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物語の序盤だけアニメ化して、それで魅力が伝わるのか

 『青い花』の原作漫画版を全巻読み終わりました。

 「何故このタイミングで?」と思われそうですが……しばらく前にキンドルで全巻買っておいたのだけど読む時間がなくてそのまま積んでいたら、月額980円で対象商品が読み放題の「Kindle Unlimited」で全巻対象になっていて……
 というか、全巻買ったまま読んでいないキンドル本が結構「読み放題対象」になっているな……と気付き、「Kindle Unlimited」に加入するかどうか以前に積み本をちゃんと消化しなきゃと読むことにしたのです。

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 ご存じない人もいると思うので説明。
 『青い花』は2004年から2013年の間、太田出版のマンガ・エロティクス・エフにて連載されていた学園漫画です。作者は志村貴子さん。ひょっとしたら、アニメ『アルドノア・ゼロ』や『バッテリー』のキャラクター原案の人と説明した方がピンと来る人もいるかも知れませんね。

 「女性同士の恋愛」を主題として描いているので、「百合漫画の金字塔」みたいに言われることも多いのですが……個人的には、「百合漫画」というよりかは「たくさん描かれる恋愛の中に、女性同士の恋愛も描かれている」作品だと思うので、それは果たして「百合漫画」というカテゴリーでイイのか……ちょっと迷うところもあります。この辺の話は、時間があったらいつか語るかも。


 さて、本題。
 この『青い花』は2009年にテレビアニメ化されています。

 私はこのテレビアニメ版を先に観ていて、その当時もかなり楽しんではいたのですが……最終回に「え?これで終わりなの?」と思った記憶があって。今回、原作漫画版を全巻通して読んでみて、「アニメでやったところってすげえ序盤だけじゃねえか」とやっぱり思いました。

 原作漫画は全8巻で完結したのですが、アニメになったのは3巻まで。
 アニメの製作期間を考えれば「当時の原作ストックがそこまでしかなかった」のでしょうし、まー一応「区切りっちゃ区切りと言えなくもない」ところなのですが……


 「物語が本題に入る前に終わった」というか……
 『スラムダンク』で例えると、花道が青田と柔道している辺りでアニメが終わったみたいなカンジです。



 アニメの公式サイトに載っている対談を読むと、制作のJ.C.STAFFのプロデューサーが原作に惚れこみ、原作漫画が始まったころからずっとアニメ化を提案していたみたいで。
 「原作が完結してから」みたいな悠長なことは言っていられず、「アニメ化できる尺がたまったら即アニメ化しよう」と3巻までの内容でアニメ化することになって―――脚本と監督が「アニメはどうやって終わらせよう……」と悩んだみたいな話もあって(笑)。

 この頃のJ.C.STAFFとフジテレビのアニメと言えば……『ハチミツとクローバー』や『のだめカンタービレ』のように、原作が続いている状態でアニメが作られても、2期・3期とアニメも続いて原作のラストまでアニメ化する流れがあったので。ひょっとしたら『青い花』も当初は2期・3期とアニメ化するつもりだったのかも知れませんが……
 放送されていた『NOISE』枠は消滅し、『青い花』の原作完結はアニメから4年後の2013年だし、あとまぁいろいろあって『青い花』のアニメはネット配信でももう観られないし。2期が作られる可能性は限りなく低いのかなぁと思います。



 「きちんと終わるアニメ」を観たいのならオリジナルアニメを観よう!

 それで思い出したのはこの記事。
 私自身は「原作漫画を読めばアニメの続きは楽しめるからイイじゃん」と思うのですが、元になった「作品をきちんと終わらせるということを放棄しているアニメ業界」というはてな匿名ダイアリーは「アニメはアニメとして楽しみたいんだからちゃんとアニメで完結させてほしい」とのことで……『青い花』みたいなケースを観ると、そういう意見も頷けなくもないなと思いました。

 アニメしか観ない人には、『青い花』のキャラクター達がその後どうなったのかは分からないワケですからね。「○○と××は結局くっついたの?」「あの伏線はどうなったの?」「というか主題があんまり掘り下げられてなくない?」と思ったままの人もいるんじゃないかと思う……というか、全巻積んだままだった数週間前までの私もそうでした(笑)。



 「アニメ面白かったけど、その後の話はアニメ化されていないから知らない」ってケースはまだマシで、原作の序盤だけをアニメ化しても「原作が面白くなる前」にアニメが終わってしまって、アニメしか観ていない人には「あんまり面白くなかったなー」と思われているケースもありそうです。
 『青い花』は「面白くなかった」とまでは言わないのですが、私は正直アニメ化された3巻までよりもアニメ化されていない4巻以降のストーリーの方が好きだし、ちゃんと「女性同士の恋愛」を踏み込んで正面きって描いていると思うので。3巻まででアニメが終わっちゃっているのは残念だなと思いました。2016年に思うことじゃないでしょうけど(笑)。



 「原作が絶賛連載中」作品のアニメ化による物足りなさ

 こんな記事も書いていましたね。
 「とりあえずのアニメの最終回」をどうするのか問題。


 例えば、もはや懐かしい話になってしまっているかも知れませんが、前季のアニメ『くまみこ』の最終回の賛否両論って「原作が連載中の漫画を、まだそんなに原作ストックないのにアニメ化して、アニメとしてはどうやって締めくくるのか」って話だったと思うんですね。
 原作は当然ながら「あの後」も話が続くのでフォローが出来ますが、アニメは「あそこで終わり」で「あの後はない」のです。アニメしか観ていない人にとっては、まちちゃんは「あの最終回のまちちゃん」のままなのです。『くまみこ』という作品は「最後まちちゃんがああなる作品」と記憶されたままなのです。



 「原作が完結してからアニメ化しろ」とまでは言わないから、アニメとしてしっかりまとめられるくらい原作が進んでからアニメ化した方が双方にとって幸せなんじゃないのかなーと思うのです。

 逆に、日常系と呼ばれる作品のアニメ化が強いのは、「この先どうなるんだろう?」とロングスパンで引っ張る謎や伏線がないため、どこで「アニメの最終回はここ!」と締めくくっても問題がないからなのかと思いました。2期が放送される時に1期の内容を覚えていなくても問題ありませんし(笑)。


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| アニメ雑記 | 17:59 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

まずカレカノ。次いでスピカの頃はさんざん叩かれた「できるところまでアニメ化アンドオチはつけない」も、今では当たり前になりすぎちゃってますよね。
個人的にはメディアミックスアニメのような、同じ設定を使って漫画とアニメが同時進行。それぞれ別の話になってるけど、お互いに刺激しあって要素も採り入れあってで全く関係がないわけではない、そしてどっちも面白い!ってパターンが大好きなんで、それでやってほしいのですが。

| 児斗玉文章 | 2016/08/20 18:09 | URL |

>児斗玉文章さん

 その辺のアニメ化も叩かれていたんですねー。
 昔の方が、途中で打ち切り&「俺達の戦いはこれからだ!」ってアニメ化が多かったようにも思いますが……

>同じ設定を使って漫画とアニメが同時進行。
 このパターンって今はほぼ聞かないですよねぇ。
 「同じ話をそのまんま漫画化」か、「アニメの過去編を漫画でやる」かのどちらかがほとんどで……恐らくパラレルワールド的なメディアミックスはあまり売上にならないのかなあと。

 僕も、週刊漫画誌をリアルタイムに読んでいた頃ならともかく、単行本派になってからはそのパターンだとついていけなくなっちゃったかなぁ。

| やまなしレイ(管理人) | 2016/08/21 21:08 | URL | ≫ EDIT















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