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ゲームのやり込み要素と、やりこませない要素

 このブログは『ラブプラス』を熱烈に応援しています(やまなし自身は買うかどうか分からんけど)。
 頑張れコナミ!

 コナミがDS用恋愛ゲーム「ラブプラス」に本気な件はちま起稿さん)


 個人的に感動したのは、「恋人間のコミュニケーションパターンについては数え切れないほど多い。あいさつだけで数十パターンある。本当に全てのイベントを見るのは不可能に近い。」という部分でした。
 このゲームが「恋人になってもらう過程を描くシミュレーションゲーム(アドベンチャーゲーム)」ではなく、「恋人になってもらった後を描くコミュニケーションゲーム」である以上、欠かすことの出来ない要素ですよね。

 コミュニケーションゲームで大切なのは、受け手に「パターン」を意識させないこと。
 「今日も同じことしか言わないな」と思われたら、明日は電源を入れてもらえないのです。「今日は何が起こるかな」「今日は何て言うのかな」と変化があるからこそ、毎日のように電源を入れてもらえるのです。
 だから、「全てのイベントを見るのは不可能に近い」と言い切ってくれたことで、ようやく「コナミは本気で恋愛コミュニケーションゲームを作ってくれるんだな」と安心しました。



 『ラブプラス』の情報が世に出始めた際、
 「現実時間との連動なんて面倒なだけだ」「イベント補完がしにくくなるだけで百害あって一利なしだ」という意見を多く見かけました。そういう意見もあって当然だと思います。

 僕はあまりギャルゲー・エロゲーをやらないのでこれがどのくらい主流なのかは自信がないのですが……イベントCGの空欄を埋めて閲覧できるモードだったり、全てのエンディングを見ないと真エンディングが見られなかったりという作品は多いですよね。
 そういう作品を支持してきた人達は、ギャルゲーやエロゲーに対して「全てのイベントを制覇したい!」というモチベーションを持っているのですから、「全てのイベントを見るのは不可能に近い」と公言している『ラブプラス』は理解出来なくて仕方がないです。


 「ゲームの全てを堪能したい」と思うゲーマーと、「ゲームの底を見せたくない」メーカーのズレ。
 言い換えてしまえば、やり込み要素を欲しているゲーマーと、やりこませない要素を目指しているメーカーのズレ。



 だから、僕は『ラブプラス』は既存のギャルゲーユーザーには受けないんじゃないかなぁ=売上げとしてはキツイことになるんじゃないかなぁと危惧しています(DSというハードもネックか)。
 それこそ、「これまでギャルゲーを敬遠してきたような人達」にアピールしなきゃならないのだけど、そうした人達に『ラブプラス』を認知してもらうのは至難の業でしょうからねぇ。が、頑張れコナミ!!


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○ 『どうぶつの森』の「やりこませない要素」
 ふと思い出したことが……
 以前の「社長が訊く」で、『どうぶつの森』シリーズを作っている野上さんと江口さんが「アイテムは全部を集められないように沢山作りました」「アイテムコンプリートを目指すような遊びをされないように、アイテムが全部で何種類あるかなどは言わないようにしました」と仰っていたのです。

 この話も、言ってしまえば「やりこませない要素」ですよね。
 『どうぶつの森』をやったことがある人ならば分かると思いますが、アイテムコンプリートはほぼ不可能なゲームですもの。村によって出現しやすい家具や服が違うし、ポイント系で得られる特殊アイテムは途方もないポイントが必要ですし。ハニワなんて一体何種類あるんだか。


 Xbox360の実績システムとか、それに倣った『スマブラX』のクリアターゲットとか、最近流行りの「やり込み要素」とは方向性が逆ですよね。
 最終的な途方のなさは似ているのだけれど、最初にまず「こんなスゲーことを目指して下さい」というのが「やり込み要素」で、「スゲーことは目指さないで自分なりに遊んでください」というのが「やりこませない要素」とでも分けられるというか。「自分なりに遊んで下さい」によって、その人なりの体験を大事にしているのが「やりこませない要素」とでも言うべきか。

※ 5月8日追記:コメント欄にて『スマブラX』の「クリアターゲット」は2003年の『カービィのエアライド』の「クリアチェッカー」の流れであり、Xbox360の実績システムとは無関係との指摘を受けました。訂正してお詫びします。



 もちろんゲームソフトごとにキッチリ分かれているワケではなくて。
 『どうぶつの森』であっても、「ムシ・サカナ・化石・絵画」なんかは最初に「全部でこれだけの種類がありますよー」と見せてコンプリートを目指させる「やり込み要素」なんですけどね。程度の差があるだけで、どのゲームも「やり込み要素」と「やりこませない要素」をそれぞれ内包しているのかもなと思いました。




○ 本日の結論
 この記事の序盤に紹介した「ギャルゲーのイベントCG収集」のように、目安がある方がモチベーションを保てるケースも確かに多いと思います。「やり込み要素」を全否定したいワケではありません。
 ですが、「やり込み要素」という言葉はいつからか「やり込み要素もたっぷりあるので長く楽しめるよ!」みたいな宣伝文句になってしまったし。「このゲームはこうやって遊んでね!」みたいな窮屈さも感じられるようになった気がするのです。


 「ギャルゲーで一人のヒロインしか攻略出来ない(思い入れが強すぎて)」という人は、空欄だらけのCG閲覧モードを見て何を思うのか。「やり込み要素」のために、好きでもない他のヒロインを攻略しなければならないのか―――

 だから僕は、『ラブプラス』の登場に「ギャルゲーにも新しい風が!」と光を見出したのです。
 「こんなギャルゲーがあってもイイじゃないか」と。


(関連記事:ゲームを「味わいきった」と思えるのはどのタイミングだろうか




○ 余談
 もし『ラブプラス』が大ヒットして「『ラブプラス』風ゲームがその後のギャルゲーのスタンダードになったら……」と妄想すると、夢が広がりますよね。
 喩えば、人気アニメの登場人物を『ラブプラス』のように恋人にして持ち歩けたら……やまなしが「平沢唯は俺の嫁!」と言っても、ネタなのかマジなのか分からなくなる恐怖がありますよね。もちろん、恐怖以上に期待も。僕らが夢見た21世紀がここにある!!

 頑張れコナミ!!


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| ゲーム雑記 | 18:07 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

「シナリオクリアしたら止めても良し、カードをコンプリートするまで頑張るもよし、バトルセンター(クリア後の舞台)で他のキャラ全員のポイントをマイナスにするまで頑張るもよし、自由にやって下さい」
…っていう「カードヒーロー」のスタッフの発言に同調しているからか、「CG全部集めなきゃ!」っていう脅迫概念はイマイチピンときません。その辺は気が向いたときにテキトーにやっているので。(全部集めなきゃクリアしてもバットエンドになるとか真のエンディングにならない、とかなら考えるけど)

| 土星産の卵 | 2009/05/07 21:19 | URL | ≫ EDIT

クリアターゲットはカービィのエアライドですでにあったので
スマブラXのはその流れで360の実績システムとは完全に無関係かと思います。
揚げ足取りっぽくてすみません。

| r | 2009/05/08 02:45 | URL |

ペルソナ4の2周目を遊んでたときに痛感したことですが、こういうイベントの量でゲーム世界の奥深さ、豊かさを現しているタイプのゲームでは、すべての選択肢の先を見てやろうという遊び方は、すべてをひっぺがしてゲームの底を見るという行為にひとしいのですよ。
見ていないシーンを見てみたいという欲求はありつつも、それまでまがりなりにも「物語世界」と認識していたものが、ただのゲームに過ぎないことを確認する作業であって、ある種のむなしさが終始付き纏っていました。
ま、作品を物語”世界”と認識することが、だいぶ浪漫の代物ではあるのですけれど。

| yocc | 2009/05/08 21:49 | URL |

ひねくれた見方をすると、「全てのイベントを見るのは不可能に近い」という宣伝文句は、
やり込み派ゲーマーへの宣戦布告であり、逆に「やり込んで見なさいよ」と言ってるんじゃないかな、とw

まあ個人では厳しいでしょうが、Web等のコミュニティでイベント一覧とか作成されそうな気がします。
それはそれで盛り上がるからいいんでしょうけどね。

| アララ | 2009/05/09 17:50 | URL |

ギャルゲーの場合、ヒロインが6人いて6×n通りのストーリーが用意されていたら、
一人だけ攻略して終わり、ってのは6000円のうち1000円分しか遊んでないみたいで、
「もったいない」じゃないか。

| ああああ | 2009/05/10 16:11 | URL |

応援するならせめて買えよ…

| ああああ | 2009/05/10 16:13 | URL |















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