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オンライン対戦の実装は本当に幸せなことなのか?

 ファミコンの『くにおくん』シリーズが全部(+海外タイトル4つ)収録されて、全タイトルがオンライン対応になった『くにおくん ザ・ワールド クラシックスコレクション』が2018年にNintendo Switch/PS4/Steam/Xbox Oneにて発売されると発表されました。



 私が一番気になっているのは「キーコンフィグが出来るかどうか」です。
 新作だったPS3の『ダウンタウン熱血行進曲~それゆけ大運動会~オールスタースペシャル』やPS4の『ダウンタウン乱闘行進曲 かちぬきかくとうSP』はキーコンフィグ出来たけど、移植作だった3DSの『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』では出来なかったらしいので……

 ファミコン時代の『くにおくん』シリーズは「AボタンとBボタンを同時押しでジャンプ」のゲームが多いのですが、ファミコンのAボタンとBボタンは横に並んでいるのに対して、スーファミ配置の4ボタンのコントローラはAボタンとBボタンが右上がりの斜めに並んでいるので同時押ししづらいんですね。
 『Newスーパーマリオブラザーズ』のように「AボタンとBボタン」か「BボタンとYボタン」に切り替えられるんだったらイイのですけど……

 あと、自分が買うとしたらNintendo Switch版になるでしょうから、おすそわけプレイをした際に左スティックでちゃんとダッシュ(方向キーを素早く二回押す)操作が出来るのかも気になりますね。



 自分の気になる点は置いといて……バーチャルコンソールのない「Nintendo Switch/PS4/Steam/Xbox One」で15作品が遊べるようになるというのは素晴らしいことだと思います。私は基本的に「過去に発売されたすべてのゲームが現在でも手軽に遊べるようになって欲しい」と考えていますからね。


 ただ、ちょっと思うのは「オンライン対応」がウリなところです。
 3DSの『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』から変わったところと言えば、「発売する機種がちがう」「海外タイトル4つが加わっている」「オンライン対応になった」ですから、このソフトが発表されたときの反響も「オンライン対戦できるんだ!」という声が多かったのですが……

 果たして本当に幸せなことなのか?って思うんですね。
 みんな、なんか「オンライン対応」を無条件に素晴らしいことだと考えすぎていませんか?って。



 3DSの『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』の初週売上を見ると、メディアクリエイト調べの4gamerさんの記事で「初週8266本」、アスキー・メディアワークス事業局調べの電撃さんの記事で「初週8300本」でした。
 翌週はどうか?というと、4gamerさんの記事でも電撃さんの記事でもランク外です。電撃さんの記事はトップ50の集計ですから、51位以下に下がったということなんですね。

 3DSという「国内で普及しきったハード」でコレですから、「Nintendo Switch/PS4/Steam/Xbox One」という4機種で発売した合計もそんなに変わらないんじゃないかと思いますし、仮に「オンライン対応」が魅力になって売り上げ倍増したとしても数万本くらいだと思います。

 もちろん数万本でも売り上げたら立派なことなんですけど、「オンライン対応」のことを考えるとシビアな現実が待っています。その数万本の売上が「Nintendo Switch/PS4/Steam/Xbox One」の4機種で分かれてしまって、「異なる機種同士での対戦が可能なクロスプレイ」に対応していなかったらオンラインに集まる人も分かれてしまいます。数万人どころか1機種あたり数千人くらいしかいなくなってしまうでしょう。

 更に更に!今回の『くにおくん ザ・ワールド クラシックスコレクション』は収録タイトルが15タイトルもあります。どのソフトでオンライン対戦(または協力プレイ)をしたいかと考えると、その数千人を更に15タイトルで分けなければなりません。タイトルごとの人気・不人気もあるでしょうから、『熱血行進曲』はまだマッチングするけど『ホッケー』は全く人がいないみたいなことにもなるでしょう。

 「いやいや!国内の売上だけ見たらそうかも知れないけど、海外でも販売して世界中の人とオンライン対戦できるなら大丈夫でしょう」と思う人もいるかも知れません。海外の『くにおくん』人気がどれくらいなのかは分かりませんが、海外タイトルを収録しているというのも「オンライン対戦で世界中から人が集まればマッチングする人も増えるだろう」という目論見があるのでしょう。
 でも、海外タイトルが収録されているのなら海外の人はみんなそっちに集まるんじゃないかと思いますし、日本国内版と海外版の両方を収録したことでマッチングする人も分かれちゃうんじゃないかと思うのです。


 野良で人が集まらないなら友達とやればイイ―――という考えもありますが、今回の『くにおくん ザ・ワールド クラシックスコレクション』は恐らく『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』と同じように5千円前後のパッケージソフト(ダウンロード版もあり)という形で販売されるのでしょうから。
 リアルな友達でも、オンラインでのフレンドでも、5千円出してこのソフトを買う人が何人いてくれるだろう……と思いますし。仮にこの記事を読んでくれたフレンドが「いやいや!やまなしさんがオンライン対戦やると言うなら僕も買いますよ!」と手を挙げてくれたとして、それが私を入れて4人ならばちょうど4人対戦が出来て幸せですが、5人だった時の「1人あぶれる」気まずさと言ったら!


 『Splatoon2』みたいな大人気ゲームだったら、発売から1年後でもオンラインで一緒に遊んでくれる相手に困らないと思いますが。
 こういう1機種あたり数千人しか買わないようなゲームは、発売後1ヶ月も経ったら「オンライン対戦やりたいのに誰ともマッチングしない」みたいな状態になっちゃうんじゃないかと不安です。だから、「オンライン対応」を無条件に素晴らしいことだと言う風潮に、私は疑問があるのです。





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<画像はNintendo Switchソフト『バトルスポーツ めく~る』より引用>

 今年の5月に発売されたNintendo Switch用ダウンロードソフト『バトルスポーツ めく~る』、発売日に買ってファーストインプレッション記事も書いたソフトなのですが……実はこのゲーム、無料アップデート第1弾が7月に、第2弾が8月に、第3弾が9月に行われるなど毎月どんどん機能やモードが追加されているんですね。

 ですが……オンライン対戦を遊びたくても全然マッチングしないのです。
 第3弾アップデートが9月20日に行われた直後の金曜日の夜でも、対戦相手がいないのです。

 ランダムマッチは10分待っても誰一人遭遇せず。
 新モードのクラスマッチは運良く一人遭遇したのですが、この人しかオンラインにいなかったのかずっと同じ人と20分くらい1vs.1で戦っていました。4人対戦が面白いゲームなのに!4人なんか揃わん!

 20分くらいクラスマッチをやって、そろそろ他の人とも対戦したいなーと思ってランダムマッチに戻ったらやっぱり人がいなくて、同じことを考えたのかさっきまでクラスマッチで1vs.1をやってた人がランダムマッチにもやってきてまた対戦したりなんかして。この世界にはもう私達2人しか残っていないのかな?なんて考えたほどです。

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<画像はNintendo Switchソフト『バトルスポーツ めく~る』のものを加工しました>

 ちなみに第3弾アップデートで追加されたクラスマッチは成績によって世界ランキングが表示されるのですが……20分のプレイで私は世界7位になっていました。私が20分1vs.1で戦っていた人は8位でした。あの対決は世界7位と世界8位の決戦だったのか……


 すっごい面白いゲームであっても、『Splatoon』みたいな人気作でなければ発売後4ヶ月も経ったらオンラインには誰もいなくなってしまいます。そのせいで、オンラインありきのゲームは、購入する前に「これ面白そう!」だけじゃなくて「オンラインに人がいるほど人気が出るかな?」を考えなくてはならず……売れるゲームが人気シリーズや話題作ばかりにどんどん偏っていくと思うんですね。

 ユーザーからすると、数ヶ月もすると誰ともマッチングしないモードが入っていて。
 メーカーからすると、数ヶ月もすると誰も遊んでくれなくなるモードを頑張って開発して。更に「あんまり売れそうにないから、すぐオンラインが過疎るだろうな」と買わない理由にされて。


 それでもみんな、「オンライン対応」を無条件に素晴らしいことだと言うのですか?
 その恩恵を受けるのは一握りの勝ち組・人気作だけじゃないのですか?




 また、オンライン対戦には、以前この記事に書いたオンライン対戦を実装すると「バランス調整」で評価のすべてが決まってしまうという問題もあります。

 こないだNintendo Switchで出るかも知れないし出ないかも知れないダウンロードソフトの記事を書くために、たくさんのインディータイトルの評判を読んだのですが。

 例えば『Brawlout』という『スマブラ』風の対戦アクションゲームは、オンライン対戦を実装したせいでSteamアーリーアクセス版の感想が「人がいなくてマッチングしない」「アメリカと日本で対戦するとラグが酷い」「強いキャラが一人決まっているのでそのキャラ以外はいないも同然」といったカンジにオンライン対戦への不満ばかりになっていて。
 対照的に、『BackSlash』というレトログラフィックな対戦アクションゲームは、オンライン対戦がないので「とても面白いのでオンライン対戦に対応して欲しい」という前向きな要望ばかりになっていて。

 どっちを遊びたくなった?と訊かれたら、断然後者なワケですよ。

 ひょっとして、オンライン対戦って入れない方がゲームの評価が上がるんじゃないの??
 私としては「たくさんのキャラ」とか「たくさんの必殺技」をガンガン入れていってくれた方が嬉しいんですけど、オンライン対戦を入れるとどうしても「全部のキャラの強さが同等になるようにしなくてはならない」とバランス調整に労力がそそがれてて、キャラや技を安易に増やせなくなっていたりして――――それってゲームにとって幸せなことなのかなぁと思うのです。


 もちろん「それでもオンライン対戦で遊べるゲームを作るのが夢だったんだ!」という熱意で作られるゲームに「オンラインモードを入れるな!」なんて言いませんけど、今回の『くにおくん』シリーズのように元々友達同士でワイワイ遊べるオフライン専用ゲームだったものに後からオンラインプレイを加えることはそんなに歓迎することなのかなーと思うのです。


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| ゲーム雑記 | 17:56 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

くにおくんが出た頃の時代にはインターネットなんてありませんでした。
しかし、時代は変わりインターネットが日常生活に溶け込むほどに浸透してきて(ただし場所によりけり)、オンライン接続に対応したゲームがもはや主流と言わんばかりの状態です。
オンライン接続にあえて対応しない方針(ただしパッチは出す)を取ったゲームもあるにはあるのですが、本当に数が少ないもので見つける方が難しいです。
話は変わりますがインディーゲームはどうしても接続数が減りがちになります。これはバトルめくーるに限らず他のインディーゲームでも同様というのが悩ましいところです。

今の対戦型ゲームにオフライン限定ってあるかなぁ・・・。これに関しては社会環境の変化もあるかもしれません。昔みたいに友達を家に呼んで対戦プレイできる環境にある人がどれだけいるのか統計を取ってみたいですね。「※友達は付属しません」という言葉が巷で言われてますが、これはネタでも何でもなくそういう環境でゲームをプレイされるプレイヤーさん(社会人さんや学生さん)がたくさんいるのでしょう。
私も家族と一緒に対戦ゲーム(主にスプラトゥーン2や地球防衛軍4.1)をしていますが、今の環境ですと家族を家に呼ぶのは難しいです。私も家族もお互いの生活がありますし、何より住んでる土地が遠くてそう簡単に行けないという事情もあります。子連れさんの家庭でもおそらくそういう環境の方って多いんじゃないかと思います。

オンラインと関係はありませんが、インディーゲームであるGoat Simulatorにはまってます。ヤギシミュレーターですがいわゆるバカゲーです。

| 通行人 | 2017/09/24 22:33 | URL | ≫ EDIT

ソウルシリーズが好きでプレイしているんですが、オンライン状態だと他のプレイヤーのメッセージや死んだときに残る血の跡でネタバレになるのとプレイヤーに乱入されると困るので僕はいつもオフライン状態で何回も死んで必死こいてクリアを目指すプレイをしています。

しかし、感想やレビューを見ると対人戦の武器のバランスが悪いとか、周回プレイするのが当たり前のようで自分とは全く違うゲームやってるようです

| トト | 2017/09/24 23:54 | URL |

これスプラトゥーン(特に初代)で時間ごとに区切って色々とやる理由でもあるんですよね……よくとりあえず叩く点にもなっですが。
マリオパーティもオンラインは実装しないのはまあこのブログの中身そのものを配慮してでしょうしねえ。
コンシューマ大手ゲーム、FPSなんかでもこの問題は深刻で、マイナールールは国内だと本当に人いなくてもっとも基本のをやらざるおえなかったり。
すごい時間をマッチングに吸い取られてやる気も吸い取られる……

| ああああ | 2017/09/25 19:13 | URL |

>通行人さん

 『めく~る』に関して言えば、自分なんかがブログやTwitterで「最近やっていない人、この時間に集まれ!」と告知して生配信するとかが手かなぁと思うのですが……

 このやり方だと抜本的な解決にならないんですよね。
 だから、オンライン以外のモードを充実させないとヤバイだろうと思いました。


 オフラインゲーの対戦モードは、Nintendo Switchみたいな方法が割と最適解かなーと思っています。おすそわけでの対戦ももちろん、もっと本体が普及するとローカル対戦が出来る環境が増えるでしょうし、家の外でもマルチプレイがしやすいハードですからね。


>トトさん
 自分はソウルシリーズはやっていないんですけど、傍目から見て「オンライン状態で他プレイヤーの血痕が残るのが魅力」だと思っていたので、「そうか!それがネタバレになるって考え方もあるか!」と驚きました。

 恐らく、オンにして遊んでいる人も同様に「オフにして遊ぶ」という選択肢が思いつかないんだろうなーと思いますね。


 そう言えば、僕も『スマブラ』はオフラインでのみプレイしてて、オンライン対戦した回数は今までで全部合わせて10回くらいしかないかも……



>ああああさん(2017/09/25 19:13)
 『Splatoon』1作目は人気が出るかも分からなかったから、発売時はナワバリバトルのみ、ガチマッチもプラベもなしにして、プレイヤーを一つのところに集めようとしていましたもんね。フェスももちろん、人を集めるためのアイディアでしょうし。

 仰られる通り、任天堂のタイトルはよく「未だにオンラインに対応しないなんて」と叩かれますけど、オンラインに人がいるのなんて最初だけでしょうからその後はないのと一緒のモードで、それで評価を決めるのはどうなんだって思いますね……

| やまなしレイ(管理人) | 2017/09/25 22:38 | URL | ≫ EDIT

サービスが終わっても有志が気持ち程度の有償で譲り受けられれば…ってのはよく言われますが、実際は難しい、というか無理でしょうしね。

| 児斗玉文章 | 2017/09/26 17:52 | URL |

>児斗玉文章さん

 いや、そういう人気のゲームはまだマシな方で、大多数のゲームは「発売後1ヶ月も経てば誰も遊んでいないのでオンライン対戦したくても誰ともマッチングしない」というのがこの記事の主題です。

| やまなしレイ(管理人) | 2017/09/27 22:41 | URL | ≫ EDIT

血の跡が多いと仕掛けや敵が襲ってくるかもしれいし、メッセージがたくさんあれば何かあるなと嫌でもわかってしまうので、アイテムや隠し部屋見逃したり仕掛けに引っ掛かって無様に死ぬのも醍醐味だと思っている自分には邪魔です。あと自分みたいなのに乱入してしまうと相手の迷惑になるのでずっとオフラインプレイしてます。

スマブラは僕は買ってから一度もオンライン対戦したことないです。そう思うとマリオカートやスプラトゥーンはハードルが低いですね。オンライン要素のあるゲームはあまりプレイしないので、マッチングしない問題や、ゲームの旬を考えたことなかったです。そもそもオンラインサービスはいつか終了するでしょうし、ロングヒットするのが多い任天堂はオンラインと相性悪いですよね

| トト | 2017/09/28 22:55 | URL |

家庭用ゲーム機でオンライン対戦・協力プレイの実装は合わないと思うんです。PCと並行展開をしてもスペックが低いハードはハブるし、短命に終わるのはいつも家庭用ゲーム機のほうですし。

| ああああ | 2017/09/29 15:59 | URL |

>トトさん

 僕はゲームを生配信しながら遊んでいるのですが、生配信をする人の中にも「オラに元気を分けてくれ!」タイプの人と「誰も手を出すんじゃないぞ」タイプの人がいるんですね。
 観ている人からヒントをもらったりしながら一緒にプレイするのが楽しいって人と、あくまで自分の実力でプレイしているのをみんなに観てもらうのが好きって人。

 僕は前者なんですけど、他の人の配信を観ていると後者な人も多いので、オンラインとの付き合い方ってホント千差万別なんだなーって思います。


>ああああさん
 僕はそれはあんま関係ないんじゃないかなーと思っています。記事にも書きましたが、PCのゲームにも「オンラインでマッチングしないから低評価」ってゲームもありますし。

| やまなしレイ(管理人) | 2017/09/29 21:07 | URL |















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