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ニンテンドークラシックミニから読み取るバーチャルコンソールの今後

 任天堂は昨年の11月に発売した『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』(現在は一旦生産終了しています)に引き続いて、今年の10月に『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』を発売すると発表しました。

 ファミコンに続いて、スーパーファミコンが小さくなって再登場!

 この記事では『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』を「ミニファミコン」、『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』を「ミニスーファミ」と略させていただきます。ミニスーファミの収録作品は以下の21本です。

・『スーパーマリオワールド』
・『スーパーマリオカート』
・『スーパーマリオRPG』
・『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』
・『スーパーメトロイド』
・『星のカービィ スーパーデラックス』
・『スーパードンキーコング』
・『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』
・『F-ZERO』
・『スターフォックス』
・『スターフォックス2』
・『ファイアーエムブレム 紋章の謎』
・『パネルでポン』
・『ファイナルファンタジーVI』
・『聖剣伝説2』
・『超魔界村』
・『スーパーストリートファイターII』
・『ロックマンX』
・『魂斗羅スピリッツ』
・『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』
・『スーパーフォーメーションサッカー』


 ちなみに海外版だと『ファイアーエムブレム 紋章の謎』『パネルでポン』『スーパーストリートファイターII』『がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻』『スーパーフォーメーションサッカー』が収録されておらず、代わりに『カービィボウル』『MOTHER2 ギーグの逆襲』『スーパーパンチアウト!!』『ストリートファイターIIターボ』『悪魔城ドラキュラ』が収録されています。

 日本でしか発売されていない(海外向けにローカライズされていない)『紋章の謎』や、日本ではそんなにだけど海外では人気な『パンチアウト』などは分かるのだけど、それ以外は「なんであっちのが収録されていないんだ!」と揉めそうなラインナップですね。『ストII』のバージョンが違うのは何故なんでしょう?日本でのみキャミィの尻が人気だとか?



 さて、私は昨年の10月にこんな記事を書いていました。

 「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」が出た場合のラインナップを予想する!

 ミニファミコンが発表された段階で、スーパーファミコン版が出たらこんなカンジかなと予想した記事を書いていました。結論から言うとその予想はあまり当たっていなかったのですが、「外した部分」にこそ任天堂の狙いが見えるものなので、今日の記事はその「答え合わせ」と「そこから見える今後の予想」を語ろうと思います。



◇ ミニファミコンとミニスーファミの、戦略的な違い

 私の予想が当たらなかった根本的な理由なのですが……
 私は ミニファミコンと同じように「30タイトル」が収録されると想定してラインナップを選んでいました。ですが、実際のミニスーファミに収録されている作品は「21作品」です。作品数が違うのだから、当然ピタリと的中するワケがありませんよね。


 しかし、その「外した部分」にこそ鍵があるもので……
  ミニファミコンは30タイトル収録で、定価が5980円(税別)だったんですね。
 一方のミニスーファミは21タイトル収録で、定価が7980円(税別)です。


 収録タイトル数は減って、定価は上がっているのです。

 もちろんバーチャルコンソールで発売されているソフトであっても、ファミコンのソフトは大体500円でスーファミのソフトは大体800~900円ですから、スーファミのソフトの方が単価が高いのはおかしくはないのですが。
 ミニファミコンの1タイトルあたりの価格を計算してみると、5980/30=199.33333円。
 ミニスーファミの1タイトルあたりの価格を計算してみると、7980/21=380円。

 1タイトルあたりの価格が倍近くになっているのです。


 「何だよ、それじゃー今回はあまり売れないんじゃない?」と思われるかも知れませんが、逆に言えば「1タイトルあたりの価格を倍近くにしても売れる商品にする」ラインナップにしてきたとも言えます。それが“バーチャルコンソールでは販売していないソフト”達です。

 ミニファミコンの30タイトルは全て「Wiiや3DSやWii Uのバーチャルコンソールで配信済」のソフトでした。定番ソフトほど既にバーチャルコンソールに出ているものですし、恐らくですが移植にもそれほど手間がかからなかったんじゃないかと思います。
 だから、私はミニスーファミの収録タイトルも「バーチャルコンソールで配信済」のソフトばかりになるだろうと予想していたのですが……実際には『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』『スターフォックス』『スターフォックス2』『スーパーフォーメーションサッカー』という“バーチャルコンソールでは販売していないソフト”が収録されるそうです。

 その内、『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』『スターフォックス』『スターフォックス2』はROMカセットに特殊チップを搭載していた関係で、ダウンロード販売のバーチャルコンソールでは今まで出せなかったのですが、今回はその問題を解決させての収録になったそうです(ファミ通のインタビューによると特殊チップをそのまま搭載しているワケではないそうです。)
 しかも、『スターフォックス2』は当時スーパーファミコンでは発売されなかった幻のソフトです(※1)。「完成していたんかい!」というのもビックリなのですが、それを移植するというのは「既にバーチャルコンソールで出ているソフトの移植」よりも手間がかかりそうですから、定価も上がってしまいます。

(※1:詳しくは、3DS版『スターフォックス64 3D』の社長が訊くをお読みください。ちなみにここで宮本さんに「え?スターフォックス2知らんの?」と言われている天野さんが、後にディレクターとして『Splatoon』を作る人です)



 つまりですね。
 ミニファミコンは「安価なファンアイテム」として企画されたと思うんですね。宮本さんのインタビューを読むと、「フランスの開発会社からの企画」「最初は「こんなもの、いまさらやるの?」という感じからはじまった」「ファンアイテムとして、ゲーム機の形をそのまま再現することになった」「任天堂のゲーム機を持っていない人にも任天堂IPに触れてもらう戦略に合致した」といったカンジに商品化されたことが分かります。
 しかし、それが予想外の大ヒットになって、恐らく任天堂の中の人達も「いまさらこんなに売れるのか!」と驚いたことだと思います。需要に供給が追い付かないまま、生産終了になってしまいましたからね。この生産終了は「一旦」ということなのでいつかは再開するのかも知れませんが。

 それと比較するとミニスーファミは、「ある程度売れることを見越して」計画されていると思います。単なるファンアイテムでは収まらないようにバーチャルコンソールで配信されていないソフトも収録して、その分だけ定価も上がってしまうけれど、ミニファミコンの時よりも台数を揃えて発売日を迎えるということがファミ通のインタビューでも語られています。
 今回は任天堂にとって「利益が計算できる商品」「任天堂IPにとって重要な商品」として位置づけられて計画されているんじゃないかと思います。



◇ 重要なのは「任天堂IPに触れてもらうこと」

 それでは、昨年10月に私が予想した30タイトルの答え合わせをしようと思います。

【やまなしのTHE YOSOUした30本】
1.『スーパーマリオワールド』
→ ◎
2.『スーパーマリオカート』
→ ◎
3.『マリオのスーパーピクロス』
→ × 勝負に行って外しました
4.『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』
→ ◎
5.『スーパーメトロイド』
→ ◎
6.『星のカービィ スーパーデラックス』
→ ◎
7.『カービィボウル』
→ ○ 海外版に収録
8.『スーパードンキーコング』
→ ◎
9.『F-ZERO』
→ ◎
10.『ファイアーエムブレム 紋章の謎』
→ ◎
11.『MOTHER2 ギーグの逆襲』
→ ○ 海外版に収録
12.『パネルでポン』
→ ◎
13.『パイロットウィングス』
→ ×
14.『ファイナルファンタジーV』
→ △ FFシリーズで選ばれたのは『VI』でした
15.『聖剣伝説2』
→ ◎
16.『タクティクス・オウガ』
→ ×
17.『ダライアスツイン』
→ × シューティングゲーム枠はありませんでした
18.『かまいたちの夜』
→ × アドベンチャーゲーム枠はありませんでした
19.『真・女神転生』
→ ×
20.『超魔界村』
→ ◎
21.『ファイナルファイト2』
→ × カプコン枠の残りの1つは『ロックマンX』でした
22.『ストリートファイターII ターボ』
→ ○ 海外版に収録、日本版は『スーパーストII』でした
23.『悪魔城ドラキュラ』
→ ○ 海外版に収録
24.『魂斗羅スピリッツ』
→ ◎
25.『がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス』
→ △ ゴエモンシリーズで選ばれたのは『1』でした
26.『重装機兵ヴァルケン』
→ ×
27.『スーパーワギャンランド』
→ × バンナム作品は1つも収録されませんでしたね
28.『学校であった怖い話』
→ × アドベンチャーゲーム枠はありませんでした
29.『SUPER 信長の野望・全国版』
→ × シミュレーションゲーム枠はありませんでした
30.『くにおくんのドッジボールだよ全員集合!』
→ × スポーツゲーム枠は『スーパーフォーメーションサッカー』でした

 収録作品21作品の内、ピタリ的中したのは12作品、3作品が「シリーズの別作品」、予想できなかったのはバーチャルコンソールで配信されていない『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』『スターフォックス』『スターフォックス2』『スーパーフォーメーションサッカー』の4本と、『マリオRPG』と『ロックマンX』です。
 『超魔界村』か『ロックマンX』で悩んで『超魔界村』を選んだのですが、まさか両方入るとは……

 海外版に収録される5作品は、『パンチアウト』を除く4作品をピタリ的中。


 「バーチャルコンソールで配信されているソフトばかりが収録される」という予想は外しましたが、「任天堂IPを使ったソフトが多い」という予想は当たっていたと思います。マリオ、ゼルダ、カービィ、メトロイド、ドンキー、ファイアーエムブレム、F-ZERO、海外版にはMOTHER、パンチアウト……これらは全て『スマブラ』に参戦しているIPですし、予想外だったヨッシーやスターフォックスも『スマブラ』に参戦しているIPです。ストIIもそうですね(笑)。ロックマンは微妙だ……『X』も出てると言えば、出てるけど。

 「2人同時プレイ可能なソフトは重宝される」という予想も、サードメーカーのソフトはそういうソフトが選ばれている傾向がありました。日本版のサードメーカー作品8つの内、6作品が2人プレイが可能なゲームですから(『FFVI』を2人プレイ可能と言い切るのはアレですけど)。



 ミニファミコンにしろミニスーファミにしろ、この手の商品を買う動機づけは「昔遊んだ懐かしのあのゲームをもう一度遊びたい」だと思うんですが、「ついでにやったことのないソフトでも有名シリーズだからやってみよう」と初めて触れるきっかけにもなると思うんですね。
 『ブレスオブザワイルド』で初めてゼルダ遊んだけど、ミニスーファミ買ったきっかけに『神々のトライフォース』も遊んでみようかなとか。逆に、ミニスーファミで初めて『ヨッシーアイランド』を遊んだ人が、NintendoSwitchで出る『ヨッシー』最新作に興味を持つみたいなこともあるかも知れません。



 ちなみに、ミニスーファミに収録される任天堂ソフトのシリーズ最新作をチェックするとこんなカンジになります。

・マリオ
→ NintendoSwitchで10月に『スーパーマリオオデッセイ』が発売予定
・マリオカート
→ NintendoSwitchで5月に『マリオカート8DX』が発売
・マリオRPG
※ 直接的なシリーズというワケではないけれど
→ ニンテンドー3DSで秋に『マリオ&ルイージRPG1 DX』が発売予定
・ゼルダの伝説
→ NintendoSwitchで3月に『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』が発売
・メトロイド
→ ニンテンドー3DSで9月に『メトロイド サムスリターンズ』が発売予定
→ NintendoSwitchで『メトロイドプライム4』が発売予定
・星のカービィ
→ ニンテンドー3DSのDLソフトで7月に『カービィのすいこみ大作戦』が発売
→ Nintendo Switchで来年新作が発売予定
・ドンキーコング
→ Wii Uで2014年に『ドンキーコング トロピカルフリーズ』が発売
※ 『マリオオデッセイ』にドンキーシリーズのキャラを彷彿とさせるネタが仕込まれているっぽい
・ヨッシー
→ Nintendo Switchで来年新作が発売予定
・F-ZERO
→ ゲームボーイアドバンスで2004年に『F-ZERO CLIMAX』が発売
・スターフォックス
→ Wii Uで2016年に『スターフォックス ゼロ』が発売
・ファイアーエムブレム
→ スマートデバイス用アプリで2月に『ファイアーエムブレムヒーローズ』が配信開始
→ Nintendo Switch/New3DSで9月に『ファイアーエムブレム無双』が発売予定
→ Nintendo Switchで来年新作が発売予定
・パネルでポン
→ ニンテンドーDSで2007年に『パネルでポンDS』が発売(機能限定のDSi版も配信)


 『F-ZERO』と『パネルでポン』を除けば、どれも現役のIPだと言えます。
 (海外版に収録されている『カービィボウル』『パンチアウト』『MOTHER』もしばらく新作の出ていないシリーズではありますが)


 過去作の利用は、「IPに触れてもらう」きっかけとしてはそれほどコストをかけずに出来る策です。
 最近Wii Uのダウンロード版でWiiのソフトが配信開始されて「なんで今更このタイミングで!?」と言われていましたが、ラインナップを見れば『ワリオ』『ドンキー』『ピクミン』『ピクミン2』と「現役IPの過去作」であることが分かります。『キキトリック』は知らん。この流れなら『メトロイド』も新作発売のタイミングで配信開始されると思われます。

 Wii Uのダウンロード版でWiiのソフト配信は、初期は『レギンレイヴ』や『罪と罰』『パンドラの塔』といった「売上的には成功しなかったゲーマー向けソフト」に陽の目を浴びせようというラインナップに思えましたが、後期は「人気IPを使ったソフト」がほとんどですからね。『FOREVER BLUE 海の呼び声』とか『DISASTER DAY OF CRISIS』とかも配信して欲しかったですけどね。


 特に『ピクミン』『ピクミン2』の配信は3DSで『Hey! ピクミン』が発売されるタイミングでの配信でしょうし、「ポイントの使い道がない!」と言われ続けているマイニンテンドーでも2014年に販売開始された『ピクミン ショートムービー』が比較的少ないポイント数で引き換えられるようになりました3DS版Wii U版)。
 先日の任天堂の株主総会・質疑応答でも、宮本さんがこの『ピクミン ショートムービー』を始めとして『スターフォックス』や『ヨッシー』のムービーに言及する場面があって(A7)、任天堂が意識している分野だと思うんですね。


 ミニスーファミのラインナップも、Wii Uのダウンロード版でのWiiのソフト配信も、マイニンテンドーでムービーを引き換えられるようになったのも、一貫して「過去作を利用して任天堂IPに触れる人を増やす」という戦略です。
 ということは……と、ようやく今日の本題である「バーチャルコンソールの今後」についてです。



◇ 「バーチャルコンソールの今後」はどうなる?

 ファミコンやスーファミなどの過去のゲーム機のソフトが最新機でダウンロード購入して遊べる「バーチャルコンソール」は、Wii、3DS、Wii Uと続いてきましたが……Nintendo Switchでは始まっていません。いつになったら始まるんだとやきもきして、私は「Nintendo Switchのバーチャルコンソールはいつ始まるのか」なんて記事を書いちゃったくらいなのですが。

 先ほども紹介した、任天堂の株主総会の質疑応答で見過ごせない話が出てきました。


<以下、引用>
Q9 「ニンテンドー3DS で、ゲームボーイアドバンス用ソフトのバーチャルコンソールが過去に配信されていたが、それらを一般販売することは考えていないのか。」

A9 上席執行役員 大和聡:
「ゲームボーイアドバンス用ソフトに限らず、バーチャルコンソールについては、当社でさまざまな活用方法を考えています。
(国内で 10 月に発売予定である)「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」もバーチャルコンソールの一種と考えていますし、これまでネットワークを使ってさまざまなプラットフォームで展開してきたソフトも同様です。
これらをパッケージやダウンロードカードで販売することも可能ですが、将来そのような商品を発売する場合にはビジネスモデルとして成立するか、十分な需要が存在するのかなど、そういう点の調査も含めた検討を進めて発売を決定していくべきものだと考えています。」

</ここまで>
※ 改行や強調など、一部引用者が手を加えました


 なんと!ミニスーファミもバーチャルコンソールだったのです!

 ここで気になるのは「ビジネスモデル」や「需要」についての言及があること。どうも今までの「1本ずつダウンロード販売」という形のバーチャルコンソールではあまり利益になっていないのかなぁという気がするんですね。
 ミニファミコン発売の際、私は「バーチャルコンソールで持ってるゲームが多いから買わなくてイイや」とスルーしたのですが、実際には大ヒットしましたし。ミニスーファミ発表の際、「『マリオRPG』懐かしい!買おう!」みたいな声を目にして、「WiiでもWii Uでもバーチャルコンソールで出ているのに……」と思いましたし。

 「1本ずつダウンロード販売」という形のバーチャルコンソールは10年以上続いてきましたが、まだまだそうしたサービスがあることを知らない人がいる&知っていても利用しない人がいる―――という象徴が、ミニファミコンやミニスーファミの反響なのかなと思うのです。

 これまで「1本ずつダウンロード販売」という形で道楽のように続いてきたバーチャルコンソールですが、任天堂が事業計画の中心として考えている「任天堂IPに触れる人を増やす」という戦略を考えると、これまでのように「知っている人だけが知っている」サービスに留まっていてはもったいないと考えて当然だと思うんですね。




 引用した部分で大和さんは「バーチャルコンソールをパッケージソフトとして展開する」ことに触れていますが、ゲームボーイアドバンスのファミコンミニを始めとして任天堂は過去に幾度かこうした商品を展開してきました。Wiiの時は『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』を発売して、収録作品は全てバーチャルコンソールで配信済のソフトに追加要素を加えたソフトでしたが20万本以上のヒットになっています。

 ソフトによっては「1本ずつダウンロード販売」するよりも、「まとめてパッケージソフトとして発売する」方が売れてしまうんじゃないかと思うのです。


 他社の商品で言えば、Wiiの『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』は40万本以上のヒットになりました。ファミコンとスーファミで発売したドラクエのロト三部作を5本収録した作品で、『ドラクエ』シリーズは権利料の関係でバーチャルコンソールに配信できないと言われていたのですが(※2)、500円のダウンロード販売は出来なくても5本セットにして4400円のパッケージソフトなら販売できたんですね。セットにしたパッケージ売りなら権利料も問題なくなるという。

(※2:『ドラクエ』シリーズはスマホでも販売されていますが、例えばスーファミ版がベースの『III』が1200円など全体的にバーチャルコンソールより価格が高めに設定されています。『I』だけは安いけど)

 商業的に成功したワケではありませんが、ファミコン・スーファミ時代のジャンプ作品のゲームを集めた3DSソフト『バンダイナムコゲームス PRESENTS Jレジェンド列伝』というソフトもありました。収録作品が9作品+1作品で、その内の5本が『ドラゴンボール』なら『ドラゴンボール列伝』という形で売れば良かったんじゃと思わなくもないですけど。

 版権もののソフトの場合、最新作に「過去作」を特典として付けて売るみたいな方法もありますよね。『ロストヒーローズ2』に『ヒーロー戦記』が付いてくるとか。これも権利料の問題で500円のダウンロード販売は出来ないのを、パッケージソフトにすれば大丈夫だったという例なのかなと。


 ミニスーファミに『ヨッシーアイランド』や『スターフォックス』や『スターフォックス2』が収録されるのも、これに似た話なんじゃないのかなと思うのです。こちらは権利料というよりも技術的な話ですが、800円のダウンロード販売はムリだったけど、7980円で本体ごと売るのならスーファミ用の特殊チップの再現も出来たからセットで売っちゃおうという。

 任天堂の公式発表では「バーチャルコンソールとは別」ということですが、Nintendo Switchのオンラインサービスを利用するために有料会員になった人だけが遊べる『クラシックゲームセレクション(仮称)』もコレに近いのかなと思います。
 オンライン対戦およびオンライン協力プレイを可能にしたら面白そうなソフトだけを集めて、それを有料会員の特典にする―――それを1本500円ずつのダウンロード販売にするより、セットにして特典にした方が触れる人が増えるだろうと。私としてはサードメーカーのソフトもチョイスして欲しかったですけど、「過去作を利用して任天堂IPに触れる人を増やす」という戦略を考えると任天堂IPのソフトが中心になるのかなと思いますね。




 これまで通りの「1本ずつダウンロード販売」という方法が完全になくなるかは分かりませんし、他の方法と併用する可能性は十分に高いと思うのですが……バーチャルコンソールも10年経って、従来通りの「1本ずつダウンロード販売」だけではない、次のビジネスモデルを模索する第二段階に入ったのかなと思います。

 それがミニファミコンだったりミニスーファミだったり、『クラシックゲームセレクション(仮称)』だったり、『ポケモン』みたいな大型タイトルだったらダウンロードカードも販売してTVCMもやってと大々的に取り上げることもあるでしょうが、とにかくこれまで通りの「1本ずつダウンロード販売」では届けられなかった人に届けるような展開をこれからはしていくことと思われます。


 バーチャルコンソールは「ドマイナーなソフトも同じ価格で1本ずつ売っている」ことに魅力があったと思うんで、「1本ずつダウンロード販売」の路線もなくしてほしくはないんですけどね。

 個人的には、オンライン対応した『クラシックゲームセレクション(仮称)』よりも、Nintendo Switchでおすそ分けプレイに向いた「2人対戦プレイ」「2人協力プレイ」可能なソフトだけを集めたソフトを「(アナログスティックではない)十字キーが使えるジョイコン」とセットで売って欲しいなぁと思います。収録作品は、『マリオブラザーズ』『バルーンファイト』『アイスクライマー』『ドクターマリオ』『マリオオープンゴルフ』『ダウンタウン熱血行進曲』『スーパーマリオカート』『星のカービィ スーパーデラックス』『カービィボウル』『スーパーストリートファイターII』『スーパーフォーメーションサッカー』……ミニファミコンやミニスーファミと被っちゃいますね(笑)。


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| ゲーム雑記 | 17:48 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

個人的にはパズルゲームとし開発て会社のBPSが解散している上にガイドラインがある影響でバーチャルコンソール化が絶望的なテトリスがあると更に良かったのになあと思うラインナップでした。
とはいえいいところをみんな集めていて、さらにバーチャルコンソール化されてないソフトが意外とあるのはいいですよね!
欲を言えば、ミニスーファミのOS上で特殊チップ搭載ソフトのエミュレーションができた以上、いつか高めになってもいいからバーチャルコンソールとして配信されてほしいなあとも思いますけどどうなるでしょうね…

「(アナログスティックではない)十字キーが使えるジョイコン」

これ魅力的ですけど、もしアナログスティックを取ってしまうとおすそ分けプレイと一人での本格的なコントローラとしてのプレイが両立できなくなるので、ジョイコンとしては出ないんじゃないかなあと思います。携帯モードやジョイコングリップにすると新作は操作できないものが多いため、ジョイコンである意味がないというか…
十字ボタンの需要はプロコンで補ってると思うので、出るとしてもプロコンの機能を削減した小型廉価版に近い扱いになりそうだと思います。

| 雑瓶 | 2017/07/04 20:31 | URL |

>『キキトリック』は知らん。

やや強引ですが、今度新作が出る3DSメトロイドの
坂本賀勇さんが関わったからですかね。

| ああああ | 2017/07/04 22:49 | URL |

次はミニバーチャルボーイかな?

| ああああ | 2017/07/04 23:49 | URL |

ミニスーファミについての記事、来るのを楽しみにしてました!

ゲーム機をネットに繋いで購入っていうのは、敷居が高いって人がまだ多そうですよね。VCはその敷居を下げるための製品群だったわけですが。それどころかWiiや3DSで過去のゲームができるって知らない人も多そう。ゲームをやらない人って「PSって今4まで出てるんだ!」くらいの認識だったりしますし。。

バーチャルコンソールって名称もかっこいいですが、わかりにくいですよね。「コンソールって何?」と思う人が多数派な気がします。

メジャーなタイトルは、パッケージで出したほうが有効活用だと思います。マイナーなタイトルも、ミニスーファミのように、メジャーなタイトルとセットでパッケージで売れば、より多くの人に楽しまれて再評価されるかなー。

| ホロウダイン | 2017/07/05 01:06 | URL | ≫ EDIT

4月に出た3DSの『ファイアーエムブレムエコーズ』もシリーズ最新作に入れてやってください(TT)。

ミニスーファミが出る10月頃にはすでに過去の遺物になっているだろうけど;

| まいかる | 2017/07/05 12:47 | URL |

ポケモンも2DSとの同梱版も出しましたしね

| ああああ | 2017/07/05 15:41 | URL |

>雑瓶さん

 『テトリス』は確かに魅力的ですけど、ファミコンもスーファミも出た『テトリス』作品に決定打がなかったので、やっぱり代表作はゲームボーイだと思うんですね。『ニンテンドークラシックデカ ゲームボーイ』に期待です。

>「(アナログスティックではない)十字キーが使えるジョイコン」

 あぁ、すみません。表現に失敗しました。
 私のイメージでは「HD振動」も「ジャイロセンサー」もいらなくて、いっそのこと「有線接続」でも構わないバーチャルコンソール専用コントローラをジョイコンサイズで出してほしいというつもりでした。

 それを表現するなら、正しくは「ジョイコンサイズのクラコン」ですね。Wiiにおけるクラシックコントローラのイメージ。PROコンは高くて2つも買えない。


>ああああさん(2017/07/04 22:49)
 なら、『メトロイドプライム』で良くないですか!(笑)


>ああああさん(2017/07/04 23:49)
 ガチな話をすると、バーチャルボーイには任天堂IPがマリオとワリオしか出ていないので「過去作を使って任天堂IPに触れる人を増やす」戦略には合いませんね。


>ホロウダインさん
 そう言えば今回の株主総会で「有料DLCのあるソフトが少なかったのでダウンロード販売の売上が激減した」みたいな話があったそうです。

 バーチャルコンソールやダウンロードソフトはあまり売れないけど、恐らく『マリオカート8』や『スマブラfor』の有料DLCは売れていたってことだと思うんですね。
 ソフトをダウンロードで買うのはイヤだけど、パッケージで持っているソフトの追加コンテンツは買えるってのは意外で……

 ネタとして受け取って欲しいんですけど。
 『どうぶつの森』最新作に「家具で遊べるバーチャルコンソールを5本選んでダウンロードできる券」みたいのを付ければ、利用する人が結構増えるかもなーなんて思ったりもします。


>まいかるさん
 それをやっちゃうともうキリがなくなるんで……


>ああああさん(2017/07/05 15:41)
 初代『ポケモン』の2DSは本体にソフトが内蔵されていたんで、ネットに繋げられない人でも遊べたんですよね。僕の友達には「あの2DSだけで遊べるもの」だと勘違いしている人までいました(笑)

| やまなしレイ(管理人) | 2017/07/05 23:15 | URL | ≫ EDIT

>なら、『メトロイドプライム』で良くないですか!(笑)

説明不足で申し訳ないですが、坂本賀勇さんのメトロイドは2Dがメインで
プライムシリーズはほぼ関わっていないんです。(下記URL)
https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/slsjr3oj/vol1/index_gdc1.html

プライムシリーズは3DS新作配信前に出すけど、
E3動画で坂本さんが出演したから関連作出したい

坂本さんが関わったOther Mや他の2Dメトロイドは
既に何らかの形でダウンロード販売済み

おどるメイドインワリオとキキトリックがまだだから出そう

こんな流れかなと(笑)

| ああああ | 2017/07/06 01:06 | URL |

ミニファミコンやミニスーファミは昔ファミコン・スーファミを楽しんでいて今はスマホゲーム中心に楽しんでいる(Wii WiiUを持っていない)人を引っ張ってこれる可能性があるのが強いですね。

例えば今のゲームにあまり興味なくてマリオRPGやりたい人がいたとして、WIIUを買ってバーチャルコンソールで購入するよりミニスーファミ買う方が安くプレイできるんですよね。

ただ、このままミニファミコンやミニスーファミの第2弾、第3弾が出る形になってしまうと、 Nintendo Switchが売れなくなってしまう(古いゲームやりたい人はミニスーファミ系だけ買えばいい)気もするんですよね・・・・。

なので自分はミニファミコンやミニスーファミの次が来るとしたら収録ソフトのラインナップを変えてきて、前のバージョンで収録されたソフトはNintendo Switchでダウンロード販売されると予想します。

これなら、ミニファミコン・ミニスーファミで発売されたという知名度を生かしてソフトをブランド化することができて、バーチャルコンソールのように地味で知っている人だけが知っているサービスにならないような気がします。

| yatarou | 2017/07/06 21:18 | URL |

>ああああさん

 あー、そういう考えで言うと「任天堂内製のゲームが優先して選ばれている」とも言えますね。
 仰られている『キキトリック』はもちろん、『ドンキーコングジャングルビート』も『ピクミン』2つも任天堂内部で開発したソフトですから……『Wii○○』やリメイク済の『トワプリ』、DL販売があまりされない『ぶつ森』を除けば、任天堂内部で開発したWiiソフトは全部出たことになるのかな。



>yatarouさん
>今はスマホゲーム中心に楽しんでいる(Wii WiiUを持っていない)人を引っ張ってこれる可能性があるのが強いですね。

 これ、書いたら多分炎上するから本文に書かなかったことなんですけど……私「バーチャルコンソールのスマホ展開」もありえるかなと思ってきました。
 これならゲーム機を持っていない人にも手に取りやすいですし、クラシックミニの売上が落ちてきたら次の展開としてありえるんじゃないかなと思っています。

 もちろん「スマホのバーチャルパッドでアクションゲームなんか遊びづらいだろう」という人のために、ニンテンドースイッチ用のコントローラをスマホに接続できるようにすれば(現在でもジョイコンはPCに接続できるので可能性はゼロではない)、ニンテンドースイッチは持っていないけどニンテンドースイッチのコントローラだけ買う人が出てきます。
 そこから「コントローラ持っているんだから本体も買っちゃおうかな」と誘導していけば、スイッチ本体もバカ売れ間違いなし!


 うむ……やはり、本文に書かなくて良かったです(笑)。


>なので自分はミニファミコンやミニスーファミの次が来るとしたら収録ソフトのラインナップを変えてきて、前のバージョンで収録されたソフトはNintendo Switchでダウンロード販売されると予想します。

 なるほど。ミニファミコンの公式HPには「一旦生産終了」と書かれていて、「いつかは生産再開するかもよ」とにおわせてあるんですよね。生産再開の際にはラインナップを変えてくるというのはかなりありえる話ですね。

| やまなしレイ(管理人) | 2017/07/07 23:31 | URL | ≫ EDIT

このコメントでも筆者様の過去記事でも取り上げられている様に実はCS機をネットに繋がない人って結構多いですね。
あくまで私見ですがソニーユーザーはハードを「AV機器」と捉えているのでネットに繋ぐことに抵抗は無いようですが。
任天堂ユーザーは「玩具」と捉えている人が多いので通信機器の知識に疎く
「Q2(死後)みたいに高額請求される」とか「何処の誰とも知らない人間に触れあうのはコワイ」とか本気で心配している様です。
(私の親戚【まだ30代】の話しです、いくら口で説明しても理解してくれない)
今30代でDSやwii以降のハードを買う層には「十代後半で一度ゲームを離れた層」が多いのでこういった人が多いのでは?
十代でドップリゲームに嵌る層はPCの『Steam』に流れCS機からオサラバしている人も結構多いですけど…

ぶっちゃけ「分かっている人間」ならVCで欲しいソフトだけ買えば安上がりなのですが。
SFCミニはこのラインナップでテレビにつなぐだけのスタンドアローンな『玩具』だから買う人は結構多いかと。
要は日本直販で高齢者向けに販売してた「テレビに繋ぐだけで『あの名曲』が全部歌えるカラオケマシーン」
そのゲームバージョンと言えるかもしれません。売り文句は「ネットに繋ぐ必要も、通信料の請求もありません。」
これを聞いてい安心して買う人は一定数いますからねぇ。私の親戚がそうです…

「スターフォックス2」は某動画サイトでプレイ動画を観ましたが後のシリーズに連なるアイディアが結構見られますね。
アーウィンの変形は『零』でやっと採用されましたが、他にもミサイル迎撃や水中面とか64やコマンドに採用された要素も見られます。

仮面ライダーシゲールに『絶版』にされたスタフォ2がSFCガシャットのリプログラミングで復活したと考えると胸熱ですねw

| ナナシンガーおじさん | 2017/07/08 21:01 | URL |

>ナナシンガーおじさんさん

>要は日本直販で高齢者向けに販売してた「テレビに繋ぐだけで『あの名曲』が全部歌えるカラオケマシーン」
>そのゲームバージョンと言えるかもしれません。

 何という、最高に分かりやすい例えだ……


>あくまで私見ですがソニーユーザーはハードを「AV機器」と捉えているのでネットに繋ぐことに抵抗は無いようですが。

 いやいやいやいや!
 これはちがうと思いますよ。PS3時代の話になってしまいますが(PS4以降の据置ゲーム機は持っている友達がいなくてサンプリングがないので……)、PS3持っている友達のほとんどはインターネットにつないでいませんでしたし、全員がテレビへの接続もビデオ端子でした。
 それで言うことが「PS2とあんまグラフィック変わらない」だったので、僕が「HDMIケーブル買って繋げなよ」って言ったら「そんなマニアックなことしたくない」って言われておしまい。


 要は「ソニー派」とか「任天堂派」なんて関係なく、“普及するゲーム機”というのはそういう人達にまで売れたゲーム機なんです。


>私の親戚【まだ30代】の話しです、いくら口で説明しても理解してくれない

 そもそもの話、現在の30代の人ってインターネットが普及する前に義務教育を終えているので、職業によっては「生まれてこの方インターネットに触ったことがない」みたいな人もいるんですよ。
 職場ではインターネットを使う人も、そもそも家に帰るのが毎日夜遅くなので……子どもがもうちょっと大きくなれば変わっていくかもですが、自宅にインターネット回線なんて引く必要もなくて、せいぜいスマホがあれば十分って人も多いですし。


 そういう層にはやっぱり「最初からソフトが入っている」方がイイんだろうなーと思いましたね。

| やまなしレイ(管理人) | 2017/07/10 23:29 | URL | ≫ EDIT















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