やまなしなひび-Diary SIDE-

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ヒロインは誰のもの?

 昨日はWii・DSで新作ソフトの発売日が発表されたり、今日は『マリカWii』の発売日だったりするんですが……今日は敢えてゲームの話じゃなくて、こっちの話題です。

 僕らは自分自身が渚と人生を送りたいわけじゃない(情報元:まさかてさん)


 記事内で話題にされている『ai sp@ce』の公式サイトはこちら。『CLANNAD』『SHUFFLE!』『D.C.II』といった美少女ゲームのキャラを『Second Life』チックなMMO上に表現したゲームということで……
 まず最初にこのゲームのことを知った僕の感想は「これはねーだろ」だったんですが、僕はこの3作品を『CLANNAD』アニメくらいしか知らないので、「元々はマルチエンディングのPCゲームだったんだから原作ファンは受け入れているのかもなぁ」と思ったんです。受け入れられないのはアニメから入った自分のような人間だからなんだ、と。

 なので、この記事を読んで「あ……そういうワケでもなかったんだ」「原作ゲームのファンも受け入れていないんだ」と安心しました(笑)。



 『CLANNAD』キャラの中で僕が一番好きなキャラは渚ですが、じゃあ「渚たんは俺の嫁!」と思ってゲーム内で共同生活が出来るかというと……正直ムリ。だって、俺の大好きな渚たんは俺のことなんて好きになるワケないじゃん。

 ……というのは、敢えて卑屈な表現をしてみたんですが。半分くらいは本気です。
 アニメ版しか知らない自分なんでひょっとしたら原作ゲームファンはまた違うことを思うのかも知れませんが。僕が知っている渚は岡崎朋也のことが好きで、それは渚というキャラから切り離すことが出来なくて、僕は岡崎朋也ではないんですよ。だから「渚たんと共同生活が出来るよ!」と言われても、「オマエの居場所はここじゃねえだろ」と思ってしまうというか。

 岡崎朋也に感情移入することも、渚たんに感情移入することもあるけれど、それはあくまで「自分じゃないから」なんですよね。二次元と三次元の間には超えられない壁がある=プレイヤーは主人公でないことを分かっているからこそ、彼女らの幸せを願えるんだ……と青臭いことを言ってみました。



 でも、どうなんでしょう……
 これって二次元の美少女キャラだから違和感あるのですかね。個人的には「好きなアイドルとゲーム内で共同生活できるよ!」というゲームだったとしても、正直ムリです。ゲームじゃなくてもムリ。「好きなアイドルと結婚したい」とか、とてもじゃないが思えないですよ。

 アイドルもそうだし、二次元のキャラもそうなんですが。
 自分を好きになってくれることが絶対にないと分かっているからこそ惹かれるんだと思うのです。届かない夢だから追いかけたくなるというか。


 少なくとも「お金を払ってゲームを買うと憧れの美少女キャラと共同生活が出来るよ!」というのは、どうにも腑に落ちないといいますか。
 いや、それを言い出すと元々の原作ゲームもお金出して買うものなんですが、生活まで支配するというのはキャラに対する冒涜というか。好きだったアイドルが高額なギャラに惹かれて脱いじゃった、みたいな感覚というか。

 でもなぁ……卑怯な言い方ですけど、これも「人による」んでしょうね。
 喩えば格ゲーのヒロイン相手の恋愛シミュレーションとかもあるワケで、それを「アリ」と思う人もいれば、「それはねーよ」と思う人もいるワケで。原作好きで、MMOのこれも興味があるという人もいて当然ですよね。それが原作好きな人の何割くらいいるのかは置いといて。


 どうでも良いけど、女性向け恋愛ゲームと男性向け恋愛ゲームを1セットにして売り出そうとしているDS版『デイズ オブ メモリーズ2』はどうかしていると思います(Wikipedia参照)。誰が喜ぶんだそれ。


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 たまたま……無関係なはずの別のブログで、一本の線として繋がってしまった記事がこちら。

 ヒロインが男性キャラと結ばれること、祝福します? それとも怒ります?


 これは「メインヒロインの条件」という記事を書いた際に書こうと思って忘れていたんですが(……)、僕がメインヒロインをあまり好きにならない理由というのは「どうせ主人公とくっ付くんだろ」と思っているからなんです。
 100%ではないですけど、50%以上の確率でメインヒロインは男主人公とくっ付く……ならば、最初から好きになるのはメインヒロインではなく二番手・三番手ヒロインにしておこうと思うのです。特にハーレムアニメの場合、“独り身のまま終わる”ことが多いですからね。


 あれ?でも、これだと“誰ともくっ付かなかった”二番手・三番手ヒロインを集めてMMOにすることには異論がないということになるような。渚は岡崎のものだけど、「風子は俺の嫁!」ならばイイのか?そうか?



 そう言えば、カップリング論争とかもありますもんね。
 僕がジャンプ感想をやっていた時代―――ジャンプのとある漫画(男主人公にヒロイン1・ヒロイン2がいるとする)で、男主人公とヒロイン1のカップリングを推していた女性が、ヒロイン1の出番がなくてヒロイン2の出番がある回は「この漫画はもう終わった」とボロクソに叩きまくり、ヒロイン1が出てくると「やっぱり信じていて良かった」と絶賛しているのを見かけて「日本はどうなってしまうんだろう」と思っていたんですが(笑)。
 ※ 一応書いておきますけど、『いちご100%』のことではありません。ハーレム漫画だったこういう論争も主な楽しみ方の一つだと思うんですけど、このケースはバトル漫画でした。

 そこまで激しい人達というのは少数派だとしても、「誰と誰がくっ付く」というのはその作品のファンにとって重要なことなんですよね。ガッカリさせることもあれば、このカップリングは萌えるぜ!と思われることもあるので、生半可な気持ちで描けることじゃないのでしょう。



 自分の話にシフトさせて申し訳ないのですが……
 以前、僕がWEBで描いている『ちのしあわせ家族』という漫画で。百合要員だと思われていた(らしい)ヒロインが男主人公を好きになるエピソードを描いたら、男主人公に対して「あのヤロー!許せねえ!」というコメントを頂いたことがありました。
 ああいうのって、作者からすると凄く嬉しいんですよ。そこまでキャラに愛着を持って一喜一憂してくれるファンなんてそうそういるもんじゃないですし、こっちともしても(それが怒りの方向だったとしても)読者の感情を大きく動かせたことはこれ以上ない喜びだったりするのです。


 『ARIA』に関しては僕は読んだことがないので推測でしかないのですが……
 「誰が誰のことを好きになる」とか「誰と誰がくっ付く」ことは、言ってしまえば作者にとっての大バクチですし。スポーツ漫画における「どっちが勝つのか」くらいに苦渋の決断をすることなんだと思うんです。
 そう思うと、『ARIA』のそれって『SLAM DUNK』の最終回っぽくないですか?「えー!?唐突にー!?」とは思うし、腑に落ちないところはありましたが、それでもまぁ作者のやり遂げてやった感に「これもアリかな」と思えるというか。



 つまり、何だろう。
 「ヒロインは誰のもの?」という質問をされたのなら、きっと「作品と、作品を愛する全ての人のもの」だと僕は答えると思います。
 今回のMMO化も、メディアミックス展開なんかも共通だと思うんですが……きっと「作品への愛」と「お金儲け」が天秤にかけられて、最終的に「これって単にお金儲けのためだけにやってるよね」「ちっとも原作を愛していないよね」と思われた時に反発を受けているのかもなーと思いました。


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 ウチらしい外道な蛇足。
 エロ同人の世界で言うと、ヒロインの相手役が「作中に出てくる男キャラ」なのか「作中には全く出てこないオリジナルの男」なのかは面白い考察対象かも知れません。前者ならば作中のカップリング論争の延長線上だと思うんですが、後者の場合は意図的に自らの要素を加えてしまっているワケですからね。
 メインヒロインなのか、二番手・三番手ヒロインなのか。作中でくっ付く相手がいるのか、いないのか―――なんかの違いごとに分析していくと面白いことが見えそうな気がしますね。


 そう言えば、百合というかレズものというか、女同士のエロ同人ってほとんどが「作中に出てくる女性キャラ」同士の組み合わせですよね。その違いというのも不思議な話で……男性向けエロ同人を描いているのは男の方が多いだろうに、「作中の男キャラ」よりも「作中の女キャラ」の方が描きやすい(描く気になる)ということなんでしょうか。


 深い。
 エロ同人誌を山ほど持っているという御人は、分析してみたらどうでしょう?

| ひび雑記 | 18:34 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ただ単純に、
人気キャラクターが3Dで表現されて
動きを堪能できたり着せ替えとかしたり、
という楽しみ方をするものなのではないでしょうか?

もちろん、3D化の技術がよくなければヒットはしませんでしょうけど

| VIPPERな名無しさん | 2008/04/11 00:34 | URL |

↑それはただの

アイマス。
さらにそれに膨大な金をつぎこんている奴がいることを知って参入してきたんじゃね?
ただアイマスやってる奴らの中に「もうこれ以上はつぎ込めない」とかいいつつ
つぎ込んでる人間も多くwebで見かけてるから、この企画も短期間で見れば成功するかもしれないが。

| ああああ | 2008/04/11 01:17 | URL |

↑アイマスをそんなフィルタの掛かった目線で見るなよ…。楽しんでる人間に失礼だろ。そんな「膨大」なんて単語使うほどの金額でも無いし。

で、

「渚と人生をともに!」的なフレーズを用いた記事を最初に書いた、もしくは最初にそうプロモーションした人間のミスと思います。
広報関係者は「クラナドは人生」のフレーズを使いたかっただけなのにめっちゃ勘違いされて今ごろ涙目、なんじゃないですか?

| 3 | 2008/04/11 03:59 | URL |

作品とキャラによるよね。

渚は俺の嫁!!
とは言えないなぁ・・・
渚は岡崎トモヤの嫁だよ。
でも杏は俺の嫁ですけどね(笑)

杏は俺の嫁と言えるけど、渚は俺の嫁とはけして言えない。
好き嫌いの程度の差ではなくて、どっちも同じくらい好きでも分かれるんですよね。

バンブレで言えば、サトリンは俺の嫁と言えるが
キリノはコジローの嫁ですね。

| aa | 2008/04/11 11:05 | URL |

>VIPPERな名無しさんさん
 これは記事の冒頭で紹介したブログさんでも追記されていることですけど、「公式のストーリーがある」ということが重要なのかなと思います。

 喩えば、僕はWiiの『パンヤ』で女のコを着替えさせてハァハァしていますけど……『パンヤ』と違うのは、「原作のストーリーがあること」と「(キャラクターを操作してゴルフをするのではなく)プレイヤー自身のキャラと共同生活をさせるということ」なのかなと思います。
 どっちかというと『アイマス』より『エロバレー』のそれに近いんじゃないかと。

 特に『CLANNAD』は原作のストーリーが大好きだという人が多いので、“原作ストーリー”ガン無視のこの企画は原作ファンから反発受けても仕方がないかなぁ……もう開き直って、『CLANNAD』キャラの格ゲーでも作れば「そこまでいけばステキ!」と思えるんですが。

 ビジネスとしては知らん。


>ああああさん
 自分がやりたいかはさておき、僕は『アイマス』のビジネスモデルも一例としては面白いと思うんですが……アレは『アイマス』だけの特殊ケースだという気がしますね。
 「この喜びは『アイマス』でしか味わえない!」と多くの人が思ったから成功したのであって、追随したものが同じように成功するようには思えないです。

 そもそも……『アイマス』キャラにスク水着せてハァハァするのに比べて、『CLANNAD』キャラにスク水着せてハァハァするのは難易度が高いんじゃないかと思います。元々「エロくないエロゲー」を作っている会社ですしねぇ。


>3さん
 まぁ、『アイマス』に限らず、「外から見たらワケ分からないもの」は沢山ありますからね……それこそ前後の記事で書いていた「『Wii Fit』はゲームじゃない!」論争みたいな。だからこそ、「触ったことがない人のイメージをあげる」ことが大事なんですが。これはまた別の話ですね。

>「渚と人生をともに!」的なフレーズ
 まぁ、確かに「上手いことを言ってやった感」はありますよね。
 「受験にうカ~ル」みたいな感じで、ですけど(笑)。

 しかし、『Half Moon Diary』さんの最新記事(http://ralf-halfmoon.jugem.jp/?eid=148)を読んで抱腹絶倒しました。「高い値段で売れる」って……原作ファンとかホントどうでもいいんだろうなぁ。


>aaさん
 なるほど。
 多分、今回のケースで(ドワンゴの太田副社長曰く)「高く売れる」キャラって、「人気がある」かどうかとは別のバロメーターなんでしょうね。そこを履き違えて、「人気があるキャラは高く売れる!」と思っていると痛い目に合うよというか。

 ちなみに、イチャイチャ姉妹推しの僕としては、杏は「俺の嫁!」というよりも「涼×杏」です(笑)
 僕の変態性はともかく、百合アニメ『ストロベリーパニック』が最初は「読者の妹が百合世界に飛び込む」と男目線で作られてコケて軌道修正した話を思い出しました。カップリング論に、自分の分身は邪魔だというか。

 これは……ホント、生半可じゃなく個人の趣向が細かく分かれそうな気が……
 ヤケドしない内に手を退いた方がいいかも……

| やまなし(管理人) | 2008/04/11 20:11 | URL | ≫ EDIT

フィクションって二次元に入り込んでいくものじゃないの?
物語に入って、主人公に自己投影して(自分との差異に多少あれど)
その中でヒロインに恋愛をしていったりいろいろあるんでは
自分と主人公が完全に合わないとプレイヤーとは違うと認識してしまったらキャラ萌えで俺の嫁と言うけど
「誰のもの?」ってそりゃ作品をこの手にしてプレイしてる我々でしょうけど
それじゃヒロインとかだけでなく作品全体と変わらない気が
壁と言うか問題のニュアンスが別では

| VIPPERな名無しさんうる | 2008/04/11 22:38 | URL |

>VIPPERな名無しさんうるさん

 なるほど。
 僕自身は「自分自身を主人公に投影して楽しむ」ことはしたことがないので、そういう貴重な意見を頂けるとなるほどなーと思えます。同じハーレムアニメを観たとしても「この男主人公が許せん!(羨ましい)」と思う僕みたいな人間もいれば、恐らく自分を投影して「いやっほー!」と目いっぱい楽しめる人もいるんでしょうね。

 もちろん、これはどっちが正しいかじゃなくて「どっちもいる」という話。
 僕は自分の視野で「岡崎は自分じゃないからこれはねーな」と思ってしまったんですが、岡崎になりきれる人からするとまた違った印象なのかも知れませんね。特に今回ブログ界隈では「ねーな」意見が強いですけど、ブログやっているタイプの人間が多数派じゃないですからね。

 結構、これがビジネスとして成功するかは面白い指針になるのかもなと思いました。
 貴重な御意見、ありがとうございました。

| やまなし(管理人) | 2008/04/12 20:52 | URL | ≫ EDIT

みんな難しいなあ、二次元と現実を混同しないように、ってまあ一応当然の前提を
「だが敢えて言う」って感じで・・俺の嫁とか言ってますね
たまーに漫画とかで主人公に共感したりすることもありますけど、エロゲ主人公は・・・・ねーっすよ。

| NIPPERな名無資産 | 2008/04/12 21:15 | URL |

>NIPPERな名無資産さん

 「俺の嫁!」は、むしろ「嫁」のイメージと程遠いキャラを敢えて「俺はそこまで好きだぜ!」と意思表示するカンジですよね。どっちかというと、「俺はバカなこと言ってんぜ!」という楽しさというか。

 でも、「この感情移入するかどうか」は突き詰めていくと面白いかも知れませんね。
 喩えば、多くの人が「主人公=自分だと思える」と挙げる『ドラクエ』シリーズも、僕は主人公を自分だと思ったことがないんですよ。『FF』みたいに、映画を観ているような感覚で主人公も観ています。

 これ、話すと長くなりそうなんで……どこかで記事にして書くかもです。

| やまなし(管理人) | 2008/04/12 21:42 | URL | ≫ EDIT

一概には言えませんが女性は腐女子と呼ばれる方々は作中の男×男で
まったく感情移入なんてしようと思ってない節があるような

| る | 2008/04/13 19:29 | URL |

>るさん

 えー、どうでしょう。
 むしろ腐女子の方々は男×男のどちらかに感情移入するというイメージでした。
 以前、男が百合好きな理由を考えた記事で似たようなものを書きました(参考:http://yamanashirei.blog86.fc2.com/blog-entry-384.html)。自分と違う性別だからこそ感情移入しやすいのかな、と。

 ただ、最近書いた百合好き女性の話(http://yamanashirei.blog86.fc2.com/blog-entry-634.html)のコメント欄を見ると、女性の方が「他者×他者」の関係に萌えを見出しやすいという意見もありますね。
 うーん……まぁ、昔しょこたんが「ベジータとトランクスが私を取り合うシチュを妄想する」と話していて、「これも腐女子の変化形なのか!?」と思ったことがあるんですが(笑)。一口にBL好き・百合好きと言っても中身は様々なんでしょうね。


 にしても、他の誰かが「登場人物の誰に感情移入しているのか」を感情移入して想像するのって、自分の想像力のキャパを超えてしまいそうです(笑)。脳が疲れた……

| やまなし(管理人) | 2008/04/13 21:33 | URL | ≫ EDIT















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