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オナニーは一人でするものなのか、誰かの力を借りてこそオナニーなのか

 この話……以前にも書いたかも知れないのですが、検索しても出てこなかったので書きます。その時とは多分「考えていること」が違うので違う話になっていくと思いますしね。




 先月1巻から既刊全巻読み返した『おおきく振りかぶって』の16巻に、部員全員でオナニーについての話をするというシーンがありました。あ、一応「部員全員」というのは男だけね。女子マネージャーはその輪の中に入っていません。当たり前だ!


 それぞれのキャラが好きなオカズについての話をしていて、それにも元ネタがあるらしいんですがそれはまぁ置いといて……その議論の中で「妄想でオナニーが出来るか」「手に入ったもの(エロ本とかエロビデオとか?)でしか出来ないか」という話で意見が真っ二つになるのです。

 この話を数年前に読んだとき、私は「え?妄想でオナニー出来ない人がいるの!?」と驚いたのですが……今回読み返していて「あれ?よく考えたら俺も妄想でオナニー出来ないかも……」と気付きました。
 これは別に「オッサンになったからエロ妄想をする余裕がなくなった」ということではなくて、「エロ妄想はしてもそれでオナニーはしてないなぁ」と気付いたのと、数年前に書いた「自分の描いたエロ絵でオナニーが出来るか」という話を思い出してそこと一本の線につながっていることに気付いたのです。



 考察:自分の描いたエロ絵ではどうしてオナニーができないのか

 2011年の記事です。
 友達の同人誌に数ページのエロ漫画を寄稿することになって、初めてエロ漫画を描いていたタイミングだったと思います。「ご自分の絵にムラっときたことやご自分の絵で抜いたことはありますか?」という質問をザ・インタビューズでもらって、「いやいや、自分の描いた絵じゃオナニー出来ないっすよ」と書いたのですが……

 当時この記事に結構な反論が来て、「私はしています」「むしろ自分がヌけないものを他人に見せるなんて失礼だ」「ヌけないのは貴方の画力の問題では」みたいに言われ……ハイ、すみません。もう二度と私ごときがエロなんて描きませんから許してください……と反省して、エロを封印したのですが。




 この話、『おお振り』の「妄想でオナニーが出来るか」「手に入ったもの(エロ本とかエロビデオとか?)でしか出来ないか」に通じると思うんですね。
 まさに「手に入ったものでしか出来ない」派の阿部くんが、「(妄想でオナニーするなんて)自分で考えたエロ小話を自分でネタにしてるってことだろ?」と言っています。「自分の描いた絵でオナニーする」というのは更に一歩進んで、その妄想エロ小話を絵という形に具現化してからオナニーするということですからね。





 では、何故私は妄想でオナニーが出来ないのか……
 私は別にそれをキモイとは思わないし、「エロ妄想」までは私もするのですが、それでオナニーしようとしても「自分で考えたエロ妄想」は“あまりに自分に都合が良すぎる”と思ってしまうのです。


 私の大好きなラジオパーソナリティの人が(その人の名誉のために誰かは書きませんが)、「自分の好みに100%ぴったりハマるエロビデオを探し求めているのだけど、もし100%好みのエロビデオが見つかってしまったら残りの人生をどう生きていけばイイのか絶望してしまうと思う」と言っていたことがありました。

 矛盾しているようだけど、すごい真理だと思います。

 手に入ったもの(エロ本とかエロビデオとか)のオナニーって、どこかで「ここだけが残念!」の部分を残すと思うんですね。エロビデオを観ていても、「女優さんが好みだ!」「髪型がタイプだ!」「おっぱいもちょうどイイ大きさだ!」「シチュエーションもグッとくる!」「それなのにどうして全裸にしちゃうんだよおおおおおおおお!」ってなカンジにどこか残念なところが出来てしまう。「でも、オナニーすっけど!!!!」


 人生観・宗教観・恋愛観が人によって違うように、オナニー観も人によって違います。
 その「ここだけが残念!」なところを良しとするか、それならば「100%好みのエロ漫画」を描いてしまおうと思うのか―――そこは人それぞれオナニー観が違うって話だと思うんですね。私は前者で、その「どうしようもならないもどかしさ」を受け入れてこそオナニーが出来るのであって、「100%好みのエロ漫画」を描いてしまったら私は残りの人生をどう生きていけばイイのでしょうか。


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 絵描き・漫画描きというのは、言ってしまえばいつでも「100%好みのエロ絵・エロ漫画」が描けてしまう人種です。「ヒロインが好みだ!」「髪型がタイプだ!」「おっぱいもちょうどイイ大きさだ!」「シチュエーションもグッとくる!」「そして、最後まで全裸にしない!!!」


 何だって自由です。
 女のコの身長・年齢・性格―――全て思うがままです。自分のために描いた自分のためだけのエロ漫画ならば、無修正だろうが、倫理的に問題のあるものだろうが描いてイイでしょう。私の最近のお気に入りシチュエーションは、「巨大な化物に頭から丸呑みされかけている女のコが必死にもがいて脚をジタバタさせて抵抗するところ」なんですが、こんな風に比較的マイナーなシチュエーションであっても自分で描けば自由自在です。


 しかし、それは「なんか……リアリティがないなぁ」と思ってしまうのです。
 だってほら、道端を歩いているヒンヌー黒髪ショートカット女子高生が化物に丸呑みされるなんてシチュエーション、「どういう世界観なんだよ」って思っちゃうじゃないですか。こんな化物が道端にいたらあっという間に通報されて捕獲されてしまうに違いないとか、思っちゃうじゃないですか。

 どこかで「こんなにオレに都合のいい話なんて、やっぱり所詮これはオレの妄想だな」と冷静になっちゃうところがあるのです。




 しかし、これを誰かが描いてくれたのなら別です。
 化物に丸呑みされる!女子高生が!ショートカットで!黒髪で!巨乳……うーん、ヒンヌーじゃないのは残念だけどそこが逆にリアルだ!!と、「自分の作りだした100%自分好みの妄想世界」ではないことにリアリティを感じられるのです。





 以前、「可愛い女のコが出てくるエロ漫画をオカズにオナニーしても、それを描いているのはオッサンだぞ!」と言っている人をTwitterで見かけたことがありました。しかし、それを言い始めたら、エロ写真を撮っているカメラマンも、エロビデオを撮っている監督も大半はオッサンでしょう。被写体は生身の女性であっても、それをどう撮るのかはオッサン次第です。

 エロ絵とか、エロ漫画とか、エロ写真とか、エロビデオをオカズにオナニーするということは、オッサンなどの「他人の妄想」を自分の中に取り込んでいるとも言えるのです。だから、「100%自分好み」にはならないけれど、「自分には全く思いつかない新たな発想」があったりもするのです。
 
 

 つまり、これらの
 「妄想でオナニーが出来る」vs.「手に入ったもの(エロ本とかエロビデオとか?)でしか出来ない」論争や
 「自分の描いたエロ絵でオナニーが出来る」vs.「自分の描いた絵じゃオナニー出来ない」論争は……


 「自分一人の妄想でオナニーがしたい」のか、「誰か他人の妄想を借りてオナニーがしたい」のかって話なんですよ。

 我々は一人でも生きてゆけるのか、支え合わなければ生きてゆけないのか。
 映画や小説などでもたびたび描かれるテーマと同じことを、我々は日々オナニーによって体現していたとも言えるのですね。



 私は「色んな人がいるから世界は面白い」と言ってきましたけど、その理由を以前こう説明していました。

<以下、引用>
 私は常日頃「世の中は色んな人がいるからこそ面白い」と思っています。
 その真意をもっと噛み砕いて説明すると、「“私の考え”というのは世の中に無数にあるたくさんの“考え”の一つでしかなくて」、「“私以外の人の考え”は“私”には到底考えられなくて」、「“私”が一人でどんなに一生懸命考えても分からない答えのヒントを“私以外の人”が何気なく持っていたりする」から、「色んなバリエーションの“私以外”がいる方が面白い」――――ということなのです。

</ここまで>


 今回の話も一緒です。
 「“私の妄想”というのは世の中に無数にあるたくさんの“妄想”の一つでしかなくて」、「“私以外の人の妄想”は“私”には到底考えられなくて」、「“私”が一人でどんなに一生懸命考えても分からない未知のエロスを“私以外の人”が何気なく持っていたりする」から、「色んなバリエーションの“私以外”に出会うために、エロ絵やエロ漫画やエロ写真やエロビデオやエロ小説を探し求める」のです。

 ありがとう世界!ありがとう人類!
 “私以外”のすべての人間に感謝を!!


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