やまなしなひび-Diary SIDE-

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漫画って、プレゼントには不向きな商品ですよね

 先週か先々週のバナナマンのラジオで、設楽さんが構成作家さんから連載中の某長編漫画40巻以上をプレゼントされて読んでいるという話をしていて―――
 実際に二人の間でどういうやり取りがあってのプレゼントなのかは分かりませんし、設楽さんも楽しく読んでいるみたいな話をしていたんで僕がとやかく言うコトでもないんですけど。



 一般論として。
 40冊以上の漫画をプレゼントするのって、下手したら嫌がらせになりかねないよなぁと思いました。


 最近は超金欠なのでやっていませんが、数年くらい前まで僕も「自分の好きな漫画」を友達にプレゼントして普及させる運動をやっていました。
 やっていた自分からすると、漫画ってプレゼントには不向きな商品だと思うんですよ。あげる側はイイけれど、もらう側は結構メーワクだったのかもなぁと思ったり。あぁ、どうりで年々友達がいなくなっているワケだ。


1.かさばる
 読み終わってパッと消えてくれるワケでもなく、紙媒体の漫画は(保存状態さえ良ければ)半永久的に残り続けます。
 「こないだもらった漫画、読み終わったから捨てといたよ!」と言える人ならばともかく、大抵の人は「プレゼントされたものを捨てるのは悪い気がする」と思うでしょう。40冊もある漫画ならば保管場所も大変です。

 旅行のおみやげで“食べ物”とか“お菓子”がありがたがられるのって、「食ったらなくなる」からなんですよね。



2.趣味が細分化されている
 この辺は、「相手がどういう人間か」をどれだけ熟知した関係かって話なんですけど……

 漫画でも映画でも音楽でも、「好きなジャンル」「興味がないジャンル」がそれぞれにあるもので。「食わず嫌いはいけないよー」みたいな言葉では片付けられない趣味の違いが出ちゃうものです。ロック好きな人にクラシックのCDをプレゼントしてもそんなに喜ばれないとか、ハリウッド映画好きな人にアジア映画を勧めても楽しめないとか、そんなカンジ。


 漫画も当然それぞれに好みがあるものなのに。
 「オレが面白いと思うんだから、日本中の人間がこれを面白いと思うはずだ!」という思い込みで漫画をオススメされても―――ねぇ?


(関連記事:漫画を人に薦める時に必要なのは、漫画ではなく人を見る目



3.読むのに結構な時間と労力がかかる
 もちろん個人差ありますけど、40冊もの漫画を読むのには相当な時間がかかりますよ。
 今回の話で言えば設楽さんは「面白い!」と仰っていたから良かったものの……もし「あれ?これって微妙なんじゃね?」という手ごたえだった場合、それを40冊も読ませてしまうハラスメントというか。「楽しい」から読むのではなく、どっかから「義務」だから読むことになっちゃうんじゃないかと。

 まー、これは「ゲーム」でも「小説」でも「旅行」でもそうなんですけどね。娯楽をプレゼントするという行為は、それなりにリスクを伴うのです。

 これが「映画のDVDをプレゼント」だったら、「2時間で観終わる」ということが分かっているから面白くなくても「2時間ドブに捨てた」気になればイイけれど……能動的に読み進めなきゃならない漫画の場合は、肌に合わないととことん苦痛だろうなぁと。


 しかも、今回の設楽さんのケースで驚いたのは「連載中の漫画」だったこと。
 その作品への悪口だと誤解されたくないから作品名は出しませんけど……今後もしばらく続きが出る漫画をプレゼントした場合、「続きは自分で買わなきゃならんのかよ!」ということになっちゃいますよね。

 実際、どういうやり取りがあった上でプレゼントされたのかは分かりませんし、それなりに信頼関係が築けているからこそこういうプレゼントが出来るという証明なのかも知れませんけど―――この話を聴きながら、漫画ってプレゼントに向かない商品だよなーと思ったのです。


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 今日の記事を読むと、「好きな漫画を他人に薦めるな!」と言っているみたいですが……

 僕のスタンスはむしろ逆で、「好きなものを他人に薦めることで自分自身も幸せになれるはずさ!」と青臭いことを日々考えているからこんなブログなんざやっているワケですが―――
 だからこそ、その難しさを痛感しているというか。現状だと「好きな漫画があっても、プレゼントにあげるには問題があるよね」と言わざるを得ないと思うのです。


(関連記事:好きなものを人に薦めることが、幸せの連鎖を生むという話


 「1.かさばる」と「3.時間がかかる」というネックを解消するため、自分は単行本数冊で完結している漫画を重視していて、他人にオススメしたりプレゼントしたりする際にはそうした作品に頼っているのですが……

 それでも、「2.趣味が細分化されている」はどうしようもないんですよねえ。
 普段から好きな漫画について熱く語り合っている関係ならばイイのですが、そうでない場合はなかなか相手のストライクゾーンが分からないものです。大人びた考えの人だから大人びた漫画を好きかというと、別にそうでなかったりしますからね。


 いっそのこと、「オレ、オマエに漫画をプレゼントしようと思っているんだけど、オマエはどんな漫画が好き?」みたいな話を前もってしておいた方が良いのかもですね。
 あーでも、それって訊かれる側はキツイかな。音楽好きの女友達に「私は音楽すっごく好きなんだけど、やまなしくんって普段どんな音楽聴いているの?」と言われて、質問の前にハードルをあげるなバカと思った記憶があります。

 これも前にバナナマンのラジオで話されていたことですけど、「好きな音楽は何?」とか「好きな映画は何?」とかの質問ってキツイですよね。正直に答えてもその後の話が盛り上がらないこと間違いなし。
 自分も「好きな漫画は何?」って訊かれても、一番好きな漫画ではなくて、その後の話が盛り上がりそうな漫画を挙げる気がします。「これなら、相手も知っていそうだな」みたいなのを。不毛すぎるだろ、その会話。



 ………何の話をしていたんでしたっけ。
 そーだ、そーだ、プレゼントの話でした。

 ここまでダラダラと書いておいてアレなんですけど、プレゼントは中身よりも気持ちが大事だからそこまで気にすることじゃないかもなーと思いました。あげる前に「つまんなかったらブックオフに売っちゃってイイよ」と言えばイイだけだし(身も蓋もねえ)。


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| 漫画読み雑記 | 18:05 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

>好きな〇〇は何?って質問はキツい
同じことを考えてる人がいたとは。
初対面に近い人からはよく聞かれる質問だと思いますが、何となく気恥ずかしかったり「コイツ、センスがないな」と思われたりするような気がして「特に無いです」だとか「色々聴きますね」だとか無難に答えちゃいますね。それで、親しくなってからバラしていくと。

…自分がされて嫌な質問だけど、自分も初対面の相手に対しては使っちゃいますけどね。自己矛盾。

同じ理由で「オススメの〇〇は?」と聞かれても考えちゃうかもしれません。これもよく言う質問なのに。

| 土星産の卵 | 2009/05/13 20:23 | URL | ≫ EDIT

>40冊もの漫画
アメコミだったら長くて2,3冊ですから手頃ですね。値段は高いですが。

私はオススメを聞かれた場合、一般評価の高い作品を勧め好きな作品には「自分は好き」と枕詞を付けます。
漫画で言ったら漫画レビュードットコムで高評価の作品を勧めます。特に知る人ぞ知る名作と言われる「ドロヘドロ」をよく勧めます。

| レト | 2009/05/28 00:00 | URL | ≫ EDIT















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