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『Splatoon』は何故に大ヒット出来たのか

 ものすごーくひっそりと発表されたことですが、今年の5月に発売されたWii U用ソフト『Splatoon』の日本国内での販売本数が100万本を突破したというニュースがありました。このページの下の方にちょろっと書いてあります(笑)。


 『Splatoon』が嫌いな人には「100万本なんか大した数字ではない。世の中にはもっと売れているゲームがある」と言う人もいます。『Splatoon』が好きな人にも「100万本なんて通過点だ。もっともっとたくさんの人に遊んで欲しい」と言う人もいます。しかし、私にはこの「100万本を突破」を区切りに「『Splatoon』は大ヒットした」と言わなければならない義務があるのです。




 『Splatoon(スプラトゥーン)』が大ヒットするためには何が必要か

 2014年6月にこのブログで書いた記事です。
 2014年のE3で『Splatoon』が初お披露目されて、そこから数週間後に書きました。『Splatoon』のソフトが発売される約1年前に、私は『Splatoon』の大ヒットの定義を「日本国内で100万本を売り上げること」として「果たしてそんなことが起こりえるのか」という記事を書いていたのです。なら、世間で何と言われていようが、私だけは「『Splatoon』は大ヒットした」と言わなければならない義務があるのです。


 記事を読んでもらえば分かりますが、この頃の私は「『Splatoon』が日本国内だけで100万本を売り上げるなんてありえない」くらいに思っていました。「みんなそうやって騒いでいるけど、話題になっただけで実際には大して売れなかったゲームなんて山ほどあるでしょ?」くらいのテンションで書いています。
 面白いゲームであったとしても国内だけで100万本を超えることはとてもとてもとても難しいと、長いゲームの歴史の中で身に染みて思い知っている上……『Splatoon』は「売れない条件」を満たしたソフトだったのです。

 「日本ではTPSがあまり売れない」
 『バイオハザード4』は売れたじゃないかと言う人もいるのですが、『1』『2』『3』が100万本・200万本を売り上げていたバイオハザードシリーズも、TPSスタイルになった『4』は(評価に反して)国内で100万本は売れていないと思います。カプコンは世界累計販売数しか発表していませんが、ゲームデータ博物館さんによれば国内売上はゲームキューブ版が22万本、PS2版が45万本、Wii版が13万本だそうです。単独機種どころか3機種合計でも100万本に届いていなさそうですよね。

 大人気シリーズの最新作で、世界に大きな影響を与えたと言われる『バイオハザード4』ですら国内では100万本に届いていないみたいで、カプコンが発表している世界累計での販売本数を見るとゲームキューブ版が160万本、PS2版が230万本、Wii版が200万本だそうで……「海外に比べて日本ではTPSスタイルのゲームは売れない」と言うことが出来たと思います。

 「日本ではオンラインメインのゲームは売れない」?
 これに関しては線引きが難しくて、『モンハン』にも『マリオカート』にも『どうぶつの森』にもオンライン要素があるけど何百万本も売れているので「オンライン要素があるから売れない」なんてことはないのですが、それらのゲームはオフラインメインで遊ばれているという説もあって、正確なデータが分からないので何とも言えないところですね。

 ほぼオンライン専用MMORPGである『ドラゴンクエストX』は、複数機種および追加パッケージなども含めた数字だと思いますが、国内100万本を突破したと随分前に発表されています。「追加パッケージも含めたら1人で何本も買うんだから正確な人数ではない」とも言えますが、「月額課金のゲームでこれはすごい」とも言えますし、「オフラインの『ドラクエ』に比べれば人数は少ない」とも言えます。
 ただ、個人的には「『ドラクエ』すらオンライン専用の本編が出た」こともあって、ここ数年でオンラインゲームへの抵抗感が弱まった人達も多かったんじゃないかなぁと思っています。

 「新規IPのソフトが100万本を越えることは滅多にない」
 100万本を超えるソフトをバシバシ出している任天堂であっても、新規IPのソフトで国内100万本を売り上げた例は近年ではさほど多くありません。この記事を参照。『脳トレ』を始めとする“Touch!Generations”シリーズや『Wii ○○』、既に当時認知されていたMiiというキャラクターを使った『トモダチコレクション』を除くと……ゲームボーイの『ポケモン』まで遡らないとならないのか、これ?

 サードメーカーのソフトも、1作目から100万本を突破するシリーズというのは稀で。
 近年の国内100万本突破ソフトを見ても、『レイトン教授』はシリーズが何本が出たことによって「1作目も買おう」という人にジワジワと売れた結果、発売から4年後の100万本突破でした。そう考えると、アニメ化の力があったとは言え2作目が出る前に100万本突破していた『妖怪ウォッチ』は快挙だったんだなーって思いますね。


 しかし、何と言っても私は「Wii Uのゲームが100万本を突破するのは不可能だろう」と思っていたんですね(※1)

 申し訳ないですが、Wii Uは「負けハード」です。
 今日の記事は「国内で100万本を売り上げた」という話なので、国内に絞った話を書きますが……今世代の「勝ちハード」は、スマホ&タブレット端末などの「スマートデバイス」でしょう。“自然とソフトが集まってくるのが勝ちハード”の定義で言えば、これ以上の「勝ちハード」は存在しないと思います。
 続いて「ニンテンドー3DS」。「スマートデバイス」にはないボタンを持った機械なので、しっかり差別化されて固定ファンとキラーソフトを幾つも抱えています……って、順序が逆ですけどね(笑)。その次が「プレイステーションVita」かなと思います。PS3やPS4などとのマルチソフトも多いですが、発売されているパッケージソフトの数は2014年、2015年ともに3DSより多く、今世代で最もパッケージソフトが発売されているゲーム機と言えると思います。

 んで、Wii UやPS4は、その次の4位争い・5位争いだと私は思っています。どっちがどっちかは分かりませんが……ここにSteamが絡むとどうなるんでしょうね。Steamは単純に数字で比較できませんから難しいところ。まぁともかく、要は「日本国内だと携帯機でなければ3位以内も厳しい」と思うんです。

(※1:『NewマリオU』や『マリオカート8』も100万本を突破していますが、アレらは「お得な本体同梱版」を含めた数字です。『Splatoon』も終盤は本体同梱版を出しましたが、「『マリオメーカー』セット」や「本体だけのセット」と併用して売られていて「必ずしもみんながみんな『Splatoon』同梱版を選ぶワケではない」という売り方でした。)


 閑話休題。
 Wii Uのようにハードのシェア争いに敗れた過去のゲーム機にも「存在感を見せた新規IPソフト」はありました。ゲームキューブで言えば『ピクミン』(本体404万台に対してソフト56万本)、ドリームキャストで言えば『シーマン』(本体280万台に対してソフト52万本)、『どうぶつの森』も1作目となるNINTENDO64では100万本は到達していません(本体554万台に対して32万本)。
※ 数字は全てWikipediaを参照しました

 Wii Uの国内普及台数は、ヒストリカルデータによると2014年3月の数字が181万台、2015年3月の数字が234万台だそうです。
 『Splatoon』も『ピクミン』や『シーマン』や『どうぶつの森』1作目レベルに収まるんだろうなと、2014年6月の時点では考えていたんですね。累計で50万本くらい売り上げて、「Wii Uにしては売れたね!」「新規IPでこれはすごいね!」「TPSなのにこんなに売れたんだ!」「オンラインメインでこれは快挙だ!」と称えて終わると思っていました。
 いや、もちろん50万本売るってものすごく大変だと思いますけど、「○○にしては売れた方だ」くらいの売上になると思っていたんです。「大ヒット=国内だけで100万本を売る」のはそれくらい難しいことですから。


 では、何故にこんなにも『Splatoon』は大ヒットしたのでしょうか?

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◇ スタートダッシュはそれほど売れたワケではなかった

 「スプラトゥーン」で14万4000体のイカがインクをぶちまけた「ゲームソフト週間販売ランキング+」

 上のリンクは『Splatoon』発売週のゲームソフト売上ランキングです。
 初週のソフト売上は14万本、Wii U本体の売上は1万7千台でした。

 当時「Wii Uにしては売れた!」「新規IPでこれはすごい!」「TPSなのにこんなに売れた!」「オンラインメインでこれは悪くない!」という声も確かにありました。ダウンロード版の数字は含まれていないので、実数はもっと多くなるかなとも思います。それでも私は、「あ……これは累計50万コースだ……」と正直思いました。つまり、『ピクミン』や『シーマン』くらいの盛り上がりで終わると思ったんですね。


 これは当日の私のツイートです。
 こういう時に自分の呟きを参照できるから、ツイセーブって便利ですよね!過去の呟きが拾われて炎上とかもしやすくなるのかもですが!!


 ともかく……この時点では「100万本は厳しいな」と思っていました。
 今「Splatoon 初週」で検索しても「爆死www爆死www」みたいに煽っている記事が出てきますが、そのくらい初週の売上はイマイチなものだったんですね。2014年6月の記事には「今『Splatoon』に注目しているのはよほどのゲーム好きだけだ」と書きましたが、まさにその状況の初週だったと思います。


◇ Wii Uを既に持っている人にアピールした完成披露試射会
 さて……2014年6月の記事では「今『Splatoon』に注目しているのはよほどのゲーム好きだけだ」と書きましたが、話はそこから「『Splatoon』が100万本売るためにはこれからどんどん知名度を上げていく必要がある」と続き、そこで任天堂が取ると予想された施策を3つ書いています。

1:「Nintendo News」や「ネコマリオタイム」など、“注目を集めているゲームの情報”と“まだ注目を集めていないゲームの情報”をセットで提供しようという試み
2:友達が自宅に遊びに来た時に一緒に遊べるようなオフラインのマルチプレイモード
3:何らかの形の機能限定版を無料でダウンロードさせて、そこから「追加でお金を払ってくれればパッケージ版と同じだけの機能になりますよ」とする「Free to Play」形式


 一番重要なのは「1」だったと思いますが、先に「3」から話します。
 実際の『Splatoon』は「ソフト買いきり」型で追加料金なしの“昔ながらの売り方”となりましたが、ソフト発売前の5月9日~10日に3回、アンコールとして5月24日に1回、「Wii Uを持っている人なら誰でも無料で『Splatoon』のオンライン対戦が遊べますよ」という1時間を提供する完成披露試射会が行われました。

 確かアンコール回がなかなか繋がらなくて延長するというハプニングもありましたが、Twitterでの話題の独占っぷりが凄まじかったのを覚えています。このプロモーションの上手さについてはN-Stylesさんが記事に書かれているので、どうぞ一読あれ。

 "Splatoon完成披露試射会"で見せた任天堂の新しい広告戦略

 また、同じようなことは発売後にも行われていて、8月3日~8月9日の間は「夏休み 子ども スプラトゥーン体験会」という「朝の9時~10時の1時間だけ無料で遊べる」版が配信されていました。
 「お盆で帰省する子どもがおじいちゃん&おばあちゃんにねだることが出来る」お盆直前の期間に設定してあるのが上手いですよねー。この話はまた後でも出てきます。


 言うなれば、単なる「体験版」なのですが……プレイ出来る時間が決まっていることで「お祭り」感が生まれ、Twitterなどでも話題にされやすく、Wii Uを持っている人なら「ちょっとやってみようかな」と思わせられるプロモーションだったと思います。
 かくいう私も、実は試射会までは「3Dアクション嫌いだし自分は楽しめないかもなぁ」と不安でしたもの。当日のツイートを読み返したら、試射会1回目はシューターを使ってイマイチな手応えで「買うかどうか悩むなぁ」と言っていて、2回目にチャ-ジャーを使ったことで「何これ!超おもしれえええ!」と叫んでいました。あの日からチャージャー人生が始まったのか……


 しかし、逆に考えると「体験版が効くのは“既にWii Uを持っている人”」だけなんですよね。実を言うと、初週売上のポイントはそこにあります。

 “ソフト売上は14万本、Wii U本体の売上は1万7千台”という数字、実はソフト売上の14万本は大した問題ではありませんでした。完成披露試射会をダウンロードした人はダウンロード版が安くなるキャンペーンがあったこともありますし、パッケージ版は消化率が高く品切れがちでしたし、恐らく他のソフトよりも「ダウンロード版を選んだ人」の割合は多かったことと思います。パッケージソフトの売上14万本という数字だけ見ても、販売実数は分からないんですね。

 問題はハードの方。
 『Splatoon』発売の前のWii U本体の売上は7000台付近で推移していました。1ヶ月前もそうですし、1週前もそうです。『Splatoon』の発売週には1万7千台になっているのだから「『Splatoon』が1万台牽引した」ということなのですが、逆に言うと『Splatoon』のためにWii Uを買った人は1万人しかいなかったということなんですね。

 完成披露試射会で「既にWii Uを持っている人」には強くアピール出来たけれども、「まだWii Uを持っていない人」にはこの時点ではアピール出来ていませんでした。


◇ 『Splatoon』に興味のない人を巻き込む『Splatoon』シフト
 ということで、「まだWii Uを持っていない人に、Wii Uごと『Splatoon』を買ってもらうにはどうしたらイイのか?」という話になります。遊んでいる姿を見せることが出来る&みんなで持ち寄って遊ぶことが出来る携帯ゲーム機とちがい、据置ゲーム機は口コミで広がりにくいのをどう解決させるのか。
 2014年6月の時点での私は「友達が自宅に遊びに来た時に一緒に遊べるようなオフラインのマルチプレイモード」が鍵になると思っていました。Wiiの時の『Wii Sports』のように、「ウチに来たんだからちょっとやっていかない?」と『Splatoon』をまだ知らない人を巻き込んでいくことが鍵になるだろうと。

 実際に発売された『Splatoon』には、確かにオフラインで遊べる2人用の対戦モード「バトルドージョー」があります。Wiiリモコンプラスとクラシックコントローラ等を合体させて、無理矢理ジャイロ操作対応にする裏技もありました。しかし、あんまり話題になっていませんよね、このモード。オンラインで遊べる「ナワバリバトル」に比べると、イマイチだったという声も目にします。

 個人的には、「友達が遊びに来た時用の、NNIDを持っていなくても“ゲスト”としてオンライン対戦が出来る」仕様があれば良かったのになぁと思います。
 例えば『Splatoon』をやったことのない6歳の甥っ子がウチに遊びに来て「CMで見たイカのゲームやってみたい」と言い出しても、私のIDでオンライン対戦をやったら私と同じくらいの対戦相手にマッチングされるのでボコボコにされるでしょうし、かといって甥っ子のNNIDを取得してオンライン対戦をさせようとしたらものすごい時間がかかります。「試しにやってみる?」と言いづらいんですよね、『Splatoon』って。



 ということで、ようやく本題です。
 私は『Splatoon』が大ヒットした一つの要因に、ここ数年の任天堂が続けてきた“「Nintendo News」や「ネコマリオタイム」など、“注目を集めているゲームの情報”と“まだ注目を集めていないゲームの情報”をセットで提供しようという試み”があると思っています。

 「Nintendo News」は、現在はニンテンドーキッズスペースという名前に変わり、様々なソフトについての読み物、ペーパークラフトや塗り絵などの遊べるコーナームービーコーナーマンガコーナーなどを用意しています。
 大人向けの情報はトピックスという新たなページを設立し、例えば『マインクラフト』のWii U版の初報や『Splatoon』の国内100万本突破などのニュースはここから発信されました。

 ニンテンドーキッズスペースなんかは特にそうだと思うのですが、例えば『どうぶつの森』のマンガを読みたくてページにアクセスして、『マリオメーカー』の記事も面白そうだから読んでみようかな―――みたいに、「興味のある情報」と「まだ興味のない情報」をワンセットにして提供するプロモーションにこの1~2年の任天堂は力を入れてきたんですね。


 始まった時は「なんじゃこりゃ」と言われていたニャニャニャ!ネコマリオタイムもそうです。『スマブラ』や『マリオカート』の情報を知りたくて番組を見ている人に、当時はまだ知られていなかった『Splatoon』をアピールする場になっていたと思うんです。
 『Splatoon』がこの番組で初めて紹介されたのは、5月13日の回です。その後、5月27日6月10日7月8日8月5日8月19日と繰り返し特集されていました。「イカ博士への道」というコーナーを用意してもらい、冒頭の数分間を使ってゲームの基本的な情報を紹介してもらっていました。他のソフトの話に興味がある人も、まず『Splatoon』の話を経由するようにしてあったんですね。まぁ、動画なんで飛ばしたい人は自由に飛ばせてしまいますが。

 これらの話はもちろん「『Splatoon』のためだけに用意されたもの」ではありませんが、この1~2年の任天堂が力を入れてきたプロモーション活動が『Splatoon』で実を結んだと言えると思います。

 また、『Splatoon』単体でも多数のコラボを行っていました。
 ファミ通とは「あなたの考えた衣装がゲームに登場する」というコラボを、『侵略!イカ娘』とはお互いにイラストを描きあったり衣装がゲーム内に登場するコラボが、佐賀県とはイベントが行われたりフェスのお題になったりというコラボ「Sagakeen」が行われています。

 任天堂の他のゲームにもチョコチョコと登場していて、『ガールズモード』『バッジとれ~るセンター』『スマブラ』『ヨッシーウールワールド』『バンブラ』『どうぶつの森』『スーパーマリオメーカー』……と、登場の形は様々ですが、これだけのソフトにコラボとして登場しています。任天堂全体によって『Splatoon』の知名度を上げようとする“『Splatoon』シフト”を行っていたとすら言えるかも知れません。

 特に『バッジとれ~るセンター』は、5プレイ90円の課金以上に、「興味のあるIP」と「まだ興味のないIP」をワンセットにして提供するプロモーション活動になっていると思います。『マリオ』や『どうぶつの森』のバッジが欲しかったり、バイトの喋る戯言が読みたかったり、デコリスト職人の投稿が見たかったり、毎日の練習台だけでもプレイしたかったりで起動した人に、『Splatoon』という新しいゲームの存在を教えたと思うんですね。「こんなゲームがWii Uで出たんだ?」と。


 この1~2年の任天堂が力を入れてきたプロモーション活動で言えば、任天堂がニコニコ動画の「クリエイター奨励プログラム」に対応したのも昨年の12月でした。
 自分はニコニコ動画はあまり観ないので詳しくありませんが、「クリエイター奨励プログラム」に対応してからのこの1年間、『Splatoon』や『マリオメーカー』の動画について「ステマだ!」とか「問題だ!」とか騒ぐ人がいたくらいにたくさん投稿されたみたいですし、プロモーションとして成果が出ているのかなぁと思います。


 『Splatoon』は「超面白いゲーム」だと思いますが。
 「超面白いゲーム」を発売すれば自然と売れるワケではありませんし、この記事の前半で述べたように『Splatoon』は「売れない要因」を多数抱えていたゲームだったと思います。そんなゲームでも「超面白ければちゃんと売れる」ように、様々なプロモーションを行って大ヒットに導いたとも言えて――――TVCMだけではない、新たな時代のプロモーションに任天堂が成功した結果なのかなぁと思います。


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◇ 実は巧妙だった「5月末」という発売時期
 『Splatoon』大ヒットの要因を考えると、Twitterでのプロモーションも欠かせません。『Splatoon』のオンライン対戦は発売時にはステージ数も少なく、ブキも少なく、モードも少なかったのです。それらが徐々に追加されたり、フェスが発表されたりするたびに『Splatoon』のTwitterアカウントが告知をして、何千RTや何万RTされるのでした。
 後でまとめますけど、6月1日の「ホッケ埠頭」の告知ツイートのRT数は12月24日現在5000代ですが、8月20日の「ヒラメが丘団地」の告知ツイートのRT数は21000代です。12月3日の「マヒマヒリゾート&スパ」の告知ツイートのRT数は23000代です。

 普通ゲームの情報というものは「発売直前&発売直後」に一番需要があって、時間が経つにつれてプレイ人数も減るし興味のある人も減るものだと思うのですが……『Splatoon』の情報は「発売直後」より「発売から半年が経過した今」の方が4倍以上のRTを稼いでいるんです。それはつまり、『Splatoon』を遊んでいる人&興味のある人がそれだけ増えているということだと思います。


 『Splatoon』は「オンラインで徐々に要素が追加されていく」、「その情報がTwitterで拡散される」、「だからロングセラーになったんだ」―――これに関してはよく言われていることですし、間違いないことだと思います。ただまぁ、そんなことをこの記事の結論に書いても「予想がついてたわ!」と言われるだけでしょうから、新たなことを見つけられないかなと思ってちょっとやってみました。


 4Gamer.netさんが毎週発表している「ゲームソフト週間販売ランキング+」の中から、『Splatoon』の週販(とWii U本体の週販)だけを抜き出し、『Splatoon』のTwitter公式アカウントから「追加された要素」や「大きなプロモーション」などを抜き出し、『Splatoon』の売上の推移を見れば何かが分かるのではないだろうか?と。

 ※ 5月28日:ソフト発売
5月25日~5月31日14万4818本(1万7713台)
 ※ 6月2日:ホッケ埠頭追加
 ※ 6月2日:N-ZAP85追加
 ※ 6月2日:ガチエリア開始
 ※ 6月6日:パブロ追加
 ※ 6月6日:第1回フェス告知
6月1日~6月7日6万8913本(2万1169台)
 ※ 6月11日:モズク農園追加
 ※ 6月13日:シャープマーカー追加
 ※ 6月13日~14日:第1回フェス開催
6月8日~6月14日5万3198本(1万6413台)
 ※ 6月17日:L3リールガン追加
 ※ 6月17日:リッター3Kカスタム追加
 ※ 6月20日:ネギトロ炭鉱追加
6月15日~6月21日4万3653本(1万4616台)
 ※ 6月24日:ノヴァブラスター追加
 ※ 6月27日:カーボンローラー追加
 ※ 6月27日:デュアルスイーパーカスタム追加
 ※ 6月27日:第2回フェス告知
6月22日~6月28日3万7458本(1万3166台)
 ※ 7月2日:ガチヤグラ開始
 ※ 7月3日~4日:第2回フェス開催
6月29日~7月5日3万4135本(1万2781台)
 ※ 7月8日:ボールドマーカー追加
 ※ 7月8日:.96ガロンデコ追加
 ※ 7月11日:タチウオパーキング追加
7月6日~7月12日2万6136本(1万0780台)
 ※ 7月18日:ホクサイ追加
 ※ 7月18日:N-ZAP89追加
 ※ 7月18日:第3回フェス告知
7月13日~7月19日2万2557本(1万1028台)
 ※ 7月22日:3Kスコープ追加
 ※ 7月22日:シャープマーカーネオ追加
 ※ 7月25日:夏のアップデートのTVCM開始
 ※ 7月25日:モンガラキャンプ場追加
 ※ 7月25日~26日:第3回フェス開催
7月20日~7月26日2万4289本(1万1257台)
 ※ 8月1日:パブロ・ヒュー追加
 ※ 8月1日:ロングブラスター追加
7月27日~8月2日2万8256本(1万1938台)
 ※ 8月3日~9日:夏休みこどもスプラトゥーン体験会
 ※ 8月5日:3DSで「シオカラーズのテーマ」配信開始
 ※ 8月6日:夏のアップデート
 ※ 8月6日:バレルスピナー追加
 ※ 8月6日:バケットスロッシャー追加
 ※ 8月6日:イカリングのサービス開始
8月3日~8月9日3万5620本(1万3007台)
 ※ 8月15日:ガチホコ開始
 ※ 8月15日:第4回フェス告知
8月10日~8月16日4万1361本(1万6567台)
 ※ 8月21日:ヒラメが丘団地追加
 ※ 8月22日~23日:第4回フェス開催
8月17日~8月23日2万3874本(1万1302台)
 ※ 8月29日:14式竹筒銃・甲追加
 ※ 8月29日:L3リールガンD追加
8月24日~8月30日2万3403本(1万1781台)
 ※ 9月5日:スプラスピナー追加
 ※ 9月5日:第5回フェス告知
8月31日~9月6日1万8826本(1万0232台)
 ※ 9月10日:『スーパーマリオメーカー』発売
 ※ 9月12日:H3リールガン追加
 ※ 9月12日~13日:第5回フェス開催
9月7日~9月13日1万7490本(2万0891台)
 ※ 9月18日:マサバ海峡大橋追加
9月14日~9月20日1万6772本(1万6033台)
 ※ 9月23日:YOSHIKIさんニコ生で『Splatoon』体験
 ※ 9月26日:ヒッセン追加
9月21日~9月27日2万0736本(1万8024台)
 ※ 9月29日:LINEスタンプ配信
 ※ 10月2日:第6回フェス告知
 ※ 10月3日:カーボンローラーデコ追加
9月28日~10月4日1万4958本(1万2843台)
 ※ 10月10日:ロングブラスターカスタム追加
 ※ 10月10日:3Kスコープカスタム追加
 ※ 10月10日:設定資料集発売
 ※ 10月10日~10月11日:第6回フェス開催
10月5日~10月11日1万3186本(1万1594台)
 ※ 10月17日:Rブラスターエリート追加
10月12日~10月18日1万4680本(1万1658台)
 ※ 10月21日:オリジナルサウンドトラック発売
 ※ 10月24日:第7回フェス告知
10月19日~10月25日1万3159本(9961台)
 ※ 10月30日:H3リールガンD追加
 ※ 10月30日:ノヴァブラスターネオ追加
 ※ 10月31日~11月1日:第7回フェス開催
10月26日~11月1日1万1969本(9127台)
 ※ 11月7日:バレルスピナーデコ追加
11月2日~11月8日1万3891本(9935台)
 ※ 11月11日:ボールドマーカーネオ追加
 ※ 11月12日:本体同梱版発売
 ※ 11月13日:ニンテンドーダイレクト&秋のアップデート
 ※ 11月13日:第8回フェス告知
 ※ 11月14日:キンメダイ美術館追加
11月9日~11月15日2万1098本(1万7921台)
 ※ 11月18日:14式竹筒銃・乙追加
 ※ 11月21日:ハイドラント追加
 ※ 11月21日~22日:第8回フェス開催
11月16日~11月22日1万7681本(1万4684本)
 ※ 11月25日:バケットスロッシャーデコ追加
 ※ 11月28日:スクリュースロッシャー追加
11月23日~11月29日2万3823本(2万0256本)
 ※ 12月1日:Sagakeen開始
 ※ 12月4日:マヒマヒリゾート&スパ追加
11月30日~12月6日3万5256本(3万2604本)
 ※ 12月12日:スプラスピナーコラボ追加
12月7日~12月13日5万1138本(4万7890本)
 ※ 12月17日:新ステージ告知
 ※ 12月19日:ヒッセン・ヒュー追加
 ※ 12月19日:第9回フェス告知
12月14日~12月20日8万6332本(7万9266台)


 気付いたことを幾つか書いておきます。
 1週目のソフト売上を除けば、基本的に『Splatoon』ソフトの売上とWii U本体の売上げはほぼ連動していて、ソフト売上が上がれば本体売上が上がるし、ソフト売上が下がれば本体売上も下がる法則があります。唯一の例外は、『スーパーマリオメーカー』が発売された「9月7日~9月13日」の週です。この週を除けば、全ての週で「『Splatoon』の売上>Wii U本体の売上」となっているのです。

 一つには「『Splatoon』目当てにWii U本体を買う人」が毎週一定数いると言えますし、もう一つには「Wii Uを既に持っていた人」が『Splatoon』のソフトを買っているとも言えます。まぁ、そりゃそうなんですけど(笑)。そのどちらかに偏っているワケではないという話ですね。


 そして、気付いた大きなことがあります。
 『Splatoon』ソフトの売上も、Wii U本体の売上も、基本的にはずっと「微減」しているんですね。もちろんほとんどのゲームは初週にドカッと売れてその後にピタッと売れなくなることを考えれば、「微減」に留まっていることも立派にすごいのですが……『Splatoon』はロングセラーになって発売から7ヶ月間で100万本に到達したというニュースからはイメージ出来ないことだと思います。

 しかし、「微減」している『Splatoon』とWii U本体の売上げが、V字回復して右肩上がりになっているタイミングがあります。「7月20日~8月16日という夏休みの4週間」と「11月23日~のクリスマス&年末商戦」です。「9月21日~9月27日」も謎の回復をしているけど、これはなんでしょう。それらしいことはX JAPANのYOSHIKIさんがマックスむらいさんとゲーム対決をした1本目に『Splatoon』が使われたそうなんですけど、まさかこれ……?


 私が注目したのは「7月20日~8月16日という夏休みの4週間」です。
 夏休みという時期は、任天堂にとっては「クリスマス&年末商戦」に続く商戦期ということで、ここに大型商品をぶつけることがよくあります。2011年は「ニンテンドー3DSの値下げ」、2012年は「ニンテンドー3DS LL」に『Newマリオ2』『鬼トレ』、2013年は『ピクミン3』、2015年は『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』がありましたね。ちなみに『妖怪ウォッチ』も毎年7月に新作が発売されています。

 夏休みに入った子ども達に「ゲームを遊ぶ時間」が出来ること、お盆の時期に帰省などをして「ゲームをねだれる」or「お小遣いをもらえる」こと、大人は大人で夏のボーナスが出た後のちょっとだけまとまった休みがもらえる時期ということ……様々な理由があると思いますが、とにかく任天堂にとってこの時期は力を入れている時期なんですね。

 『Splatoon』はこのタイミングに合わせて、「夏の大型アップデート」を行い、プライベートマッチの実装や、新しい種類のブキの追加、少し遅れて「ガチホコ」のルールの追加などをしました。その大型アップデートに合わせてTVCMも投入しましたし、「夏休みこどもスプラトゥーン体験会」も行いました。フレンドのオンライン状況を見られるイカリングもサービス開始――――

 その結果、発売してからは微減を続けていて2万2557本まで減っていた週販が、4万1361本までV字回復したのです。


 「クリスマス&年末商戦」はそれに比べれば地味だと言えますが……
 11月12日には『Splatoon』の本体同梱版が発売、翌13日にはニンテンドーダイレクトが行われて「秋のアップデート」が告知されただけでなく、佐賀県とのコラボ「Sagakeen」も発表されました。
 まぁ、「Sagakeen」がどのくらい販促になっているのかは定かではありませんが(笑)、本体同梱版の発売以降は9000代まで落ち込んでいたWii U本体の週販がV字回復して、当然本体に同梱されている『Splatoon』ソフトも数字を伸ばすのでソフト&本体ともに高い売上を記録しています。この次の週が「クリスマス週」なので、ここがてっぺんかどうかは分かりませんけどね。



 『Splatoon』の発売は5月末でした。
 それを知った時、私は「任天堂的にはあんまり期待していないソフトなのかなー」と正直思いました。任天堂のキラーソフトは前述した通り、「7~8月」「11~12月」に発売されることが多いです。5月末というのはゴールデンウィークも終わったハザマの時期ですから、わざわざこんな時期に発売するのかーと思いました。

 しかし、任天堂は「このゲームは初動で売り切るゲームではない」と分かっていたのでしょう。新規IPのゲームですし、パッケージソフトの発注も恐らく数は多くないだろうし、そもそもこのゲームのことを知らない人がほとんどな状況で、商戦期に発売してもそれほど売れないと分かっていたのでしょう。

 5月末に発売された『Splatoon』は、どんどん追加される要素がTwitterや口コミで話題になり、ネコマリオタイムや『バッジとれ~るセンター』などで知れ渡り、「夏休み商戦」に合わせた「夏の大型アップデート」で一つ目の山を迎えます。
 その後はまたしばらく微減を続けるのですが、「クリスマス&年末商戦」を控えた11月に「本体同梱版」「秋のアップデート」「佐賀県とのコラボ」を行い二つ目の山を迎えたのが現在です。


 任天堂は「7~8月」と「11~12月」に2度の山が来ることを見越して、敢えて商戦期ではない「5月末」に『Splatoon』を発売したのでしょう。そして、商戦期に合わせて「大型アップデート」や「本体同梱版」を投入した―――その結果、国内だけで100万本を売り切る「大ヒット」達成です。

 今年のWii Uのソフトは、5月末に『Splatoon』、9月に『スーパーマリオメーカー』が発売され、その分だけ11~12月には碌なソフトがなかったと揶揄されたこともありました。『ゼルダ』は延期、『スターフォックス』も延期、『どうぶつの森』のすごろくは売上的には散々なものでした。
 しかし、オンラインでのアップデートを繰り返す『Splatoon』や『スーパーマリオメーカー』は「初動で売り切る」のではなく、長期に渡って展開していき、商戦期に合わせては「大型アップデート」などのプロモーションをしていくことが大事だと考えたのでしょう(※2)。その結果、両方のソフトは先週も8万本を売り上げて、『Splatoon』はパッケージソフトだけでも100万本目前、『スーパーマリオメーカー』は50万本を突破しました。

(※2:もちろん『スーパーマリオメーカー』は『スーパーマリオブラザーズ』30周年にあわせた発売時期でしたけどね)


 5月には「任天堂的にあんまり期待していないソフトなのかなー」と思っていた私なんかよりも、任天堂は『Splatoon』に期待をしていたし、『Splatoon』を売るための方法をよく考えていたと思います。二度の商戦期を活かしての100万本到達!お見事でした!


【ここさえ読めば十分な三行まとめ】
・初週の売上は、あくまで「よほどのゲーム好きしか知らない」売上だった
・「興味のある情報」と「まだ興味のない情報」をセットにするプロモーションが成功
・敢えて5月末に発売して、「夏休み」と「年末」の商戦期で二回のピークを作った


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| ゲーム雑記 | 18:02 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

売れた理由、面白い理由は各サイトでいろいろ分析されていますので
発売前から絶対買うと決めていた私から個人的に思ったことを言うと
「視覚的に購買意欲に強く訴えるモノがある!」と思いました。

1つ目は動きです。
インクをどばどばっ!イカでにゅるんってゲームシステムが良く分からなかったけど任天堂の情開だし操作性していて気持ちいいのは保証されてると直感でわかりました。

もう1つはデザイン。
とにかく可愛くてイカしていて物凄くセンスが良いですよね。
あ、あとインクだからか「原色」が多くてカラフルなのも。

任天堂のゲームはマリオルイージリンクやカービィ、ピカチュウ等
赤、緑、黄、ピンクなど原色に近くてわかり易いモノが多くて
こういうデザイン大事だなって思いました。

でも私もスプラトゥーンはこんなにヒットするとは思っていませんでしたw
今年一番時間を奪われてしまったゲームです

| ちさねこ | 2015/12/25 21:16 | URL |

さすがにVitaとPS4ではPS4の方が全てにおいて上でしょう
ハードの売れ行きもソフトの売れ行きも
データがそれを示してますし

スプラトゥーンに関してはゲーム実況を取り込んだのが殆ど全てじゃないですか
「TVCMだけではない、新たな時代のプロモーションに任天堂が成功した結果」というのは激しく同意しますが、その例としてやまなしさんが強調している点はごく些細なものではないかなと個人的には感じますね
ニコニコ動画のゲーム実況動画は再生数の多いもので1000万再生を超える時代ですし、スプラトゥーン関連の動画は数カ月で72億再生
それを考えたら販売本数100万本は必然だったのかなと

というかゲーム実況の盛り上がりを傍で見てて、この盛り上がりを上手く取り込んだら大ヒットゲームが生まれるんじゃないかなと前から思っていたのですが、自分の予想ではそれはPS4から生まれるのかなと思っていました
何故かと言うとPS4はPS4だけで実況・配信・編集、と本当に気軽にゲーム動画を投稿できるからです。著作権的にも完全にクリアですしね
一方WiiUはゲーム実況向けの機能を何一つ搭載していないと言っていい状態でしたから、こちらからゲーム実況が大盛り上がりするタイトルが生まれると思えなかったんですよね

でも任天堂は任天堂なりのやり方でゲーム実況を盛り上げようとしてたし、任天堂のやり方の方が上手だったなと今では思いますけどね
ソニーのやり方が無名のユーザーが手軽にゲーム配信を出来るようにして草の根的な盛り上がりに期待するものであったのに対して、任天堂は全く逆で、「クリエイター奨励プログラム」で人気のゲーム実況者を経済的にひきつけて、その人気実況者の力で盛り上げるトップダウン的なやり方だったんだなと
キャプチャボードを購入して、PCで編集等も行える実況者にしてみれば、PS4の配信機能なんて何の魅力もない、むしろライバルが増えてウザいだけですしね
ソニーより任天堂の方がずっと巧妙で賢いやり方でゲーム実況を盛り上げたことでこの結果になったと思いますし、これからも任天堂からはこういった形でヒットタイトルが生まれるだろうな、と予想しています

| あ | 2015/12/25 23:21 | URL |

すばらしい考察、ありがとうございました。

私も、予想外の売れ行きでうれしい誤算です。おかげで、
今でもマッチングに悩まされることがありません。

果たして、任天堂はどこまで意図的に行動したのかが
気になります。もし、計算づくによる100万本なので
あれば、Splatoonに続くソフトがこれからもちらほら
出てきてもおかしくないですが、どうなるでしょうか。
楽しみです。

// そして、これを「NX」にも活かして欲しいです。


tos.

| tos | 2015/12/25 23:39 | URL |

もしかしてポケモン(初代)と似た売れ方だったんでしょうか?
発売直後はそれほどでもなかったけど時間をかけて売れたとか、少なくとも日本ではあまり馴染まれていないジャンルだったとか(RPGではあったけど)。
任天堂がインターネットの動画配信で他のタイトルと一緒に広報したというのは、かつてテレビ番組(スーパーマリオスタジアムだったでしょうか)で視聴者参加の対戦コーナーを毎週放送してたのと同じなのかな。

| ああああ | 2015/12/26 16:51 | URL |

海はぼくらと

>『Splatoon』の売上の推移を見れば何かが分かるのではないだろうか?
 ここだけでも十分にお腹いっぱいというか、すごい研究成果ですね。かなり説得力の高い考察に思います。

 もちろん他の部分も色々納得だったのですが。このまとめ記事だって、立派にお見事!ですよ。
 三行まとめの直前、「任天堂の方がよほど期待してたし、売るための努力をしてた」って〆かたも実にカッコいい。

| kanata | 2015/12/26 22:59 | URL | ≫ EDIT

>ちさねこさん

 あぁ~、そう言えば『ピクミン』も原色で印象的でしたし、逆に『Wii Sports』や『Wii Fit』は薄い青とか薄い黄緑なんですね。
 任天堂の中に「原色=ゲームらしさ=キャッチーさ」と「薄い色=ゲームらしくなさ=一般にも受ける優しい印象」みたいなイメージがあるのかもですね。


>あさん
>やまなしさんが強調している点はごく些細なものではないかなと個人的には感じますね

 そうですかー。


>tosさん
 流石に国内100万本は予想以上だったかも知れませんが、社内でのプレゼンで「応援してくれる人」が増えていったみたいな話もありましたし、そもそもE3で初お披露目した時かなりの尺を使っていましたし、今にして思えばある程度「社内でもかなり期待されていた」のかなーと思いますね。

 (ユーザーの満足度ではなく、任天堂の収益貢献という観点で言えば)Wii U自体は納得いく結果ではなかったと思いますが、次世代に向けてかなり種は蒔かれた感はありますね。NXのロンチをどうするのか楽しみです。


>ああああさん
 あぁ!そうか、インターネット時代のスーパーマリオスタジアムなんですね、ネコマリオタイムとかって。かつてはテレビとか雑誌とかで出来ていたことが、それらの衰退によって効果が薄れ、それを現代ではインターネットで補完したと言えますね。

>もしかしてポケモン(初代)と似た売れ方だったんでしょうか?
 僕も当時ゲームをやっていなかった時期なので、ポケモンは「気付いたら周りで流行っていた」くらいで、どう波及していったのかはよく分からないんです。

 売れ方としては似たようなものだったと思いますが、ポケモンは発売から1年後にアニメ化して、そこから更に下の世代にも広がっていったんじゃなかったかな……
 そう考えると『Splatoon』も来年夏くらいにアニメ化すれば……?


>kanataさん
 地味に時間がかかって大変だったところなので、嬉しいです。まとめ終わるまでは「こんだけ時間かけて何も分からなかったらどうしよう」と思っていましたしね(笑)。

 しかし、これを見ると、発売前に「夏のアップデートまでフレンドだけでの対戦もできねーのかよ」とぼやいていたり、秋に「今更同梱版出すのかよ、おそいよ!」と知った顔で言ったりしていた自分が恥ずかしくなりますね。
 全部それらが効果的に売上アップに繋がっているのだから……

| やまなしレイ(管理人) | 2015/12/27 01:34 | URL | ≫ EDIT

大変興味深く拝見しました。

E3の時の熱狂はいまでも覚えています。とんでもないゲームが出てきたなと、私もPVを繰り返し再生したクチでした。スプラトゥーンなんて覚えにくいタイトル、よくここまで認知されたなあと感慨深いです。

やまなしがおっしゃるように、ネットでの広報戦略がとてつもなく上手く、他のゲーム会社どころか、どの企業を見てもここまでピタリと嵌った例はないのではないかと思います。

一点付け加えたいと思うのは、9/13から始まったスプラトゥーン甲子園でしょうか。毎回ニコニコ動画でリアルタイム10万再生(もちろんニコニコの仕様上実数ではないですが)以上の視聴者がいて、9/19には東京ゲームショウで開催されています。9月の売上増に関係しているかわかりませんが、開発者が研究員として解説したりと、メディアへの露出の多さも任天堂にしては珍しいような気がします。

かつて宮本さんが糸井さんに新規IPだったピクミンを1年掛けて売りたいと仰っていましたが、スプラトゥーンも5月に発売したのは、やまなしさんが分析されたように、長期に渡って売って、この時期に初動後のピークを設定していたのかもしれませんね(そのわりにスプラトゥーン同梱WiiUを終了させるのはどうかと思いますが)。

いいゲームだけどそれだけは売れないというのはもう、その通りで、♯FEをいま大変楽しんでいますが、このゲームをスプラトゥーンの十分の一でいいから宣伝して欲しいのは自分だけではないと思います!

| 桶狭間田楽 | 2015/12/29 08:47 | URL |

すいません、反映されたコメントで一箇所やまなしさんを呼び捨てにしてました。投稿する前に確認したつもりでしたが…失礼しました(汗)

| 桶狭間田楽 | 2015/12/29 09:54 | URL |

>桶狭間田楽さん

>すいません、反映されたコメントで一箇所やまなしさんを呼び捨てにしてました。

 いえいえ。
 僕もよくうっかりやるんで、お気持ちはものすごく分かります(笑)


>一点付け加えたいと思うのは、9/13から始まったスプラトゥーン甲子園でしょうか。

 なるほど。そこのタイミングだったんですね。公式アカウントの甲子園がらみのツイートはものすごく多くて「どこから始まったのかよく分からない……」状態だったので、ありがたい補足です。

 直接数字として分かりやすくV字回復はしていないかも知れませんが、任天堂としては「夏の商戦」と「年末商戦」の間を盛り上げる狙いのタイミングだったのかも知れませんね。


>♯FEをいま大変楽しんでいますが、このゲームをスプラトゥーンの十分の一でいいから宣伝して欲しいのは自分だけではないと思います!

 ですねぇ。
 『ゼノブレイドクロス』の時にも話題になりましたけど、こういうタイプのゲームの宣伝のし方を任天堂はまだ「どうしていいか分からない」状況かも知れませんね……

| やまなしレイ(管理人) | 2015/12/31 20:31 | URL |















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