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『マリオカート』と『スマッシュブラザーズ』の違い

 気が付けば発売1週間前じゃないですか。

 Wiiのキラータイトル『マリオカートWii』が、4月10日に発売されます。
 Amazonリンクを貼ろうと思いましたが、予約段階から品切れ気味なのか定価以上の価格で売ろうとする業者さんへのリンクになっていたので辞めておきます。定価は5800円ですからね。発売日に買えなかったとしても数週間待てば定価以下で買えるようになるでしょうし、なるべくなら定価以下で買うことをオススメします。
 定価以上の商品に手を出すと「品切れになれば高額でも買うヤツがいるんだ」と思って買い占める人達が増えかねませんからね……欲しいと思う消費者が悪いワケでは決してないのだけれど、ホント、嫌な世の中ですよ。



 さて、巷では「全Wiiユーザー待望の『マリオカート』がついに発売!」とまで言われていますが、何度か書いている通り、僕は『マリオカートWii』は買いません。
 基本的に“他人より速く走る”ことに興味がないというのもあるんですが……『スマブラX』をプレイしていると、「あーなるほど。俺が『マリオカート』を楽しめない理由が分かった気がする」と『マリオカート』と『スマッシュブラザーズ』のゲーム性の違いに気が付いたのです。

 ひょっとしたら……発売前に盛り上がっているところに水を挿してしまうのかも知れませんが。
 人の好みはそれぞれだということを踏まえた上で―――僕が「『スマブラ』は好きだけど『マリオカート』には興味がない」と思うのと同様に、その逆な人も、どっちも好きだという人も、どっちも興味がないという人もいるだろうなと思って記事を書くことにします。


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 まず、『マリオカート』というよりはレースゲーム全般の話から。
 以前、「自分にとってのギャルゲーとは、カーブだらけのレースゲームみたいなものだ」という記事で書いたことを、今の自分の言葉で書き直してみると………


 レースゲームって、ミスがペナルティとして圧し掛かってくるゲームだと思うんですよ。
 (基本的には)スタートはどの車も一斉に行うのだけれど……1つのカーブで何秒損をしたとか、コースアウトして減速してしまったとか、スピンをして大幅に遅れを取ったとかのミスをすると、そのミスの分だけタイムを悪くしてしまうワケです。喩えば全部で5周するコースだったとして、1周目にミスを連発してしまえば残りの4周を完璧に走っても既に時遅しなのです。

 以前の記事では「ミスをしたことに気付けない」ことを指摘しましたが、この「ミスをしたことに気付けない」と「ミスがペナルティとして圧し掛かってくる」は二つ合わさってこそ「何かよく分かんないけどいつもビリだ」に繋がってしまうんですね。
 僕が楽しめないゲームは大抵この二連コンボが原因です。「ミスをしたことに気付けない」のは、個人の資質とか慣れの問題が大きいのでしょうが。



 んで、『スマブラ』の場合―――
 「ミスがペナルティとして圧し掛かってくるゲーム」という部分はレースゲームと一緒なんですが、このペナルティの内容が独特なんですよね。
 『スマブラ』のルールを知らない方は、公式サイトの説明を読んでもらうと早いのですが……ミス=攻撃を喰らうと蓄積ダメージが溜まり、蓄積ダメージは数字が大きくなるほど“ペナルティ”として吹っ飛びやすくなります。吹っ飛びやすくなった結果、画面外に吹っ飛ばされてしまうとポイントを失ってしまう……というルール。

 ダメージが増えるとしっかりと“吹っ飛びやすくなる”というペナルティを負うのですが、実際に吹っ飛ばされるまではポイントは失わないというのがミソ。蓄積ダメージ300%を超えても渾身の一撃さえ喰らわなければ良いのですし、逆に60%くらいでも当たり所が悪いと吹っ飛ばされてしまいます。
 要は、“ペナルティ”と“勝敗のポイント”が別なところにあるおかげで、ミスをしても挽回が出来るということですね。


 この「ミスがペナルティとして圧し掛かってくる」と「それでも挽回が出来る」という二つの要素は『スマブラ』のあらゆるところで見ることが出来ます。「スマッシュボールを取られても奪い返せる」とかもそうですね。
 そもそも、ゲーム開始直後に落下してしまっても-1ポイントを背負うだけで逆転可能ということ自体、ゲームとしてはかなり特殊ですよね。喩えば『ボンバーマン』なら開始直後に自爆してしまえば終了までは見てるだけですし、『いたスト』にしても『桃鉄』にしてもスタートダッシュで勝負が決まってしまうところがありますからね。

 なので、同じ『スマブラX』でも「ボスバトル」「オールスター」のように“ダメージ継続”“1ミスでゲームオーバー”というモードは、(自分が好きじゃない)レースゲームみたいで楽しくなかったです。1撃喰らうだけで「あー、この1撃が後々に苦しくなってくるんだ……」と憂鬱になってしまうと言うか。

(参考:詰め込みまくったからこそ批判を受けるのか。『大乱闘スマッシュブラザーズX』紹介



 同じように『マリオカート』を見ていくと―――
 「ミスがペナルティとして圧し掛かってくる」部分は普通のレースゲームと一緒なんですが、アイテムの存在によって「それでも挽回が出来る」の比率が高いのが特徴ですね。“ミスなく走ること”と同じくらい、“アイテムを使う戦略性”と“アイテムを引き当てるランダム要素”が勝敗の鍵を握るというか。

 逆に言うと、ミスなく走っていてもアイテムによって理不尽な敗北をしてしまうこともあります。
 スーファミ時代はさほど気にならなかったのですが……友達とDS版を対戦していると、1位のまま走っているとトゲこうらを喰らう頻度が高く、レース終盤まで敢えて2~4位くらいに抑えるプレイの方が勝率が高かったんですよ(僕はチラッとプレイしただけなんで、やり込むとまた違うのかも知れませんが)。

 そう考えると“ミスなく走ること”が凄く虚しいことに思えて、結局は“アイテムの使い方”を競うだけのゲームなんじゃないのかという気がして……「上手くなろう」という気が起こらないというか。


 あと……これは『スマブラ』もそうなんですが、初心者でも楽しめるようにと“ランダム要素”を強くしてしまうと「結局は運だよね」となってしまうというのもあります。『マリオカート』で負けている人の怒号って大抵「チクショー、碌なアイテムが出ねえよ!」じゃないですか。
 数ヶ月前に『いたストDS』を一人でやっていたことがあるんですが……目標資産を超えたので銀行まで辿り着けば優勝、銀行まであと6マス……というところで。僕は5回連続で1を出して銀行に辿り着けず、その間にキノピオが銀行に辿り着いてゲーム終了、「総資産では断トツの1位なのに、サイコロ運がなさ過ぎて銀行まで辿り着けずに2位」。それを2回続けたことで、僕はそのゲームを辞めたということがありました。

 頑張ってもムダだよね……と思わせてしまったら、ゲームを遊ぶ気力なんてなくなってしまうのです。



 もちろん、『マリオカート』はだからこそ友達同士とワイワイ楽しめるとか、初心者でも逆転の可能性が高いとかの魅力があるので、好きな人が多いというのは分かりますよ。それを否定する気はありません。
 ただ……全てのゲームを5~6つに分類すれば、恐らく同じカテゴリーに入れられるであろう『マリオカート』と『スマッシュブラザーズ』でもこれだけの差があって、人それぞれ合う・合わないは分かれるということが言いたいのです。


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 「ランダム要素」は置いといて……
 「ミスがペナルティとして圧し掛かってくる」と「それでも挽回が出来る」の二つは、ありとあらゆるゲームの中でゲームバランスとして考えられているんですよね。

 喩えば2D『スーパーマリオ』の場合、ミス=敵に当たってチビマリオに戻ってしまうと、それまでの能力を失うというペナルティを背負うことになります。ですが、クッパ城の中でもキノコなどのアイテムは手に入り、挽回が出来るようになっているのです。

 『ファイナルファンタジー』の場合、中ボス戦の前には必ずセーブポイント(テントがあれば回復も可能)があって、それまでの道中で喰らっていたダメージ=ペナルティを帳消しにすることが出来ます。もちろん、その分“道中でのザコ戦”と“中ボス戦”の二段仕込みでゲームバランスを取っているのですけが。

 『テトリス』とか『ぷよぷよ』が一時代を築いたのは、ミスをする=ペナルティで画面上部まで積みあがってゲームオーバーの危機になることが、翻って大量消しのチャンスに繋がる=挽回の可能性も高くなることにあったのだと思います。



 こうしたバランス調整のゲームデザインこそが、人それぞれ「合うゲーム」「合わないゲーム」の分かれ目になるんじゃないかと僕は考えているのですが……
 こうした情報って購入してみないと分からないことがほとんどなんですよね。少なくとも、広告とか公式サイトとかマスコミ情報(ゲーム雑誌やゲーム系サイト)を事前に読んでも伝わってきません。

 いっつも思うんですけど……「美麗なグラフィック」とか「感動的なストーリー」とか「魅力あふれるキャラクター・世界観」みたいな情報って、何も書いていないのと一緒じゃないですか。そりゃグラフィックは美しいに越したことないし、ストーリーは感動的であって欲しいし、キャラや世界観が魅力的なことはイイことです。
 でも、聞こえのイイコトだけ並べたって、消費者が「おぉ!これこそが自分の求めていたゲームだ!」となんて思えませんよ。


 テレビのサッカー中継とか観ていると、(ゴールデンの放送とか特に)「この選手は攻撃と守備に定評のある選手です」とか実況の人が言っているのを聞くんですけど……それって何も言っていないのと一緒ですよね。


 ゲーム購入前の事前情報も似たようなもんですよ。必要な情報をちっとも伝えてくれない。
 「ゲームらしいゲームが売れない!」「良いゲームが売れない!」「任天堂のゲームしか売れない独裁政権時代だ!」って言われるのって、ゲーム購入前の事前情報が消費者の役に立っていないことの証明だと思うんですけどねー。
 情報が役立たないから、CMで目立つゲームとか、続編モノとか、話題になっているものとか、ブランド力が浸透している商品(タチジェネとかドラクエとか)に群がるしかないんじゃなかろうか。



 まぁね……
 ここを突き詰めていくと、「買った人の満足度」よりも「初回の出荷数」の方が重要なゲーム業界のビジネスモデルの問題に直面するんでしょうけどね。



 ………あれ?何か、随分と話がズレたような。
 『マリオカートWii』の話でした。自分に興味があるかは置いといて、沢山の人が期待しているソフトですから、その大きな期待に応えられる作品であればイイなーと思います。願わくば、購入を見送った僕が「クソ!俺も羨ましくなった!買ってこよう!」と思えるような盛り上がりになって欲しいですね。

| ゲーム雑記 | 18:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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