FC2ブログ

やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』紹介/スーパー美少女と送るひと夏の冒険譚!

2019092900200400-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

【これさえ押さえておけば知ったかぶれる三つのポイント】
シリーズ一新を象徴する「かわいいのに田舎臭い」ライザちゃんの絶妙なデザイン
ベースはシンボルエンカウントのコマンドRPG、帰ってきたら調合もするよ!
ひと夏の出会い、みんなでつくる秘密基地、これはファンタジー版『ぼくなつ』では??



『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』
・発売:コーエーテクモゲームス、開発:ガスト長野開発部
公式サイト
 プレイステーション4用ソフト:2019年9月26日発売
 Nintendo Switch用ソフト:2019年9月26日発売
  ※ Nintendo Switch本体機能でのスクリーンショット撮影○、動画撮影○
 Setam版:2019年10月29日発売
 DMM GAMES版:2019年10月29日発売
・RPG
・セーブ方法:拠点でのみ手動セーブ可能(移動中ならボタン一発で拠点に帰還できます)


 私が1周クリアにかかった時間は約43時間でした
 ※やりこみ要素やクリア後の要素・有料DLCなどはやっていないプレイ時間です
 ※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください

【苦手な人もいそうなNG項目の有無】
この記事に書いたNG項目があるかないかを、リスト化しています。ネタバレ防止のため、それぞれ気になるところを読みたい人だけ反転させて読んでください。
※ 記号は「◎」が一番「その要素がある」で、「○」「△」と続いて、「×」が「その要素はない」です。

・シリアス展開:△(過去に起こった事件は結構重いかも)
・恥をかく&嘲笑シーン:○(序盤は主人公達が島のはみ出し者でなかなかキツイ)
・寝取られ:×
・極端な男性蔑視・女性蔑視:×
・動物が死ぬ:△(モンスターをやっつけるくらい)
・人体欠損などのグロ描写:×
・人が食われるグロ描写:×
・グロ表現としての虫:×
・百合要素:△(イチャイチャはするけど百合というほどではない)
・BL要素:×
・ラッキースケベ:×(ただ歩いているだけでエロイという声はあるけど…)
・セックスシーン:×

↓1↓

◇ シリーズ一新を象徴する「かわいいのに田舎臭い」ライザちゃんの絶妙なデザイン
 「アトリエ」シリーズは、1997年の『マリーのアトリエ』から始まって……現在までに発売されたシリーズは20作以上!ナンバリングはされていませんが、シリーズの正統続編には通し番号が記されていて、この『ライザのアトリエ』は「A21」と21作目に当たるそうです。ひょっとして、移植とか外伝を除いた「正統続編の多いゲームシリーズ」の中でもトップクラスなんじゃなかろうか。

 私が「アトリエ」シリーズをプレイするのは、シリーズ1作目の『マリーのアトリエ』以来です。なので、今までのシリーズとの比較みたいな紹介の仕方は出来ません。その代わり、「アトリエシリーズって気になっているけどプレイしたことないんだよなぁ」という人には、同じ目線での紹介が出来るかなと思います。参考になれば幸いです!

 ちなみに私がプレイしたのはNintendo Switch版なので、操作説明などはNintendo Switchのプロコン準拠だと思ってください。
 全部買うとゲームソフト1本分くらいの値段がする有料DLCは、「武器の見た目を変えられる」「水着に着せ替えられる」「ライザちゃん以外のメインキャラを主人公にした追加ストーリー」「超高難度マップ」などで、「これを買えばゲームが有利になる」みたいなものではありませんね。


 さてさて、まず大事な前提から。
 「アトリエ」シリーズはガストの看板シリーズなため、1年に1本ペースで新作が発売されているんですね。HD機になったPS3の『ロロナ』以降の発売頻度を見てみましょうか。ちなみに「移植」は除いて、のリストです。

・2009年6月『ロロナのアトリエ ~アーランドの錬金術士~』
・2010年6月『トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~』
・2011年6月『メルルのアトリエ ~アーランドの錬金術士3~』

・2012年6月『アーシャのアトリエ ~黄昏の大地の錬金術士~』
・2013年6月『エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~』
・2014年7月『シャリーのアトリエ ~黄昏の海の錬金術士~』

・2015年11月『ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~』
・2016年11月『フィリスのアトリエ ~不思議な旅の錬金術士~』
・2017年12月『リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~』

・2019年3月『ルルアのアトリエ ~アーランドの錬金術士4~』

・2019年9月『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』



 これは「新作の正統続編」だけで……これらの移植版とか、これらのキャラが登場するスマホゲーとか、これらのキャラが登場する『ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~』(2019年1月発売)みたいな外伝もあって、ものすごいハイペースで作られていることが分かるかと思います。

 そのため、1本のゲームを3~4年かけて作る海外のAAAタイトルとか、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』みたいな任天堂タイトルとかと比べてしまうと……どうしても「世界の狭さ」や「敵キャラの種類の少なさ(色違いがやたら多い)」を感じてしまうのはしょうがないです。天井と比較してしまうのは良くないです。


 しかし、逆に考えると(開発は1.5~2ラインで作っているそうなので)開発期間1~2年という限られたスケジュールの中でこれだけのものが出来るというのは、シリーズ作を1年に1本ペースで発売しているからこそのノウハウの蓄積の力だと思うんですね。これはこれでAAAタイトルにはない技術と言えると私は思います。


ryza-1.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 ということで、ライザちゃんかわいい。大勝利。


 このゲームは最初に情報が発表されたときから、主人公のライザちゃんのデザインがものすごく大きな話題になって、「太もも!」「おっぱい!」「この太ももで錬金術とかムリでしょ」とか、みなさんライザちゃんのことをエロイ目で見すぎですよ!
 マジメにこのキャラクターデザイン、3Dになってゲーム内で動いた際に「ありとあらゆる角度で見てかわいい」ように頭から足先までしっかり考えて作られていると思うんですよ。だからそこ、太ももばっかり見てるんじゃない!

2019092723430700-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>


 上のリストを見てもらえれば分かりやすいのですが、「アトリエ」シリーズはおよそ3作を一グループとして「同じ世界観」「共通のキャラクターも登場する」としています。そして、この『ライザのアトリエ』は新シリーズ1作目にあたる作品です。
 キャラクターデザインを担当されたイラストレーターさんもトリダモノさんという新しい人選で、今までのシリーズのガーリーなイメージから一新して「牧歌的」「田舎町にいる普通の女の子」を目指して作られたのですが……これが、ものすごい難産だったみたいですね。


ライザはこうして生まれた。「ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~」キャラクターデザインの変遷を,細井Pとトリダモノ氏が語る4Gamer.netより)


 この壮絶な作成過程を読むと、単純に「新しいイメージの新シリーズにしたいから、新しいイラストレーターさんを起用して、新しい風を吹き込んだ」なんて一行では片付けられない苦労があったんだなぁと思いますね。イラストレーターさんが一人で作ったのではなく、スタッフとディスカッションして、スタッフから様々なアイディアをもらって、ようやく出来上がったデザインなんですね。これはやっぱりシリーズを量産し続けてきたガストの力も大きいんじゃないかなと思いました。

 「田舎者」っぽいんだけど、テンプレ的な「田舎者」ではない、このキャラしかないデザインの「かわいい田舎娘」をよくぞ生み出してくれました!


2019100522401000-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 そうして出来上がったイラストのキャラクターが、しっかり「かわいい3Dモデル」になってゲーム内では動き回ります。
 3Dマップを自由に動き回るゲームだと、プレイヤーは基本的にライザちゃんの後ろ姿ばかり見ることになるし。ストーリー部分では胸から上のアングルになることが多いのですが……後ろ姿でも、太ももが見えないアングルでも、ちゃんとかわいいのは本当にすごいと思います。


2019100522421000-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 また、数はさほど多いワケではありませんが、ストーリーの合間にはイラストレーターさんが描かれた一枚絵も出てきて、これがどれも美麗です。


2019102923411500-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 美麗と言えば!
 キャラクターデザインばかり取り上げられるこのゲームですけど、背景の街並みもむっちゃキレイでかわいいんですよ。木組みの家、石畳の広場、川沿いの道、ヤギのいる農場、湖が見渡せる高台―――ゲームの序盤は走り回っているだけでワクワクしました。流石に終盤にもなると見飽きてくるので、「ここは何もない島だよ」というライザ達の気持ちも分かってくるのですが(笑)。

 日数制限的なものはありませんが、ゲーム内には「時間」があって(マップを切り替えたり、錬金したり、寝たりすると経過する)、同じ風景でも朝から夕方、夜まで様変わりするのもいいところ。時には雨も降ったりするので、この島で自分も生活している気分になれます。


↓2↓

◇ ベースはシンボルエンカウントのコマンドRPG、帰ってきたら調合もするよ!
ryza-2.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 さてさて……『マリーのアトリエ』以来の久々の「アトリエ」シリーズを遊んでみて驚いたんですが、「アトリエ」シリーズってRPGなんですね。

 いや、『マリーのアトリエ』も確かに公式ジャンルは「RPG」ではあったのですが、「普通のRPGとはちがう自由な遊び方ができる」のがウリで、ずっと自室に引きこもって調合だけすることも出来れば、町の人達と交流して仲良くなることも出来る―――『プリンセスメーカー』から続く“育成シミュレーション”の系譜にあるゲームだと記憶していたものですから、『ライザのアトリエ』を遊んで「普通のRPGなんだ!?」と驚きました。


 『ライザのアトリエ』は「一本道のストーリーを追う」「シンボルエンカウント」の「コマンドバトルRPG」です。マルチシナリオやマルチエンディングとかではなくて、「○○に行け」といったシナリオの目的を達成するとストーリーが進行していく分かりやすいタイプのRPGだと言えますね。

 3D空間を走り回るのは、左スティックで移動、右スティックでカメラ操作です。

ryza-3.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 +ボタンを押すと、「ここまでのあらすじ」と「次にすること」が表示されるのでまめにチェックしましょう。中には何のヒントもなく「3日経つのを待つ」みたいな目的のときもあるから、これを見ないと「何をやってもストーリーが進まないなぁ」ってことになりかねないぞ!



 基本的には「スタンダードなRPG」なのですが、主人公が錬金術士なこともあって、「アイテムとアイテムを合成して新たなアイテムを作る」調合ができるというのが大きな特徴となっています。
 これによって、ストーリーを進めることそっちのけで強力な武器を作ったり、島に住む人々のお願い(サブクエスト)を聞いてあげたりみたいな遊びもできますし、メインストーリーでも「○○を作れ」といったように主人公が錬金術士なことを活かした展開をしていくところも多々あります。


ryza-4.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 調合の第一歩は、まず素材となるアイテムを「採取」するところから。
 フィールドは素材アイテムで溢れていて、ライザの自宅のある島ではアイテムは取り放題、モンスターの出てくる「森」や「洞窟」などではカゴの容量いっぱいまでアイテムを取って持ち帰ることが出来ます。もちろん、モンスターを倒してもアイテムは手に入ります。

 私はこの手の「フィールドでアイテムをごっそり集めて、自宅で合成して良いアイテムに変化させる」ゲームが大好きなのですが……特にこの『ライザのアトリエ』は、最初ライザちゃんが錬金術士ではないためアイテムを採取することができず、ストーリーを進めて錬金術士になって初めて「自分が今まで何気なく通っていた道にこんなに“素材”があふれていたんだ」と気付けるようになっているのが見事でした。

 その結果、他人の家の箱を勝手にぶっ壊してミルクを持ち帰る野盗みたいなライザちゃんが生まれるワケですが(笑)。


 アイテムを「調合」して作ることで、「斧」とか「鎌」といった採取道具も作ることが出来ます。フィールドの探索中はこれを切り替えることによって、例えば同じ木でも「棒で殴ると木の実が落ちてくる」「鎌で削ると樹皮が手に入る」「斧で斬ると丸太が手に入る」といったカンジに―――「調合」によって手に入ったアイテムによって、「採取」の幅が広がっていくのも楽しいです。

ryza-5.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 「採取」における不満点は、ダンジョンでアイテムを集めるカゴがあっという間にいっぱいになってしまうことです。この手のゲームは何が役立つかも考えずにたくさんアイテムを持ち帰って、後であれが役に立った―というのが楽しいのですが……1回の探索で持ち帰れるアイテムが少ないことで、せっかく見つけたアイテムを諦めたり、敵と戦わないように進まなくちゃいけなかったりする(敵を倒してもアイテムをドロップするので)と、このゲームの楽しいところを自ら台無しにしちゃっているのではと思いました。

 ゲームを進めるとカゴを大きくするアイテムが作れるようになったり、1エリアごとにワープできるようになったりするので、そういったジレンマから解放される……と言いたいのですが、その頃には今度は「今まで集めたアイテムを保管できるコンテナ」がいっぱいになってしまうので、初期に集めた素材をタダ同然で売り払ったりしなくちゃならなくなるという。その上、大量のアイテムを1コずつ選んで売るのも大変!

2019092723391800-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 とまぁ……アイテム周りには不満点があったのですが、移動に関してはプレイヤーに対する配慮がものすごくてそこは良かったですね。まずは、-ボタン一発ですぐに「ライザの部屋」に帰れること、島の掲示板を見れば島のあらゆるところにワープできること、後半はさらにダンジョンの中でも行ったことのあるエリアにならワープができるようになること。

 そのせいで「命がけの探索」みたいな緊張感はほとんどなくなっちゃうのですが、気軽に遊べるようになっているのでこれは良いゲームデザインだったと思います。


ryza-6.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 次に、そうして「採取」してきたアイテムを合成して新たなアイテムを作る「調合」です。私はこの手の「フィールドでアイテムをごっそり集めて、自宅で合成して良いアイテムに変化させる」ゲームが大好きなのですが、流石に錬金術士を主人公とする「アトリエ」シリーズはここに凝っていて、「調合」に関しては今まで遊んだどのゲームよりも面白かったです。

 一見すると「ものすごく難しそう」に思える画面ですが、ベースとなるアイテム……上の画像の場合は「小麦粉」を作るので「ヴァッサ麦」を投入して、あともう一つのアイテム(ヴァッサ麦でもイイし、その隣のエリアのアイテムでもイイ)を入れればもう「小麦粉」が作れてしまいます。

1.ベースのアイテムは必ず入れる
2.2つ以上のアイテムを入れる

 これだけで新しいアイテムに「調合」出来てしまうのです。これが基本。
 ただし、他に入れるアイテムによって「品質」が上がったり、「特殊効果」が付いたり、戦闘で使うアイテムなら「消費CC」が下がったり……3つ目以上のアイテムを入れると、そういった“プラスアルファ”の付加価値を付けてくれるんですね。更には、別のアイテムに変化するというものまであります。

 この辺、最初はよく分からずに「調合」していくしかないのですが……メインストーリーやサブクエストで「品質○○以上の××を作ってこい」が出たあたりで、「なるほど、ここのエリアにこの色のアイテムを入れると品質が上がるのか!」と分かってくるのでグッと面白くなってきます。たっぷり集めたアイテムが色んな効果を生むのは、やはり楽しい!


ryza-7.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 これは不満点というより、「これからこのゲームを始める人には是非知っておいてほしいこと」として書くのですが……「Xボタン:サブメニュー」→「並び替え」→「品質順」と押すことで、持っているアイテムを「品質順」に並べることができます。
 これによって高品質の素材を投入して「品質○○以上の××を作ってこい」というお題をクリアしたり、逆に品質の低いアイテムはまとめて売り払ったりできるので……このゲームでは絶対に必要な操作の一つなのですが、イマイチ分かりづらいところにあるので私は中盤までこれに気付かないで苦戦しました。WEB説明書にもここの操作は載っていないんですよねぇ。



ryza-8.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 そして、RPGの華とも言える「戦闘」部分。
 一見すると、スーファミ~プレステ時代の『ファイナルファンタジー』のアクティブタイムバトルのようなリアルタイムで進むコマンドバトルに見えるのですが……プレイヤーがコマンドを出せるのは1キャラのみで、残りの味方も敵も超高速で動きます。「1キャラずつ攻撃が終わるのを残りが待っている」時間がないため、あっという間に戦闘が進行していくんですね。

 その上、操作も「Aボタンで攻撃」「Bボタンで隊列変更や逃走」「Yボタンでアイテム使用」「Xボタンで魔法(スキル)使用」と、コマンド選択がボタン対応になっているだけでなく……「+ボタンで情報閲覧」「-ボタンでタクティクスレベルを上げる」「LRボタンで操作キャラの切り替え」「上下ボタンで味方キャラが魔法(スキル)を使うかの切り替え」「ZRボタンでクイックアクション」と、コマンドバトルRPGなのにほぼ全部のボタンを使用させるのには戸惑いました。

 というか、この記事を書くために説明書を読み返して「上下ボタンで味方キャラが魔法(スキル)を使うかの切り替え」ができることを思い出したくらいですからね、私……ほとんど使わなかったなコレ。「-ボタンでタクティクスレベルを上げる」と「ZRボタンでクイックアクション」はクリアには絶対必須なんで忘れないでください(後者は序盤は使えないので忘れても構わないけど)。


 また、「アイテム」と「魔法(スキル)」も、一般的なRPGのアイテムと魔法とは別物なのが要注意です。

ryza-9.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 「アイテム」は出撃前に武器スロットにセットしたものだけを使えて、使ってもなくならない代わりに「パーティで共有のCC」という数字を消費します。上の画面で言えば、右の方に表示されている「10 CORE CHARGE」ってやつね。
 分かりやすく言えば、仲間達が共有しているMPというカンジで……出撃時には必ず「10」持っていて、上の画像で言えば「魚油リキッド」は1消費、「フラム」は2消費、「施しの軟膏」は2消費です。このペースならあっという間に尽きちゃわない?と思われるかもですが、「このアイテムはこの出撃時にはもう使わない」と宣言すると(コンバート)、CCを最大値の10まで回復することが出来ます。

 拠点に帰ると、このCCの数値も、コンバートしたアイテムも元に戻ります。

 すっごいややこしく思えるのですが……「普通のRPGでいう魔法」が「ライザのアトリエにおけるアイテム」って認識で構わないかな。最大MPが恐ろしく低いかわりに、MP全快する方法があるというカンジで。


ryza-10.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 じゃあ、「魔法(スキル)」はどうなのよというと、こちらもパーティ共通のAP(アクションポイント)というものを使います。上の画像で言えば「AP 13」と表示されているヤツですね。これは戦闘時は「0」から始まって(シンボルエンカウントの敵を殴って戦闘開始になれば「10」から)、敵に攻撃を加えるなどすると溜まっていくゲージです。

 「敵を攻撃して溜まるゲージを消費して使える必殺技」みたいな感覚で構わないと思うのですが、このAP(アクションポイント)はMAXまで溜まった状態で-ボタンを押すとタクティクスレベルを上げることや、順番に関係なく割り込んで行動ができるクイックアクションなど―――様々なことに使います。

<AP(アクションポイント)を使って出来ること>
・魔法(スキル)を使う
・MAXまで溜めてパーティ全体の能力の底上げをする
・APを10+スキルの分を消費して、クイックアクションで大技を決めて相手の大技を防ぐ


 AP(アクションポイント)を使うのか溜めるのか―――そのリスクとリターンを瞬時に判断しなければならないというゲームなんですね。



 どうしてこんなややこしいシステムにしてるんだろうと最初は不思議だったのですが、このシステムによって「調合によって作った強力なアイテムを何度でも使用できる」とか「ザコ戦でも大技を連発できる」といったカンジに、普通のRPGでありがちな“もったいないから温存しよう”という消極的な戦い方をしなくて済む、積極的に色んなアイテム・色んな技を使いたくなる仕様にしたかったのだと思いました。

ryza-11.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 しかし、その結果として戦闘が面白くなっているかというと……正直微妙で。
 「アイテムも大技も雑魚戦でガンガン使ってイイ」「ボタン一発で拠点にすぐに戻れる」ため、普通のRPGの「アイテムやMPをやりくりする楽しさ」がなくなり……雑魚戦もボス戦も、同じように大技を連発して同じような戦い方をするだけになっちゃったんですね。

 上の画像のアクションオーダー、ライザちゃんが「魔法ダメージを与えて」、レントが「アイテムを使ってくれ」と言っていますが―――戦闘中に仲間が要求した行動を取ると、仲間が大技を放ってくれるので、ただただこれを繰り返すだけのゲームになっちゃうという。
 序盤は戦闘が難しく、中盤はそれを理解して面白くなってきたところで、終盤はそれがずっと続くので飽きてくる……という。


 「調合」で作ったアイテムを「戦闘」でもバシバシ使えるようにしたかったのは分かるのだけど、実際に食べてみると「美味しいんだけど、ずっと同じ味が続く……」という惜しいシステムでした。


↓3↓

◇ ひと夏の出会い、みんなでつくる秘密基地、これはファンタジー版『ぼくなつ』では??
 とまぁ…システム面では不満点も少なくないのですが。
 それを補ってあまりある「キャラクター」と「シナリオ」の魅力があったと思います!


 「キャラクターの魅力」というのは、単純に「ライザちゃんの太ももがエロイ」って話じゃなくてね……この島に住むライザだったりレントだったりというキャラが、しっかりと描けているシナリオだったなと思うんです。

2019102422005100-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 ライザちゃんのデザインが発表されたころから「この顔とこの体で“なんてことない”“普通の女の子”って設定はムリがあるでしょ」みたいな声があったのですが……実際に遊んでみると納得で、ライザちゃん達が住む島は「風習や因習の厳しい閉鎖的な島」で、この島の中にはライザちゃんを可愛いって言ってくれる人は一人もいないんですね。強いて挙げるなら、行商人として島を訪れるロミィさんくらい。


 ライザちゃんにしても、レントにしても、タオにしても……この「閉鎖的な島」で、自分の価値にすら気付かず、でも何にもなれずただただ日々を過ごしているというスタートなんですね。

2019102421414100-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 「これぞ村社会!」という、閉鎖的な島だからこそ大威張りしている一家とかもいるし、ライザちゃんが錬金術を始めてからしばらくは「あんな怪しいものを」と言われるし……風景むっちゃキレイな街並みなのに、この島の人間関係はドロドロしているな!ってなります。


2019102920284800-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 もちろん、それは「スタートの設定」の話であって……
 行商でやってきた隊の一員であるクラウディアとか、錬金術士であるアンペルとか、彼と旅をしている女戦士リラとか、「島の外からやってきた人々」との出会いで彼女らは変わり、そして彼女ら自身の持っている可能性に気付いていく――――そういう成長物語なのです。

 「ゲームの中でまでドロドロした人間関係なんか味わいたくない」と思っちゃう人もいるかもですが、それを打破していくストーリーですからね。最終的には、登場人物の一人一人に愛をこめて描かれたストーリーだって思えるようになりますから。



2019102700275000-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 ライザちゃんばかり注目されるけど、レントもタオもクラウディアも、一人一人に物語があって成長していくのが熱かったです。ライザちゃんが錬金術を始めたからみんなでやろうって言うんじゃなくて、それぞれに目指す道があって、それでもみんな仲間だから集まるってのがイイんですよ。


2019102714590400-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 このゲームには日数制限的なものはないのですが(誰々がモンスターに襲われているから助けに行かなくちゃって時でも自宅に戻って何日も寝たりできる)、セミの鳴き声、強い日差し、この期間だけ島にいられる旅人達、みんなで作る秘密基地など――――まだ大人になれない少年少女達が、“夏休みに大冒険をする”話と受け取れるように作ってあると思います。

 主人公は「田舎にやってくるぼく」ではなくて、「田舎に住んでいる女の子」の方だけど、やっていることは『ぼくのなつやすみ』っぽいんですね。このかけがえのない1ヶ月を楽しもう、的な。
 世界を救うために壮大な旅に出るというよりは、夏休みにフラッとこの島に遊びに来たみたいなゲームなんです。

ryza-12.png
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 秘密基地ではペットも飼えるぞ!




2019102717353900-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 また、島には様々な人が住んでいて、そういう人達の頼みを聞くサブクエストも発生します。
 足が痛くて遠出が出来ないと言っているおばあさんや、島の名物スイーツを作りたいおばちゃん、いつか王子様のような結婚相手が来てくれることを夢見ているお姉さんなどなど……クリアには必須ではないんですが、同じ人の頼みを解決し続けているとその人の物語も動いていって、この島に暮らしている色んな人の物語が知れるし、その悩みを解決することで島がどんどん幸せになっているカンジがするのが好きなところです。

 ライザちゃんだけの物語じゃなくて、サブキャラクター一人一人にしっかり物語があるんですね。


2019110200531900-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 私が好きなのは、島の外からやってくる行商人ロミィさん。
 ライザちゃんをからかえる「年上のお姉さん」ってポジションがとてもイイんですよ。こういうサブキャラクターもしっかりデザインが凝っているのも凄いですよね。


2019102501390300-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 もちろんジェナも好きです。
 こういう子供が、この島で何を考えてどういう人生を歩むのか―――そういうものが見えてくるのでサブクエスト進めるのむっちゃ楽しかったです(だから、クリアまでにこんな時間がかかったのか??)。



 そうそう。
 メインストーリーはフルボイスですが、サブクエストなどの横道の話はボイスなしです。そこはまぁしょうがないのですが、このゲーム「全体的に文字が小さい」という不満点もあります。さっきからのスクショも「台詞が読みづらい」と思われていそうですが、戦闘中や錬金中も小さな文字がところせましとワンサカ出てくるのでテレビの画面に近づいてプレイしていたほどでした。

 「オマエんちのテレビが小さいのが悪い!」と言われそうですが……Nintendo Switchだと「携帯モード」で遊ぶ人もいらっしゃるでしょうし。


 あと、個人的には、このストーリーならばキャラクターの年齢を2~3下げた方がテーマ的なものが分かりやすかったと思います。「まだ大人になっていない少年少女の冒険譚」なのに、ゲームスタート直後からライザちゃんたち悪ガキグループも大人に見えちゃうキャラデザでしたし(タオ以外)。
 でも、それだとマーケティングの問題とか、海外展開とかで問題になるのかな。海外は特に「児童の労働」に厳しいので、『幻影異聞録#FE』なんかは海外版だとキャラクターの年齢が1歳ずつ上がっているという話もありましたし。


2019102717343200-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 すっごい細かいツッコミどころに思われそうですが……
 ストーリー上「魚がまったく獲れなくなって漁師達が困っている」という展開になっている時でも、市場で「調べる」ボタンを押すと「今日も大漁みたい」というメッセージが出るなど、配慮が足りない場面がチラホラありました。

 「そんなこと」って思うかもしれませんが、こういうところのメッセージ一つ変えることで「本当に切羽詰まっているんだなぁ」という悲壮感が生まれるのですし、作りこんでいるゲームはこういうところに気を遣うので、短い開発期間で作ったゲームという印象はこういうところで感じちゃいます。


◇ 結局、どういう人にオススメ?
2019111615364200-6E673B692CCAB4448DD9F18F4ECB7015.jpg
<画像はNintendo Switch版『ライザのアトリエ』より引用>

 システム面ではところどころで惜しいと思わせられてしまったけれど、「かわいいキャラ」と「かわいい街並み」で「胸躍るひと夏の冒険」というワードに響く人には是非オススメです!
 ライザちゃんのキャラデザなどで「エロイゲーム」と誤解している人もいるかもですが、お色気シーンはほとんどなく、子供にも見せたくなる健全で熱いストーリーでしたよ。シリーズの中でもかなりヒットしたそうですし、いっそのことアニメ化して、夏休みの午前中にでも放送したいくらいでした。


 記事の序盤にも書きましたが「アトリエ」シリーズは基本的に「3作品で一まとめ」で、この『ライザのアトリエ』は新シリーズ1発目の作品でした。なので、既に次回作ではライザが登場することが公言されています
 でも、ライザちゃんだけでなく、レントやタオやクラウディアはもちろん、島の住民がこの後どうなるのかを次回作でも描いて欲しいと思わせる作品でした。この島が舞台にならなくても、この島の話が聞けるだけでも感動しそうですよねぇ。数年後アレは島の名物になったのかとか、あの2人はどうなったのかとか、そういうのを知りたくなる作品でした。


   

| ゲーム紹介 | 17:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

やまなしレイさんのプレイを見て、「アトリエ」シリーズがどんなゲームなのか初めて知りました。ずっと「どうぶつの森」的なゲームだと思ってましたが、RPGなんですね。

「ライザ」の次回作は購入の選択肢に含めてみたいと思います。


tos.

| tos | 2019/11/21 21:29 | URL |

>tosさん

 あぁ、確かに!

 アトリエって初期は確か「魔王を倒すのにはもう飽きた」というキャッチコピーで「戦わなくてもイイRPG」だったと思うんですよ(戦って素材集めることも出来たけど)。

 なので、tosさんのようにスローライフゲームだと思っている人も多いかもですね。シリーズ初期作品もいつか実況したいです。

| やまなしレイ(管理人) | 2019/11/24 16:42 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://yamanashirei.blog86.fc2.com/tb.php/2656-7b25005a

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT