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アニメ『迷家-マヨイガ-』各話感想メモまとめ(1話~最終話)

 作品リストも作ったことですし、アニメの各話感想のまとめやりますよ!Twitterに書いていたアニメ1話1話の感想をまとめる記事です。


 春アニメの1発目は『迷家-マヨイガ-』です!
 このアニメは「後から自分の感想を読み返す」のが、ものすごく面白いのです。「ということは、こういうことだな!」と書いた予想がことごとく当たっていないのが記録されていますからね。

<ルール>
・1話から最終話までの感想ツイートを貼り付け
・“最終話まで観終っている”現在の自分のコメントを補足
・なので、基本的に最終話までのネタバレを含みます
・「まとめ」という記事タイトルですけど、まとめるのは「私の感想」だけです。「みんなの感想」をまとめるのが目的の記事ではありません
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな


 今回の記事も長くなることが予測されるので格納しました。
 続きは「続きを読む」を押してもらえれば表示されます。ではでは。



第一話 鉄橋を叩いて渡る

 リアルタイムでの1話感想は案の定こんなカンジだったんですね(笑)。

 最終話まで観てから1話を観返してみると、「ここが伏線だったのかよwww」という箇所がいくつもあって無茶苦茶面白いです。
 例えば光宗は颯人に「人生をやり直したい」と言うシーンで「自分の人生を」と言っているとか、山手線ゲームのシーンでいちいち颯人が光宗に「次オマエの番だぞ」と言っているとか、ジャックが運転手を殴っているシーンで真咲がただ一人それを止めようとしたのを光宗が見ているとか――――ちゃんとキャラごとのストーリーが生きているんだなぁと気付かされます。

 そうそう。バスが橋を渡る直前、終盤に登場する神山さんの部屋からバスを映しているカットがちゃんとあったんですね。こはるんに睡眠薬を盛られてバスに気付かなかったという通り、その直前にこはるんがツアーに合流しているのも分かりますし。



第二話 一寸先は霧

 納鳴村に到着するも、そこには誰もいなかった……という回。
 ただし、「運転手さんを誰かが呼んだ」シーンや、Aパートのラストで「物陰から誰かが見ている」シーンがあるなど、ツアーの参加者以外の誰かがいるということが示唆されていました。

 んで、今にして思えばなんですが……こはるんは初期のころに別行動をとっていて(父親のナナキを探していた?)、真咲も周囲をキョロキョロ探しているように見えるんですね(レイジを探していた?)。
 「キャラもストーリーも魅力を感じないだけの作品」とリアルタイムの感想は酷評しているけど、この回あたりから「冷徹な提案をする美影」「頼りがいのあるナンコ」「処刑処刑言い出すらぶぽん」といった感じにキャラが立ち始めているんですね。まぁ、それでもこの時点では「好感の持てるキャラ」というか「視聴者が感情移入できるキャラ」がいないので、視聴がつらかったのは確かなんですが。


第三話 「傍若無人」

 氷結のジャッジネスとジャックの確執、よっつんが消えたことで真咲に疑いの目が向いて、それまで疑われていたこはるんが注目されなくなるという展開。

 ここも今にして思えば、ですけど……この回でこはるんがヴァルカナに接触しているのは、彼のトラウマを刺激してナナキを大きくさせようとしたみたいですね。でも、上手くいかなかった。恐らくジャックや氷結のジャッジネスにも同じことをして、最終的に颯人にやって―――という展開になっていくのでしょう。

 この頃から好感が持てるキャラが出てきて、それぞれのキャラが別々に動いていることが認識できるようになって、徐々に面白くなってきました。ここで切っておかなくて良かったと思いますし……でも、ホント人に薦めづらいアニメですよねぇ。「楽しむためのハードル」がいくつもある作品だなぁ、と。


第四話 「よっつんの川流れ」


 ナナキの正体は、まぁほぼ当たってはいるのだけど……

 ここも最終話まで観た後で観返すと、ものすごく面白いですねぇ。
 まず、意外なことに「美影とヴァルカナの会話」で美影がしている予想(こはるんが怪しいという根拠)は、ほぼ当たっていたこと。そして、ここで「ヴァルカナはこはるんを信用している」と視聴者にも思わせることで、美影の予想は外れているんじゃないかというバイアスがかかってしまったこと。

 自分はずっと森の中で遭遇したジャックは氷結のジャッジネスが見たナナキなのだと思っていましたが、ジャックの姿は美影も見ているので本人みたいですね。ということは、それ以前にこはるんがジャックを助けていたということに。
 そう言えば、この回の冒頭でよっつんを探している最中にナナキの声を聴いて村に逃げ帰るのだけど、どんな声だったのかはそれぞれ違っていて、マイマイは「人の声」、光宗は「アシカみたいな声」と言っていて、それぞれのナナキの正体の伏線だったみたい。細かい話ですけど。

 リオンに関しても「山を下りようとした連中は誰も死なない」と、自分の能力を示唆する発言をしていて―――なるほど、そう言えばこのアニメ「結局、誰も死んでいない」んだけど、リオンにはそれが最初から分かっていたんですね。ジャックも氷結のジャッジネスもよっつんも、結局は死んでいませんでしたから。



第五話 「ユウナ3人いると紛らわしい」



 時宗の件が分かるまで光宗のことがウザくてウザくて大嫌いだったのが、序盤の視聴を苦しくさせていたと思うのだけど……その分だけ、ここら辺ではリオンや颯人に感情移入できる展開だったのかなぁと思います。それが終盤ひっくり返るのが流石なのですが。

 Aパートの大部分が、暗い部屋でみんなで話しているだけ―――というのが『SHIROBAKO』2話のBパートを思い出して、すごく楽しかったです。「氷結のジャッジネス」を誰も思い出せないみたいに、話がどんどん脱線していくところとか(笑)。
 でも、何気にここでも伏線がいっぱいあって、ニャンタはナナキの声を「羽の音」と言って、美影はナナキの声を「笑い声」と言っているんですよね。その他、わんこ君は「ロボットの音」と言っていたり、作中では明らかにならなかったところもたくさんあったのかなーなんて思ったり。


第六話 「坊主の不道徳」


 拷問組のトラウマ暴露回。

 もうこの時点でナナキの正体は視聴者にもキャラにも分かってきたのだけど、「真咲は一体何者だ?」という謎と不信感で話を引っ張っていくのが上手いですねぇ。しかし、振り返ってみると「真咲、怪しいじゃん」と言い出したのってこはるんなんだな!後にヴァルカナに「真咲ちゃんが疑われる前は私が疑われていた」とか言っていたのに!


第七話 「鬼のいぬ間に悪だくみ」



 光宗のトラウマ暴露回。
 終盤に入って、7話に光宗の、8話に真咲の、9話に颯人の過去を見せてきましたね。

 光宗の過去が明らかになって、彼が真咲を助けたいと思う気持ちも視聴者に分かるようになって、真咲を助けようとする光宗を視聴者も応援したくなるという構成になっていました。
 しかし、この時点では視聴者としても「真咲は何者なんだ……?」という気持ちがあるので、疑う側のキャラの気持ちも分かるし(ヒートアップしすぎだとは思うけど)、それでも真咲を助けようとする光宗すげーと思えるし。この頃になると、「真っ当に面白いアニメ」になっていたと思います。


 最終話まで観た上で観返してみたところ、気になるのはこはるんの表情で……
 実際に「なるべくなら傷つけたくない」と思っていたのは本心でしょうし、ヒートアップしていく他のキャラに戸惑っていたのも確かなんだと思います。光宗がトンネルの向こうに真咲が行ったことを聞いて問い詰めようとしたところなんかを見るに、彼女もまた父親のナナキを探すのに必死だったのかなぁと。



第八話 「納鳴訪ねて真咲を疑う」


 叙述トリックに思いっきり引っかかっているぜ!
 でも、私がここで書いている「真咲にはトラウマがないからナナキが見えないんじゃないか」という推理は作中で名探偵ナンコさんが言っているので、私のせいじゃないんですよ!

 何だかんだ、美影が一番「真相」に近いことを言っていたんですよね。「真咲が幽霊で、人間のレイジを引き込んだ」んじゃなくて、「レイジがナナキで、人間の真咲がレイジを具現化したくてこの村に来た」という違いはあるけど。
 でも、視聴者としては美影は「間違ったことを言う人」という先入観があるので、美影の言ったことは全部信用できなくなって、推理の中から真っ先に外しちゃって……と考えると、これも一つの叙述トリックの形なのかなぁと。作中で「名推理が無視される」という新しいタイプの叙述トリック。
 

 しかし、運転手さんはどうやってバスを動かせたんだ?
 この手の作品で細かいところにツッコミ入れても面白くなくなるだけだとは分かっているんですが、あれだけみんなで頑張っても動かせなかったバスが何故動いたのか(しかも、運転手さん一人の力で)―――何の説明もないのですごく気になります。


第九話 「月下氷結」



 颯人のトラウマ暴露回。

 リアルタイムで観た時はよく分からなかったんだけど、最後ナナキに襲われた光宗はいったん拒絶するんだけど、崖の向こうに落っこちるの見て追いかける→ ナナキと一緒に川を渡る、となっているので「ナナキを受け入れた」という描写なんですね。他のキャラ(ヴァルカナやナンコ)がナナキを退治しようとしたり、消そうとしたりしている一方、光宗だけが“納鳴村から出る正しい方法”にたどり着くという。


 さてさて。
 ヴァルカナを襲ったのは氷結のジャッジネスで、その後に氷結のジャッジネスを攻撃したのはジャックみたいで、その後にナンコ達を襲ったのもジャックで―――と考えると、こはるんはジャックと氷結のジャッジネスを従えて「個別行動している人達」を襲わせて、真実に近づけないようにしていったということかなぁ。


第十話 「苦しい時の神様頼み」




 いよいよもって真実が明らかになる種明かし回なのだけど、ここでもまだ自分の「ということは……こういうことか!」が外れているという(笑)。
 「レイジがナナキ」「最初から存在していない」というのが最終回を観るまで分からなかったんですね。でも、レイジの言動や、リオンの「レイジは他とちがう」という指摘、真咲が頑なに真実を語ろうとしなかったことなんかがこれを暗示していたんですね。真咲の立場になれば、子どものころからずっと「レイジの話をしても誰も信じてくれなかった」ワケで――――


 ナナキは簡単に言えば「トラウマが形になったもの」で。
 納鳴村から脱出するためには「ナナキを受け入れる」か「ナナキを切り離す」かのどちらかが必要で……前者はよっつんや光宗、後者は神山さんや真咲がそうだったってとこですかね。ということは、「人生やりなおしツアー」がもうちょっと遅かったら真咲はどんどん老けていたということでしょうか(笑)。

 でも、光宗に「真咲さんは笑顔が似合うと思う」と序盤に言われた真咲が、最後ナナキを受け入れて笑えるようになる―――って考えると、真咲のあの性格も「ナナキがなかったから」と説明できるのかなぁと思います。


 さてさて。
 切り離されたナナキがレイジのように納鳴村で暮らしていたから、村は「最近まで誰か暮らしていたみたい」「だけど、突然消えてしまったみたい」に見えたのかなぁと思います。レイジの話だと、そうしたナナキも突然消えてしまうみたいだし。



第十一話 「バスに乗れば唄心」



 その「さすがに」だった(笑)。

 美里ちゃんのエピソードは、それ単独でも涙腺やばかったのだけど、EDの歌詞と絵がシンクロしていて何度観ても泣いてしまいます……この運転手さんのエピソードは「ナナキを受け入れるかナナキを切り離すか」のちがいを分かりやすく説明していて、運転手さんは「どんなにつらくても美里のことを忘れない」って言ったから受け入れられたんですね。ラス前で「ナナキを受け入れる」成功例を見せてもらえたことで、ここからの最終回に備えられるという展開。


 しかし、「トラウマ刺激してナナキを化け物として巨大にしていく」こはるんの企みは、全体を通してみると「ミステリーとしては振りが弱い」し「サスペンスとしては底を浅くしてしまった」ところがあるかなぁと思います。
 美影があれだけ「絶対に黒幕がいるはずだ!」と言っていて、ホントにいたというのは面白かったんですけど(笑)。「黒幕は誰だ」と探すヒントが少ないというか、容疑者になれる人物が少ないためにミステリーにはなっていなかったし。こはるんが仲間に引き入れたジャックも氷結のジャッジネスも、正直敵としては全然怖くないのでサスペンスにもならないし……(笑)。

 やるんなら、もうちょっと本格的にやって欲しかったかなーとは思います。
 トラウマ暴露だけだと単調になっちゃっただろうから、アクセントにはなっていたとは思うんですけどね。


第十二話 「ナナキは心の鏡」



 あの……正直、「このラストは拍子抜けだった」という人の気持ちも分かるんです。
 岡田麿里さん脚本の作品は「途中まで人間関係ギスギス」「だけど最後はみんな仲良く収まる」ことが多くて、そこにご都合主義さを感じてしまうとか、「なんでそこ許せるの!?」と思ってしまうことは……私も過去に何度かありました。「ラス前まではすごく楽しんでいたのに、この最終回は拍子抜けだったなー」みたいな。


 でも、自分はこの作品はこのラストですごく満足しているんです。
 光宗・颯人・真咲の3人は分かりやすく「トラウマとともに生きることを受け入れた」と思いますし、他だとよっつんと運転手さんも受け入れられていたし、残ったメンバーは残ったメンバーで上手くやっていくのだとは思います。でも、帰るメンバーは何も解決していませんよね?

 それが私は正しい形じゃないかなーと思うのです。彼らの人生の問題がこの12話の中で全部解決するなんて方がご都合主義に私は思いますし、ラストのバスのシーンが現実ならば「あそこにいるメンバーはナナキを受け入れられたから現実に戻れた」と解釈できますしね。

 バスの車内は映らないので、橋を渡ったところで何人か消えている可能性もありますけど……(笑)。


 最後は力技だったかも知れないけど、光宗が真咲に言った「(レイジのように)真咲さんの言ってほしいことは言えないかも知れないけど、(レイジとちがって)真咲さんの思いつかないことを思いつくように頑張る」という答えはすごく感動しました。


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 『ガルパン』や『SHIROBAKO』が、「一人でも多くの人に見てもらいたい誰にでも楽しめるエンターテイメント作品」だったことを考えると。同じ水島努監督のオリジナルアニメである今作は「楽しめる人をすごく限定した作品」だったとは思います。

 また、WOWOWが1週間先行で放送する作品だったために、1話ごとに「ということは、こういうことかな!」みたいな考察で盛り上がるのもなかなか難しいところもあって……自分のTwitterのタイムラインでも話題にしている人はほとんど見ませんでした。話題にしたらしたで、ネタバレになっちゃいますしねぇ。

 『まどか☆マギカ』の考察とネタバレの問題から、最近では深夜アニメは「日本全国同時に観られる」ものも多くて……『アルドノア・ゼロ』とか『シンデレラガールズ』とかはまさにその盛り上がりがすごかったんですが(感想ツイートもものすごい数RTされていきました)、この作品はそういう最近のトレンドとは逆に「話題にしづらい」アニメになっちゃったかなーと思います。



 でも、私個人としてはすごく楽しみました。
 「たくさんのキャラを魅力的に描く」水島努監督と、「ギスギスした人間関係を描く」岡田麿里さんの、相反する能力がぶつかりあって、それでもちゃんと作品になっていたと思いますし、ちゃんとお二人の特性が出た作品になっていたと思います。

 モブキャラみたいな扱いのキャラも最後はみんな愛着が湧いていたし、もっと人気が出たなら30人全員の「その前」と「その後」を描いたスピンオフ作品とか見たかったんですけど……それは流石に無理か(笑)。

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