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考察:下半身フェチは巨乳・貧乳のようなカテゴリーを生まないのか

 女性の肉体とは総合芸術だと思うのです。


 こんなことを書くと、「女性を性の対象としか見ていないのか!」とか「女性の社会的地位を軽視した差別発言だ!」といったお叱りを受けるかも知れません。しかしながら、軽視でも差別でもエロイ目線でもなく、尊敬と崇拝と畏怖の念を込めて僕は「女性の体以上に美しいものはない」と言いたいのです。

 喩えばです。
 今、アナタが紙と鉛筆を渡されて「美しいと感じる曲線を一本引きなさい」と言われたとして、どれほど美しい線を引くことが出来るでしょうか。それに比べて女性の体は、ただそこに存在しているだけで美しい曲線を僕らに見せ付けてくれているのです。頭の先からつま先まで、ありとあらゆる部位で女性の体は美しいラインを刻んでいます。それはもう奇跡のような出来事なのです。


 もちろん漫画やアニメのような二次元や、そこから派生したフィギュアなどの2.5次元で描かれる女性達も十分に美しい曲線を僕らに見せてくれます。ただ、それはあくまで“既に存在している三次元”(を超えること)を目指して作られているものなので、やはりベースは三次元の女性達なのです。



 女性の体が美しいからこそ―――
 そして、我々が女性の体に美しさを感じるからこそ―――人間は文化を構築できたのだとすら僕は思っています。そうした視点からすると、「女性の体は美しい」と言うのを躊躇うことの方が、むしろ文化的行為に逆行しているのではないでしょうか。



 胸を張って、もう一度書きます。
 女性の肉体とは総合芸術だと思うのです。


 さて、そうなると……この半年間書き続けてきた「おっぱい学」とも言える貧乳カテゴリーの話は、女体の美しさの(文字通り)一側面しか語っていなかったのかも知れません。
 主演俳優のネームバリューだけで映画の価値を判断してしまうこととか、ゴールを決めたかどうかでサッカーの面白さを語ってしまうこととか、CGがどれだけ実写に近いかをゲームのクオリティだと決め付けてしまうことのように―――非常に一面的で偏った話を半年間も続けてきてしまったのではないか、世の女性達に非常に申し訳ない気持ちでいっぱいです。


 その懺悔の意味も込めて、今年最後の貧乳カテゴリー話はおっぱい以外の視点からキャラメイキングを語ろうと思います。


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 ○ 隠れ与党とも言える下半身フェチな人々
 おっぱいに関しては「巨乳好き」「貧乳好き」二大勢力が確固として存在し、その中でも「ツルペタが最高だよ」派や「デカけりゃデカいほどイイのだよ」派などの様々な分派が生まれ、「貧乳はコンプレックスを持ってこそナンボだよな」とか「いや、貧乳が絶対的な価値を持っている世界こそが素晴らしい」などと言った議論が日々行われています。

 それに比べて、おっぱい以外の部位にはそうした派閥や議論が見られないというのは不思議ですよね。
 喩えば下半身の顔とも言える太もも。「ムチッとした太ももが好き」「スレンダーな太ももが好き」という議論も、「巨乳好き」「貧乳好き」と同じように議論になってもおかしくないと思うのですが……どうしてか、おっぱいほどの盛り上がりを見たことはありません。


 皆様の中には「だって、おっぱい好きは沢山いるけど、下半身フェチなんてマイナーじゃん」と思う人がいるかも知れません。ですが、果たしてそうでしょうか?


 胸の谷間を強調する服を「品性に欠ける」と嫌いな人でも、ミニスカートから覗く太ももは好きだったりします。
 また、「男は年齢を重ねると胸よりもケツに惹かれるんだよ」という説もありますし、人間のおっぱいは二足歩行を始めた際に目線が高くなって“お尻で性的アピールが出来なくなった”ために膨らんだとも言われています。
 脚フェチ・足フェチと呼ばれる人々は少なくなく、しかもその対象はつま先から足指・足の甲・くるぶし・足首・アキレス腱・ふくらはぎ……などなど、バリエーションに富んでいます。これはおっぱいにおける様々なフェティシズム「膨らみ・乳頭・乳輪・横乳・下乳・しゃがんだときにポロリ」などのバリエーションに匹敵するものがあります。


 まぁ、股間にまで話を膨らませてしまうと「それは漫画に描いても印刷できないからね」となってしまうので判断が難しいのですが、ここ数年のフィギュア業界における(服の上からの)股間ディティールの細かさは無視できません。
 美少女フィギュアなんかはダイレクトに「造形にお金を払う」商売なので、ある意味で最も人々のニーズを体現する業界とも言えますからね。


 統計をとったワケでもないので憶測でしかありませんが、僕個人の考えだと「おっぱいにエロスを感じる人」と「下半身にエロスを感じる人」では後者の方が多いんじゃないかと思っています。
 もちろん、「おっぱい」と「下半身」じゃ比較対照としてフェアではないので、「(顔を除く)上半身」と「下半身」に分けて議論すると……「脇」「ウェストまわり」「へそ」「うなじ」などの勢力が上半身に加わるので、どちらが優勢なのかは甲乙つけがたいですけどね。



 確実に需要があるにも関わらず、下半身から属性やカテゴリーのような勢力が生まれないのは何故なのでしょうか。「巨乳」「貧乳」くらいメジャーな下半身のカテゴリーと言うと……一時期脚光を浴びた「絶対領域」くらいですかね。
 しかも、これも服と服の隙間から見える体部分にエロスを求める変化球のようなカテゴリーですから、純粋な下半身フェチとは違う気がします。

 そもそも、「巨乳キャラ」「貧乳キャラ」は該当者を好きなだけ羅列できるのに、「お尻が大きいキャラ/小さいキャラ」「太ももがムチっとしているキャラ/スレンダーなキャラ」「足首が引き締まっているキャラ/太いキャラ」はパッと思いつかないものです。


 例外的に、「ふーかはあしふといな!」でフィギュアにもなった『よつばと!』の風香は有名ですし……
 僕が現在プレイしている『パンヤ』でも、“エリカよりもアリンの方が太ももがムチッとしている”と言ったようにキャラクターメイキングの大事な要素として考えられている作品は少なくないと思うのですが―――どうしてか「巨乳」「貧乳」ほどのメジャー感がないような気がするのです。


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○ 下半身をカテゴリー分け出来ない多くの理由
 というワケで、幾つかその理由を推測し列挙してみました。

 理由1.カメラアングルの難しさ
 漫画でもアニメでも、実写のドラマや映画でもそうだと思うのですが……「胸から上の構図」を基本にして、そこから寄せて「顔アップ」で迫力を出したり、そこから引いて「体全部を映す構図」で落ち着かせたりというのがセオリーですね。

 もちろん例外はあるにせよ、この3つの構図を使い分けていくと“映る頻度”でいえば「顔>上半身>下半身」の順番になります。下半身は上半身に比べて画面に収まる頻度が低いのです。

 加えて、カメラの高さも限定されます。
 下からキャラを描く構図は迫力も出てスカートの中も見えそうで太もも好きにはたまりませんが、迫力を出す構図というのは連発はされません。150km/hの剛速球も目が慣れてしまえばホームランを打たれてしまうのです。
 逆に上からキャラを描く構図は、俯瞰図と言ってキャラ同士や周囲との位置関係を明示する構図として使われるのですが……上から見ると、下半身は物凄く見えづらいですよね。


 作り手が何か特別な想いでも持っていない限り、下半身は画面の中に登場する機会自体が少ないんですよね。


 理由2.限定条件下でしか発動されないエロス
 これは貧乳がイマイチ商業的な価値を持てないのと似たようなものかも知れません。巨乳は服を着込んでいようが露出していようが存在感を発揮しますが、貧乳は薄着でなければその魅力を発揮できないということは以前に書きました(参考:貧乳が萌えに変わる日)。

 女性の脚も同じように、エロスをカンジさせる服装は限られてしまうのです。
 分かりやすい例で言えば、ミニスカートでなければ太ももを拝みにくいとか。ピッタリとした服でないとお尻の形が分からないとか。つま先フェチからすると素足でないと萌えられないとか。

 僕が中学生くらいの頃の話ですが、『ろくでなしBLUES』という漫画に「ルーズソックスは足首の太さが分からないから嫌いだ」という台詞がありました。だからこそ当時ルーズソックスが流行っていたとも思うのですが、足首フェチの人間からするとあんなもので隠そうとするなんて邪道なんですよね。


 理由3.個体差を出しにくい
 上で『よつばと!』風香と『パンヤ』アリンの例を出しましたが、実は二人とも「脚だけがムチッとしているキャラ」というよりは「全体的にムチッとしたキャラ」なんですよね。脚の太い/細いというのは全体の体型に直結しているため、「痩せているけど太ももがムッチリ」みたいなキャラは作りにくいのです。

 二次元において巨乳キャラが脚光を浴びたのは、それが現実に即しているかはともかく、「痩せているけど巨乳」といったように“体型に関係なくおっぱいの大きさでキャラの個性を出すことができる”というものがあったのだと思います。

 そもそも、これは下半身だけに限った話じゃないのですが……どうしてか現在の日本はスレンダー信仰の力が強くて、実際には多いであろう「適度にムッチリした体が一番」という意見が黙殺されている傾向があるように思えます。正直、全ての男がスレンダー体型の女性を好きなワケじゃないんですけどね。


 理由4.「巨乳」「貧乳」のような名前がない
 実を言うと……僕個人としてはコレが一番デカいかなと思っています。
 日本において“大きなおっぱい”が注目され始めたのは大橋巨泉が「ボイン」という言葉を生み出してからと言われていますし、“大きなおっぱい”が文化として定着したのは「巨乳」という言葉が出来た80年代後半だと思います。
 “小さなおっぱい”も確かに需要はあったと思うのですが、一大勢力としてのし上がってきたのは「貧乳」という言葉が出来てから(2000年前後?)だったように記憶しています。もちろん細かいことを言い出せば、「卵が先か鶏が先か」になってしまうんですけどね。

 「巨乳」「貧乳」という言葉の利便性に比べると、「ムッチリ太もも」「スレンダーな太もも」、「安産型なお尻」「小ぶりなお尻」などの言葉ではイマイチ定着しそうにないですよね。長いし呼びにくいし恥ずかしいし、もっと使いやすい言葉で置き換えられないかと思ってしまいます。


 ということで……「貧乳に替わる言葉」を全く定着させられなかった僕ですが、こちらは本気で考えてみようかと思います。「ムッチリした太もも」「スレンダーな太もも」を分かりやすく言い換える言葉を生み出せば、その属性ももっと浸透しそうですからね。

 「スレンダーな太もも」……これは「細もも」で誰も異論がないと思いますが、問題は「ムッチリした太もも」ですね。あまり「太い」を強調し過ぎると過度に太い太ももだと誤解されてしまうかも知れません。なので、「極太もも」とかは一番ダメな例。
 本気で定着を考えるのならば、可愛らしい言葉でかつ“口に出したい日本語”であることが条件になります。ムッチリ=ムチムチ=柔らかい→「やわらもも」……うーん、イマイチ。

 ですが、「太い」ことよりも「柔らかい」ことに注目するというのは切り口としては面白そうですね。柔らかい……ソフト……ソフトな太もも……!!

 「ソ太もも」!



 これだっ!!

 「これだっ!!」じゃねーよ(笑)
 マジメな話、僕が思いついた「ソ太もも」「細もも」はともにイマイチ定着しそうにないですよね。使う時、ちょっと半笑いになりそうですもの。誰か「これだっ!!」という言葉を思いついたのなら教えて下さい。



 理由5.数値では測れない魅力
 このブログを読んでいる皆様はある意味で「おっぱい学」の履修者でもあるワケで、“スリーサイズでおっぱいの大きさは分からない”ということは一般常識だと思うのですが……一応解説すると、おっぱいの大きさとはトップバストとアンダーバストから計算するので、トップバスト・ウェスト・ヒップからなるスリーサイズでは分からないのです。

 それでも、良くも悪くも“スリーサイズ”が僕ら男性陣に与えたリテラシーとは測りしねないもので、グラビアなどで真っ先にスリーサイズを確認して「よし!このコは貧乳だな」と安心してから眺める人もいるほどだったりします。公称されている数値なんて、本当に正しいとは限らないんですけどね。

 下半身フェチからすればヒップの大きさはともかく、それ以外の太もも・膝回り・ふくらはぎ・足首などの数値を知ることが出来ずに地団駄を踏んでいることでしょう。足のサイズは時々書いてありますけど。
 数値でしか物事を判断できない日本人に下半身の魅力を伝えるためには、こうしたパーツパーツの数値を載せる必要があるかも知れませんね。全部のグラビアアイドルがそうなれと言っているのではなく、「ムッチリ太もも」をウリに数値を公表して出てくるグラビアアイドルとか出てくれば面白そうじゃないですか。


 そう言えば……「巨乳」「貧乳」クラスにメジャーな言葉として「美脚」という言葉もありましたっけ。ですが、これに関してはカテゴリー化するのは難しそうです。「美しい」かどうかの基準は人それぞれですからね。“大きなおっぱい”“小さなおっぱい”といったように、ある程度共通の認識が可能なカテゴリーとはワケが違うのです。



 ちょっと話変わりますが、「お前は巨乳派?貧乳派?」と訊いた時に「美乳派」と答えるヤツって何なんでしょう。おっぱいはすべからく美しいものなのにも関わらず、「美しいおっぱいが好き」という回答はどうなんでしょう。
 それと同じように「どんな太ももも美しい!」とも言えてしまうので、「美脚」とか「脚線美」という言葉は僕はあまり好きではありません。


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 さぁ、こんなことを語っている間に2007年もあと27時間ほどになってしまったのですが……1年の終わりがこんなんで良かったのでしょうか。

 まぁ、最後までグダグダなままだというのも「貧乳カテゴリー」話らしくもありますね。
 半年間ノープランで書き続けてきたことによって、僕自身もそれまであまり考えてこなかった「メガネっこ」とか「スクール水着」の魅力を考えるようにもなりました。そのことは、今後の自分の創作活動に強い影響を与え……ませんね、別に。書いた先から内容全部忘れていってますし(笑)

 来年以降も「貧乳カテゴリー」話は、「思いついたら書く」「思いつかなかったら書かない」くらいの緩ーいカンジで行こうと思います。こればっかしはムリして書くモノでもありませんもの。



 では、皆様。
 半年間お付き合い頂きありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

| ヒンヌー | 20:39 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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