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『シンフォニック=レイン』紹介/全ルートが計算され尽くしたストーリーに唸るべし!

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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

【これさえ押さえておけば知ったかぶれる三つのポイント】
“欝ゲー”が最前線だったゼロ年代前半の名作が待望のHD移植
『ヤマノススメ』のしろさんが描く丸っこいキャラと、石畳の街並みと、幻想的な音楽と
全ルートをプレイするとパズルのようにカッチリとハマるストーリー


『シンフォニック=レイン』
・発売:工画堂スタジオ
公式サイト
 PC用パッケージ版:2004年3月26日発売
 Steam版(HD移植):2017年6月15日発売
 Nintendo Switch用ソフト(HD移植):2018年12月13日
  ※ Nintendo Switch本体機能でのスクリーンショット撮影○、動画撮影○
・ビジュアルノベル+リズムゲーム
・リズムゲーム時以外なら、好きな時にセーブ可能
 ※ Nintendo Switch版はセーブスロットが64コでした

 私が全ルートクリアにかかった時間は約25時間でした
 ※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください

【苦手な人もいそうなNG項目の有無】
この記事に書いたNG項目があるかないかを、リスト化しています。ネタバレ防止のため、それぞれ気になるところを読みたい人だけ反転させて読んでください。
※ 記号は「◎」が一番「その要素がある」で、「○」「△」と続いて、「×」が「その要素はない」です。

・シリアス展開:◎(“欝ゲー”全盛期の時代のゲームなんで、容赦なく牙を剥く)
・恥をかく&嘲笑シーン:△(一人ずつ生徒が追い出される授業はちょっとつらいかも)
・寝取られ:×
・極端な男性蔑視・女性蔑視:×
・動物が死ぬ:×
・人体欠損などのグロ描写:×
・人が食われるグロ描写:×
・グロ表現としての虫:×
・百合要素:×
・BL要素:×
・ラッキースケベ:×
・セックスシーン:○(一つのルートのみ、それがあったことが匂わされる)

↓1↓

◇ “欝ゲー”が最前線だったゼロ年代前半の名作が待望のHD移植
 このゲームは元々2004年に工画堂スタジオから発売されたPC用のビジュアルノベルゲームです。PC用のノベルゲーですが最初から18禁要素はありません。

 また、最近の工画堂スタジオのゲームと言えば『白衣性恋愛症候群』『白衣性愛情依存症』『夢現Re:Master』と百合ゲーが有名ですが、このゲームは百合ゲーではありません。男の子が主人公でヒロインを選択して個別ルートに進むビジュアルノベル……典型的な「恋愛アドベンチャーゲーム」だと思ってもらえばイイと思います。
 この時期の工画堂スタジオはビジュアルノベルにリズムゲームを合わせた「ミュージックアドベンチャーシリーズ」をいくつも出していて、この次の次の『ソルフェージュ』(2007年)が百合ゲーだったことで、会社として百合ゲーに力を入れていくのかなぁと思います。


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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 このゲームについて語り始める前に、このゲームが最初に発売された2004年当時のPC用ゲームの状況について少し語っておこうと思います。
 今「PCでゲームを遊んでいる」と聞くと、恐らく大半の人はSteamのようなダウンロードゲームのプラットフォームを思い浮かべると思いますし、それ以前のPCゲームと言えばMMORPGとかFPSとか「ガチでゲームが大好きなマニアックな層」のゲームを連想してしまうかも知れませんが……1990年代後半~ゼロ年代前半は、日本のPCゲームと言えばエロゲーだったんですね。

 「エロゲー」というと、「エロ本」「エロ漫画」「エロビデオ」みたいな性欲処理のための商品と思われるかもですが、その時期の「エロゲー」は感動的なシナリオで泣かせにかかる“泣きゲー”や、重厚なシナリオで打ちのめしにかかる“欝ゲー”など、ストーリー重視の作品が流行っていて多数の才能が現れたんですね。
 例えば、後にアニメ『Angel Beats!』や『Charlotte』の原作を手がける麻枝准さんの『Kanon』(1999年)『AIR』(2000年)、『まどか☆マギカ』で時の人となった虚淵玄さんの『沙耶の唄』(2003年)、現在でも『Fate/Grand Order』が大ヒット中の奈須きのこさんの『月姫』(2000年)『Fate/stay night』(2004年)などなど……

 今だったら、例えば『小説家になろう』に小説を書いて投稿するような才能が、当時はそんな投稿サイトはなかったので「エロゲー」という分野に集まったのかなぁと思います。
 2000年前後にはPCの普及率も上がってくるので、ヲタク側としても漫画やゲーム機だけでなくPCを買うことがマストになっていて、例えばこの時期のヲタク大学生を描いた漫画『げんしけん』(2002年~)にも「エロゲーを遊ぶためにPCを買う」という話がありました。


 そして、ストーリー重視の「エロゲー」からエロを抜いて家庭用ゲーム機に移植して、そこでも大ヒットするゲームもたくさんあったため、ゼロ年代の前半あたりから「じゃあ、最初からエロなしでもイイんじゃねえの?」という空気が出てきます。ラムネのおまけにおもちゃを付けていたら、おもちゃの方がメインになってラムネがおまけになっていったので、最終的におもちゃだけをコンビニに並べるようになったみたいな話―――

 2002年から頒布が始まった『ひぐらしのなく頃に』、2004年の『CLANNAD』は、最初から18禁ではない「エロなしのPC用アドベンチャーゲーム」ですが大ヒットしました。そして、この『シンフォニック=レイン』が発売されたのは、まさにこの時期なんですね。工画堂スタジオは元々全年齢向けのアドベンチャーゲームをPC用に発売していたのですが、ちょうど『CLANNAD』と同時期に出たのがこの『シンフォニック=レイン』なのです(こちらの方が1ヶ月早い)。

 そう言えば、『ひぐらし』も『CLANNAD』も『シンフォニック=レイン』も、ヒロインのCV.が中原麻衣さんですね……(笑)。

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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>


 ということで、このゲームのストーリーも結構な“欝ゲー”だと思います。
 そもそものゼロ年代前半は、漫画でもアニメでも「欝な設定のシリアスなストーリー」が流行っていたんですね。例えば『鋼の錬金術師』なんて、母親が死んだから小さな兄弟が母親を錬金術で生き返らせようとしてしまい、その代償で弟は鎧の体になってしまう―――とか、今考えると「どんだけ可哀想なスタートラインだよ!」と言いたくなるのだけど、ゼロ年代前半はそういう設定の作品ばかりだったので当時は全然気にしていませんでした。


 さて、そんな『シンフォニック=レイン』なんですけど、当時は家庭用ゲーム機にも移植されず、メディアミックスなどもされなかったため「知る人ぞ知る名作」だったみたいです。Amazonでもちゃんと付属品が入ったヤツを買おうとすると15000円とかする……
 それが、2017年に現在の基準に合わせてグラフィックを描き直してHD化した上でSteam版が発売、その移植版が2018年にNintendo Switchで発売されたということです。私は当時、ブログの読者の方から「遊んでほしい」とプレゼントされ(同額のAmazonのギフト券を送ってもらうという間接的な形で)、1年9ヶ月放置していたんですけどようやくこの度プレイして「なるほど! これは名作だわ!」と唸りました。

 「欝ゲー」の要素はあるので、ぶっちゃけとあるルートのエンディングの後はしばらく落ち込みましたが、全ルートをプレイしてコンプリートした時には「よくぞ現行機に合わせて復活させてくれた!」と思いました。推していくためにも、紹介記事を書くことにしたのです。



↓2↓

◇ 『ヤマノススメ』のしろさんが描く丸っこいキャラと、石畳の街並みと、幻想的な音楽と
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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 さてさて、この作品最大の魅力は「ストーリー」だとは思いますが……
 2020年にこの作品を紹介するにあたって、分かりやすくたくさんの人に伝えやすいキャッチーな部分に触れるとなると―――このゲームのキャラクターデザイン・原画を務めたのは、後に『ヤマノススメ』の原作を描くことになるしろさんです。「初めていただいた仕事」ということで、これが彼のキャリアの始まりだとか。この丸っこい顔と、淡い色使いは確かにそれっぽい。

 最初にOP映像を観たときは「みんな同じ顔に見える」と思ったのですが、実際にプレイしてみると表情の変化とか、声優さんの力で、全然ちがう顔に見えるようになっていきました。


 ちなみに、HD移植化にあたってキャラ絵は完全にリニューアルしたみたいで、2004年版のスクショと見比べると目の描き方が現代風になっていますね。この修正作業を、全キャラ分&全スチルでやったのか……


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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 このゲームの舞台は、1年中雨が降り続ける架空の街ピオーヴァです。
 「ナターレ(クリスマス)」、「トラットリア(大衆向け食堂)」などイタリア語が普通に出てくるし、「南北に長い国」という説明も出てくるので、イタリアがモチーフじゃないかと思われます。

 ガソリン車はあるみたいですが、スマホやインターネットどころか、電話やテレビすら出てきません。街の外の人と連絡を取るためには手紙を出して何日も待たなくてはいけないし、コンビニとかもないみたいなので、現代ではなくて少し前の時代のイタリアっぽい架空の国といったところですかね。

 主人公はこの街の音楽学院に通うために一人暮らしをしています。


 最近ちょっと考えたことなんですけど、「恋愛アドベンチャーゲーム」において一番大事なのは「主人公が日常を送る場所」じゃないかと思うんです。
 例えば、ものすごく魅力的な女のコがいたとしても、そのコは一ルートのヒロインに過ぎず、他のルートではほとんど出番がなかったり引き立て役にまわったりします。総プレイ時間の何分の1しか、そのコは出てこないんですね。また、どんなにストーリーに魅力がある作品だったとしても、ストーリーで「うぉ、面白い!」と思わせられるのってポイントポイントであって、それ以外の時間はそこに向けた積み重ねだったりします。

 だから私、「恋愛アドベンチャーゲーム」は、主人公がプレイヤーの代わりにする「寝て」「起きて」「歩いて」「学校に通って」「食事をして」という日常が一番大事で、その日常を過ごす「場所」が魅力的じゃないとならないと思うんです。


 雨が降り続ける石畳の街ピオーヴァは街並みも建物もオシャレで、主人公達が食べているものも名前を聞いただけではよく分からないイタリア料理だったりしてオシャレ。日本人のプレイヤーには馴染みのない街や食べ物も、「故郷を離れて一人暮らしをしながら音楽学院に通っている主人公」の気分に上手くマッチします。


 更に、この舞台に合わせたBGMや楽曲もとても幻想的で良いです。
 音楽を担当された岡崎律子さんは、ご自身で歌を歌われるシンガーソングライターなだけでなく、林原めぐみさんを始めとする声優さんやアニメにも多数の曲を書いた作詞・作曲家でしたが……このゲームが発売された直後の2004年5月に、病気のために亡くなられています。
 そのため、「岡崎律子さんの遺作」になってしまい、彼女のファンにとっても思い入れの強い作品となっていたみたいです。



↓3↓

◇ 全ルートをプレイするとパズルのようにカッチリとハマるストーリー
 さて、いよいよ「ストーリー」について切り込みます。
 このゲームのシナリオを書いたのは、『My Merry May』で私に強烈なトラウマを植え付けてくれた西川真音さんです。しろさんの描く可愛らしいキャラクターと、キレイな背景とBGMで、どんな残酷なストーリーをぶつけてくるんだろうと私は最初から警戒していました。みなさんにも分かりやすい例で言うなら、「脚本:虚淵玄」って書かれてたらもうその時点で身構えるでしょみたいな話です。


 そして、案の定。
 このゲーム、ヒロインを「選ぶ痛み」をプレイヤーに突きつけてくるストーリーとなっていました。


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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 というのも、このゲームの主人公クリスは、最初から「遠距離恋愛中の恋人」がいるんですね。名前はアリエッタ(愛称:アル)。

 音楽学院に通うために故郷から遠く離れた街に一人暮らしをしている主人公とちがい、主人公の故郷に留まってパン屋で働いている幼馴染です。遠く離れた街に暮らす2人は、週に1度の手紙のやり取りだけで繋がっています。日曜日の夕方にアルからの手紙が届き、クリスはその返事を月曜日の朝にポストに入れるというサイクルを―――3年近く続けてきました。


 物語が始まるのは11月27日。
 音楽学院(年齢的には日本の高校にあたるものみたい)の3年生のクリスは、1月20日の卒業演奏を無事に終えれば、卒業してアルのいる故郷の街に帰ることが出来ます。


 ただし、クリスの演奏するフォルテール(工画堂スタジオのミュージックアドベンチャーシリーズに登場する架空の楽器)科は単体の演奏だけではダメで、誰か別の人にパートナーになってもらって「歌唱」してもらわなくてはなりません。プレイヤー=クリスは、そのパートナーを「選択」しなくちゃいけないんですね。



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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 その候補の一人が、トルティニタ(愛称:トルタ)
 アルの双子の妹で、クリスにとっても幼馴染です。クリスとアルとトルタは小さい頃から3人で音楽教室に通い、クリスはフォルテールの才能を、トルタは歌の才能を開花させるのですが、アルだけは音楽の才能がなかったためパン屋という他の道に進みます。

 音楽の才能があった2人はピオーヴァにやってきて音楽学院に通うのだけど(クリスはフォルテール科、トルタは声楽科)、音楽の才能のなかったアルだけは故郷に残る―――でも、クリスが選んだのはアルの方で、双子の恋人の方は遠く離れた街に暮らし、双子のもう片方と同じ街に暮らして同じ学院に通っているという。

 この際どくて危うい3人の関係性が、『タッチ』みたいで胸キュンポイントでもあります。


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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 第2候補は、元生徒会長のファルシータ(愛称:ファル)
 おしとやかで礼儀正しく、同級生だけでなく教師からも頼られる存在です。

 声楽科に通う彼女もまた卒業演奏のパートナーを探していたため、クリスが声をかけられます。
 このゲームをプレイした人はみんなファルについて語りたくなるみたいで、全ルートクリア後に感想やらレビューやらを読み漁るとみんなファルについて語っていました。アルやトルタじゃなくて、敢えてファルなのか!



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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 第3候補は、1年生のリセルシア(愛称:リセ)
 私の推しです。小っちゃくて可愛いし、CV.が折笠富美子さんですし。

 ただ、ヒロインズの中では影が薄いのか、感想記事なんかを読み漁っていたら「普通のギャルゲーだったら一番人気になったかも知れないのにねぇ……」なんて言われていました(笑)。
 でも、誰も使っていない旧校舎でこっそり歌っているところを主人公が見つけて、徐々に仲良くなっていく様とか「青春!」ってカンジがして私は大好きでしたよ。




 「恋愛アドベンチャーゲーム」において「ヒロインを選ぶ」ということは、「そのコ以外のヒロインを切り捨てる」ということ。この3人の中から卒業演奏のパートナーを選ばなくちゃいけないのだけど、「誰かを選ぶ」ということは、遠く離れた街にいるアルを裏切ることになるんじゃないかとクリスは悩み、ギリギリまでその答えを出さずにいるという。最初から「遠距離恋愛中の恋人がいる」という設定のため、誰も裏切らない選択が出来なくなっているんです。


 ちなみに、期限までに誰も選ばない優柔不断プレイをすると、「期限切れだ」とコーデル先生の連れてきたパートナーと組まされて、最低限の演奏をしてとりあえず卒業してアルのいる故郷に戻るというエンディングになるのですが……これがバッドエンド扱いなんですよ。

 「恋人以外の女性を選ばず、恋人だけを一途に愛し続ける」とバンドエンドになる辺りが、なるほど西川真音さんらしいわ!


 でも、バッドエンドも含めて全部のルートにしっかり意味があるし、一つのルートをプレイしただけでは結構謎も残るのですが。他のルートもプレイすると「なるほど、あのルートでの彼女はだからあんなことを言ったのか!」がしっかりと分かるようになっているのが面白かったです。

 「選ばれなかったヒロイン」の行動にもちゃんと意味があって、選ばれなかったとしても彼女達のキャラクターは損なわれることなく彼女達の人生を歩んでいることが分かるというか。



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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 その他のキャラも簡単に……
 フォーニは、クリスの住む部屋に現れる音の妖精です。

 このゲームの世界は既に科学文明が発展していて車や汽車があるのだけど、かつては魔法が存在していて、クリス達が使うフォルテールという楽器も魔力に反応する楽器らしいのです。だから、音の妖精が部屋にいてもおかしくない……と思ったら、どうやらクリス以外には見えないし、声も聞こえないみたい。

 クリスもそうだけど、プレイヤーも、このコの明るさにどれだけ救われたことでしょう。


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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 クリスにとって唯一の男友達のアーシノ
 クリスやトルタとちがって貴族らしく、お金持ちで、交友関係も広いリア充。


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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 そして、クリスの担当教師であるコーデル先生
 HD化して復活した際の公式サイトのコメントで、シナリオの西川真音さんが「コーデル先生がお気に入りなのに、どうして昔の私はコーデル先生ルートを作らなかったのか」と書いていたのですが、むしろコーデル先生にとってはその方が幸せだったのでは!?と思わなくもない(笑)。



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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 ゲームとしては、時折表示される選択肢を選んでいく典型的なノベルゲームです。マップの中から行先を選ぶ場面もありますが、それも要は「選択肢を選んでいる」だけですからね。
 分岐はさほど複雑ではないと思いますが、「この選択肢を選ぶとバッドエンド直行」というところがあるので、12月中旬あたりから選択肢が出てきたらセーブするのがオススメかな。

 Rボタンで既読スキップ、十字キー上でバックログと、ノベルゲーに必要な機能は揃っていると思います。



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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 このゲームの特徴とも言える「リズムゲーム」パートですが、これは私には合いませんでした。
 判定がかなり厳しいというのもあるのですが、そもそもの判定の「GOOD」とか「BAD」とかの文字が恐ろしく小さくて色も同じなため、今俺が押したリズムが合っているのかすら分からないんですね。リズムが合っている時とそうでない時で音が変わるような気もするのだけど、フォルテールという楽器は色んなパートの音を出す楽器みたいで場所によって全然ちがう音が出てしまうし。

 難易度を三段階で変えることが出来るのだけど、変わるのは8ボタン-4ボタン-2ボタンと使うボタン数だけで判定は変わりません。リセの曲なんかはリズムが取りやすいので8ボタンでもそこそこ行けるのたけど、ファルの曲はリズムが取りづらくて2ボタンでも厳しい……
 そもそも卒業演奏に向けて同じ曲を何度も練習させられるから飽きてしまうし、禁断の方法「オートプレイ」にすることも出来るのだけどNintendo Switch版だと「オートプレイ」の演奏をカット出来ないため、周回プレイだと同じ曲の「オートプレイ」を延々と繰り返し聞かされる羽目に。

 でもまぁ、この辺は私に音楽的センスが規格外に欠如しているせいだとも言えますし、そんな私でもしっかり全エンディングが見られるように「オートプレイ」が実装されているのは助かったとも言えますね。もし「オートプレイ」がなかったら……ガクブル。



◇ 結局、どんな人にオススメ?
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<画像はNintendo Switch版『シンフォニック=レイン』より引用>

 緻密に計算されたストーリー、可愛らしいキャラクターと、キレイな街並み、幻想的なBGMや楽曲の数々……様々な才能が集まったゼロ年代前半のPCゲームの中でも、未だに語り続ける人がいるのも納得な作品でした。ノベルゲームが好きだったら、是非手を出して欲しい作品です。

 価格はちょっと高い(フルプライスゲーの定価とほぼ変わらない)んですが、工画堂スタジオは定期的にセールもやるのでその時まで待ってもらっても構わないからオススメしたいです。


 それはそうと……この作品に熱烈なファンがいるからなのか、PC用の愛蔵版や普及版が出た時の特典や、同人誌などで、外伝や後日譚となる小説が多数書かれているみたいなんですね。ただ、現在だとそれらを入手するのは困難なので……電子書籍などで再販してくれないかなぁと思っています。自分も含めて、HD版から入ったファンも多いでしょうから。

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