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『メタルスレイダーグローリー』ファーストインプレッション

 本日配信開始(VC公式サイト
 名前は聞いたことがあるけどどんなゲームだか僕は知らなかったこのソフトですが、“知る人ぞ知る”伝説のアドベンチャーゲームだそうです。


 発売は91年8月、開発・発売元はHAL研究所。ファミコン唯一の8メガ容量と制作期間4年以上というあまりな力の入れっぷりは凄いのですが……逆算してみると、制作が始まったのが87年と“アドベンチャーゲーム全盛期”の頃で、4年かけて作っている間にアドベンチャーゲームのブームが終わっていたという哀しい話みたいです。

 91年と言えば既にスーパーファミコンが出ていた時代ということもあり、ソフトの生産数は相当少なかったそうで……開発・発売元だったHAL研究所はWikipediaによると直後の92年に破産申請をしています。4年間もかけたソフトがちっとも売れなかったのだから、そりゃ会社も傾きますよねー。
 ちなみにその後のHAL研究所は(現在任天堂社長の)岩田聡を社長に置き、任天堂の開発会社として『星のカービィ』や『MOTHER2』などで立て直していくのですが……それはまた別の話。


 そんなHAL研究所の四苦八苦を他所に、ソフト自体は超絶クオリティだったために後々の話題になり、ファミコンソフトとしては恐ろしいほどのプレミア価格が付いたことで有名になったそうです。僕が「名前は聞いたことがある」と思ったのはこのためなんですね。
 ネットオークションで2~3万円は普通だったソフトが600円で遊べるということは物凄く嬉しいのですが、商品抱えていたオークショニアやコレクターは悲鳴をあげているでしょうね。合掌。


 ちなみに、ローソンで行われていたニンテンドウパワーというサービスにて、スーファミリメイク版も発売されていたそうです。その頃のインタビューがあったので、ここにリンク貼っておきます。本編のネタバレありそうなんで、僕はまだ読んでませんけどね。

 
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 そんな予備知識を頭に入れていたので……
 購入後のダウンロード時間の短さ、使用ブロックの少なさに泣けてきました。

 そりゃ64やネオジオのゲームと比べるとサイズが小さいのは当たり前なんですけど、大人達が魂込めて4年間もかけて作ったソフトを数秒でダウンロードなんて……時代の流れってムチャクチャ残酷ですよね。


 そんな偉そうなことを言ってるくせに、ダウンロード前の画面で「CERO:B(12歳以上推奨)」「セクシャル」のマークにちょっと興奮した俺最低。「CERO:B」ということは『パンヤ』レベルということですか。『パンヤ』はある意味でエロゲーよりもエロいと思うんですけど。



 プレイ開始。
 「このソフトは絵の動きが半端ない」という評判を聞いていたのですが、それでもファミコンレベルなんだろうなーと甘くみていました。開始5分で既に冷や汗。何だコレ、こんなものを87年の段階で作ろうとしていたのか?91年発売ということも信じられん。何コレ、オーパーツ?

 「絵が動く」どころの話じゃないです。
 キャラがまばたきをするのは当たり前、会話に合わせて視線も動かすし、首を動かしてキョロキョロ動くこともあります。時代も違うのだから比べるのは非常に失礼なんですけど、『新・鬼ヶ島』→『ファミコン探偵倶楽部』→『メタルスレイダーグローリー』と続けてきた僕は、前の二作とは別次元のグラフィックに唖然としました。

 コレは別に今のアドベンチャーゲームもそうだと思うんですけど……
 アドベンチャーゲームって「背景」があって、「キャラの立ち絵」があって、「文章」で構成されるものですよね。言葉は悪いですけど人形劇と紙芝居を組み合わせて高度にしたのがアドベンチャーゲームなんだと思っていました。
 でも、この『メタルスレイダーグローリー』は1シーン1シーンごとに違う絵なんですよ。バカじゃないの?(誉め言葉)。こんなことしたら死ぬほど容量かかるし、制作期間が半端なくかかるし、会社の財政だって圧迫するじゃないですか。

 こんなものを、商品として完成するまで作ったことがまず凄いですよ。



 もちろんファミコンの絵なので色数とかは限られていて見るからに「あっ、ファミコン絵だ」とは分かるんですけど、それがグリグリ動く様子と、ストーリーに合わせた演出はファミコンであることが信じられません。「ファミコンっぽい画面で作った最近のソフト」という印象すら受けます。
 まだまだ序盤なのでストーリーに関しては未知数ですが、この絵を見ただけで600円の元は十分に取ったとすら思います。


 ゲームとしては普通のアドベンチャーゲームなのかな。
 場面場面で「はなす」「みる」などの選べる選択肢が出てきて、選ぶことによってストーリーを進めていくみたいです。ただ、どうやら「選択肢によって話が変わります」とのことなので、油断せずに行動を選んでいかなくては。

 流石にこの時代なのでメッセージスキップはありませんが、キャンセルボタン(Wiiリモコン横持ちの場合は1ボタン)でメッセージスピードを速めることが出来ます。メッセージスピードの遅さは『ファミコン探偵倶楽部』でイライラした原因なので、これはありがたいです。


 バーチャルコンソールソフトなので「いつでも中断可能」ですが、一応公式には「パスワード制」のゲームみたいです。このパスワードが凝っていて、作中で「○○と言って起こしてね」と言われた言葉をパスワードとして入力するのです。
 普通パスワードと言えば意味不明な文字の羅列だと思うのですが、ちゃんと意味をなしているだけでなく物語内の演出に沿っているというのが面白いですね。

 その反面、パスワードが聞ける場面が限られているというのは厄介なポイントかも。
 僕は30分くらいプレイしたのですが、パスワードが聞ける場所が1回あっただけで……結局、バーチャルコンソールの中断機能を使って中断しています。一つのソフトを複数人でプレイするという場合は、この点で気を付けなきゃなりません。



 世界観は「宇宙船」やら「ロボット」やらが普通に出てくるSFものみたい。
 87年に制作が始まったということもあり、「91年のゲーム」にしてはキャラクターデザインなんかが古臭い印象を受けるかも知れません。
 僕も購入前は「80年代のキャラデザって苦手なんだよなー」と思っていましが、動いているのを見ると、「あ……これはこれで可愛いかも」と思うようになりました。それでもゲンの髪型には時代を感じますね(笑)。

 序盤の序盤は覚える用語が多そうだなーと不安でしたが、メインキャラ3人は「智」「忠」「エリナ」「あずさ」と漢字・カタカナ・ひらがなで区別が付くように工夫されていますし(※ 主人公の名前を間違えて覚えてました。主人公の名前くらい覚えとけ俺…)、作品特有の用語も順を追って覚えられるようになっています。こういうところに気を使うかどうかで、すんなりとゲームの中に入れるかが決まるんだよなーと感心しました。
 そうそう。ファミコンのゲームなのに漢字を使っているのも凄いですよね。使える漢字が限られているからか、「げん気」のような使い方なのが面白かったですけど。


 「CERO:B」の根拠がここにあるのか、開始30分ほどで妹のパンツを拝むことが出来ました。流石にこれをエロイと思える人は凄いと思います。
 全体的に80年代のアニメ・漫画っぽい会話が多く……事務のお姉さんの体つきを眺めていると「どこ見てんのよ」と横からヒロインにツッコまれるなど、何だか懐かしいですね。SFなのに。



 まだまだ序盤でしょうからストーリーに関しては分かりませんが、導入部のシナリオ・演出は相当に凄いです。グラフィックは言うまでもなく「ファミコンでもここまで出来るんだ!」と震え上がる一見の価値あり。今のアドベンチャーゲームに慣れた人には、かなメインの文章が辛いかもしれませんが……システム部分に使いづらい部分はほとんどありません。
 後はキャラデザですかねー。こればっかしは好みがありますから。僕も最初は好きではなかったのですが、台詞と一緒に出てくる表情の動きで段々愛しく思えてきました。妹のキャラはちょっとあざといと思うけど、それを僕が言うなよと(笑)。

 これはかなりの当たり作。
 今年のバーチャルコンソールの最後を締めくくる(まだ配信は残ってますけどね…)に相応しい、凄い作品が出たなーという印象です。いやホント、こういう“知る人ぞ知る”名作ってバカに出来ませんね。よくぞ配信して下さったという思いでいっぱいです。

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