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色んな意味で「コレで良いのか?」漫画版『どきどき魔女神判!』1巻感想

 ようやく読みました。

 コレ……原作ゲームをやっていない人は、どう読んでいるんでしょうね。
 原作のゲームが「一見ああいうカンジに見えて、実は真っ当な青春物語」なのに対して、そのコミカライズとなるこの漫画は「一見ああいうカンジに見えて、もっとああいうカンジ」なエロイ漫画となっていました。

 それを八神健に描かせているということ(『ななか』以降は18禁寄りの活動をしていたので詳しい人には違和感なかったのだろうけど)や、SNKプレイモア公認で(ゲーム版の)松下プロデューサーがネームチェックをしていてコレということは確かに凄いですけど。果たしてコレで良かったのだろうか………


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八神 健

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○ コミカライズされて変わった設定・エピソードなど
 ゲームの尺を漫画の尺に押し込むのは不可能なので、ある程度の設定変更やエピソードカットは当然のことです。ゲームの「バトル」「神判」シーンをそのまま漫画にしても面白くないだろうから、オリジナルのエロ神判をメインにしているのもイイと思います。

 ただ……一例を挙げてみると。
 原作ゲームでは「離れ離れになってしまった母に会いたくて、母と同じのようにチアリーダーになれば会えるんじゃないかと思った」というまほのエピソードが、漫画では「チアリーダーに憧れて」と簡略化されたのも……連載漫画という媒体を考えれば、分からなくもないです。分からなくはないのですが…
 そのせいで「貧乏一人暮らしのまほ」と「親身になって世話をしてあげるアクジ」というエピソードが丸々描けなくなってしまったのは、二人のキャラ描写に大きなマイナスだったよなーと思うのです。


 漫画版だけだと、アクジってすげー薄っぺらい人間じゃないですかね?

 「これ、漫画版だけで楽しめるのかなー?」という部分はどうしたって多くて、ゆーまがどうしてパジャマで学校に来ているのかとか、そもそも魔女の設定がよく分からなかったりとか。説明不足なところは仕方ないのかなーと思ったりもします。
 色付きのゲームキャラをそのまま白黒の漫画にしてしまうと、ルルのように真っ白なキャラが出てきてしまうのもネックですよね。



 しかし、その一方で。
 じゃあ原作ファンなら楽しめるのかというと、原作ゲームでは可愛いもの好きなツンデレ娘だったあやめが、漫画だとBLにハァハァしているだけの隠れ腐女子に変わっているなど……えー?と思う部分も多くて。原作が大好きだった自分としては、どうなんだろうと思う気持ちも否定できません。



○ 原作ゲームで出来なかったエロ
 原作ゲームがが出た頃にも書きましたが、僕は原作ゲームの絵は「可愛すぎてエロスを感じられない」ですし、その意味では八神先生の絵にもエロスは感じないのですが……確かにやっていることは凄いです。
 漫画やアニメで“縛る”シーンがある度に「こんなんでオレ達が満足すると思うなよ!」と言い続けてきた僕が、この漫画の“縛る”シーンには「流石にこれは…」と退いたくらいですからね(笑)。

 原作ゲームの話題が、「ニンテンドーDSでエロゲ(みたいなゲーム)が出るのか!」というところから始まったのは確かですけど。実際、CERO:C(15歳以上推奨)で出来ることというのは限られていましたものね。エロ目当てで買った人の中にはガッカリした人も多かったんじゃないでしょうか。
 そういう意味では、この漫画版は原作ゲームで出来なかったエロシーンを趣味丸出しで描いてくれたということなのかも。


 チャンピオンREDと言えば、アニメが放送中だった頃の『舞-乙HiME』の『SuperH』版として普通にガチレズ本番を描いていたこともありました。プロの漫画家に公式なエロ同人を描かせてしまう雑誌なので、この『どき魔女』もそういうことなのかも知れません。
 上で書いた「原作ゲームとの設定の違い」なんかも、「これは同人誌なんだ」と割り切れば楽しめますもの。それでいいのかという気もしますけど(笑)。


 もちろん、過度にそっちな期待をすると完全18禁なエロ同人誌ほどはエロくないのですが……こういう需要もあるのかなと思います。



○ 漫画版ならではのパロネタ……なのか、コレ?
 ゲーム版もパロネタが少なくはなかったですが、“ADVのテンプレに対するパロディ”だとか“過去のSNK作品のパロディ”がほとんどだったと思います。後者は作中でも「マニアックすぎて分からねぇ」と言わせて、“分からないことを楽しむパロディ”ではありましたが。

 そのまんまを漫画版でやっても上手くいくワケがないので、チャンピオンREDの読者層に合わせて(?)ネット系というか2ちゃん系のパロネタが多めですね。ジェロニモは微妙か(笑)。ジェロニモなんて、僕世代でもギリギリだぞ。


 んでまー、これは昔から言っていることなんですが……僕はパロネタは好きではないので、元ネタが分かったところで「ふーん」くらいでした。もうありとあらゆるところにパロネタを織り込んでいる漫画なので、正直僕にはキツかったし、そういうのが好きな人は楽しめるんじゃないかなーと逆に思ったり。
 喩えば、原作ゲームではあやめがバイト先でメイド服を着ているのですが、漫画版では『もえたん』のコスプレをしているという。もちろんそのコスプレには何の意味もないのだけど、それを喜べるかどうかがこの漫画版の好き嫌いに分かれるんじゃないでしょうか。

 漫画ならではの遊び心を描きたいのなら、僕としてはまほに普通の制服を着せてみて欲しかったです……原作ゲームは使える絵の枚数が限られているからか、常に彼女はチア服でしたが。漫画の場合は描く労力はさほど変わらないじゃないですか。




 まぁ、そうは言っても、ネオポケを破壊されたれんげがPSPとDSを遊ぶシーンは面白かったですけど。
 単なるパロネタではなく、漫画の表現技法の面白さを活かしているし、原作では微妙に分からなかった「れんげは今のゲームをどう思っているんだろう?」という部分を描いているし、自分の好きなゲーム機がマイナー機として過去の遺物になっていくことの悲哀を表現出来ているし。なかなかに白眉なシーンでした。


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 総括してしまうと、いずれにせよチャレンジ精神に満ち溢れた漫画というのは間違いないでしょう。だからこそ賛否両論が分かれるのは当然のことで、それは「凄い好きな人」と「そうでもない人」に分かれたゲーム版とあまり変わりがないのかも知れませんね。

 原作ゲーム終盤は真っ当な熱血モノになっていたので、その辺りを2巻でどう処理するのかに期待したいです。というか、そろそろゲームの続編の情報も出てくるでしょうから、そっちとの絡みもあるかな?


 ゲームの続編が出る前に、第1作目の孤独エンド以外のエンディングを見ておきたいのですが……僕の場合、普通にやると100%孤独エンドだろうから迷うところです。まぁ、バレンタインの日にこの漫画読んでいたくらいですからね……生きてるって何なんだろうね。


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