絞って記事を書いた方が面白そうなので、また今度書くかも知れません。



 それと……これは今回の記事の「分かりやすさ」という話からは外れるかも知れませんが、『鉄血のオルフェンズ』におけるクーデリアは「ラグビーのボール」のような存在だと思うんですね。つまり、今は味方がガッツリ保持しているけど、敵が必死になって奪いにくる存在。

 主人公達はクーデリアを抱えて地球まで逃げ切りたい。
 コーラル率いる火星支部はクーデリアを殺したい。
 マクギリスら監査局の連中はクーデリアを捕獲したい。


 それぞれの思惑は細かくあって、一人一人のキャラの狙いは違っていたりするのだけど(アインなんかはクーデリアはどうでも良くてガンダムへの復讐のために動くのだろうし)、この作品はクーデリアを巡る攻防なんだと見ると構造が分かりやすいんじゃないかなと思います。

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【とても分かりやすい三行まとめ】
・キャラクターが見た目通りなのが分かりやすい
・「同じ艦に乗っている」のが味方だから、分かりやすい
・“スタート”と“ゴール”がハッキリしているから分かりやすい



 もちろんこれらは「今現在は」という話なので、ここから先にこれらを裏切るような予想外の展開が来ることもありえるでしょう。そうすると、この作品の魅力だった「分かりやすさ」は損なわれてしまうかも知れません。逆に言うと、だからこそ「今ならまだ“これから観始める人”でも大丈夫だよ」と言いたいのです。

 とりあえず来週の週末に48時間限定で第1~6話を無料配信してくれるということなので、第1~6話だけでもどうぞ。それで肌に合わなかったらそこで観るのを辞めればイイだけなんで。
 ちなみに私の好きなキャラクターは、クッキーとクラッカというロリ双子姉妹です!

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| アニメ雑記 | 17:59 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

公式HPほとんど見てなかったので、「火星から地球行くのに木星圏の後ろ楯必要なんて結構斬新だなどういう経路だ」「鉄華団のメンツまだよく分からん」となっていたのですが、HP上はかなり簡素を旨としているのですね。製作側の意図として分かりやすさに力を入れているのが確かに感じられますね。
良い記事ありがとうございます。

個人的にはクーデリアのキャラのバランスの良さに注目してます。理想と世間知らずと無鉄砲さの反面、出来ることから貢献しはじめてたり自分の役割の規定は(今のところ)しっかりしてたり。歴代ガンダムあんまりよく見てはいませんが、“お嬢様”キャラってわりと前者の要素が強い、分かりやすい“お嬢様”なことが多い気がするので。三日月が大分特異なキャラ設定な分、視聴者視点を担ってるからかな?

| shimole | 2015/11/27 21:35 | URL |

>shimoleさん

 なるほど……そこにひっかかるのかと、参考になる話です。

 「木星圏」の話は言われてみると「ガンダムに慣れているかどうか」で受け入れ方が違うかもですね。盲点でした。

 初期のガンダムシリーズ(宇宙世紀を舞台にしたヤツ)では、木星はヘリウム3という燃料が大量に取れるため、木星~地球のルートには特別な利権があったんです。
 僕らの世界で言う「オイルマネーで潤っているからカタールはサッカー選手を集める」みたいなカンジで。宇宙世紀では最終的に木星は帝国築いて地球を破壊しに来るくらいの巨大戦力になります。


 そういう予備知識があったため、『オルフェンズ』でも木星がギャラルホルンに対抗しうる裏組織だというのは僕は納得してしまっていました。この辺の話も書くと面白そうなので、また別の記事で書くかもです。


>個人的にはクーデリアのキャラのバランスの良さに注目してます。
 あぁ!確かに、僕も「お嬢様キャラ」ってあまり好きじゃないし、クーデリアも第一印象は良くなかったんですけど、2~3話辺りからすっかり好感を持っていました。

 アトラとの関係も割と「今っぽい」ですよねー。
 女性キャラ同士をギスギスさせないというか。富野さんにはない感覚というか(笑)。

| やまなしレイ(管理人) | 2015/11/30 22:32 | URL | ≫ EDIT















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