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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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どうして『ドラクエ』『FF』『ゼルダ』は東洋を舞台にしていないのか?

 ネタにマジレスなのかも知れませんが……こんな話を読みました。

 白人「何故ジャップには東洋ファンタジーの名作が少ないんだ?」

 『天外魔境』を知っていて『FF』を西洋ファンタジーと認識しているイギリス人なんて本当に存在するのか微妙だと思うのだけど(しかも大学生くらいの年齢と思われる)、それに反論できなかったという日本人の筆者が存在するのは確かだから言わせてもらおう。

 『ドラクエ』にも、『FF』にも、ついでに言えば『ゼルダ』にも東洋を舞台にしている作品があるぞ。


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<画像はWii版『スーパーファミコン ドラゴンクエストIII』より引用>

 『ドラゴンクエスト』シリーズの中でも特に高い人気を誇る『III』には、どう見ても「日本そっくり」の島に、どう見ても「日本風」の村ジパングが登場します。このゲームをクリアした人が、「まさかあの村が日本モチーフだったなんて!」と気付かないことはありえないレベルの日本です。『天外魔境』を知っている人なら、イギリス人であっても気付くでしょう。



 ウチの初代プレステが行方不明&PS2がメモリーカードを認識してくれなかったのでスクショは載せられませんが、画像付きで解説してくれている攻略サイトがあったのでそちらをどうぞ(ここここ)。
 『ファイナルファンタジー』シリーズの中でも全世界的に大ヒットした『VII』には、ウータイという町が出てきます。日本風なのか中国風なのかは微妙ですが、少なくとも東洋風の町なのはイギリス人が見ても分かると思います。ここではユフィという「忍者キャラ」が仲間になりますし、歴代『FF』シリーズには「忍者」というジョブが登場します。

 それもまぁ『ウィザードリィ』の影響とも言えるのですが、少なくとも「何でもかんでも西洋の設定にしているワケではない」ことは分かるでしょう。


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<画像はNintendo Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』より引用>

 『ゼルダの伝説』シリーズ最新作『ブレス オブ ザ ワイルド』に登場するカカリコ村は、日本風の建物・服装で統一された村になっています。地蔵もいます!「イーガ団」という名称はどう考えても伊賀忍者がモチーフでしょうし、このゲームをクリアした人なら「このゲームは西洋だけを舞台にしたゲームだ」なんて思わないでしょう。



 『ドラクエ』も『FF』も『ゼルダ』も、確かに「東洋だけを舞台にしたゲーム」ではありません。しかし、これらのシリーズはファミコンやスーファミの頃から「世界地図の端から端までを舞台にしたゲーム」なのです。砂漠の国も出てくれば、雪にまみれた国も出てくる、火山だって、森だって出てくる。『ドラクエIII』の場合、古代日本だけじゃなくて古代エジプトっぽい国も出てきますもんね。

 世界中の色んな場所を舞台に冒険するゲームだから、「東洋風の地域」はその中の一つにしか過ぎないのです。最初から最後まで東洋を舞台にしていないから「自国の文化を大事にしていない」とか、世界中を自国の植民地にしなければ気が済まないヨーロッパ人のエゴじゃねえのかよ!


 まぁ……ホントにこんなイギリス人が存在しているのかは微妙だと思いますけどね。
 『FF』が西洋ファンタジーっぽかった時代は海外でなかなか売れなくて、SF路線を組み込んで海外で成功するようになっていったんで……「『FF』は西洋ファンタジーをベースにしている」なんて発想があるとは思わないし、そこまで分かっているのなら「ルーツが『指輪物語』だからですよ」ってことも分かると思うんですけど(笑)。


 ちなみに、ワールドマップを廃止したことで「世界地図の端から端までを舞台にしたゲーム」ではなくなった『ファイナルファンタジーX』は、琉球風の東洋ファンタジーなんですよね。「世界を全部描くことが不可能になった」ことで、東洋だけを舞台にしたゲームを作れるようになった――――というのは面白い話です。



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<画像はWiiバーチャルコンソール版『ストリートファイターIIダッシュプラス』より引用>

 RPG以外のジャンルに目を向けると、『ストリートファイター』シリーズの主人公は日本人ですが、対戦相手は世界各国の猛者達です。『II』からはそうした世界各国の選手を使うことも出来るようになって大ヒットしました。これもまた「世界中の色んな選手」の中に「日本選手もいる」という位置づけですよね。

 日本人は「世界」をそう捉えているという表れなのかも知れません。
 広い広い世界の中に「日本」もあるんだ―――という。



 あとまぁ、『ストリートファイターII』に関しては、日本よりも海外からの要望が強くて続編が作られたという経緯なんですね。日本の会社で作ったゲームであっても「世界で売る」ために、日本だけを舞台にするのではなく、世界を舞台にしなくてはならなかったという見方も出来ます。

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<画像はアーケードアーカイブス版『ドンキーコング』より引用>

 「日本人が生み出した国民的キャラクター」であるマリオさんが日本人でない理由もそういうことです。1980年4月に任天堂はNintendo of Americaを設立するのだけど、アーケードゲーム『レーダースコープ』がアメリカで大失敗になってしまって、大量の基盤が余ってしまいます。その基盤を書き換えて別のゲームにして売ろうという苦肉の策で生まれたのが『ドンキーコング』であり、後にマリオと名のつくキャラクターでした。

 要は、最初から「海外でも売る」ことを考えて作られたゲームなんですね。
 日本のゲームがなかなか海外で売れなかった2000年代だったか、宮本さんが「そんな中でも任天堂のゲームはどうして海外で売れると思いますか?」とインタビューで質問されて、「海外で売れるかどうかも何も、僕らは最初から世界で売ることを考えてゲームを作ってきたから……」と当然のように答えたことがあったのですが。スタート地点がまず「アメリカでも売れるもの」ってところなんですもんね。年季がちがう。



 あと、元々は「日本を舞台にしたゲーム」だけど、ローカライズの力で海外の人はそれに気づいていないということも多そうですよね。
 『ポケットモンスター』シリーズ1作目の舞台は「カントー地方」で、日本人なら99%が「関東地方がモデルだ」と分かるでしょうが……世界中でこのゲームを遊んだ子供達は「日本が舞台のゲームだ」なんて思ってプレイしていなかったと思うんですね。世界中の子供達が、「このゲームの舞台はぼくらが普段遊んでいる野っぱらだ」と思いながらプレイしたからこその大ヒットだったのでしょう。

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<画像はゲームキューブ用ソフト『どうぶつの森+』より引用>

 今や全世界で大人気のシリーズ『どうぶつの森』ですが、ゲームキューブ版の『+』までは明らかに日本風の施設「おやしろ」がありました。神社にあるヤツと説明したら分かりやすいですかね。しかし、『+』をベースに翌年海外向けに作られた『Animal Crossing』からは「おやしろ」は廃止されて、逆輸入のような形で日本でも発売された『e+』以降は「おやしろ」はなくなりました。

 そもそも「たぬきやきつねに化かされる」とか「河童が船に乗せてくれる」といったことから、『どうぶつの森』の舞台はどう考えても日本だと思うのですが……海外に販売する際にそれを分かりにくくした結果、外国人からは「日本を舞台にしたゲーム」だとは思われなくなったのだと言えます。


 だから、「日本人は自国を舞台にしたゲームを作らないでやんすかー」とか外国人に言われても、「オマエが気付いていないだけやで」って言いたくなるのです。




 ついでに。
 ゲーム以外はどうなのかと言うと……

 日本で公開された全ての映画の歴代興行収入ランキング1位は、『千と千尋の神隠し』です。どう見ても西洋ファンタジーには思えない、東洋ファンタジーです。同じ宮崎駿監督作品である『もののけ姫』も日本を舞台にしたファンタジー作品です。『君の名は。』『崖の上のポニョ』『風立ちぬ』は日本を舞台にした作品なので、興行収入上位の邦画で西洋を舞台にしたものは『ハウルの動く城』くらいです。

 漫画はどうかと言うと……海外でも大人気な『NARUTO』は言うまでもなく「日本をベースにしたファンタジー」ですし、『ドラゴンボール』は「中国をベースにしたファンタジー」です。モチーフは西遊記ですからね。孫悟空、亀仙人、ウーロン(烏龍)、プーアル(普洱)、ヤムチャ(飲茶)、牛魔王……と序盤に出てくる登場人物はみな漢字にすることが出来るキャラですし、クリリンが修行をしていたのは多林寺ですし、ジャッキー・チュンのモデルは香港映画の大スター:ジャッキー・チェンです。
 そこに「西の都」からやってきたブルマがドラゴンボールのことを教えて冒険が始まるというスタートですから、「西洋」に対する「東洋」のファンタジーなんです。

 もちろん連載が長く続いたことにより、悟空は東洋だけじゃなく世界中を冒険して、あの世にも行って、宇宙にも行きますが……それは、「広い広い世界の中に日本がある」という『ドラクエ』や『ストリートファイター』の描き方と同じだと思うんですね。


 「日本人には東洋ファンタジーの傑作は作れない」って考え方自体が、ムチャクチャ視野が狭いんですよ。日本人は「西洋も東洋も出てくる傑作」をバシバシ作って、世界中で大ヒットさせているんじゃボケエ!


   
◇ 余談
 ここまで書いて気付いたんですけど……
 この手の「日本の作品には○○がない!」みたいなヤツ、高確率で炎上目当ての「釣り」なのかも知れないですね……

 私がまさにそうだったんですけど、「いやいや、あるじゃん!例えば『ドラクエIII』と『FFVII』と『ブレスオブザワイルド』!」とついつい語りたくなってしまいますし、これを読んだ人も「そうそう!◆◆もあるよね!」と語りたくなってしまうし、そうして話題になることで元記事がたくさんの人に読まれてゲラゲラ笑うって目的の「釣り」なんじゃないかと思えてきました。


 最近ホント多いんですよ、「日本の作品には○○がない!」みたいなヤツ。
 んで、「ありますよ、◆◆とか」みたいに教えたところで「教えてくれてありがとう!解決しました」なんて絶対に言わないし、もっともっと炎上するようなことを言う。そこまで含めて全部「釣り」だと考えると合点がいくんですよねぇ。


 だから、私もアクセス数を稼ぐためにそういう記事を書くことにしましょう!
 この手の話題を炎上させるには「日本は~~」とか、「男は~~」「女は~~」といったカンジに主語をデカくするのがコツです。そうすることによって、誰にとっても無関係ではなくなるので「そうではないぞ!」「実際にはあるぞ!例えば◆◆」というコメントがガンガン付いていくでしょう。

 ということで、可能な限り主語をデカくして炎上させるぞーーー!



 次の記事のタイトルは、
 「人類にはもう生きる価値がない」で決まりだ!
 これで「いやいや、人類にはまだまだ価値があるじゃん!例えば◆◆と××と△△!」みたいなコメントがたくさん付いてアクセス数の爆上げだぜ!やったーーーーーー!

| ゲーム雑記 | 17:49 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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『巨人のドシン』紹介/あなたが求めるのは「自由」か、「労働」か

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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

【これさえ押さえておけば知ったかぶれる三つのポイント】
「大容量のセーブが可能になった」64DDだからこそ実現できた新しいゲーム
シビアな要素は少ない、ゆる~く楽しめる箱庭シミュレーション
幻のプレミアディスクに込められた「自由を楽しめない人々」へのメッセージ


『巨人のドシン』
<配布:ランドネットDD、開発:パーラム>
 NINTENDO64 64DD専用ソフト:1999年12月11日配布
<発売:任天堂、開発:パーラム>
 ゲームキューブ用ソフト:2002年3月14日発売
・南国の島で暮らす人々を自由に見守るシミュレーションゲーム

 私がエンディング到達までにかかった時間は約11時間でした
 ※ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください

↓1↓


◇ 「大容量のセーブが可能になった」64DDだからこそ実現できた新しいゲーム
 私がプレイしたのはゲームキューブ版ですが、元々このゲームはNINTENDO64の周辺機器64DD専用に作られたゲームです。

 「64DDって何?」どころか、「NINTENDO64って何?」という若い人もこのブログを読んでくださっていることを期待して、今日の記事はそれらの説明から始めます。
 NINTENDO64は1996年6月に任天堂が発売した据置ゲーム機です。「据置ゲーム機」というのはテレビにつなげるタイプのゲーム機ですね。分かりやすく、ファミコン以降に任天堂が発売した据置ゲーム機を一覧にしてみました。

・1983年~ ファミリーコンピュータ
・1990年~ スーパーファミコン
・1996年~ NINTENDO64 ←これ
・2001年~ ゲームキューブ
・2006年~ Wii
・2012年~ Wii U
・2017年~ Nintendo Switch

 NINTENDO64というゲーム機は、2年先行で発売されたソニーのプレイステーションとのシェア争いに敗れたハードではあるんですが……
 3D空間を描写することに特化していて、アナログスティックを標準装備したことで、『スーパーマリオ64』や『ゼルダの伝説 時のオカリナ』などで3Dアクションゲームの雛型を作っただけでなく。マルチタップを使わずに4つのコントローラを挿せることで「4人対戦のゲーム」が多数作られたり、振動パックを付けることでコントローラがブルブル震えたり、その後のゲームの基準点になった部分も多いゲーム機なのです。『スマッシュブラザーズ』『どうぶつの森』『マリオパーティ』など、現在も続く人気シリーズ1作目が生まれたのもこのゲーム機でしたね。


 64DDは、そんなNINTENDO64を拡張する周辺機器でした。
 当初は64本体発売から半年後の1996年末に発売予定で、多くのタイトルが64DD専用で発売されるという話でした。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『MOTHER3』といった任天堂タイトルだけでなく、『ファイナルファンタジーVII』や『ドラゴンクエストVII』も64DD用に作られているという話があったんですよね。

 しかし、卵が先か鶏が先かは分かりませんが、64DDはちっとも発売されず、「64DD用タイトルとして発売予定だったソフト」も通常の64ソフトだったり他機種だったりで発売されていくことになります。最終的に64DDが出てきたのは1999年末で、専用ソフトはたった10本しかありませんでした。
 その10本の内の1本が『巨人のドシン1』で、1本が『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』ですから、全ソフトの5分の1が『巨人のドシン』というハードになってしまったのです(笑)。


 とまぁ、結果だけ見れば「大失敗商品」なんですが……
 64DDが出る以前の1997~1998年あたりの宮本茂さんのインタビューを読むと、「NINTENDO64はそれ単体では不完全、64DDによってようやく新しい遊びが提案できるようになる」と仰っていて、64DDで新しいゲームが生まれると熱く語っていたんですね。



 1998年1月に発売された別冊宝島に宮本茂さんのインタビューが載っているので、これを引用させていただきます。

<以下、引用>
―――「もう一つの柱=スーファミにはなかった新しい遊びの可能性」というのは、どのようなものですか。

宮本「これはN64単体で実現されるものではなく、「64DD」を使うことで広がる“遊びの構造″といったものです。
 64DDによって、ユーザーが個々に、自分だけのゲームデータの書き換えをするということ。それにどんな可能性が生まれるかといえば、大きく三つのポイントがあります。それは「育成」「交換」「追加」といった楽しさです。
 ゲームの世界を自分なりに育て、記録として残し続ける。育てた自分のゲーム内容を他人と交換することでコミュニケーションをはかる。さらに、新たに内容を付け足し盛り込み、自分のゲーム世界を変貌させる。―――そうやってユーザーがゲーム世界を独自に広げていくことが、64DDというツールによって楽しめるんです。
 いわば「ゲームをカスタマイズする楽しさ」というわけです。」

―――ということは逆に言えば、N64本体だけではそうした新しい楽しさは得られないわけですね。

宮本「そう言えます。N64は“本体だけで完結した機械”ではありません。データを記録・交換するDDがつながり、ユーザーがさまざまな働きかけをするための、さまざまなインターフェイスがつながり、さらに「ゲームポーイ」といった他ゲーム機ともデータがつながる。そのように、たんなる一個の機械ではない「遊びのシステム」としての広がりにこそ、N64ならではの楽しさがあるんです。」

</ここまで>

 64DDの一番の特徴は、「磁気ディスク」なことです。
 ファミコン、スーファミ、64のようなROMカセットではなく、プレステやサターンのようなCD-ROMでもない特殊なメディアを採用していました。容量自体は64MBと、CD-ROM媒体に比べれば決して大きくないのですが、その内の38MBをセーブに使うことが出来るというのが圧巻でした。
 プレステのメモリーカードは120KB、セガサターンのパワーメモリーは512KB、PS2初期のメモリーカードでも8MB……これらのゲーム機は1つのメモリーカードに幾つものゲームのセーブデータを書き込むのに対して、64DDの場合は1つのゲームごとに最大で38MBをセーブデータに使うことが出来たのです(もちろんセーブ領域に容量を使うとゲームの容量も減るのでしょうが)。


 これによりゲームが変わるというのが先の宮本さんのインタビューなのですが、当時の自分にはその意味がよく分かりませんでした。例えば『RPGツクール』みたいなゲームだったら確かに大容量のセーブデータはありがたいでしょうが、大容量のセーブデータを活用できるジャンルのゲームなんて極一部じゃないかと思ったんですね。「大容量のセーブが可能になったところでゲームは変わらないだろう」「FFにもドラクエにも逃げられて宮本さんも苦しいのかな」なんて、その時の私は思っていました。


 ただ、よくよく考えてみると、「プレイヤーがゲームの進行状況を保存(セーブ)できる」ようにしたことでゲームが激変したという経験が、任天堂にはあったんですよね。それがファミリーコンピュータの周辺機器ディスクシステムです。

・1983年~ ファミリーコンピュータ ←これ
・1990年~ スーパーファミコン
・1996年~ NINTENDO64
・2001年~ ゲームキューブ
・2006年~ Wii
・2012年~ Wii U
・2017年~ Nintendo Switch

 ディスクシステムも、ファミコン本体発売から3年後の1986年に発売された周辺機器で、磁気ディスクをメディアに採用したハードでした。
 ディスクシステムと言えば、当時のファミコン用ROMカセットよりも大容量(約3倍!)なことや、持っているディスクを別のゲームに書き換えることで安価にゲームが買えるのがよく話題にされます。特に書き換えシステムは今でいうダウンロード販売のようなものと考えることも出来ますし、時代を先取りしていたと思うのですが……

 しかし、ゲームの歴史から考えると「ファミコンのゲームに“データをセーブする”という概念を持ち込んだ」ことこそが画期的だったのかもと思うのです。ディスクシステム以前のファミコンのゲームは「セーブ」がありませんから、毎回1面から始めるか、パスワードを入力する必要がありました(唯一の例外はファミリーベーシックなのだけど、その話は長くなりそうなので割愛します)。

 そのため、任天堂が発売したディスクシステム専用ゲームには「データをセーブ出来る」ことを活かしたものが多かったんですね。
 『ゼルダの伝説』『メトロイド』『パルテナの鏡』なんかは、主人公が成長するゲームで、最初は貧弱な主人公がどんどんパワーアップしていくのを楽しむゲームでした。『新・鬼ヶ島』や『ふぁみこん探偵倶楽部』は長い物語を途中セーブ出来るだけでなく、それを引き継ぐことで「前編」の続きを「後編」で楽しめるというゲームでした。
 タッチパネルを採用したニンテンドーDSではそれを活かして『nintendogs』や『脳トレ』を出したり、加速度センサーを採用したWiiでは『Wii Sports』や『はじめてのWii』を出したりしたように、ディスクシステムの頃から任天堂は「そのハードでしか出来ない新しい機能を使ったゲーム」を出していたんです。

 1987年になるとファミコン用ROMカセットにもバッテリーバックアップを採用するソフトが出てきて、セーブ出来ることがディスクシステムだけの特権ではなくなってしまい、1988年の後半には任天堂自身もディスクシステムに見切りを付けてROMカセットでの新作ソフトを出していくようになるのですが……ディスクシステムがなければ「セーブ機能を活かしたゲーム」として『ゼルダの伝説』や『メトロイド』が作られることはなかったと考えると、その意義は大きかったのかなと思うのです。


 64DDに話を戻します。
 なので、任天堂は「セーブ出来る容量が大きくなること」によってゲーム自体が変わることを確信していたのでしょうし、確かに実際に出てきた64DDのソフトを見ると未来を先取りしていたようにも思えなくもないのです。

 例えば、『マリオアーティスト タレントスタジオ』。
 Miiの原型になったことで有名なソフトですが、自分でキャラを作り、ショートムービーを製作して、ランドネットというインターネットサービスに投稿することも出来たそうな。キャプチャーカセットを使えばデジカメやデジタルビデオカメラも使うことが可能。YouTubeやニコニコ動画なんかが生まれるよりももっと前から、「動画作成の楽しさ」「それをみんなで共有する楽しさ」をゲームに落とし込もうとしていたのだから凄いです。

 例えば、『F-ZERO X エクスパンションキット』。
 64のROMカセットで発売された『F-ZERO X』の拡張ディスクで、追加のコースが入っているだけでなく、自分でコースやマシンを作成することが可能でした。『マリオアーティスト』シリーズとちがって作ったコースをネットにアップロード・ダウンロード出来なかったそうなのだけど、もし出来ていたら「早すぎた『マリオメーカー』」になっていたかも知れません。

 また、「自分で作る」ことばかりが注目されがちですが、アペンドディスク的に「コースを追加する」ことも可能ですから、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』や『マリオパーティ』なんかは64DDに対応してダンジョンやミニゲームを追加する計画があったように思われます。
 それ自体はプレステやサターンの「アペンドディスク」や「前後編」に近いと思うのですが……64DDはインターネットにも接続できるので、ひょっとしたらインターネット経由で追加ステージを配信するみたいなことも考えられていたんじゃないかと思われます。それ以前にサテラビューがありましたからね。そう考えると64DDの大容量保存領域は、単なる「セーブデータ」ではなく、現在の「ゲーム機本体のストレージ容量」に相当するものだったのかもと。


 そして、ようやくです。お待たせしました、『巨人のドシン1』です。
 『巨人のドシン1』は64DDで遊べる64DD専用のゲームで、『アクアノートの休日』や『太陽のしっぽ』の飯田和敏さんがディレクターです。ここまで長々と説明したように、64DDで出すゲームなので「セーブ出来る容量が大きくなること」を活かしたゲームになっています。

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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

 一見するとこのゲーム、3D空間を自由に暴れまわる3Dアクションゲームに思われてしまいそうなのですが……実際には「フィールド」を自由自在に操れるシミュレーションゲームです。南国の島に暮らす住民を好きな場所に移動したり、木を移動したりするだけでなく……地面の高低までを自由にコントロールできるので、海を埋め立てて島を作ったり、山を平らにしてそこに住民を住まわせたりなんてことも、自分の好きなようにやって良いのです。

 そうしたフィールドの変化をいちいち全部セーブするのだから「大容量のセーブ領域」が必要ということですね。
 ゲームキューブ版は64DD版よりもフィールドが狭くなったみたいなのですが、それでも当時のゲームキューブのメモリーカード(512KB)をほぼ丸々1コ使いますからね。プレステ1のメモリーカードが120KBでしたから、もしプレステ1で発売していたらメモリーカードを4枚挿さなくちゃいけなくなります(笑)。


 飯田和敏さんのゲームは『アクアノートの休日』にしても『太陽のしっぽ』にしても「世界を自由に遊びまわれるゲーム」でしたが、『巨人のドシン』の「世界を自分の好きなように作り替えることが出来る」楽しさはそこに「砂場遊び」的な面白さを加えたゲームに思えます。

 砂場遊び……サンドボックス……
 そう、実はこのゲーム―――「早すぎた『Minecraft』」なんですよ。


 もちろん『Minecraft』と『巨人のドシン』では出来ることが全然ちがいますし、『Minecraft』の作者が『巨人のドシン』の影響を受けているだなんて思いませんけど……64DDなんて周辺機器まで出した任天堂が「セーブ出来る容量が大きくなること」で夢見た未来の一つの形が、『Minecraft』のようなゲームだったんじゃないかなって思うんですね。

 よくセガに対して「セガはいつも10年早いんだ」と言われることがあります。最新技術を取り入れた超すごいものを投入するも、商業的には成功せず、10年後・20年後に他の会社がそれに似たものを商業的に成功させて「その道はセガが10年前に通過したのに……」となるヤツです。

 それに対して任天堂は「枯れた技術の水平思考」という言葉でイメージされるように、既に使い古された技術を応用して商業的に成功する会社のように思われているかも知れません。DS以前からタッチパネルはありましたし、Wii以前から体感ゲームはありましたが、それを本格的に取り入れたことで成功したという。
 しかし、任天堂も「ディスクシステムは早すぎたダウンロード販売」でしたし、「サテラビューは早すぎたデータ通信で遊ぶゲーム」でしたし、「バーチャルボーイは早すぎた立体視対応ゲーム」でしたし、10年・20年後を先取りすることは結構あるんですね。任天堂は10年・20年後に自分達でリベンジして成功させることも多いので、セガみたいに「10年早いんだ」とは言われませんが。


 社長が訊く ゲームセミナー2008~『どうぶつの森』ができるまで~

 64DDの話で言えば、64DDを活かしたゲームとして開発していたのにROMカセットに移行させられて全然別のゲームになった『どうぶつの森』の話がめっちゃ面白いんで、読んだことがない人はこの機会に是非どうぞ!
 他の機種にはない大容量のセーブデータを使ったゲームを開発していたのに、会社の事情でROMカセットに移行することになり、そうするとセーブ領域が1メガビット=125KBしかなくなってしまいました。それでもまぁ、プレステのメモリーカード1枚分なのですが、『巨人のドシン』で使ったセーブデータの4分の1しかありません。その結果、広大なフィールドをどんどん狭くしていって、最終的に「村だけのゲーム」になっていったという(笑)。

 こうして生まれた『どうぶつの森』は大ヒットシリーズになるんですけど、元の構想のゲームも「オープンワールド的」というか「サンドボックス的」なゲームに思えて面白そうですよね。

 この社長が訊くが公開されたのが2009年1月26日なので、ちょうど64DDから10年後の年なんですね。そして、この2009年の末に、『Minecraft』の最初のバージョンがリリースされるのです。


 64DDが当初の任天堂の目論見通りにリリース出来ていたのなら『Minecraft』のようなゲームは日本から生まれていたのかもなんて妄想してしまうのですが、とりあえずこの言葉は言っておきましょう。「64DDは10年早かった」のだと。

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◇ シビアな要素は少ない、ゆる~く楽しめる箱庭シミュレーション
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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

 プレイヤーが出来ることは、先に説明した「土地の高低をいじくる」ことと、「住民や建物、木などを運ぶ」こと、破壊の巨人に変身して建物を破壊することくらいです。
 住民はやたらめったら「ここの土地を上げて!」とか「ここに木を持ってきて!」と頼んでくるので、「何をして良いのか分からない」ということはないでしょうし、むしろ住民の要望を全部聞いていたらめっちゃ忙しいゲームになると思います。もちろん自由に遊べるゲームなので、住民の要望なんて無視する遊び方でもOK!


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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

 「何をしても自由とか言われても困る。目的を設定してくれ」という人のためにあるのが、「モニュメントリスト」です。「ハズレのモニュメント」を除いてモニュメントは16種類あって、それを全部作らせるとエンディングになります。

 住民の要望に応えていくと「集落」が発展していって、ある程度のところまで行くと、その集落に住む「住民の色」に合わせたモニュメントが作られます。赤の住民だけの集落なら「赤一色のモニュメント」、赤と青の住民がいる集落なら「赤青二色のモニュメント」といったカンジに。

 また、モニュメント建設のタイミングで住民は「花」を要求してきます。
 「花」は島の中にある木を調整することによって生まれる(詳しくはゲーム内で説明されます)ので……「どの色の住民をどこに運ぶのか」と「限られた本数の木をどこに運ぶのか」という、リソース管理が重要なゲームとも言えますね。


 とは言え、シミュレーションゲームとして考えると難易度は無茶苦茶低いと思います。私は「シミュレーションゲームが下手」と自称するだけあって、初日のプレイで取り返しのつかないことをやっちまったんですが、時間さえかければちゃんとリカバリーできました。『シムシティ』や『A列車』みたいなゲームとちがってお金に縛られることもありませんし、『ポピュラス』のように敵対勢力も存在しませんからね。とあることをしなければ、ゲームオーバーにもなりません。

 「火事を踏み消す」とか「住民を踏まないように歩く」とかはアクションゲームが苦手な人にはシビアに思えるかも知れませんが、ぶっちゃけた話人間の1人や2人殺したところで大した問題はないのがこのゲームなんで、「ハッハッハー!うっかり踏み殺しちゃったぜー」と笑いながら遊べるような人に向いているゲームだと思います。


 『シムシティ』とか『A列車』みたいに集落がどんどん近代的に発展していく要素はないのですが、集落が発展していって住民が作る建物は「巨人への好感度」で変わるそうです。巨人のことを嫌っている集落だと、巨人に対抗して「大砲」とか作るんですって。そんなこと知らなかった私は、「おー、ここの集落は大砲なんか作ってるよー。立派になったもんだなぁ」なんて言っていました(笑)。


 なので、シビアな都市開発ゲームというより、『アクアゾーン』(1993年)とか『たまごっち』(1996年)とか『シーマン』(1999年)のような「育成」よりも「観察」に重点を置いたペットと共に生きるゲームの系譜なのかもと思います。大容量のセーブが出来る64DDを使った結果、その規模が「一つの水槽」から「大きな島」に広がったのがこのゲームというか。
 そう考えるとこの延長線上にあるのは『トモダチコレクション』とかかも知れませんね。あちらが自由度の高い人形遊びだとしたら、こちらはだだっ広いフィールドの砂場遊びなので、『トモダチコレクション』次回作はその2つを融合してフィールドも好き勝手イジれるように出来たら楽しそう。

↓3↓


◇ 幻のプレミアディスクに込められた「自由を楽しめない人々」へのメッセージ
 ということで、このゲームを1行で説明すると「大容量のセーブ領域を活かしたゆる~く遊べる育成シミュレーションゲーム」といったカンジになるのですが……
 そうやってゆるく遊んでいると、終盤の展開やエンディングが「なんじゃこりゃ?」と理解できないんじゃないかと思います。私はエンディングまで生配信でプレイしていたのですが、私も視聴者も「どういうこと?」と戸惑ったまま終わってしまいました。


 ただ、その後にこのゲームのことを調べてみて合点がいきました。
 このゲーム、元々の64DD版は『巨人のドシン1』と『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』という2つのソフトが出ていたんですね。1本目が基本ディスクで、2本目が拡張ディスクというか。

 しかし、ゲームキューブ版の『巨人のドシン』は『巨人のドシン1』の移植であって、『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』にあたる部分は移植されていません。
 64DD自体がほぼ普及しなかった周辺機器なんですが、『巨人のドシン1』はランドネット会員に配布されたため64DDを入手した人の多くがプレイしたのに対して、『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』はランドネットのホームページから購入しなければならないため入手した人は更に少なく、現在では超プレミア化しているソフトとなっています。
 Amazonでは取り扱いがありませんでしたが、駿河屋だと85000円ですね。8500円じゃないですよ、85000円ですよ。




 プレイ動画をアップして下さっている人がいらっしゃいました。感謝感謝。

 簡単に説明しますと、『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』は『巨人のドシン1』とセーブデータを連動して「ディスクを入れ替えながら遊ぶゲーム」です。
 『巨人のドシン1』でモニュメントを作ると、『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』にもパビリオンが立ちます。そうすると、そのパビリオンのコンパニオンから「こうやって『巨人のドシン1』をプレイしなさい」というお題のようなものが出されるので、ディスクを入れ替えて『巨人のドシン1』でそれを実行します。再び『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』に戻ってそれが実行されたことが確認されると、ムービーを観ることが出来るようになる――――と。




 流石に「プレイしたことのある人数」が激少ないので、コンパニオンさんからどういうお題が出されるのかの情報がインターネット上を探し回ってもほとんど見つからないのですが。アップされているプレイ動画から確認されたのは、「ずっとピョンピョン飛び跳ねていろ」というお題でした。通常のプレイでは決してやらない遊び方ですよね。

 要はですね……後の時代のゲームが「クエスト」とか「実績」とか「トロフィー」と呼んでいる“やりこみ要素”をするとムービーが観られるという拡張ディスクなのです。


 恐らく、『アクアノートの休日』『太陽のしっぽ』『巨人のドシン』と自由度の高いゲームをいち早く作っていた飯田和敏さんは、その後のゲームがどういう方向に進むのかを予測していたんじゃないかと思うんですね。
 ゲーム機のスペックが上がっていけば「自由度の高いゲーム」というのは今後どんどん増えていく、しかし「自由度の高いゲーム」が増えると「どうやって遊べばイイのか分からない」という人もたくさん出てくる、そうすると「自由度の高いゲーム」も遊び方を迷わないように「こうやって遊びなさい」というお題を入れるようになるだろうと。


 『巨人のドシン』というゲームは、そういうゲームの未来を予測した上で「クエスト」とか「実績」とか「トロフィー」のためにゲームを遊ぶのなんてクソつまんねえから!と先回りして言っていたゲームだと私には思えます。
 『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』で出されるお題というのは、「ずっとピョンピョン飛び跳ねていろ」みたいに、意図的につまらなくしているお題ばかりみたいなんですね。「せっかく自由に遊べるゲームなのに、こんなことをやらされる」と、わざとプレイヤーに苦痛を与えるお題にしているのです。自由を楽しめないプレイヤーに対する警鐘とも言ってイイかも知れません。



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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

 そもそも、『巨人のドシン1』でもモニュメントリストをコンプリートしろなんて言われません。「最後のモニュメントを建設すると災いが起こるから、作るかどうかはプレイヤーが決めてイイ」的なことも言われます。
 なのに、我々はリストがあればコンプリートしたくなっちゃうし、エンディングがあるならばそれを観るのがクリアーだと思い込んで、それを目指しちゃうじゃないですか。自由に遊んで良いゲームなはずなのに、「住民の言うことを聞かなきゃ」「集落を発展させなきゃ」「新しいモニュメントを作らせなきゃ」と、住民の言いなりになって労働してしまうじゃないですか。

 その皮肉が、あのエンディングなんだと思うんですね。
 住民の言うことを聞いた「労働」の果てにあるのがコレかよと。



 『巨人のドシン1』にもそのメッセージは込められていましたが、『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』は更にそのメッセージを強めた拡張ディスクなんだと思います。
 「ゲームの自由度が高くなるとお題ばかりを課せられるお使いゲーになる」というのも飯田和敏さんからの皮肉なんですけど、「お題をクリアしたご褒美がムービー」というのも当時の「ムービーを観るためにストーリーを進める」というゲーム業界への皮肉でもありそうですよね。当時はプレステの『ファイナルファンタジー』シリーズが300万本とか売れている時期ですから。


 そして、ようやく自分の中でつながったことがありました。
 飯田和敏さんは『巨人のドシン』の後しばらく商用ゲームを作っていなかったのですが、『巨人のドシン』からちょうど10年後の2009年にWiiウェアで『ディシプリン*帝国の誕生』というゲームを出します(発売はマーベラス)。私はこのゲーム、「クソつまんねえ」と思ったのですが……『巨人のドシン』をプレイして納得がいったのです。

 『ディシプリン*帝国の誕生』は、刑務所のようなところに入れられた主人公が、同じ牢屋に入れられている仲間の「睡眠」や「排泄」の世話をするというゲームでした。『アクアノートの休日』や『巨人のドシン』のようにフィールドを動き回れる「自由」はなく、牢獄の中でひたすら「労働」をするだけです。この、ひたすらつまらない「労働」を延々とやらされる作業は『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』につながるものがあるように思えます。

 『アクアノートの休日』で「自由」を描き、『巨人のドシン』『巨人のドシン解放戦線チビッコチッコ大集合』でそれを台無しにする「労働」をぶちこみ、『ディシプリン』でただただ「労働」を強制されるだけのゲームを作った――――
 田中圭一さんの『若ゲのいたり』でインタビューされた際、飯田和敏さんは「今の異端が未来のスタンダードになる」と仰っていましたけど、『ディシプリン』の「労働」ってこの後に携帯電話やスマホで出てくるソーシャルゲームなんかへの皮肉だったのかもと今なら考えることが出来ます。



◇ 結局、どういう人にオススメ?
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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

 いやー……これは難しい。
 ものすごく「人を選ぶゲーム」なのは間違いないと思いますからね。

 一つには、1990年代の『アクアゾーン』『たまごっち』『シーマン』のように「ペットを鑑賞&ペットに干渉するゲーム」が好きだった人には、「それの人間版だよ」とオススメ出来るかなと思います。熱帯魚を飼う感覚で、人間共の世話をするゲームだと考えるとイメージしやすいかな。

 そして、もう一つには「このゲームにこめられた皮肉」を楽しめる人なんですけど……ゲームの進化と変化の歴史を把握した上で、それを斜に構えて見られる人じゃないと理解も共感も出来ないと思いますから。一つ目と被る部分もあるんですけど、人間社会を俯瞰的に捉えて、人類全体を見下しているところがある人にはオススメかなぁと思います。


 こう書いて、「そうか!俺も人類を見下しているところがあるから、きっとこのゲームが楽しめるはずだ!」と思える人がどれだけいるんだって話ですが……(笑)。私は楽しかったです!人類なんて滅べばイイって日々思っていますからね!(良いのかそれで)



| ゲーム紹介 | 17:57 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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【告知】1月30日(水曜日)20時頃~セガサターン福袋から出てきたソフトを遊ぶ配信をやります

【お知らせ】1月30日(水曜日)20時頃~Mixerで、セガサターンのテスト配信を兼ねて、以前の福袋から出てきたソフトを遊ぶ配信をやります


配信ページは多分こちら。

 福袋を開けた時の記事はこれね。
 この生配信のラストで、「今日はもう時間がないから、また今度福袋から出てきたソフトを遊ぶ配信をやります」と言っていたのが今回です。3ヶ月越し!


 んで、次の日曜日(3日)から、次のゲーム『デビルサマナー ソウルハッカーズ』への挑戦開始予定です。年に1本のRPG挑戦枠、今年は『メガテン』シリーズから派生したタイトルにしました。シリーズ初挑戦だけど、果たしてどうなるかな??


【現在、登録されている効果音コマンド】
・888888
・あはははははは!
・おおおおおお
・おめでとうございます
・お金が足りないよ
・がんばりましょう
・すごいすごい
・ひらめいた
・ファンファーレ
・ブザー
・ブブー
・ブラボー
・ホイッスル
・黄色い声
・歓声
・残念でした
・心臓
・誰か助けて
爆発 ドッカーン
・万歳
・アウト!
・あとちょっとだったね!
・あれれ、もう終わっちゃうの
・えー…
・えーっ?
・きゃああーー!
・デデン!
・はじめまして

【Mixerの絵文字の一部を押しても効果音が鳴るようにしました】
:ゾンビ
:チキン
:ネコ
:犬
:スイッチ


 生配信中にGoogleチャットでこれらの文字をコメントで打つと特殊効果音が鳴ります。効果音は無料効果音で遊ぼう!さんや効果音ラボさんで配布されているものを使わせてもらっています。

【生配信中で盛り上がった音声を再生できるようにしました】
・ウォーミングアップにはちょうどいいぜ(『NARUTO -ナルト- 激闘忍者大戦!』より)
・ちょっと…大きくなったね(『巨人のドシン』より)
・なかなか…大きくなったね(『巨人のドシン』より)

| ゲーム実況 | 20:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2019年1月の近況報告その2:巨人のメト森ボールMyJR. Season3

 今年の私の抱負は「ストーリーをたくさん作りたい」としていて……
 現在の私は、キンドル本で発売予定の小説短編集の「書き下ろし作品」を製作中で、これが終わったら『その日 世界は…』の2巻の作業に戻る予定なのですが。

 それとはまた別に、「イラストを付けない小説」も書いてみようと計画中でした。
 自分の創作活動を省みるに、もっと多作になるべきだと思うんですね。絵が描けない人間なのに漫画やイラストのようなものを描いていることで、1本の作品を発表するのに非常に時間がかかってしまっていたのがこれまでの自分だったので……「漫画」も「イラスト付きの小説」も描きますけど、それとは別に「気軽に作品を発表すること」も大事にしたい考えるようになりました。

 去年の1~2ページ漫画もその1つの実験だったのですが費用対効果が悪すぎたため、今年は「イラストを付けない小説」を気軽に書いていこうと思っていました。
 しかし、「手を抜いてイラストなしになった」と思われたくないので、「イラストを付けないからこそ成り立つ小説」とは何かを考えて、このアイディアは面白い!いける!こんな斬新で画期的な作品は、どこかの賞に応募するべきじゃなかろうか!というものを思いついたので、構成を考えるところまで進めていたのですが。


 どうやら、現在テレビアニメ放送中の『ブギーポップ』にほぼ同じネタがあるみたい(笑)。
 私は原作の小説も読んでいないし、テレビアニメももう観ていないのですが、放送時間にTwitterのタイムラインを眺めていたら「あれ?俺が考えたネタが既に話題になっている!?」というツイートが見られて、分かったという。

 直接その作品に影響を受けたワケでもなければ、もちろんパクリでもないのですが、「これこれこうやって読者にこういう感情を抱かせよう」と構造から考えて面白い作品を発明しようとすると……その道は既に何十年も前に先人が通った道だったりするのが創作の世界なのです。しょうがないんで、このネタは没にしまーす。


 その後、気を取り直して「イラストを付けないからこそ成り立つ小説」をまた考えていたのですが……これは面白いし、賞とかにはかかりそうにないけどWEBで無料で載せる分にはそれなりに楽しんでもらえそうだ!というものを思いつきまして。とりあえずスタートとラストは大体決まったところで。

 このネタ、昔自分が描いた漫画で使ったネタなような……と気付きました(笑)。

 いや、だからホント……「どの作品とも被らない斬新なアイディア」なんて難しいんですよ。世の中にこれだけたくさんの作品があるのだから、どうしてもどこか何かの作品に似てきてしまうという。



【最近観ているアニメ】
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<画像はアニメ『BanG Dream! 2nd Season』#4より引用>

 今季から始まった新アニメばかりを話題にしてしまいましたが、今月から2期が始まった『BanG Dream!』もむっちゃ出来が良くて震えあがりますよ!

 『BanG Dream!』は2017年1月からテレビアニメ1期が始まり、正直これはあまり話題にならなかったというか、私は終盤のストーリーがめっちゃ好きなんですけどそれを共有できる人がほとんどいなくて哀しかったくらいなんですが。
 2017年3月に配信開始になったスマートデバイス向けのゲーム版が大人気になって、「ゲームは大好きだけどアニメは観ていない」という人も多くて、そこからテレビアニメ2期につながったので……

・あまり売れなかった「Poppin'Partyの結成と成長の物語」であるテレビアニメ1期の続編
・大人気だった「Poppin'Partyを含む5つのバンドの群像劇」であるゲーム版のアニメ化


という2つの側面を持っているのが、この『BanG Dream! 2nd Season』なんですね。これはどっちに比重を置くのかが難しくなるよなぁと放送開始前は不安だったのですが。


 4話は、「テレビアニメ1期の続編」としても、「ゲーム版のアニメ化」としても100点満点のすさまじい回でした。
 ベースとなっているのはゲーム版初期(2017年4月13日~4月19日)に行われた「怪盗ハロハッピーと豪華客船」というイベントの設定とストーリーなのですが、これを上手く「Poppin'Party込みのストーリー」にアレンジした上に、ハローハッピーワールドの「美咲の成長物語」というストーリーとしてもちゃんと読める内容になっていて……

 いや、ホント……アニメ1期の1話を観ながら「誰も話題にしてねえ!」と思ったあの時期から考えると、『BanG Dream!』というコンテンツがここまで来たことに感激してしまいましたよ。

 なんでか知らんけど、AbemaTVで『BanG Dream! 2nd Season』の第1話~第4話が、まだ無料で観られるみたいなんで是非!




【最近遊んでいたゲーム】
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<画像はゲームキューブ版『巨人のドシン』より引用>

 今月ゲーム実況で挑戦していたゲームは、昨年のバレンタインでプレゼントされた最後のゲーム『巨人のドシン』でしたー。

 基本的には「神の視点」で世界に干渉して集落を発展させていく『シムシティ』系のシミュレーションゲームだと思います。この手のジャンルが「大好きだけど不得手」な自分からすると、難易度も高くなくて楽しかったのですが……終盤の展開はイマイチよう分からんかったなーと思って、生配信は終了しました。

 が、生配信終了後にレビューサイトとか攻略サイトとかを読んで、「なるほど!そういうことだったのか!」と合点がいったところが多かったので……紹介記事でガッツリ書こうと思います!

 「えー、やまなしが紹介記事を書き終わるまで待てないよー。オレ明日死ぬんだよー」という人のために簡単に説明しますと、このゲームは元々NINTENDO64の周辺機器64DDのために開発されたソフトで、実は『巨人のドシン』というタイトルが付いた64DDソフトは2本あるんですね。前後編というか、拡張ディスクというか、拡張しないディスクというか。
 んで、私が遊んだゲームキューブ版というのは『巨人のドシン1』の方だけを移植したもので、2作目の方の内容は入っていないんですね。何故それを入れなかったのかは各サイトに書かれているものを読んで納得したのですが、その結果「本来なら2本セットでこめられていたメッセージ性が、ゲームキューブ版には前半部分しか入っていない」ことになってしまったのです。

 そのメッセージ性というものが今の時代に考えるとなかなか面白いものだと思いますんで、紹介記事でその辺を説明できたらイイなと思います。明日死ぬ予定の人はがんばって1週間後まで生きてください。

 ゲームから「意味」を読み取るのが好きだという人にはオススメです!

→ クリア!



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<画像はゲームキューブ用ソフト『どうぶつの森+』より引用>

 そして、『巨人のドシン』配信の前座として20時までプレイしていた“裏挑戦”枠の『どうぶつの森+』も、同時に終了しようと思います。自分は『どうぶつの森』デビューがDS版だったので、それ以前のシリーズを知ることが出来たのは楽しかったです。

 元々ガッツリ遊ぶつもりはなくて、「1日10~15分だけ起動して『どうぶつの森』は楽しいのか」を見てみたかったから始めたのですが……初日はともかく、2日目以降はたぬきちが釣り竿を売ってくれなかったため「思ったよりやることがない!」というプレイになってしまいました(笑)。
 その結果、ほぼ家に引きこもってファミコンしているという実生活と変わらないスローライフをすることに……


 一応、とたけけに会ってスタッフロールは観たので「クリア」扱いにします。
 後のシリーズだと、とたけけに会うためには村をある程度発展させる必要があったと記憶しているのですが……この頃は、特定時間に行けば会えちゃうんですね。クリアした感はなくても、クリアはクリアです!

 引きこもってファミコンするのが好きな人にはオススメです。

→ クリア!



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<画像は『どうぶつの森+』収録の『ドンキーコングJR.の算数遊び』より引用>

 『ぶつ森+』でもらうファミコン家具は、「私がバーチャルコンソール等で持っていない」「Nintendo SwitchのファミコンOnlineで出ていない」ものから選ぶ―――ということで、『ドンキーコングJR.の算数遊び』をプレイしました。初プレイです。

 『ドンキーコング』も『ドンキーコングJR.』も大好きなゲームなんですが、こちらはそのシステムを利用した算数ゲームですね。2人対戦モードがメインで、1人用モードはオマケで付いてくるといったカンジ。2人対戦モードは「早解き」と「マスの奪い合い」が熱くなりそうですが、一緒に遊ぶ友達がいないどころかゲームキューブ用コントローラを1つしか持っていない私には無用の長物。1人用モードは延々と計算を解いていくだけなのでイマイチ。

 Nintendo SwitchのファミコンOnlineで来たら、何気に対戦が盛り上がりそうなゲームではあります。対戦相手がいる人ならオススメです!

→ 引退!



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<画像は『どうぶつの森+』収録の『ドンキーコング3』より引用>

 こちらも『ぶつ森+』でもらったゲームの1つ、『ドンキーコング3』です。

 『ドンキーコング』『ドンキーコングJR.』から大きくゲーム性が変わってシューティングゲームになったことで、「売れているジャンルを後追いしない任天堂でも、流石にシューティングゲームのブームは無視できなかったか」みたいに言われることが多いゲームですが……『スペースインベダー』(1978年)のヒット以降、シューティングゲームは『ギャラクシアン』(1979年)も『ギャラガ』(1981年)も『ゼビウス』(1983年)も「戦闘機を操って宇宙戦争を戦う」ものばかりだった時代に、殺虫剤を持って蜂や芋虫を撃つゲームを出しているというのは、『Splatoon』に通じる何かを感じなくもないです。

 また、実はこの『ドンキーコング3』には伏線があって。
 1980年の『スペースファイアバード』(竹田玄洋さんがディレクターで、宮本茂さんがキャラクターデザイン!)、1981年の『レーダースコープ』と……任天堂も「戦闘機を操って宇宙戦争を戦うシューティングゲーム」を出していたんですね。デザインは別物ですが、『ドンキーコング3』と似ているギミックも幾つかあります。

 そして、『レーダースコープ』という言葉でピンと来た人もいるかも知れませんが、この『レーダースコープ』というアーケードゲームが大コケして大量に在庫を余らせてしまった事態から、「この基盤を改造して他のゲームは作れないかと社内公募をした」結果、一度もディレクターをしたことがなかった宮本茂さんの『ドンキーコング』が生まれたという。

 つまり!シューティングゲームの基盤を改造して『ドンキーコング』が生まれ、その「ドンキーコング」というキャラを使ってシューティングゲームに戻ってきたのが『ドンキーコング3』なのです!

 ゲームとしても、「下に降りてこようとするドンキーコングを撃って上に押しあげる」のと「迫りくる虫を退治する」「花を防衛する」など非常に凝った作りで、更に1機につき1つだけある強力殺虫剤「パワースプレー」をいつ取るかという戦略性もあって、なかなか面白かったです。何十回とやり直して目標のステージ(5面)は突破したので、「クリア」と同格の「引退」とします!

 『スーパーマリオ』以前の任天堂の歴史を象徴する1作だと思うので、任天堂ファンにはオススメです!

→ 引退!




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<画像は『どうぶつの森+』収録の『ピンボール』より引用>

 『ぶつ森+』でもらった最後のファミコン家具は『ピンボール』でした。
 私、これまでコンピューターゲームのピンボールに対してあまり良い印象がなくて、特にバーチャルコンソールで遊んだ『カービィのピンボール』が鬼のように難しくて丸ごとバックアップを使いまくって何とかボスを倒した記憶しかなかったのですが……今回ファミコンの『ピンボール』を遊んで、「そうか、ピンボールってこう楽しむものなのか」と目覚めました。

 「どこに跳ね返ってくるか分からないボール」がフリップの届かないところに来てしまったらアウト―――という運ゲーだと私はずっと思っていたのですが、要はその「運」に作用されて「何が起こるか分からない」「狙ったことが起こるとも限らない」中で、どうにかして生き延びて高得点を狙おうと最適のプレイを見つけていくゲームなんですね。

 だから、楽しみ方としては『テトリス』なんかの落ち物パズルゲームに近いと思うんです。「運」にはもちろん左右されるけど、その中で「最適解」を咄嗟に考えていく……そのランダム性とアドリブ性に病みつきになってしまい、ついつい深夜に1時間とかぶっ続けでプレイしてしまいました。

 「10万点を超えるとフリップが透明になる」という全くありがたくないボーナスがあるそうなのでそれを目指したのですが、「あと1回!」「もう1回!」「次こそは!」と1時間遊んでも届きませんでした。
 ずっと続けてもイイくらいに面白いゲームだったのですが、このゲームを遊ぶためには「Wiiを出しっぱなしにする」「それを起動するためにWiiリモコンとクラコンを用意する(センサーバーはWii U用に使っていて使えないため)」「ゲームキューブのコントローラも接続する」「『どうぶつの森+』のソフトを起動する」「長いロードを経てゲームがへた村に戻る」「自分の家に入ってファミコンを起動」とクソ面倒くさいので……

 いつかNintendo SwitchのファミコンOnlineに出てくれたら、そこで10万点を目指そうという期待と希望を込めて「ギブアップ」にしておきます。ファミコンOnlineに出たら、交互プレイですが2人用でスコアを競い合う遊びとかもしてみたいですねー。
 これ以外のピンボールのゲームも集めていこうかなと思うくらいに楽しかったです。パズルゲームのように「延々と遊べるゲーム」を求めている人にはオススメです!

→ ギブアップ!(いつかリベンジする日を待ちわびて…)



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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『メトロイド』より引用>

 12月の“裏挑戦”枠としてプレイしていた『メトロイド』も、攻略サイトと丸ごとバックアップを駆使してなんとかクリアしました。もうこのシリーズは二度と遊びたくないレベルで難しかったです。
 クレイド戦で30回くらいやり直して「これ、実機だったらエリアの最初からEN30の状態に戻されて1回1回やり直しだったのかよ」と震え上がったのもまだマシな方で、ラスボス戦はあまりの難しさに「5秒に1回は丸ごとバックアップでセーブ」→「下に落ちたらやり直し」で何とか撃破しました。撃破したけど、こちらの心もスタボロです。

 このゲーム、どうしてこんなに難しいのかというと……
 未プレイの人に向けて、象徴的な1枚の画像をお見せしますよ!

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<画像はファミリーコンピュータNintendo Switch Online版『メトロイド』より引用>

 このゲーム、「しゃがんで撃つ」ことが出来ないのに、マリオにおけるクリボーポジションの「最弱の敵」がしゃがんで撃たないと当たらない位置を歩いているんですよ(笑)。このゲームの敵は「こちらが攻撃できない場所」をしっかり理解した上で、そこを的確に捉えてくるのです。「しゃがみ撃ちが出来れば!しゃがみ撃ちが出来ればこんな敵なんともないのに!」と悲鳴を上げたこと幾千回。

 アイスビームの仕様なんかも、「1発目が当たると固まる」「2発目が当たると解除(ダメージ)」「3発目が当たると固まる」「4発目が当たると解除(ダメージ)」と―――ゲーム攻略には絶対必須ともいえる武器なのに、攻撃力が半減するという嫌がらせ性能な上に。ビームを連射して2発当たっちゃうと勝手に解除されるという(笑)。


 このゲーム、元々は「敵を避けるゲームだった『スーパーマリオ』」に対するアンチテーゼとして「敵に当たりにいっても良いゲーム」として作られたらしく(このインタビュー参照)、確かにスクリューアタックを取った直後だけは敵をボコスカやっつけられて楽しかったのですが、そこ以外は「自機の仕様」の盲点を突いてくる敵からの猛攻を必死に避けるゲームでしたよ!

 ありったけの嫌がらせじゃないと歯ごたえを感じないという人にはオススメです。

→ クリア!



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<画像はドリームキャスト用ソフト『My Merry May』より引用>

 11月からプレイしていた『My Merry May』は、ようやく全エンディングをコンプリートしました!ようやくこれでドリームキャスト本体を押し入れにしまえます!

 ネタバレなしで言えることは何もないので、ネタバレ気にしないよーという人だけ反転させて読んでください。反転させられない環境の人はごめんなさい。全ルートコンプした核心部分まで書くんで。

<以下、ネタバレのため文字色を消しています>
 全エンディングのコンプリートまで、大体30時間弱かかったのですが……最後の10分、いや、最後の5分までは「フツーの恋愛アドベンチャーゲームだったんじゃないかなぁ」と思ってプレイしていました。面白くないゲームだったワケじゃないけれど、たくさんあるアドベンチャーゲームの中から敢えてこれをオススメしてプレゼントしてくれたのは何だったんだろうと思っぎゃああああああああ!と、ラスト5分でぶったまげました。


 私はこれでも「漫画」とか「小説」とか「映画」とか、ストーリーのある作品をたくさん読んだり観たりしている方だと思うんですが……それでもまだ「こんなに衝撃を受けることがあるんだ」と思いましたし、これはマルチエンディングという形式を取ることが出来る「ゲーム」という媒体ならではの体験でした。

 最後のエンディングを迎えた後、1日ずっと落ち込みましたが……
 レビューサイトとか攻略サイトを読んだら、リアルタイムにこの作品をプレイした人も同じ感想だったみたいですし、「この順番でエンディングは観ろ!」という推奨順通りに私はプレイ出来たみたいです。その意味では、このゲームを最大限楽しめたプレイヤー(最大限落ち込めたプレイヤー)だったのだと思います。

 私、常々「マルチエンディングのゲームは最初の1周を“正史”と思ってしまって、2周目以降はさほど楽しめない」と言ってきました。このゲームも「最初の1周だけ遊べばイイかな」と思って、ヒロインの中で一番好みだったみさおちゃんルートに進み、「みさおちゃんエンドB」に着きました。
 その内容がすごく良かったんですね。12月の近況報告で“このストーリーで「レプリス」以外のヒロインとくっつく選択肢を選ぶのは外道すぎない?と思ったのですが。私が最初に到達した「みさおちゃんエンドのB」はここのところを上手く消化していました”と書いていたくらいで。

 また、10月にプレイしていた『白衣性愛情依存症』は最初に到達したエンディングがひっどいバッドエンドだったため、iPadのメモ帳に全選択肢をメモって「自分がどれを選んだのか」を全部記録しておいて全エンディングを見るということをしていて……「ストーリーを楽しむ」だけじゃない、「マルチエンディングのゲームの全エンディングを(自力で)コンプする楽しみ」に目覚めていたのもあって……『My Merry May』も全エンディングのコンプリートを目指すことにしたのです。

 このゲームは各ヒロインごとに「ハッピーエンド」「バッドエンド」が用意されているので、その両方をしっかり見て、「みさおちゃんエンドB」→「みさおちゃんエンドC」→「ひとえちゃんエンドA」→「ひとえちゃんエンドB」→「もとみちゃんエンドA」→「もとみちゃんエンドB」→「たえさんエンドA」→「たえさんエンドB」→「レゥエンドA」→「レゥエンドB」→「リースエンド」と消化していきました。それらの感想も、過去の近況報告に随時書いていたので興味があればどうぞ。

 どうして「みさおちゃんエンド」だけ3種類もあるのか?
 どうして「みさおちゃんエンドA」に最初たどりつけなかったのか?

 コンプ後に攻略サイトを見たところ、「ひとえちゃんエンド」と「たえさんエンド」をクリアしていなければ「みさおちゃんエンドA」には行けないようになっていたそうなんですね。要は、初回プレイでは絶対に行けないエンディングだったそうです。


 んで、そんな「みさおちゃんエンドA」の内容なんですが……
 2ヶ月前の私が“1周目”で到達した「みさおちゃんエンドB」とほぼ同じなんです。ただ一つちがうのは、主人公達が“あること”に気付いてしまうということだけ。

 それは“このストーリーで「レプリス」以外のヒロインとくっつく選択肢を選ぶのは外道すぎない?と思ったのですが。私が最初に到達した「みさおちゃんエンドのB」はここのところを上手く消化していました”と書いた私の感想がまさかの伏線になっていて、みさおちゃんを選んだ「みさおちゃんエンドAとB」は、選ばなかったレゥを実は殺してしまっていたことに気付くんですね。エンディングに現れるレゥは、作り直されたレゥだったのだと、「みさおちゃんエンドA」で明かされるのです。

 そのことに気付いた主人公とみさおちゃんは、その罪を背負って後の人生を生きていくんだ―――と語られて終わり。

 つまり、
 2ヶ月前に私が「ハッピーエンドだった。良かった良かった。」と思ったエンディングは、ちっともハッピーエンドじゃなかったと最後の最後で突きつけられるのです。

 幸せな気持ちでいた2ヶ月間は、ただ鈍感だった自分が「人を殺していたこと」にすら気付いていなかっただけだったのです。それが判明して、茫然としている私に映る「エンディングコンプリート」のリストですよ(笑)。この罪悪感が解消されるルートはないの!?というか、「レゥエンドA」以外のハッピーエンドも基本的には同じようにレゥは死ぬしかないってことなのでは!?


 「ただただやるせないバッドエンドだと思ったら、2周目で実は一矢報いたハッピーエンドだと明かされるゲーム」はプレイしたことがあるのですが、今作はその逆バージョンと言えます。これはゲームでしか味わえない体験ですし、マルチエンディングのゲームの中には「全てのエンディングを見ないと真意が見えないもの」があるんだと実感しましたよ。

</ここまで>

 このネタバレを読まずに、まっさらな気持ちでプレイしたいという人にはオススメです。
 私がプレイしたのはドリームキャスト版ですが、PS2版やPSP版も確かあるはずなので。

→ クリア!



<クリア:4>
・『巨人のドシン』
・『どうぶつの森+』
・『メトロイド』
・『My Merry May』

<引退:2>
・『ドンキーコングJR.の算数遊び』
・『ドンキーコング3』

<ギブアップ:1>
・『ピンボール』



 6勝1敗0分で、クリア率85.7%でした!
 目標はクリア率75%以上なので、セフセーフ。
 「プレイ継続中」のゲームがなくなったので、これでドリームキャストもWiiも片付けて、セガサターンのゲームが遊べます!やったー!どんな時間軸で生きているんだ私は。


<現在の積み状況>

【紙の本】
・漫画:所有674冊、未読46冊
・小説:所有11冊、未読3冊
・その他:所有11冊、未読0冊
→ 積み本(紙)合計:49冊<前回:49冊>
【自炊済】
・漫画:所有331冊、未チェック32冊
・小説:所有22冊、未チェック3冊
・その他:所有28冊、未チェック1冊(+2冊)
→ 自炊の未チェック合計:36冊(+2冊)<前回:50冊(+2冊)>
【電子書籍】
・漫画:所有807冊、未読201冊
・小説:所有89冊、未読31冊
・その他:所有39冊、未読2冊
→ 積み電子書籍合計:234冊<前回:235冊>

【Nintendo Switch】
・所有37本、未起動8本、未クリア&未ギブアップ2本
【Wii U】
・所有24本、未起動2本
【Wii】
・所有62本、未起動12本、未クリア&未ギブアップ2本
【ゲームキューブ】
・所有13本、未起動7本、未クリア&未ギブアップ2本
【スーパーファミコン】
・所有50本、未起動31本
【ファミリーコンピュータ】
・所有75本、未起動30本
【ニンテンドー3DS】
・所有64本、未起動5本、未クリア&未ギブアップ1本
【ニンテンドーDS】
・所有37本、未起動1本
【ゲームボーイアドバンス】
・所有10本、未起動7本
【ゲームボーイ(カラー)】
・所有34本、未起動19本
【プレイステーション】
・所有43本、未起動7本
【ドリームキャスト】
・所有12本、未起動6本、未クリア&未ギブアップ1本
【セガサターン】
・所有49本、未起動39本
【メガドライブ】
・所有3本、未起動2本、未クリア&未ギブアップ1本
【PCエンジン】
・所有10本、未起動1本
【アーケード】
・所有6本、未起動1本、未クリア&未ギブアップ1本
【スマートデバイス】
・所有116本、未起動3本
【PCゲーム】
・所有35本、未起動16本、未クリア&未ギブアップ1本

→ 未起動197本、未クリア&未ギブアップ11本
→ 積みゲーの合計は208本<前回:209本>

 6本もゲームクリアしたのに、積みゲーは1本しか減っていないのか……
 新PCを買って、Steamにも登録したのですが、Epic Gamesストアにも登録した結果―――Epic Gamesストアは結構な有名タイトルを無料で配っているので、積みゲーがどんどん増えていくという。ファミコンOnlineにも毎月ソフトが増えるし、何もしていなくてもどんどん積みゲーが増えていくのです。

 まぁ、遊びたいゲームがたくさんあるのは幸せなことですよね。
 来月はセガサターンの積みゲーを中心に崩していきますよ!

| 近況報告 | 17:54 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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【跡地】ゲームが下手ですが『巨人のドシン』の実況プレイを行っていました

1月6日~1月26日の間、Mixerで『巨人のドシン』の実況プレイ配信を行っていました

--プレイする前に書いていた前置き--
 私がプレイするのはゲームキューブ版です。
 完全初見で、どういうゲームなのかも詳しくは調べないようにしています。


 そんな私が解説するのもアレなんですが、このゲームを全く知らない人もいらっしゃると思うので解説します。
 このゲームの作者である飯田和敏さんは、1995年に発売したプレイステーション用ソフト『アクアノートの休日』で一気に脚光を浴びました。3Dで作られた海を自由に探索できるゲームは当時とてつもなく斬新で、同じ1995年に『Dの食卓』を発表した飯野賢治さんと共に「新しい時代のゲームを作る人」の象徴だったんですね。

 飯野さんの名前が出たのでもう少し。
 飯野賢治さんが『スーパーマリオ64』について宮本茂さんに、「発売前に触らせてもらったバージョンは自由に大らかに遊べたのに、製品版はスターを何十個集めなくてはならない厳しい部活のようになってしまっていた」「宮本さんならアクアノートの先を見せてくれると思ったのに」と言ったという話があって(これ、『ブレス オブ ザ ワイルド』の後に振り返ると飯野さんが希望していた未来に今は進んでいるんじゃないかと思ったりもする……)
 それに対して、宮本さんは「現時点で商品として売るには製品版の形が良かったと思っている」「でも、発売前のバージョンに可能性があるのも分かるし、今後はそういうゲームが出てくるんだろう」「そういうのは飯野くんや飯田くんに任せるよ(笑)」と答えているんです。かなり意訳しましたが。

 つまり『スーパーマリオ64』が発売された1996年当時、「飯田和敏」と「アクアノートの休日」は、3D空間を自由に遊べるゲームの“新時代を象徴する人と作品の名前”だったんです。


 飯田和敏さんは『アクアノートの休日』の後、1996年にプレイステーション用ソフト『太陽のしっぽ』を発売して、アートディンクより独立。1999年に64DDで『巨人のドシン』を発売して、私が今回挑戦するのはこの作品のゲームキューブ移植版です。
 その後はしばらくゲーム制作から遠ざかって、2009年にWiiウェアで『ディシプリン*帝国の誕生』を発売して私が絶句するんですが……『ディシプリン』は正直、『アクアノート』『太陽のしっぽ』『ドシン』とはコンセプトのちがうゲームでしょうからね。あまりそのイメージは引っ張らない方が良さそう。


 私の話をすると、実は『太陽のしっぽ』だけはプレイしたことがあるのです。
 ただし、友達に借りて遊んでみたはイイのだけど、当時は「自由度の高いゲーム」というものを知らなかったので何をしてイイのかさっぱり分からず、「なんだこのクソゲーは」と1日で返してしまったのです。その後に飯田和敏さんの名前を知って、そのことをずーっと後悔していたので、『巨人のドシン』挑戦はそのリベンジだと言えますね。

 だから、すごく楽しみにしています!
 いや……また、どうやって遊ぶのか分からずに「なんだこのクソゲーは」となるかも知れませんが(笑)。



【1代目・2代目】



【3代目・4代目・5代目】



【6代目・7代目・8代目】



【9代目・10代目・11代目】



【12代目・13代目・14代目】



【15代目・16代目・17代目】



【18代目・19代目】

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駿河屋のネット通販で買った「ゲームボーイアドバンスソフト福袋」と「ゲームボーイソフト福袋」を友達と一緒に開封しました!

 「据え置きゲーム機」編に続いて、今回は「携帯ゲーム機」編です。

 レトロフリークを持っているけど自宅にインターネット回線がつながっていない友達のために、駿河屋のネット通販で「中古福袋 じゃんく ゲームボーイアドバンスソフト 20本セット(税込1980円)」「中古福袋 じゃんく ゲームボーイソフト20本セット(税込1580円)」を注文して買っておいたあげたものを、友達と一緒に開封するという配信をしました。
 これ、毎回アタリマエのように書いていますが……そんな友達だってスマホは持っているんだから、スマホから注文すればイイのでは???


 さて、ここからが本番です。
 いつもの通り、開封する様子は生放送で開封したものの動画と、その後にブログ用に書いたテキストの両方でお届けしますので、お好きな方でご覧ください。





 ↓ テキスト版はこの後です。
 発売日の情報はWikipediaかAmazonの商品ページを参考にしています

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「好きな順」にランキングを作ったり得点を付けたりすることの危うさ

 あ、えーっと……「恋愛の話」じゃなくて、「作品の話」ね。
 「好きな漫画」「好きな映画」「好きな小説」「好きなゲーム」……今日は、そういったものの話です。


 私は、毎年3月末あたりに「前年4月~3月に最終話を迎えたテレビアニメの中から、好きな順にトップ5に並べて発表する記事」を書いていました。ライフワークと化していて、今年もやるとしたら10年目になるんですけど……去年のを最後に、もうやめようかなと思っています。

 「点数の基準を変えて再スタートする」ということではなく、もう「完全にやめる」つもりです。というのも、作品に対して順位を付けるということを、あまりしたくないって考えるようになっちゃったんですね。


 これは「私の話」であって、「みんなもそうしろって話」ではないのですが……
 アニメに限らず、「今年一番好きだった漫画」「今年一番好きだった映画」「今年一番好きだった小説」「今年一番好きだったゲーム」といった話が年末になるとわんさか出てきます。私も昔は書いていましたし、人のを読むのは嫌いじゃありません。ただ、私はそれを考えたくないと思うようになってきたのです。

 ゲームの話が一番分かりやすいですかね。
 『オクトパストラベラー』と『ニンテンドーラボ』と『マニュアル・サミュエル』を並べて、「どれが一番好きか」って考えるのムチャじゃありません?

 「スーファミ時代が全盛期だと思われた2Dドット絵&コマンドRPGの、その先を見せてくれた『オクトパストラベラー』」、「これは果たしてゲーム体験なのか?と言いたくなる独特の体験をくれた『ニンテンドーラボ』」、「生配信でゲラゲラ笑いながら遊んで、「最近こんなゲーム遊んでさー」と話す鉄板ネタにもなった『マニュアル・サミュエル』」―――それぞれに魅力があったし、これらの作品は狙いが完全に別物だと思うんですね。

 カレーライスとハヤシライスを比較することは出来ます。
 ですが、カレーライスとケーキとブラックコーヒーを並べて「どれが一番好き?」と訊かれても、「その時の気分による」としか答えられません。朝眠い時ならブラックコーヒー、昼お腹が空いてきたらカレーライス、おやつの時間にはケーキが欲しいじゃないですか。

 「好きな作品」もそうで。
 ガッツリと冒険したいときには『オクトパストラベラー』、サクッと変わった体験がしたいときには『ニンテンドーラボ』、ゲラゲラ笑いたいときには『マニュアル・サミュエル』……といったカンジに、それぞれの作品を欲するときはちがうので、どの作品が一番好きだなんて言えないのです。


 アニメの場合もそうで。
 去年から「その季に開始するアニメを全作品紹介」の記事を書き始めて、んでそれをみんなに紹介しつつ雑談したりする生配信を始めると、世の中にたくさん作品があることが分かるじゃないですか。そして、たくさんあるそれぞれの作品の狙いはみんなちがっていて、それぞれの作品がくれる感情は別物なのだから、そこに順位を付けたり点数を付けたりするのは「作品が意図しているもの」を何も理解していないんじゃないかと思うのです。


 例えば、今季の『私に天使が舞い降りた!』だったら「子供がかわいい部門」第1位で100点満点中100億点くらいあげられる作品ですが、『約束のネバーランド』は「子供がかわいそう部門」第1位で100点満点中100億点あげたいですし、『どろろ』は「開幕に妊婦さんが登場する部門」第1位で100点満点中100億点あげたいですし……

 それらの作品を好きな順にランキング形式で並べようとしても、「今はかわいい子供をただ眺めたい気分だ」とか「今は壮絶な話が観たい気分だ」とか、その時の気分で順位がコロコロ変わっちゃうんです。朝ならブラックコーヒーが1位で、昼ならカレーライスが1位で、小腹が空いてきた時間ならケーキが1位みたいなことで。


 あ、一応フォローしておくと『どろろ』はめっちゃクオリティ高く「原作の再構築」をしている良アニメですからね。妊婦さんには別に興味がないって人も観てね!『私に天使が舞い降りた!』は、子供を好きな人だけが観ればイイと思います!


↑ 紹介した3作品、全部プライムビデオで観られるみたいなんでどうぞ

 「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別

 私は昔から「好き←→嫌い」「面白い←→つまんない」「素晴らしい←→駄作」は別の評価軸だということを書いてきました。この考え方は今も変わっていません。
 しかし、「その中でも私は“好き”を重視する」と言ってきたことは、ちょっと考えが変わってきました。「好き」という感情は、自分自身にすら制御できない、不確かで、信用ならない感情なんじゃないかと思ってきたのです。


 「嫌いなゲームかどうか」と「面白くないゲームかどうか」は別

 昨日はガチマッチで3連勝できたから「Splatoon大好き!」と言っていた人が、今日はガチマッチで5連敗したから「こんなゲーム大嫌いだ!」と言ってしまうように……「好き←→嫌い」なんてコロコロ変わるワケですよ。

 長らくインターネット上で文章書いたり漫画アップしたりしてきた身だと、「やまなしさん大好きです!むっちゃ応援しています!やまなしさんがやりたいことをやってくれたら、ずっと追いかけますよ!」と言ってくれる人ほど、すぐにもう見に来なくなるという実感がありますからね……
 『やがて君になる』で七海先輩が言っていた「自分を好きだという人は信じられない」ってヤツですよ。「好き」なんて感情は、変わりやすく、移ろいやすく、消えやすい、信用ならないものなんです。


 「一番好きな作品」を訊かれ、昔のものを挙げる人と最近のものを挙げる人

 しかし、実はこの話……頭では理解していなかったけど、本能では理解していたと思うんですね私。
 「一番好きな作品は何?」と訊かれて最近の作品を答えるということは、「昔の好き」を「現在の好き」ほどに信用していないってことだと思うんです。「好き」は変わりやすいから、「昔好きだったもの」はあくまで「昔好きだったもの」でしかありません。だから、「現在好きなもの」を答えるのは、自分の中では理屈が通っていたんだなぁと思いました。

 この話を読んでピンと来ないという人は、
 恋人に「一番好きなのは誰?」と訊いてみて、「中学生の時に付き合っていた○○君が今まで一番好きだった人かなー」なんて言われたと考えてくださいよ!思春期の思い出なんて、所詮は若い頃の気の迷いだって思うでしょ!?


 だから、ランキングを付けるということを10年近く続けていると、最近の作品の方がどうしても上位に来ちゃうんですね。
 10年前に1位を付けた『とある科学の超電磁砲』とか、その後に他の長井監督作品に「うーん」ってなったり、2期のアニメオリジナルの話が「うーん」だったりしたため、現在はあまり良い印象がなくなってしまい。そうすると「じゃあ『ゆるキャン△』は『超電磁砲』より上だなー」みたいに点数がインフレしていってしまうのです。

 でも、2009年に『超電磁砲』に救われた気持ちと、2018年に『ゆるキャン△』に癒された気持ちは、比較できるものじゃないと思うんですね。朝飲んだブラックコーヒーと、昼食べたカレーライスを比較するみたいな話で。カレーライスが美味かったからといって、じゃあ「朝飲んだブラックコーヒーは2位だな。明日から朝もカレーを食べよう」とかやっていたら、一日中カレーを食べ続ける人になってしまいます。


 なので、ランキングとか得点とかを付けるのはもうやめます。
 「記事として分かりやすい」から、読む側として楽しかったと仰ってくれる人もいるかも知れませんが……とりあえず現在の私がやりたい方向性とは相反するもので、どちらかと言うと「全作品紹介」とかの方がやりたいことなんで、今後はそういう方向性を大事にしていきたいです。

| ひび雑記 | 17:50 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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