やまなしなひび-Diary SIDE-

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好きなものを人に薦めることが、幸せの連鎖を生むという話

 このあいだ、久々に会った非ヲタな知り合いから、「この漫画、面白いよ」と『よつばと!』コミックスを渡されました。「あ、ゴメン……俺も…全巻持っている…」と丁重にお断りしてその場は何だか微妙な空気になったのですが、後から考えるとこれって凄く幸せな話だなーと思ったのです。


 3年くらい前、僕からソイツに『あずまんが大王』全巻をプレゼントしたことがあったのです。
 当時の僕は「自分の好きな漫画を友達の誕生日にプレゼントしよう!」ブームで、「好きな漫画は『うしおととら』と『ハンターハンター』」と言っている彼に無謀にも『あずまんが大王』をプレゼントしたのですが。随分前の話だからすっかり忘れていました。


 その「プレゼントしよう」ブームは、友人グループの誰からもそれほど大したリアクションがもらえなかったので2年くらいで飽きてしまったのですが……

 僕がすっかり忘れている3年の間にも、実は彼は『あずまんが大王』を気に入ってくれていて、同じあずま先生の作品である『よつばと!』の存在を本屋かどこかで知って購入して、最終的に「やまなしは『あずまんが大王』好きでプレゼントしてくれたくらいだから『よつばと!』も気に入るんじゃないか?」と僕に薦めてくれた―――
 と考えると、『あずまんが大王』をプレゼントした僕も嬉しいし、それがなければ『あずまんが大王』にも『よつばと!』にも出会えなかった彼も嬉しいし、それを「人に薦めたい!」と思うことも「俺もそれが好きだぜ」と思うことも、全部幸せなことなんじゃないかと思ったのです。



 何が嬉しいって、彼はヲタクではないということです。
 漫画は好きだけど、十代の頃からの惰性でジャンプとサンデーの作品を幾つか読んでいるくらいのライトな漫画読みで。ジャンプ作家とサンデー作家以外の漫画家を知らないし、それ以外の漫画を開拓しようとなんて考えもしない人でした。

 そういう人は、多分、沢山います。
 そういう人にも「これ、面白いよ」と渡して、それが巡り巡って、その人自身が「これ、面白いよ」と僕に渡してくれるまでになるんだと驚きました。



 「ヲタク」とか「非ヲタク」とか、そんなカテゴリーに関係なく。
 好きなものを人に薦めることが、こうやって幸せの連鎖を生むことを僕は知ったのです。




 『あずまんが大王』も『よつばと!』も、よく「ヲタクが一般人にも通じると勘違いしている作品」と評されます。その言い分は分からなくはないです。でも、「人間」に色んな人間がいるように、「ヲタク」には色んなヲタクがいるし、「一般人」にも色んな一般人がいます。

 あなたが好きなその作品を、気に入ってくれる友人は(ヲタ・非ヲタ問わず)必ずどこかにいるはずなんです。
 誰からも歓迎されていないと思っていた僕の「好きな漫画を友達の誕生日にプレゼントしよう!」ブームがひっそりと彼の人生に新たな可能性を見せていたように―――自分が好きなものを「好きだ」ということや、それを他人に薦めることが、人知れず誰かのためになることもあるんだと思いました。



(関連記事:漫画を人に薦める時に必要なのは、漫画ではなく人を見る目


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