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やまなしなひび-Diary SIDE-

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結末を考えてからストーリーを考えますか、結末を考えずにストーリーを考えますか

 もはや遠い昔のように思えますが、先月1ヶ月をかけてLINEノベルで新作小説『だれもカノジョのカオをしらない』を毎日更新して公開していました。

 んで、2週間後には「初めて長編小説を書いたこと」を踏まえたブログ記事をいくつか書きたいので、「まだ読み終わっていない」という人は2週間の間に最終話まで読んでおいてください!という話を書いていて、既に2週間が経過しました。ここから何回かに分けて「初めて長編小説を書いたこと」を踏まえたブログ記事を書こうと思います。

 だから、決定的なネタバレはしないようにしますが、小説を事前に読んでおいてもらった方が面白い話が続くと思います。まだ読んでいない人は、今すぐ読みに行こう!




 「漫画を描いている人」界隈ではあまりこういう議論を見かけたことはないのですが、自分自身で小説を書き始めて「小説を書いている人」の創作論みたいなのを目にするようになって、度々こういう議論を見かけました。小説を書く人の中には、「ストーリーの結末」を決めて書き始める人と、「ストーリーの結末」を決めずに書き始める人がいる―――みたいな話。


 この話題が出ているのを見て、私はビックリしたんですね。
 「結末を決めずにどうやって小説を書けるの?」と。

 私は典型的な「ストーリーの結末」を決めて書き始める人です。
 というか、新しい作品を書き始めるまでに、ネタ出しというかアイディア出しで5本とか10本とか考えて、その中で「これはイケる!」と思ったものだけを書くのですが……「これはイケる!」と判断する条件に、「ストーリーの結末」が上手い着地をしているかどうかがあるのです。

 例えば、『カカない』の場合はまず「終盤(24話)で準稀くんが取った決断」から始まっています。
 元々、「イラストのない小説」を書くのに「ヒロインが透明人間なので主人公(読者)には見えない」というアイディアがあって、最初は一人暮らしの男(大人)のところにヒロインの女性(大人)が転がりこむ同棲ものだったんですね。んで、そのストーリーの最後が「終盤(24話)で準稀くんが取った決断」だったのです。

 そちらの方は中高生に向けたラノベの賞に出す割にはエロくなっちゃいそうだと没になったのだけど、「透明人間のアイディア」と「ラストシーン」はなかなか良かったのでどこかでサルベージ出来ないかなぁ……と思ったところ、バトルもので使ってみたら面白いんじゃないかと『カカない』が生まれたのです。

 「ラストバトルにこれを持ってくるためには……」と透明人間の設定を詳しく決めて、その設定でも健全に成立するメイン2人のキャラクターを考えていって、テーマを浮き彫りにするためのキャラ配置をしていって―――『カカない』はラストバトルから逆算する形で、キャラクターもストーリーも世界設定も考えていった話なんですね。


 その他の作品で言えば、今まで書いた短編小説は「推理小説」なのでもちろん結末ありきでしたが、漫画も大抵は結末を考えた上で描き始めたものばかりです。短編はもちろん、長編である『その日 世界は…』も一応ラストまで考えた上で「コレはイケる!」と思ったから描き始めたのです。ラストまで描ききるのはいつかは私にも分かりませんが……
 “「漫画を描いている人」界隈ではあまりこういう議論を見かけたことはない”と最初に書きましたけど、そもそも漫画は小説とちがって「アマチュアの人間が長編を最後まで書ききる」のが非常に難しいですからね。プロの場合も人気が出なかったら打ち切り、出すぎたら延命と、望んだ結末を迎えられる作品の方が少ないでしょうから。だから、あまりこういう議論になりにくいのかなと。

 あ、『オレは貧乳が好きなんだ!』だけは別だ。アレは元々ブログ記事があって、それに合わせて1~2ページ漫画を描いていったので、最後どうなるのかは描きながら考えていきました。



 ということで、ここからは“「ストーリーの結末」を決めずに書き始める人”の話です。
 この形式だと「作者すら最後がどうなるのか分からない」ため、予定調和のストーリーになりづらく、作者自身も書いていて楽しいし、読者も先が予想できなくて楽しいみたいなところがあるのかなと。
 例えば、漫画『ドラゴンボール』なんかは「あの時の伏線がきっちりここにハマった」みたいなタイプのストーリーではありませんでしたが、それ故に毎週毎週「この後どうなるかサッパリ分からねえ!」みたいなライブ感があったんですよね。

 あと、アマチュアの小説書きの場合、それでお金がもらえるワケでもないし、「面白いです!」という声もなかなかもらえないワケで……そんな中でも苦しんで小説を書き続けるモチベーションとして、「自分すら分からないこの作品の結末を見たい」みたいなのが必要な人も多いのかなと。結末を先に決めてしまうと、それをなぞるだけじゃん―――みたいな気持ちも分からなくはないです。


 いや、ホント……「作品を書き続ける」のって、大変なんですよ。
 「なんでおれこんなことやってるんだろう。わーい、ちょうちょだー。おへやのなかにちょうちょとんでるー」みたいな極限状態がずっと続きますからね。それだったら苦労して最後まで書き上げて人に見せなくても、「俺の脳内では完成した!もう終わり!一文字も書いていないけどこれでイイや!」ってなる気持ちもよく分かります。

 というか、ブログ記事は割とそういうとこありますね。
 よく「長ぇんだよ、最初に結論を書け」みたいに言われることあるんですけど、結論なんて決めずに書き始めて、書きながら自分でも結論を探す記事がほとんどで―――逆に書き始める前に「結論」にたどり着いた記事は、もうそこで満足して書き始めることすらしなかったりします。


 ほら、この記事もそうです。
 最後がどうなるのかなんて分からずに書き始めていて、「誰からも褒められずに小説を書き続けるのつらいもんな……」という気持ちになっていって、どんどんどんどん愚痴っぽくなっていくという。こんなもの最初から予定していたら書き始めたりせんわ!


結論:こんな「結論」のブログ記事、書かなければ良かった。『カカない』だけに。


| 小説創作 | 17:54 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

小説は書きませんが、ブログをかじっています。
確かにブログ運営では、「結論を最初に書きましょう」と教科書の1ページ目っぽく言われますよね。
小説は、正確には昔書いたことがあるんですが、私も結末のアイデアからスタートしていました。
そこからストーリーを肉付けするもんだから、はっきり言って余計な話をどうにかこうにか産み出しているだけで、「面倒くさい!」って思って辞めてしまいました。

素人がプロに物申すのは大変失礼なんですが、有名なホラー小説「リング」、物語の初めから最後まで、一つの結末に向けて疾走感ある展開で大ヒットしましたが、その続編の「らせん」は、作者もコメントするくらい作品を産み出すのに大苦戦したらしいです。
ここで言う「結末を決めて書く」「書きながら結末を考える」とは相反する内容かもしれませんが、一つの作品に肉付けをする(上記では続編を作る)というのは、プロでも大変なんだろうな~と思ったことがあります。
まあ、それで続編もヒットするんだから、とんでもない話ですが…

ちなみに、やまなしさんのブログは、すごく考えられた内容も、今回みたいな内容でも、いつも面白いと思いますよ~(^^)

| ああああ | 2019/10/21 14:42 | URL |

ストーリーの結末を決めずに描いている人、で自分が思いつく作家さんといえば藤子・F・不二雄先生ですね。確か、大長編ドラえもんは結末を決めずに描いていると何かのインタビュー記事に書いてあったような気がします。

注意:ドラえもんのび太と鉄人兵団のネタバレあり。



のび太と鉄人兵団では、物語の結末にタイムマシンを使ってしまったのが残念だった、でもあれ以外思いつかなかったとフィルムコミックのあとがきに書いてありましたねえ。

やっぱり、面白い話を創るアイディアの引き出しが物凄く一杯ある一部の作家さんだけがストーリーの結末を決めずに作品を創れるような気がします。

あと、話が変わりますが「カカない」の感想、というか一条鴎さんの感想をブログに書きました。

yatarou1217.hatenablog.com/entry/2019/10/22/234249

なんというか、やっぱり自分はコンプレックスを抱えたキャラがそれを克服する、折り合いをつける話が好きなんだなあと思いました。ただ、そう簡単にコンプレックスをどうにかできずにそのままで生きていくっていう展開もリアルで味があるとも思いますね。

次回の作品も楽しみにしています!!

| ヤタロウ | 2019/10/23 13:47 | URL |

>ああああさん

>そこからストーリーを肉付けするもんだから、はっきり言って余計な話をどうにかこうにか産み出しているだけで、「面倒くさい!」って思って辞めてしまいました。

 なるほど、「ストーリーの結末」を決めずに小説を書き始める人の気持ちがなんとなく分かった気がします。面倒くさいという表現、僕もブログ記事ならそんなカンジになっちゃいますわ。

 僕の場合、小説や漫画だとそこを「面倒くさい」ではなく「そこに至るまでの過程を考えるの楽しい」んですね。パズルのピースを埋めていくように「次は何をここでやろう」とアイディアで埋めていくので、ストーリーを考えるという行為が苦じゃない自分というのを再発見した気分です。



>ヤタロウさん
 僕は『鉄人兵団』は大長編ドラえもんの中でも1~2番目に好きな作品なんですが、あのラストはF先生的には「残念だった」んですね(笑)。
 まぁ、確かに「それアリかよ?」と冷静に考えると言えなくもないのですが(それ以上に感動が大きいので文句は吹き飛ぶんですけど)。


>「カカない」の感想、というか一条鴎さんの感想をブログに書きました。

 ありがとうございます!
 13話時点での予想記事も読んでいたのですが、リアクションをしてしまうと先の展開にいらぬネタバレになっちゃうかもと沈黙していました。

 その話もしたいのですが、文章よりも口で言った方が真意が伝わると思うので……いつかフリートークテーマででも。幸い、来月のゲーム実況はフリートークの時間がかなり多くなりそうですし(笑)。

| やまなしレイ(管理人) | 2019/10/24 23:24 | URL | ≫ EDIT















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