やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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『スーパーマリオオデッセイ』に見える、任天堂の情報発信方法の現在

 E3で出た『スーパーマリオオデッセイ』のPVが素晴らしくて、何度も観返してしまっています。



 ゲーム自体も、「帽子をかぶせた相手・モノに乗り移って操作できる」という分かりやすさと、「今までのマリオにない世界観のようでところどころに散りばめられている過去作へのオマージュ」という新しさと懐かしさにワクワクしているんですけど……それ以上に、このPV自体がものすごくよく出来ていると思うんですね。

 「恐竜……?帽子……え、マリオ!?」からの、世界観を見せて、実際のゲーム画面のようなマリオが敵を倒しながら進む場面が来て「あー、こうやって遊ぶんだ」と見せて、2Dシーンでビックリさせて、今までの3Dマリオにあった“幅跳び”も見せて―――そこからの、いよいよ帽子を被せた相手を操作できる新システムのターンが始まり、カエルにもなれるクリボーにもなれるハンマーブロス(?)にもなれる、キラーになればいろんなところに飛んでいける、と新システムによってゲームがどう変わるのかを見せて、クッパやピーチ姫や新しい敵達を見せて、衣装チェンジ(歴代マリオを彷彿とさせる)を見せて、ワンワンやタクシーや通行人や戦車に帽子を被せて操作しているところも見せて、最後に恐竜に帽子を被せることで「冒頭の恐竜はこういうことだったかー」と伏線を回収して、更に今までの歌を歌っていたのがポリーン(『ドンキーコング』のヒロイン)であることが示唆されて終わるという。

 「起承転結」がしっかりしていて、「え?これはどういうことなんだ?」「このシステムで何が出来るんだ?」とこちらが疑問に思ったことが次々と判明していくので引き込まれていくのです。




 単純に比較するのは申し訳ないのですが、2013年の同じE3で公開された前作『スーパーマリオ3Dワールド』のトレーラーとはワクワク感がちがうと思います。



 こちらも「どういうゲームなのか」を見せる目的の映像としては悪くないと思うんです。「あー、3Dランド路線ね」と思わせてからの、ネコマリオ登場、ルイージやピーチ姫を操作しているところを見せてからの「4人同時プレイ」が明らかになるところとか。前作『スーパーマリオ3Dランド』からどう変わったのかが分かりやすいと思うんですけど……『スーパーマリオオデッセイ』の映像を観た後だと、『スーパーマリオ3Dワールド』のトレーラーは「これはどういうことなんだ?」と引き込むフックが弱いなぁと思うんですね。



 今でこそ当たり前のようにYoutubeにPVやらなんやらを投稿している任天堂ですが、Youtube内に「任天堂公式チャンネル」を開設したのは2013年3月です。まだたった4年前なんですね。
 以前の任天堂は、PVなどの映像は公式サイトや『みんなのニンテンドーチャンネル』のような任天堂機の映像サービスでしか観られなかったのですが。2011年9月のニンテンドー3DSカンファレンスがかなり評判になったことで、2011年10月からニンテンドーダイレクトを開始、2012年7月に「ニンテンドーダイレクトチャンネル」を開設してYoutubeに公式配信されるようになりました。2012年10月の「とびだせ どうぶつの森 Direct」はものすごい話題になってソフトの特大ヒットに貢献、2013年3月に「任天堂公式チャンネル」を開設して「ニンテンドーダイレクトチャンネル」もそれに統合したという経緯ですね。

 先の『スーパーマリオ3Dワールド』のトレーラーは、「任天堂公式チャンネル」開設直後の2013年6月の映像なのですが……翌年の2014年E3辺りから、Youtubeで「そのゲームにまだ注目していない人も見る」ことを意識した映像が増えてきたかなぁと思います。




 全世界に衝撃を与えた『Splatoon』初お披露目映像です。
 この映像も「これ、どういうことなんだ?」「この機能があるとゲームがどう変わるんだ?」というフックがものすごくよく出来ていました。
 まず、発射音とともにインクが塗られて「何だこれ?」と思わせる。そのインクに潜む謎の生物→ イカだと思ったら人間になった!と驚く間もなく、別のインクが彼女に発射される。ここでゲーム画面に切り替わり、「このゲームは二色に分かれてインクを塗り合うゲームなんだ」と分かる。「では、さっきのイカは?」と思ったところで、イカになればインクで塗った壁も登れることが分かって、人間でインクを塗ってイカでその中を泳ぐゲームなことが分かる。イカジャンプを経て、ローラー、スーパーショット、ボム、チャージャーなど様々なブキがあることが見せられて、うおーうおー面白そう!と思っている間に終わるという。

 この年のE3では、プレゼンテーションの中に「一つ一つのソフトのトレーラー」と「そのソフトの開発者インタビュー」が詰め込まれていて、その動画が別々にもYoutubeに投稿されて拡散されていきました。このくらいの時期から、Youtubeで拡散されることを意識した映像の発信が始まったのかなと思います。例えば、今も続いている「ニャニャニャ!ネコマリオタイム」は2014年2月に第1回が配信されていますからね。






 一見すると『スーパーマリオオデッセイ』や『Splatoon』とは対極にありそうな動画ですが、2016のE3で公開された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のトレーラーも「これ、どういうことなんだ?」「この機能があるとゲームがどう変わるんだ?」と思わせるフックがしっかりしている映像になっています。

 ゼルダ姫の「目を覚まして」という声から始まり、舞台となるハイラルの各地の様子を見せて見せて見せて見せて、リンクが本格的に登場するのは動画が始まった1分後という構成です。そして、先ほどまで映していたような場所にリンクがパラセールで降下、走って、馬にしのびよって乗って、木に登って、建物にも登って、崖に登って、木を斬って橋にしたり、海に飛び込んだり、狩りをしたり、火を燃やしたり、料理をしたり、冒頭で見せられた広い世界を様々な手段で堪能できることが見せられました。



 E3の映像ではありませんが、『1-2-Switch』や『ARMS』の初お披露目映像も「これ、どういうことなんだ?」「この機能があるとゲームがどう変わるんだ?」というフックが効いていますよね。『1-2-Switch』はちょっとフックを効かせすぎて「狙いすぎ」なカンジもしますけど。







 また、Youtubeへの動画投稿だけでなく、『スーパーマリオオデッセイ』はTwitterの公式アカウントを通して「動画だけでは説明しきれなかった細かい情報」を公開しています。





 任天堂は2012年の『新パルテナ』を皮切りに、戦略的タイトルにはTwitterに公式アカウントを開設してそこから情報発信をしていくという手法を取ってきました。しかし、『新パルテナ』のTwitter投稿を今見ると、RTが全然されていないんですね。投稿が多すぎるというのもあるのですが、多くて二桁、ほとんどが3とか4とかしかRTされていないという……






 任天堂がTwitterを見事に活用したソフトと言えば、なんといっても2015年の『Splatoon』でした。追加されていくブキやステージの告知はあっという間にRTで拡散され、フェスのテーマが発表されるたびに盛り上がっていました。『2』に向けて、ストーリーモード(ヒーローモード)の前日譚とも言えそうな「その後のシオカラーズ」がTwitterに投稿されたりもしていましたね。









 ゲームが「随時アップデートされるリアルタイム感を重視したオンライン対戦ゲーム」だからなのもありますが、『新パルテナ』のRT数と比較すると、1万RT越えを連発していく“情報の出し方”は2012年と2015年で随分変わったなぁと思いますね。

 Youtubeの動画もそうなんですが、TwitterのRTは「そのアカウントをフォローしていない・そのソフトに興味がない・そのソフトを知らない人」にまで情報が届く拡散力がありますからね。



 『ARMS』も『Splatoon』同様に公式アカウントを開設して情報公開をしていて、『Splatoon』ほどではありませんが、キャラのイラストなんかは4桁のRT数を安定してたたき出していますね。







 公式アカウントは開設されませんでしたが、『1-2-Switch』は任天堂公式アカウントで収録されている全ゲームの紹介が投稿されていました。


 Youtubeへの「“ゲームの説明”に留まらない“視聴者の興味を引く”映像」の投稿と、Twitterへの「それを補足する説明やこぼれ話、イラストなど」の投稿の二段重ねが、任天堂の情報発信の現在におけるメインなんだと思うんですね。





 この傾向……実は、2014年発売の『大乱闘スマッシュブラザーズ for 3DS/Wii U』から始まっているんじゃないかと思います。ファイター参戦ムービーは、ニンテンドーダイレクトなどで流れた後Youtubeにも投稿されていましたし。2013年のE3から2014年12月のWii U版発売まで、毎日Twitter(とMiiverse)に「きょうの一枚」と画面写真が投稿されて、情報が小出しにされていました。






 まだですか?

 『スマブラfor』のムービーのプロットはディレクターである桜井さん自身が書いていると『ゲームを作って思うこと2』に書かれていたように、「これ、どういうことなんだ?」というフックの効いた映像にしてあるのは桜井さんの狙いなのでしょうし、毎日画面写真を公開していったのは『スマブラ』1作目の「スマブラ拳」からの流れだと思うので……桜井さんの意志が強く反映されているのかなと思うのですが。

桜井政博のゲームを作って思うこと2 (ファミ通Books)
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 そういった「動画共有サイトの活用」と「SNSの活用」に任天堂も積極的になった結果、『Splatoon』や『ARMS』や『スーパーマリオオデッセイ』のこうした情報発信につながっているのかなと思うのです。




 でも、アメリカでこの映像が100万再生を超えているのはどうかと思うよ!(笑)
 「フックが効いている」というか、フックしかねえよ!『ブレス オブ ザ ワイルド』の1stトレーラーは「リンクが登場するまでに1分かかった」けど、こっちは誰一人キャラが映っていない!

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| ゲーム雑記 | 17:49 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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「本心ではないボケ」と「それを指摘するツッコミの不在」と

 小説投稿サイトを探しているという記事を書いてコメントで教えてもらったのですが、今はこんなサイトがあるんですね!

 トークメーカー

 どういうサイトか分からないという人は、こちらのページをご覧ください。
 アイコン付きの「キャラクターのセリフ」を載せることによって、「対談形式でのキャラクターの会話」を作れるサイトなんですね。地の文を入れたり、画像を入れたりも出来るので、作者の裁量次第で小説っぽくも漫画っぽくも出来そうです。自分が投稿者として利用するかは置いといて、面白いサイトだなと思います。



 このことを知っている人も、もう恐らく片手の指で数えられるくらいの人数になっちゃったと思うんですが……私は前の前のサイトで、「対談形式で漫画の感想を書く」ということを毎週やっていた時期がありました。
 それがまぁ、当時はボロクソに言われていまして。「自分の感想」を「キャラクターに言わせている」、「しかもそれが2人分」ということで、「寒い」「キモイ」「つまらない」「閉鎖に追い込んでやる」と散々言われてその内に辞めちゃったんですけど……よく考えたら、今ブログやってて言われていることとあんま変わらないな!


 ブログの進退は置いといて、そこまでボロクソに言われてもなんで私は「対談形式」で感想を書いていたかというと……「ボケ」役と「ツッコミ」役を分けることで、「これはボケなんですよ」と分かりやすく出来たからなんです。



対談2

 こんなカンジに。
 もしこれを「対談形式」ではない、「普通の感想」として書いちゃうと↓のようになります。


 今週始まった新連載は熱かった!
 本誌初掲載の新人だから不安もあったのだけど、これは来週以降も楽しみだ。ネットでの評判も良かったみたいね。僕としては、妹が貧乳で、幼なじみが標準的で、その親友のメガネが巨乳で、敵の幹部にも貧乳スレンダーとロリ巨乳が一人ずついて、盤石な布陣なのが良かったと思う(笑)。



 「対談形式」だと「おっぱいしか見ていない」というのが冗談だと分かると思うのですが、「普通の感想」だと私が本当に「おっぱいしか見ていない」ド変態なように思えてしまいますよね。実際の私は人類が戦争から解放されることと、絶滅の危機に瀕している動物達を保護することしか考えていない崇高な人間だというのに!



ツッコミ2


 つまり、ツッコミが入ることで「ここはボケで書いているだけで本心ではないですよー」と読んでいる人にも分かりやすくなりますし。
 読者目線が「ボケ」側ではなく「ツッコミ」側にあると分かりやすくなると思うんですね。さっきの例で言えば、読者は「おっぱいしか見ていないのかよ!」の方に共感して欲しいのであって、「わーい!おっぱいがいっぱいだー」と言う方に共感して欲しいワケではないのです。



kyonyu1.jpg

 もういっちょ。
 発売済のキンドル本『オレは貧乳が好きなんだ!』から1ページ抜粋しました。

 えーっと……キャラの名前を忘れてしまったのですが。
 黒髪の男の「オマエは……推定Eカップの~~」というセリフが「ボケ」で。
 茶髪の男の「個人情報の最初がアルファベットって」というセリフが「ツッコミ」です。

 巨乳好きの彼は、女子生徒を「おっぱいのサイズ」で覚えているという、しょうもないセリフなんですが……これ、もし「ツッコミ」がなかったらこんなカンジになっちゃうんですよ。


kyonyu2.jpg

 「ツッコミ」がないと「ボケ」が放置されたままなので、“女子生徒を「おっぱいのサイズ」で覚えている”のが当たり前かのように話が進んでしまうのです。これでは酷いセクハラ漫画です。



ツッコミ3
ツッコミ4





 ちょっと前にTwitterを眺めていたら、「今テレビで○○ってお笑い芸人が、こんなヒドイことを言っていた!」というツイートが流れているのを見かけたことがありました。それが結構な数RTされてて、「それはヒドイ」「本当にヒドイ奴だ」「コイツは元々こういう奴なんだよ」みたいに賛同するツイートも多数流れてて。

 たまたま私はその番組を録画していたので、数週間後に観ることになったのですが……その「ヒドイこと」というのは、番組の流れ上どうしても触れないと不自然なことで、そのお笑い芸人さんは敢えてそれをヒドく言って、「そんなヒドイこと言うんじゃねえよ!」と相方からツッコミが入って笑ってその場が終わるというものでした。

 もちろん、そういう笑いに好き嫌いはあると思うんですが。
 「失礼なことを言うボケ」と「それを否定するツッコミ」というワンセットの芸を、「失礼なことを言うボケ」の方だけ切り取って「コイツこんなヒドイ奴なんだぜ」と拡散させるのって――――「ボケ」と「ツッコミ」のことが何一つ分かっていないのか、批判のために都合の悪い情報はなかったことにしたのか。

 どっちにしろ、「ボケ」=「本心」だと思われたら溜まったもんじゃないなぁと思いました。



 例えば、今日の記事を読んで「やまなしさんは人類が戦争から解放されることと、絶滅の危機に瀕している動物達を保護することしか考えていない崇高な人間なんだ」と信じ込まれたら困るワケですよ。そこは「それはウソでしょ」と読者にツッコんでほしくて書いている「ボケ」ですからね。

 でも、今日の記事はツッコミを入れているから「これはボケなんですよ」というのがまだ分かりやすい方で、普段の記事はツッコミを入れていないから「これがボケだって伝わっているかな……」と毎回毎回不安なんですよ。
 言ってしまえば、それはツッコミ役を読者に委ねる行為なワケで。「対談形式」の感想をやっていた時は「自分で自分にツッコミを入れているとか寒い」「もっと読者を信じろ」と言われて、それ以降はずーーーーーっと一人語りで書いてきたのですが。やっぱりそれだと「ボケ」を「本心」だと勘違いして、「何オマエ、自分のことを崇高な人間とか言ってんの?頭おかしいんじゃねえの?」と言ってくる人もいるんですよ。



 もうこれからの記事は全部、海ちゃんにツッコミを入れてもらうことにしようかしら。
 それならもっと時間かけて可愛く描けば良かった。


ツッコミ5

オレは貧乳が好きなんだ!オレは貧乳が好きなんだ!
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| ひび雑記 | 17:50 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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後方互換がなかったからこそのNintendo Switchのソフトラインナップ

 株式会社ポケモンは6月6日にポケモンダイレクトを公開して、Nintendo Switch用ソフト『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』を発表しました。



 『ポッ拳』は元々2015年に稼働開始したアーケードゲームが最初で、2016年にWii U版が発売され、2017年9月に要素を追加したNintendo Switch版が発売されるということです。
 株式会社ポケモンも加えた任天堂のNintendo Switch用ソフトの展開は分かりやすく、「Wii U用ソフトの移植・完全版」が多いです。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』はWii U用に開発していたものを、Nintendo Switch版も作って同時発売にしたものですし。『マリオカート8DX』や『ポッ拳DX』はWii U版に追加要素を加えた完全版ですし。『Splatoon2』は続編ですが、1作目の資産があったからこそこんなに早い続編が作れたんじゃないかと思われます。

・3月3日:『1-2-Switch』
・3月3日:『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』 ※ Wii U版と同時発売
・4月28日:『マリオカート8 デラックス』 ※ Wii U版に要素を追加した完全版
・6月16日:『ARMS』
・7月21日:『Splatoon2』 ※ Wii U版の続編
・9月22日:『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』 ※ Wii U版に要素を追加した完全版


 これについては伏線もあって、2014年1月の「経営方針説明会 / 第3四半期決算説明会」質疑応答(A5)で当時の社長だった岩田さんはこう仰っていました。前半は「携帯機と据置機について」の話なので色を変えて、今日の記事に関係のある部分のみ赤い字にして表示します。

<以下、引用>
 任天堂は昨年、開発組織を再編し、今まで独立していた携帯ゲーム機とコンソールゲーム機のチームを一つの部門にして、今、竹田の下にあります。これまでは(携帯ゲーム機とコンソールゲーム機は)バラバラにつくる必要があり、携帯型ゲーム機で使える技術とコンソールゲーム機で使える技術というのは、「電池で動くか」、「電源をいつでも供給できるか」で、技術的に大きな違いがあった関係で、全くアーキテクチャーが異なります。アーキテクチャーが異なるということは、コンピューターのソフトのつくり方の作法が違うということです。ところが、かなり技術が進歩し、両者の考え方をかなり揃えられるメドが立ってきましたので、「チームを統合するのは今ではないか」ということを話し合って、そのようにしました。

 それができると何ができるかといいますと、例えば今、Wiiで動いていたソフトをニンテンドー3DSに載せようとすると、解像度が違うだけではなく、ソフトのつくり方の作法が全部違って、かなりの労力がかかります。また、ニンテンドー3DSで動いていたものをWii Uで動かそうとすると、またかなりの労力がかかります。もしソフトをあるプラットフォームから別のプラットフォームに簡単に載せることができていたら、(ハード発売後の)序盤のソフト不足という問題をどれほど解決できるでしょうか。

 世代をまたぐときにも、これまでは技術の進歩の段階が非常に激しかった関係で、コストの制約の中でビデオゲームに最適な技術を選ぶと、毎回ハード自体が全く違うものになりました。全く違わなかったのは、ゲームキューブからWiiに行ったときだけです。ゲームキューブからWiiは、ある意味コントローラーは全面的に変えましたが、コンピューターやグラフィックチップは、かなり共通の考え方でつくりましたのでスムーズでしたが、それ以外のハードは全部ゼロからつくり直しの状態でした。ただ、今は、もうそのようなことをしなくてもできるだけの前提が整ったのではないかと思います。ですから、その意味で言いますと、この次にハードをご提案するときからになりますが(※ これがNintendo Switchのこと)、そこでは「Wii Uでやってきたことをいかに的確に活かすか」ということがポイントになります。これはWii Uと全く同じアーキテクチャーにするという意味ではなくて、十分に吸収できるだけの仕組みをつくり上げるという意味ですが、
一旦そうなりますと、コンソール機と携帯機というのは全く別々の二つのものではなくて、もっと近い兄弟のような存在になると思います。
</ここまで>
※ 改行や強調など一部引用者が手を加えました

 私はここの説明を読んで、「NX(仮)にはWii U互換機能があるのでは?」とか「NX(仮)ではバーチャルコンソールのようにWii Uのソフトがダウンロード販売されるのでは?」といった予測をこのブログに書いたこともありました。
 みなさん御存知のとおり、Nintendo Switchには「Wii Uのような二画面」がありませんから、その予測はものの見事に外れました。そのことについて厳しいお叱りの意見もいただきましたし、真に申し訳ありませんでした。




 しかしまぁ、Nintendo Switchが出た今これを読み返すと、この岩田さんの説明は2017年のNintendo Switchのソフトラインナップを説明していたとすら思えますね。
 かつてWiiが発売された時、ゲームキューブからスムーズに移行できるように設計したため、Wiiも初期のラインナップには「ゲームキューブで開発されていたもの」が多かったんですね。『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』『スーパーペーパーマリオ』『ドンキーコング たるジェットレース』なんかはそうですし、『ファイアーエムブレム 暁の女神』はゲームキューブ版の前作を下地にしていたからこそWii初期に発売できたんじゃないかと思われます。

・12月2日:『Wii Sports』
・12月2日:『はじめてのWii』
・12月2日:『おどるメイド イン ワリオ』
・12月2日:『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』 ※ GC版と同時発売
・12月14日:『ポケモンバトルレボリューション』
・1月18日:『エキサイト トラック』
・2月22日:『ファイアーエムブレム 暁の女神』 ※ GC版の続編
・3月8日:『アイシールド21 フィールド最強の戦士たち』
・4月19日:『スーパーペーパーマリオ』 ※ GC用に開発していたものをWii用に変更
・4月26日:『Wiiでやわらかあたま塾』
(6月28日:『ドンキーコング たるジェットレース』 ※ GC用に開発していたものをWii用に変更


 Wiiと同様にNintendo Switchも、「十分に吸収できるだけの仕組みをつくり上げる」という2014年の言葉の通りWii U用に作っていたものをスムーズに移行できる仕組みを作り上げたからこその、この初期ラインナップになったんじゃないかと思われます。

 しかし、逆に考えると……
 もしNintendo Switchに後方互換機能があって「Wii Uのソフトがそのまま遊べる」というゲーム機だった場合、こんなラインナップにはならなかったと思うんですね。まだ発売されていなかった『ブレス オブ ザ ワイルド』や、続編である『Splatoon2』は別ですけど、完全版である『マリオカート8DX』や『ポッ拳DX』は「Wii Uソフトが動く互換機能があるんだからそっちで遊べばイイじゃん」と発売されなかったんじゃないかと思うのです。


 例えば、そのWii Uが発売された初期の頃は――――
 Wii Uは「Wiiのソフトがそのまま遊べる」互換機能を持っていたこともあって、Wiiからの移植とかWiiソフトの完全版とかは出なかったんですね。Nintendo Switchと同じように、Wii Uの本体発売から6ヶ月後までの任天堂のソフトを見ていきましょうか。

・12月8日:『Nintendo Land』
・12月8日:『New スーパーマリオブラザーズ U』 ※ Wii版の続編
・3月28日:『ゲーム&ワリオ』

 3本!

 これにはSD画質からHD画質に変わったことだとか、Wiiの「体感路線」を否定したラインナップにしたがったとかの理由もあるのですが、とにかくWii Uはスタートから「任天堂すらソフトを出さないゲーム機」でした。この後の秋から『Wii Sports』や『Wii Fit』や『Wii Party』を出していくことを考えると、もうちょっと「Wiiの資産を活かして初期にソフトを揃える」ことを意識するべきだったんじゃとは思うんですが……

 Nintendo Switchだって「Wii Uの資産」がなければ、同じような初期ラインナップになっていたかもって思うんですね。
 ディスクスロットもないしゲームパッドもなくなったから後方互換を付けられない→ じゃあ『マリオカート8』の完全版を出そう!→ それが世界中で大ヒット―――この流れを見ると、Nintendo Switchがスタートダッシュに成功したのは「後方互換機能を付けなかったから」とすら言えるんじゃないかと思ってしまいます。




 個人的には、「完全版」はあまり好きじゃないんですけど。
 『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』→ 『暁の女神』とか、『Splatoon』→ 『Splatoon2』のように、「前作の資産」を活かした続編はもっともっと歓迎したいです。1つゲームを作るたびにゼロから作るのは効率が悪いし、そのせいでソフトが全然出なかったら会社も困るし、遊ぶ側も選択肢が狭まるワケですし。

 『ゼルダ』も、『ブレス オブ ザ ワイルド』の資産を使ってもう1本作ってくれてイイんですよ。『トワイライトプリンセス』のグラフィックを使った『リンクのボウガントレーニング』的なソフトを。

(関連記事:ゲーム作りはもっと「使いまわし」をして欲しい

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 そして、いよいよE3の時期なんですけど……
 『ポッ拳』のNintendo Switch版が発表されたことで、「あのWii UソフトもNintendo Switchに移植されるのでは?」と期待される声もチラホラ目にします。『スマブラ』とか、『幻影異聞録#FE』とか、『ベヨネッタ2』とか……ただ、『スマブラ』移植するなら『ポッ拳』同様に事前に発表して、E3で大会とか開きそうな気もするんですけどね。

 個人的には『マリオ3Dワールド』とかは「おすそ分けプレイ」に向いているんじゃないかと思いますし(『マリオオデッセイ』があるので発売時期を被らせない必要はあるけど)、『スーパーマリオメーカー』の続編に期待していますが。



 あと、今日の「Wii Uの資産を活かしたNintendo Switchのソフトラインナップ」という話からはズレますが、Wiiのポインター操作を活かした『グーの惑星』のNintendo Switch版が快適に遊べたことから、「Wii用ソフトもNintendo Switchにバシバシ移植してほしい」という声も多く見かけますね。これは任天堂に限らず、サードのソフトとかも。

 この場合、グラフィックが違ったりジャイロ操作の調整だったり、Wii U用ソフトを移植するよりかは手間がかかると思うんですけど……『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の移植とかはその内に来そうな気がしますねぇ。
 個人的には、移植よりも「ジャイロ操作が標準搭載されたことを活かしたWiiソフトの続編」が増えて欲しいとは思いますけど。『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか!


 でもまあ、一番気になるのは「Wii Uで開発していなかったはずがないソフト」がNintendo Switch用に出てくるかというとこなんですけどね。『どうぶつの森』なんかはまさかスゴロクしか作っていなかったはずがないですし、Wii U用の新作を出そうと開発していた資産を活かしたNintendo Switch版が出てくるんじゃないかなと期待しています。


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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「あとがき」を最初に読む人は、何のためにそうしているのか

 まだ全巻読み終わっていないのでネタバレ防止のために作品名は書きませんが、とあるライトノベルを読んでいてすごく気になることがありました。

 その作品は、「本編」と言える小説の後に、作者がコメントを書く「あとがき」が毎巻入っているのですが……その「あとがき」に、「本編より先にこのあとがきを読んでいる人もいると思うので」と書いてあって驚いたのです。


 そんな人いるの!?と。
 そんなことしたら「本編の結末」を知ってしまうかも知れないので、ネタバレ絶対にしたくない派の自分としては衝撃でした。


 世の中には、「ネタバレをして欲しい人」がいるという大切な事実

 しかしまぁ、以前に「推理小説を結末から読む人」の話を書いたことがあるように、むしろ「事前にネタバレを読んでから読み始めたい人」もいます。「自分の嫌な結末の作品を回避できる」「ハラハラしたくない」、そういった理由でどういう結末になるかを知ってから作品を手に取る人もいるのです。最初に「あとがき」から読むのも、事前にWikipediaで「あらすじ」を読むようなものなのかなとも思ったのですが。
 その作者さん、「あとがき」に「本編より先にこのあとがきを読んでいる人もいると思うので本編の内容には触れません」と書いていて、ネタバレも書いてないの!?と二度目の衝撃を受けました。


 よくよく考えてみたら、さっきは「あとがきから読んだら本編の結末を知ってしまうかも知れない」と書きましたが、小説の場合は特に「あとがきにネタバレは書かれていない」ような気もします。今までほとんど気にしたことがなかったので、確信は持てませんが。


 そうすると、逆に「あとがきって何が書かれているんだ?」と思いますし。
 「あとがきを最初に読む人は何のためにそんなことしているんだ?」が分からなくなりましたし。
 そもそも「本当にあとがきから読み始める人なんているのか?」という疑問が湧いてきました。




 本を買う前に「あとがき」を読む人に共通する傾向とはしらべぇ

 検索したらこんな記事が出てきました。
 「最初にあとがきから読む人」ではなく「本を買う前にあとがきを読む人」の割合ですが、男性が11.5%、女性が17.7%とのことです。私が思っていた以上に多いですし、それ以上にハッとしたのは「本を買うかどうかの判断材料であとがきが読まれている」ということでした。

 書店で本を買うかどうか悩んで手に取った際、私は小説なら特に絶対1ページ目から読み始めるんですけど、小説って書き出しだけ読んでもよく分からんことも多いんですよね。
 後々の伏線のために主人公じゃないキャラがなんかしてますみたいなところから始まったり、逆に主人公が見ている夢から始まったり、主人公の過去から始まったり……「本編」の前の「序章」とか「プロローグ」とか、抽象的すぎて全然面白くないことも多いし、「買うかどうか」の判断材料にならんという気持ちはよく分かります。


 んで、上の記事にも書かれていますし、検索して出てきた他の記事を読んでもそういう意見がチラホラ出ていたのですが、「あとがきは小説本編とちがって作者がどういう人なのかが分かる」「小説を読む前に、書いている人がどんな人か分かった上で読みたい」という目的があるみたいです。

 確かに、今の時代ならTwitterなどで私生活を語る作家さんも多いですが、そういうものがなかった時代は「好きな作家さんの近況を知れるのはあとがきだけ」だったワケですもんね。「本を買うかどうかの判断材料にする」だけでなく、「作家さんの熱心なファンだからあとがきから読む」って目的もあるのかも知れませんね。



 「作品」よりも「作者」に興味がある場合は、「本編」より先に「あとがき」から読む――――ってことが一つ言えるのかなと思いました。
 それで、私が「そんな人いるの!?」と驚いた理由も分かりました。私ってあんまり「作者」に興味がないんだなと思ったんです。もちろん「この作品が面白かったから、この作者さんの次の作品を読みたい」とは思いますが、「この作品が面白かったから、この作者さんの近況を知りたい」とはあまり思わないんです。私が興味あるのはあくまで「作品」であって、「作者」の人間性とか私生活には興味がないというか。

 Twitterとかでも、最近なるべく漫画家さんでも小説家さんでもアニメ監督さんでも声優さんでもゲームクリエイターさんでもAV女優さんでも、「好きな作品を作った人」はフォローしないようにしています。作品がすっげー好きだからフォローしたら、差別的な発言を連発していたりして、その作者さんだけでなく大好きだった作品のことも微妙に思えてきてしまったことが多くて……「作品」と「作者」は切り分けて考えなければならないんだなと思うようになって。

 以前に話題にしたこともありますが私はオーディオコメンタリーの類が好きじゃありませんし、作り手のインタビュー記事とかもなるべく読みたくないんですけど、それは「作品」に対して「作り手がこういう人だ」という情報をあまり入れたくないというのもあるんですね。純粋に「作品」が楽しめなくなってしまうんです。
 「小説を読む前に、書いている人がどんな人か分かった上で読みたいからあとがきを最初に読む」という人の、正反対なんです私は。だから、「あとがき」から読む人がいるということに「そんな人いるの!?」と驚いたのです。



 しかし、この話を突き詰めると……
 私がこのブログやTwitterを続けている理由である、自分の作品(漫画やキンドル本)を読んでもらう宣伝のためにやっているという理由がブーメランのように飛んでくるので複雑ではあります(笑)。
 「マンガは大好きだったのに貴方のことが大嫌いになったので二度と読みません」と言われたことも何度かあるので、ひょっとして逆効果なのでは……


 それはさておき、自分もキンドル本を出す際には「あとがき」を書いているんですけど……「あとがきを最初に読む人がいる」だなんて考えたこともなかったので、ネタバレどころか「本編から話が続いている」みたいなあとがきも書いたことがありました。あれって、「あとがきを最初に読む人」からすれば意味不明ですよね……
 そもそもキンドル本の場合、購入前に読める「無料お試し部分」は冒頭と決まっているので、「あとがきを読んで買うかどうかを決める」って人には判断材料にならんのですよね。その仕様を決めた人も、恐らく私と同じで「そんな人いるの!?」って人ですね、きっと。


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| ひび雑記 | 17:51 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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『F-ZERO』の復活を期待している人は、どんな新作を望むのだろう?

 E3が近いこともありますし、Nintendo Switchのオンラインプレイが2018年から有料化されることもあって、「任天堂はオンライン対応ゲームを増やしてくるのでは?」→ 「任天堂が抱えているコンテンツで、まだオンライン対応していないけど対応が切望されてそうなソフトは……」→ 「『F-ZERO』復活ありえるんじゃないのか!」という記事を書いていたのですが……ここに書いた以上の話に膨らまなかったのでボツにしました。



 んで、ふと思ったのは……『F-ZERO』の復活とは、どういう形なのか?ということです。

 若い人の中には『F-ZERO』を全く知らない人もいらっしゃると思うので説明すると、『F-ZERO』シリーズは第1作がスーパーファミコンと同時に発売されたレースゲームで、Wikipediaによると1作目は全世界で285万本を売り上げる大ヒットになったそうです。その後、NINTENDO64、ゲームボーイアドバンス、ゲームキューブと展開していき、2003年~2004年には『F-ZERO ファルコン伝説』というアニメも放映されたのですが、新作は2004年の『F-ZERO CLIMAX』で最後となっているので、ことあるごとに「『F-ZERO』新作まだー?」と言われるシリーズとなっているのです。

 『スマブラ』にキャプテンファルコンが登場しているとか、『マリオカート8』でブルーファルコンに乗れるとかで説明した方が分かるかも知れませんね。



 私はそもそもレースゲームが苦手なので『F-ZERO』シリーズに大して思い入れもないからこう思うのかも知れませんが、今の時代に『F-ZERO』を復活させてそんなに買う人いるんかなぁと思っちゃいます。
 『マリオカート』シリーズのようにアイテムを投げ合ってワイワイ遊べるワケではないし、『グランツーリスモ』シリーズのように実在する車に乗れるワケでもないし、『Forza Horizon』シリーズのように実在する舞台をオープンワールドにして走り回れるワケでもないし……今、架空の世界を舞台に架空のマシンに乗って純粋にレースやタイムアタックを楽しむストイックなゲームを発売して、本当にみんな買うんかなぁと思うんですね。


 任天堂の「不遇な扱いを受けているIP」と言えば、例えば『スターフォックス』や『メトロイド』なんかもよく名前が挙がるんですけど……『スターフォックス』は最新作となるWii U用ソフト『ゼロ』はそんなに売れませんでしたし。『メトロイド』はWiiの『アザーエム』も3DSの『フェデレーションフォース』も、「俺の遊びたかったメトロイドはコレジャナイ」と言われることも多かったですし。

 今、『F-ZERO』の新作を出したとしても同じように、売れないか、「コレジャナイ」と言われるか、どっちかだと思うんです。



 新作を出す以上は、ある程度「最近のゲームっぽい要素を取り入れる」とか「初心者でも遊べるようにする」とかしなければ売れないと思います。それこそ『ファイアーエムブレム』シリーズなんかはそれで大復活を遂げたワケですからね。しかし、そうして大胆に変わったことで「俺の遊びたかったファイアーエムブレムはコレジャナイ」と言う人も多かったです。
 『F-ZERO』の復活を期待している人は、どの程度までなら「変化」を受け入れられるんでしょう?

 例えば、キャプテンファルコンがファルコンパンチやファルコンキックを駆使して敵をなぎ倒していく『F-ZERO無双』を発売したとして、「やったー!『F-ZERO』の新作だー」と喜べるのでしょうか(笑)。
 それは流石に極端だとしても……レースだけやるゲームじゃなくて、架空のSF都市を舞台に自由に走り回れるオープンワールドでのドライブゲームみたいな形になったとしても、『F-ZERO』の新作として受け入れられるものなんでしょうか。『ブレス オブ ザ ワイルド』が「ゼルダのアタリマエ」を見直してダンジョン攻略ゲーじゃなくなったみたいなことを、『F-ZERO』ファンは認められるのでしょうか。

 あとは、「キャプテンファルコンのツイスターレース」路線とか……
 現実的に一番ありえそうなのは、ポップなデザインにして「みんなでワイワイ遊べるパーティゲーム」にしちゃうことだと思うんですけど。『F-ZERO』ファンが最も望んでいない方向性な気もします。



 この話、『F-ZERO』に限った話ではなく。
 「シリーズ新作はどうあるべきか」って話ですよね。

 「昔のまま」だったら、今の時代では売れなさそう。
 「今の時代に合わせて大胆に変える」と、古参ファンから「コレジャナイ」とそっぽを向かれる。


 『ファイアーエムブレム 覚醒』も『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』も、「シリーズの定番」をぶち壊して、言ってしまえば「ジャンルが変わる」くらいの変革を遂げて復活したのですが……コレらの作品にも「俺の遊びたかった○○はコレジャナイ」とガッカリした人はいて、でも新たに入ってきた人がそれ以上に多かったから売上では「成功」となったワケですが。

 でも、『メトロイドプライム フェデレーションフォース』のように、変えすぎて「ナンジャコレハ」と古参ファンからそっぽ向かれた上に、新たに入ってくる人も少なくて売上では「失敗」となったシリーズもあって。


 10年以上も新作の出なかった『F-ZERO』を、ちゃんと売上面で「成功」させる新作を出すと考えると……古参ファンからそっぽ向かれないようにしつつ、それでいて新たに入ってくる人も多い「取っつきやすさ」を大事にしなければならない、恐ろしく難易度の高いミッションのように思えます。
 スーパーウルトラCを考えるとすると、『新パルテナ』みたいな形で桜井政博さんにシリーズ復活を託すという手もあるのですが、任天堂からすれば「そんなことよりNintendo Switchに『スマブラ』お願いします」となるでしょうし。



 ということで、完全に手詰まりに思える『F-ZERO』シリーズですが、任天堂がどういう答えを出すのか、E3が楽しみですね!

本命:何も発表されない
対抗:ダウンロードソフトとして新作発表
穴:『F-ZERO X』が『クラシックゲームセレクション(仮称)』に入ってオンライン対戦可能に
大穴:パッケージソフトとして新作発表

 Nintendo Switchのオンラインが有料化されるのなら、2018年以降発売の任天堂ソフトはオンライン対応のゲームを揃えてきそうですし、『F-ZERO』新作は割とない話ではないとは思うんですけど。でも、それがちゃんと売上として「成功」するビジョンが見えない……


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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【告知】6月5日(月曜日)20時頃~Youtube Liveのテストで『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の配信をします

【お知らせ】 6月5日(月曜日)20時頃~Youtube Liveのテスト配信を兼ねて、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の「イーガ団のアジト」を攻略します

 配信ページはたぶんココかな。


 昨年の12月に挫折したYoutube Liveからの配信ですが……
 『Splatoon2』はニコ生で配信しようとすると、自分のPCからだとブロックノイズが酷くて観られたもんじゃなかったので、とりあえず『Splatoon2』の配信をするならYoutube Liveからにしようかなと考えています。Youtube Liveが上手くいかなかったら、もう(このPCからは)配信しない方向で。

 なので、その前のテストとして『ゼルダ』をプレイします。
 攻略するのは「イーガ団のアジト」です。クリアした人なら分かると思いますが、まあ私の苦手な苦手なところで。既に何度もゲームオーバーになっているのですがプレイするたびにストレスで吐きそうになっているので、生配信で喋りながら気を紛らわせながらプレイしようかなと。

・カクカクしないか
・画質はちゃんと「見れたもの」か
・音ズレはないか
・棒読みちゃんはちゃんと起動するか
・放送が途切れちゃったりはしないか

 この辺がテスト配信のポイントですね。



 ログです。

| ゲーム実況 | 20:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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考察:原作でヒンヌーのキャラを、二次創作で巨乳に描くのはアリか?

 いや、まぁ……気持ちは分からなくもないんですよ。

 例えば私、みなさん御存知なとおり「妊婦さん」が好きなのですが、漫画やアニメに「妊婦さん」のキャラってそんなに出てきません。だから、原作では特に「妊婦さん」ではない女性キャラを、二次創作で「妊婦さん」にして描いているイラストを見かけたら家宝にするために保存していますけど―――これだって、言ってしまえば「原作キャラを好き勝手に改変している」と言えてしまうワケですもんね。


 だから、原作ではヒンヌーな女性キャラを、「おれはきょにゅうがすきだから!」という理由で、巨乳に改変して描く気持ちも分からなくはないんです。二次創作ですからね。原作にはないけど(ないからこそ)、俺はこれを描きたいんだ!という熱い気持ちがなければ、二次創作なんてせずに公式からの配給を待てばイイのですから。



 でもさぁ!

 でもさぁ!

 『エロマンガ先生』の紗霧ちゃんなんかはさ!
 「自分が貧乳だから、貧乳のコのイラストしか描けない」という設定で、「(今まで描けなかった)巨乳のコを描くためには他者とつながらなくてはならない」というストーリーのフックがあるワケだからさ!紗霧ちゃんを巨乳に描いてしまったら、もうそれは紗霧ちゃんじゃなくないですか!!!


かんざきひろ描き下ろし エロマンガ先生のエロい抱き枕カバー
かんざきひろ描き下ろし エロマンガ先生のエロい抱き枕カバー

 ↑ ちなみに、このコが紗霧ちゃんね。エロイ。




 ただまぁ、そんなことを言っている私ですが、昨年の「みなさんのリクエストで1日1貧乳キャラを描きます」企画で、アニメでは巨乳のキャラを「リクエストがあったから……」とヒンヌーにして描いてお叱りを受けたこともありますし。
 「自分の好きなものへの改変」は大したことだと思わないのに、「自分の好きなものじゃなくなる改変」には親兄弟を皆殺しにされたかのように怒りを覚えるくらい重大なことに思えるというだけの話なのかも知れませんね。


 例えば、それこそ「やまなしさん!やまなしさんの絵柄で『エロマンガ先生』の紗霧ちゃんを描いてください!」というリクエストが来てそれに応じたとして、私が良かれと思って「妊婦さん」にした紗霧ちゃんを描いたら、リクエストをくれた人は怒ると思うんですね、多分。
 私が「なんで?妊婦さんだよ?最高じゃん」と思っていても、相手はそうは思ってくれるとは限らないのです。人間はみんな別の生き物で、別の考えを持っているのです。妊婦さんが好きだったり、妊婦さんが好きじゃなかったり、色々な人がいるのです!


 巨乳好きな人からすると、ヒンヌーキャラを巨乳にして描くのも「なんでそんなことに目くじら立てるの?巨乳だよ?最高じゃん」くらいにしか思わないのかも知れません。ですが、私はやっぱり紗霧ちゃんはヒンヌーだからこその紗霧ちゃんだと思うのです!

| ヒンヌー | 17:49 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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